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━手紙━

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  • 1:

    こう ◆SxKiod.xdI

    大好きな君に手紙を書こう。
    大好きな君に届きますようにと思いを込めて
    大好きな君に伝えたいことがたくさんあるんだ
    大好きな君にほんとは会って話したい

    2006-02-17 23:50:00
  • 2:

    こう ◆SxKiod.xdI

    僕は秋が大嫌いだった。
    大切なものを失ってヒドク落ち込んだ季節だったから。
    日付を見ると落ち込んでしまう。
    僕は9月が大嫌い

    2006-02-17 23:57:00
  • 3:

    こう ◆SxKiod.xdI

    9月3日と9月13日に僕は毎年自分を責めた。
    僕さえ居なければ…文化祭目前にしたあの日も僕は教室の椅子に座り窓から生徒の騒ぎ声が響く外を眺めていた。

    2006-02-18 00:01:00
  • 4:

    こう ◆SxKiod.xdI

    僕『だるい…』
    君「やっぱりそう思う?」
    君は僕の前に座り僕の方に体を向けて僕の顔を覗き込んだ。そしてニッコリ笑う。
    君「あたしもそう思う」

    2006-02-18 00:04:00
  • 5:

    こう ◆SxKiod.xdI

    僕『誰?』
    僕は失礼なことだけどキョトンとして聞いた。だって僕はまだ君を知らなかったから。
    君「あはは!話したことないもんねぇ。○○○やで。付け足すと同じクラス。」
    僕『同じクラスだった?!ごめん!』
    僕は直ぐ様謝った。

    2006-02-18 00:09:00
  • 6:

    こう ◆SxKiod.xdI

    僕は人に嫌われるのを極端に避けた。一度受けた痛みのお陰で受け身になっていたんだ。
    君「いいよぉ!これから覚えてね?改めまして、○○○ ユキです。ユキって呼んで!いつも一人で居るやんな?気になっててん。そしたら“だるい”って聞こえてきたからさっ」
    僕『コウやで。一人が落ち着くから…行事って好きじゃない。』
    君「わかる!!」
    君はいきなり立ち上がり僕を指差して言ったかと思うと僕の手を引っ張り教室から出た。

    2006-02-18 00:17:00
  • 7:

    こう ◆SxKiod.xdI

    いきなりのことでわけがわからない僕と嬉しそうに手を引く君。
    僕『ちょっ!?どこ行くん??』
    君「秘密。どうせ文化祭に参加しないんだし準備もバックレたらいいやん♪」
    強引にぐいぐい廊下を進み、階段を下り、また進む。
    人気のない学食裏。君はそこに置かれたベンチに腰掛けた

    2006-02-18 00:21:00
  • 8:

    こう ◆SxKiod.xdI

    君「ここが一番落ち着くんだよねえ」 ぐぐっと背伸びして一息着いた君は僕を見た。
    僕『こんな場所あったんや』 普段周りを見ない、外に出ない僕は秘密基地を見つけた気持ちになった

    2006-02-18 00:25:00
  • 9:

    こう ◆SxKiod.xdI

    色々話をして、終鈴も鳴りHRの時間。僕らは同じ教室に向かいなが連絡先を交換した。
    君「返事帰してよ?」
    僕『来たメールは返すよ。でもしばらく連絡取ってない人は消しちゃうクセみたいなんがあるから』
    君「消すの?!絶対嫌やし!毎日送るからね!」
    そうして二人はそれぞれの席に着いた

    2006-02-18 00:30:00
  • 10:

    こう ◆SxKiod.xdI

    不登校気味の僕は、暗く未来に光なんてない世界に嫌気がさしていた。
    何がしたいかもわからない、時に自分が誰かさえもわからない。ベットの上が一番現実逃避しやすかった
    ユキから毎日メールが来た。たわいもない話し、相談とかで学校についてはなにも言わなかった。
    君らしい優しさだったと思うんだよね

    2006-02-18 00:42:00
  • 11:

    こう ◆SxKiod.xdI

    君からのメールを毎日楽しみにしてたよ。
    無機質な画面は冷たいのに、そこに並ぶ女の子らしい絵文字や優しさがにじみ出た文章。
    僕までも楽しくなって、僕は君に会いたくて学校に行きました

    2006-02-18 00:45:00
  • 12:

    こう ◆SxKiod.xdI

    遅刻しながらも毎日行った。君は毎日僕の近くに来ては「おはようっ」と言う
    そんな日課がたまらなく幸せだった
    大切なものを失っても、次に気付いたのは友達の大切さ。かけがえのない存在。

    2006-02-18 01:18:00
  • 13:

    こう ◆SxKiod.xdI

    欠席した日はいつも電話をくれたよね。
    その日にあったこととか、たくさん話してくれてまるで君と同じ空間に居たような気分になってたよ

    2006-02-18 10:14:00
  • 14:

    こう ◆SxKiod.xdI

    でも、僕は耐えきれなかった
    時間や規則に縛られ、一つの場所に詰め込まれることに耐えきれなかったんだ
    甘えていた。ただの我儘だった。
    外の世界に出たら…
    自由だと思っていた

    2006-02-18 10:21:00
  • 15:

    ちLl

    読ンでます★頑張ってくださLlね(●^Д^)ノ"

    2006-02-19 21:26:00
  • 16:

    削除

    削除されますた

    あぼ~ん
  • 17:

    こう ◆IDid/knpO6

    こちらで書き始めます?

    2006-02-23 00:32:00
  • 18:

    こう ◆IDid/knpO6

    後に母から聞かされた
    “コウは思春期の一貫性のものであり必ず立ち直ります。だから親御さんも長い目で応援してあげてください”
    と担任が言ったらしい
    20歳を目前にその言葉通りになった
    リスカもODも昔よりは落ち着きを出した

    2006-02-23 00:40:00
  • 19:

    こう ◆IDid/knpO6

    コウは頑張れる子だ
    みんなコウが好きだ
    登校した時の“おはようございます”が聞けないのは嫌だ

    うんざりするぐらい教師を造る教科書通りの言葉が並べられた

    2006-02-23 00:42:00
  • 20:

    こう ◆IDid/knpO6

    僕の父親譲りの頑固な頭は考えを変えなかった
    どんな言葉をかけられても、聞く耳を持たなかった
    みんなが声を揃えて問うこと、それは
    “退学して何をするんだ?”

    2006-02-23 00:44:00
  • 21:

    こう ◆IDid/knpO6

    こんな僕にも昔は夢があった
    【ウエイトトレーナーになりたい】
    精神薬を飲み始めヘロヘロになりながらもバスケ・ハンド・長距離をしながらウエイトトレーニングと、スポーツだけはやった
    しかし、専門学生になってまだ学生を続ける自信は無かった

    2006-02-23 00:45:00
  • 22:

    こう ◆IDid/knpO6

    僕の口から出たのは
    “夜の仕事をします”だった
    もちろん、周りは全員が止めた。
    僕は引きこもりで、そんな僕がいきなり夜に飛び込むのは不可能だと…

    2006-02-23 00:47:00
  • 23:

    こう ◆IDid/knpO6

    僕が夜に憧れたキッカケ、それは昔から門限が厳しく、外泊は禁止。
    トモダチは少ないので苦痛ではなかったが夜遊びをしない僕はユキと知り合って初めて夜遊びをした
    その時、初めての夜の梅田で初めてのスカウトにあった

    2006-02-23 00:50:00
  • 24:

    こう ◆IDid/knpO6

    初めてユキと遊んだのは12月。
    クリスマス前で世間は賑わっていた
    「クリスマスなんて言葉、あたしの中には無いわあ」
    そう言って変わらず笑うユキの隣で僕は緊張していた
    HEP前はたくさんの人で溢れかえっていて、人の多さと緊張で気を抜くと叫びだしてしまいそうな息苦しさだった

    2006-02-25 23:02:00
  • 25:

    こう ◆IDid/knpO6

    僕の異変に気付いたのか、自然にか、ユキは僕の手を取り、しっかり握った
    あたたかい温もりが、優しさが、毛細血管を伝って鼓動に乗り伝わってくる

    すごく…すごくすごく安心した

    2006-02-25 23:05:00
  • 26:

    こう ◆IDid/knpO6

    ねえ、あの時、ふいに僕の手を握った君は何も感じなかったかもしれないね
    けど僕は君の体温に癒されてた…君の存在が僕の中にすっぽり埋まり込んでいた
    雑踏なんて気にならない程、君の温もりが僕を包んで…幸せだったんだ
    ねえ、あの幸せな時間がなければ君は今も変わらぬ笑顔を僕に向けていてくれたのかな?
    それとも、遅くてもいつかこうなってしまう運命だったのか?

    2006-02-25 23:11:00
  • 27:

    こう ◆IDid/knpO6

    もしも神様が存在するなら、本当に存在するなら…
    そして神様が運命を決断するとゆうのなら…
    僕はその神様と呼ばれるものを恨むよ

    いや、むしろ目に見えない【何か】に責任転換していないと僕は納得にもっていけなかったんだ

    2006-02-25 23:15:00
  • 28:

    こう ◆IDid/knpO6

    ユキと東通りを歩き、新御堂筋の交差点で信号待ちをしていた時だった
    「ちょっとすいません♪」
    髪を立て後ろ髪の長い金髪のスーツ着た男が声をかけてきた
    僕は初対面の人を警戒してしまいうまく話せない。
    ユキが何やら話し始めたのを僕は眺めていた

    2006-02-25 23:19:00
  • 29:

    こう ◆IDid/knpO6

    しばらくてユキが戻ってきた
    一枚の小さな紙を僕に渡すと初めて会った時のように僕の腕を引っ張りどこかに向かった
    渡された紙を見る暇もなく、僕は梅田にあるビルに連れて行かれた
    エレベーターに乗り込み着いた先は小さな店で入り口にはさっきのスーツの男が立っていた

    2006-02-25 23:24:00
  • 30:

    こう ◆IDid/knpO6

    (ユキの知り合いなのか?)状況を把握しきれない僕を尻目にユキは中に入って行った
    「どうぞ?」スーツの男がにっこり笑うと僕を中に案内した
    店内は薄暗く、爆音が鳴り響いて、とある席ではカラオケをしていた
    ユキは端の方にある席に案内され腰をおろした
    僕も一緒に席についた

    2006-02-25 23:35:00
  • 31:

    こう ◆IDid/knpO6

    「改めまして、こうゆう者です」
    スーツの男が僕とユキに先程の小さな紙を差し出した
    名前の横に主任と書かれた名刺。ユキに渡したことで顔見知りでは無いとわかった
    何人か幹部が来ていくらか質問をされ僕はとりあえず簡単に答えた

    2006-02-25 23:38:00
  • 32:

    こう ◆IDid/knpO6

    ある幹部が言った
    「女、酒、金を好きになれ」
    僕とユキは店を出た
    いきなり初対面の色んな人と関わり色んな言葉を投げ付けられて僕は壁を張るのに疲れ果てていた
    その日、家に帰ると眠剤を適当に口に放り込み眠りに就いた

    2006-02-25 23:41:00
  • 33:

    こう ◆IDid/knpO6

    僕は必死に君の名前を呼ぶ
    そして君に手を伸ばす
    叫びも救いを求める手も届くことなく虚しくただ暗やみに独り落ちていく

    2006-02-27 01:25:00
  • 34:

    こう ◆IDid/knpO6

    はっと目が覚めると心拍数があがり過呼吸になりそうだった
    呼吸を落ち着かせ、枕元に置いてあったポカリを口に含んだ
    汗を大量にかき乾ききった喉を冷たい水分が潤した
    たばこに火を点けて携帯を開くと時刻は昼を回っていた
    ユキから着信があったのでかけ直した

    2006-02-27 01:28:00
  • 35:

    こう ◆IDid/knpO6

    ープルルッー
    「もぉしぃ〜♪」
    やたらでかい声が耳に響いてきた
    『おはよ。今起きた。』
    寝起きの少し枯れた声で僕が言うとユキは少しクスクスッと笑いながら

    2006-02-27 01:31:00
  • 36:

    こう ◆IDid/knpO6

    「おぉはよっ♪ねえねえコウさぁ、昨日行った店で働いてみない?」
    『なんで?』
    「ユキさぁ、あのホスクラよく行くんだよね。でね、代表がコウを気に入ってくれたみたいで、働いてみないかって♪」
    『ホストやろ?人見知りするし初対面の人とうまく話されへんねんで?無理やわ』
    「えぇ〜?!だって、コウ今何もしてないじゃん?働くとこあるの?コウは弟みたいなキャラで売れば?童顔だし背も低いし華奢だし可愛いしさっ♪」

    2006-02-27 01:36:00
  • 37:

    こう ◆IDid/knpO6

    確かに今の僕には学校を辞めて働く当てが無いし、引きこもり気味な僕がまともに採用されるはずが無い。
    しかし、紹介とはいえホスとクラブ…周りの目が気になるし、そして何より僕は人が苦手で接客業には向いていない。
    酒はまあ、飲めなくもない。金に欲は無い。女も一人を…ユキさえ居ればいい。
    僕はしばらく考えさせて欲しいと伝え、電話を切った

    2006-02-27 01:43:00
  • 38:

    こう ◆IDid/knpO6

    ホストクラブ…我が欲、金の為に女を平気で騙し泣かせる汚い世界
    無知の僕にはとても印象の悪い関わりたくもない世界
    僕は女を騙すなんて、泣かせるなんて出来ない…僕に合うわけがない。
    そうわかっている。
    でも君が望むなら…

    2006-02-27 01:46:00
  • 39:

    こう ◆IDid/knpO6

    僕は先日もらった名刺の携帯番号にかけることにした。
    ープルルッ♪ー
    「もしもし?」低い威圧感のある声。
    『あの…えっと…』
    僕は緊張して、どもってしまった

    2006-02-27 01:55:00
  • 40:

    こう ◆IDid/knpO6

    店に入ると先日とは違い開店準備中でわずかな人数が掃除をしていた。照明も明るく賑わいもなく静かだった
    席に通され座ると代表は不在らしく店長が来て簡単に説明を受けながら一枚の用紙に記入をしていく。
    「言っておくが甘くないぞ。今日からだな」
    店長の一言により僕は即日から始めることになった

    2006-02-27 02:08:00
  • 41:

    こう ◆IDid/knpO6

    スーツが無かったので貸しスーツに着替え、先輩に連れ出された先はHEP前。
    先輩ホストに名前を何にするかと聞かれ、ユキのハンドルネームである【純】と決めた
    この瞬間から僕はコウではなく純になった

    2006-02-27 02:12:00
  • 42:

    こう ◆IDid/knpO6

    HEP前は終電前で人が行き交っていた
    まさか即日からと思ってなかった僕はその日、頓服の薬を持っていなかったので人込みにやられていた
    呼吸が苦しい、目が回り、汗がにじみ、頭が白くなってくる…

    2006-02-27 02:14:00
  • 43:

    こう ◆IDid/knpO6

    先輩ホストが
    「キャッチして客つかめよ。ほらっあの女っ」
    とアゴで指した先には白いロングコートにシャネルのカバンにスカートは短くて歩くたびにコートからちらちらと見え胸元が空きネックレスが光る
    ミュールをカツカツいわせる度にぐるぐるに巻かれた髪は揺られている

    2006-02-27 02:57:00
  • 44:

    こう ◆IDid/knpO6

    【いかにもお水】
    って感じの外見で僕はあまり好きではない
    外見で人を判断するのは失礼な話だけど、人見知りの激しい僕には派手なタイプは近寄りがたい

    2006-02-27 02:58:00
  • 45:

    こう ◆IDid/knpO6

    しかし、仕事となると仕方がない。
    僕はとりあえず声をかけるために近寄った
    『すいませぇん』
    雑踏の中に、か細く消えそうな声…。
    女は僕をちらっと見るとカツカツと去って行く

    2006-02-27 03:01:00
  • 46:

    名無しさん

    2006-02-27 03:07:00
  • 47:

    名無しさん

    楽しみ☆

    2006-02-27 05:53:00
  • 48:

    名無しさん

    書いてくださぁい

    2006-03-01 03:10:00
  • 49:

    こう ◆IDid/knpO6

    それから何人にも声をかけて、わずかだか番号も交換出来た
    しかしその日キャッチがあがることはなかった…
    早朝、凍えながら店に戻り代表の席に呼ばれヘルプでついた

    2006-03-02 05:35:00
  • 50:

    こう ◆IDid/knpO6

    ミユキさん、22歳。代表の色彼さんと事前に聞いていた。
    新人を真っ先につけ教育させて更に彼女と思わせる。特に僕は代表に気に入られていたのでミユキさんは僕がついてご機嫌だった

    2006-03-02 05:37:00
  • 51:

    こう ◆IDid/knpO6

    「好きなの飲んでいいよ♪」
    綺麗に巻かれた髪、派手に飾られた爪、プルプルの唇。
    僕は女の人を直視することがないので緊張していた
    『は…はい。えっと…』
    頭が真っ白だった

    2006-03-02 05:38:00
  • 52:

    こう ◆IDid/knpO6

    「緊張してるの?お酒飲んでないのに顔赤いー♪」
    僕は更に恥ずかしくなった
    「すいませぇん!シャンディ一つ!」
    ミユキさんの声に圧倒され、僕はミユキさんから目を逸らせずにいた

    2006-03-02 05:39:00
  • 53:

    こう ◆IDid/knpO6

    「うちらと同じの頼んだから♪だぁいじょうぶ!すぐに慣れるって♪」
    『は、はぃ…』
    にこにこ笑うミユキさん。とても明るい人だなぁって思いながら見ていると…

    2006-03-02 05:40:00
  • 54:

    こう ◆IDid/knpO6

    「純!ミユキのこと見過ぎやぞ!」
    代表が冗談ながらに少し怒ったフリをした
    『す、すいません!』
    僕はマジで怒られたと思い焦りまくった

    2006-03-02 05:41:00
  • 55:

    こう ◆IDid/knpO6

    「だぁいじょうぶよ!ミユキはパパだけだからぁ♪」
    満面の笑みで代表を見るミユキさんはとても幸せそう…
    ホストって汚いな…素直にそう感じ少しばかり人の欲深さに嫌気がさした
    「パパねぇ、今日ずっと純くんの話しばかりしてたからさぁ気になってたんだけど…めちゃめちゃいい子だね♪」

    2006-03-02 05:44:00
  • 56:

    こう ◆IDid/knpO6

    とてもミユキさんに申し訳ない気持ちがした。
    仕事だとしても人を騙すのにいい気はしない。
    ある意味、先輩ホストを尊敬した

    2006-03-02 05:45:00
  • 57:

    こう ◆IDid/knpO6

    「失礼しまーす。シャンディです」
    従業員がシャンディを持ってきた。
    「かんぱぁぁぁいっ♪」
    ミユキさんが僕のグラスに自分のグラスを当ててきた

    2006-03-02 05:46:00
  • 58:

    こう ◆IDid/knpO6

    『いただきます』

    シャンディの炭酸が口の中で弾け、甘さが喉を通る

    そういえば君も、いつもシャンディだったね…

    2006-03-02 05:48:00
  • 59:

    こう ◆IDid/knpO6

    「お酒、強い?」
    ミユキさんが脚を組みながら聞いてきた
    『人並みです。弱くはないですがホストやってる人ほどじゃないと思います』
    それから色んな話をしていると

    2006-03-02 05:49:00
  • 60:

    こう ◆IDid/knpO6

    「純っ!」
    隣で店長が手招きしていた
    『ミユキさんすいません、ごちそうさまでした』

    僕はグラスをミユキさんのグラスに軽く当てシャンディを飲み干し、灰皿等を片付け席を離れた

    2006-03-02 05:50:00
  • 61:

    こう ◆IDid/knpO6

    次は店長の席。これまた色彼のマイさん。
    『失礼しまぁす!純です。』
    「おっ!来たかぁ!座れ座れっ」
    言葉通り僕は席についた。

    2006-03-02 05:51:00
  • 62:

    こう ◆IDid/knpO6



    ここからしばらく地獄だった           

    2006-03-02 05:51:00
  • 63:

    こう ◆IDid/knpO6

    店長がブランデーストレートをショットに注ぎ一気コール開始。4、5杯一気をさせられビール、水割りを続けて一気
    「ライ!ラララライッ!…」
    店長の楽しそうなコールと裏腹に胃は限界まで来ていた
    (やばい…吐く…)

    2006-03-02 05:54:00
  • 64:

    こう ◆IDid/knpO6

    『トイレ行ってきます』
    と、席を立とうとした時
    「逃げんのかぁ?!おらぁ!飲めやぁ!」
    更にショットが出てきた
    僕は苦痛に顔を歪めながら何杯も生温いストレートを流し込んだ。

    2006-03-02 05:56:00
  • 65:

    こう ◆IDid/knpO6

    どこかでシャンパンが卸りたみたいだ。それに紛れて僕は席を立ち、トイレへと駆け込んだ
    『うげぇーっげぇっ!げほっげほおっ!』
    勢い良く胃のなかのものが出た
    すべて出し切って顔を洗いトイレを出てコールに参加する

    2006-03-02 05:57:00
  • 66:

    こう ◆IDid/knpO6

    次に着いたのはナンバーワンのハルキさんの席。先程シャンパンを卸していた席だった。
    若くてとても可愛いトウコさんはハルキさんの本営にハマっていた。
    着いた時、席にはすでにルイが3本。更にまたコールが始まり、ドンペリを卸す。

    2006-03-02 05:59:00
  • 67:

    こう ◆IDid/knpO6

    ハルキさんはトウコさんの席にあまり帰ってこない。
    その日からトウコさんに気に入られ店に来たら帰るまでずっとヘルプに呼ばれた

    2006-03-02 06:01:00
  • 68:

    こう ◆IDid/knpO6

    着いて初日なのにトウコさんの涙を見た
    「ハルキはあたしの席に着いてくれないの。嫌われたのかな?」
    『んなことっ!ないです』我ながらヘルプとしての言葉だなって思ってしまった

    2006-03-02 06:03:00
  • 69:

    こう ◆IDid/knpO6

    「あたしハルキの為に働いてハルキと会いたくて毎日来てるの。でもハルキはあたしの席に帰ってきてくれない。お客さんが被ってる訳でなくても…彼女もいると思うの。サイト見ちゃったから」

    2006-03-02 06:04:00
  • 70:

    こう ◆IDid/knpO6

    涙ながらに語るトウコさんは
    恋する女の顔で…

    素直な涙は…
    とても、とても綺麗だった

    2006-03-02 06:07:00
  • 71:

    こう ◆IDid/knpO6

    今日はここまでです?

    2006-03-02 06:11:00
  • 72:

    名無しさん

    おもしろいです(>_

    2006-03-02 06:18:00
  • 73:

    こう ◆IDid/knpO6

    81さん、あーざっす?
    文章力未熟ですが頑張って完結していきます?

    2006-03-02 06:39:00
  • 74:

    こう ◆IDid/knpO6

    『頑張り屋さんですねっ♪すごいと思います。好きな人の為に体を張るなんて簡単に出来ないですよ。それとサイトなんて所詮、情報が行き交った画面なだけでそこから真相なんて出ませんよ?無理と思うなら辞めればいいし、いけると思うなら続けたらいいんです♪』


    これはホストの純としてでなく偽りの意見だった。

    2006-03-05 01:50:00
  • 75:

    こう ◆IDid/knpO6

    仕事とはいえ、トウコさんに“ハルキさんの為に頑張れ!”なんて言えない。
    そこまで染まりたくない
    何より綺麗な涙を見せられたら…胸が苦しかった

    2006-03-05 01:51:00
  • 76:

    こう ◆IDid/knpO6

    「純くん。ありがとね。あたし…誰かにね…頑張ってるって…認めてもらいたくて…グスッ…ありがと…」
    ハルキさんが戻ってきたのはラストソング
    それまでトウコさんは泣いていた
    『久しぶりに人の前で泣けた…』
    泣きながら小さい声だったが確かにそう聞こえた

    2006-03-05 01:52:00
  • 77:

    こう ◆IDid/knpO6

    この店に来る人みんな大事だ。その為に出来ること…売れなくても、金が無くても、話を聞いて癒せる人間になりたい

    人を警戒する性格は徐々に治ってきた

    それからお客さんはつかめなくても色んな人と話すことでたくさんのことを教えられた

    2006-03-05 01:52:00
  • 78:

    こう ◆IDid/knpO6

    「いらっしゃいませー!!」威勢のいい大声が店内に響いた

    時刻は7時

    僕が慕っていた先輩ホストの一人、お洒落なツトムさんと後ろには…僕の最愛のユキが居た

    2006-03-05 01:54:00
  • 79:

    こう ◆IDid/knpO6

    シャンディ片手にツトムさんと楽しく話すユキ
    ツトムさんに笑顔を向けるユキ
    ツトムさんに触れるユキ

    僕は嫉妬していた

    2006-03-05 01:54:00
  • 80:

    こう ◆IDid/knpO6

    この日は猛烈に忙しく、飲み席にてヘルプ指名をされていたので…飲んだ!飲みまくった!!壊れた!!
    コール中も飲みまくり騒ぎまくった
    そして…外に出て吐きまくった

    2006-03-05 01:55:00
  • 81:

    こう ◆IDid/knpO6

    気付いたユキが水と冷しぼ(冷たいおしぼり)を持ってきた

    すぐに店内に戻りまた飲み吐き、記憶を無くし気が付けば家だった。

    2006-03-05 01:56:00
  • 82:

    こう ◆IDid/knpO6

    服も着替えてあるし…手に何かあたった。

    横を見るとユキが寝ていた
    僕はユキの寝顔を見ながら昨日起こったことを必死に思い出していた

    2006-03-05 01:57:00
  • 83:

    こう ◆IDid/knpO6

    (確か、飲みまくって吐きまくって…
    ミーティング終わった後、ユキから連絡来て…
    ユキが外で待っててくれて、従業員にバレないようにタクで送ってくれたんだっけ…
    そのまま潰れちゃって…
    服はユキが着替えさせてくれたのかな?あー思い出せない…)

    2006-03-05 01:58:00
  • 84:

    こう ◆IDid/knpO6

    とりあえず起き上がると頭がグラグラ、ガンガンする。
    (やっべぇー。二日酔いや…)
    気分も悪いのでユキの隣に寝転がり、もう一度寝ることにした。

    2006-03-05 01:59:00
  • 85:

    こう ◆IDid/knpO6

    「…!じゅ…ん…!純っ!!」


    ユキが体を揺さ振るので目が覚めた

    2006-03-05 02:00:00
  • 86:

    こう ◆IDid/knpO6

    『んー。』
    「起きて!仕事やろ!ご飯出来てるよ!」
    『頭痛い…』
    「お風呂入ってスッキリしといでやぁ」
    ユキは布団をひっぺがした

    2006-03-05 02:00:00
  • 87:

    こう ◆IDid/knpO6

    『寒っ!』
    渋々、風呂場へと向う。
    ユキがためてくれていたお湯に浸かり
    『はぁーっ』
    と、大きく息をついた

    2006-03-05 02:01:00
  • 88:

    こう ◆IDid/knpO6

    風呂から上がるとほてった体を冷ますためにボクサーパンツ一枚でリビングに出た
    【パスッ】
    勢い良くスウェットが顔面向けて飛んできた
    『ってー。何すんだよ』
    気分良く風呂をあがった所への攻撃に少し苛立った

    2006-03-05 02:02:00
  • 89:

    こう ◆IDid/knpO6

    「服ぐらい着て出てきてよっ」
    確かに正当な意見だ…
    言われるがままスウェットを着て温められた飯を食った
    一服するとスーツに着替え髪をセットした。その間、ユキも仕事の用意をして二人で家を出て別々のタクシーにて出勤

    2006-03-05 02:02:00
  • 90:

    こう ◆IDid/knpO6

    タクシーの中で昨日の光景が走馬灯のように甦る
    少し憂欝になっているとユキからメールが入った


    “最初はしんどいかも知れないけど、頑張ってね?応援してるからっ?”

    2006-03-05 02:03:00
  • 91:

    こう ◆IDid/knpO6

    君からのたった一通のメールが心を軽くしました
    きっと君にとっては何気ないメールだったんだろうけど…
    僕はそれだけで頑張れた
    君が居たから僕は“僕らしく”で居れました

    2006-03-05 02:05:00
  • 92:

    こう ◆IDid/knpO6

    僕は全然何もしてあげれなかったけど…
    君が苦しいときに何も気付いてあげれなかったけど…
    …けど、僕は君にたくさんの優しさをもらいました

    2006-03-05 02:06:00
  • 93:

    こう ◆IDid/knpO6

    「キャッチ出るぞー!」
    先輩ホストに連れられて今日はブラブラキャッチ
    「ルンルンっ…いちぃぃぃっ!」
    先輩ホストが飲み物をかけてゲームをしているのを尻目に声をかけた
    『どこ行かれるんですか?』

    2006-03-05 02:07:00
  • 94:

    こう ◆IDid/knpO6

    若そうな女の子二人組に声をかけた。
    金髪に明るいメッシュ
    髪を胸の辺りまで伸ばして前髪は横わけ
    色白のサーフギャルちゃん
    僕の苦手タイプ

    2006-03-05 02:09:00
  • 95:

    こう ◆IDid/knpO6

    それに比べてお隣さんはおとなしい感じ
    僕はもちろん、おとなしい方に向いた

    しかし!

    2006-03-05 02:10:00
  • 96:

    こう ◆IDid/knpO6

    「めぇっちゃ可愛い!」
    サーフギャルちゃんが僕の腕を掴んだ
    『あ、ありがと…』
    その元気さに圧倒されて僕は苦笑いした

    2006-03-05 02:11:00
  • 97:

    こう ◆IDid/knpO6

    「ホストやろ?今日、無理やし名刺ちょうだいよっ」
    新人の僕には名刺がない
    紙に名前と番号を書き手渡した
    「ありがとー♪電話するねぇ」
    ギャルちゃんが去った後、僕は疲れ果てながら撤収がかかったので店に戻った

    2006-03-05 02:12:00
  • 98:

    こう ◆IDid/knpO6

    いつもと変わらない…
    キャッチをして店に戻り、先輩ホストのヘルプに着き朝方に来るユキを待ち、ユキの元気そうな姿を見て安心する
    メインが別に居ることで、ホストになってから僕はユキと店以外で会うことはなくなっていた

    淋しかった…

    2006-03-05 02:13:00
  • 99:

    こう ◆IDid/knpO6

    “可愛い系”の僕はいじられることが多くメインになれず、ヘルプ指名ばかりされた
    それはそれで嫌じゃないし店に来るお客さんみんな大切だから僕は愛情を持って席に着いているつもりだった
    「じゅ〜ん!!」
    今日も先輩ホストのが僕を呼ぶ

    2006-03-05 02:15:00
  • 100:

    こう ◆IDid/knpO6

    ある日、先輩ホストのコウキさんの枝フリで指名された
    僕より年上のカナさんは細身でショートカットのお姉さん。
    可愛い系の僕を気に入り指名してくれたらしい
    僕はカナさんの持つ異様な雰囲気に気付いていた

    2006-03-05 02:15:00
  • 101:

    名無しさん

    2006-03-05 02:16:00
  • 102:

    こう ◆IDid/knpO6


    (何かある…)

    僕は相手から何か言われるまで心の内を探ったり、土足で踏み込んだりするのを嫌っていた…気付いていたのにも関わらず、僕は見てみぬフリをした
    カナさんは初回で僕を指名した後、ラストまで居て連絡先を交換することもなく二度と会うこともなかった

    2006-03-05 02:17:00
  • 103:

    こう ◆IDid/knpO6

    先輩ホストから聞いた話ではカナさんの弟さんが僕にとても似ていて、カナさんが傷つけて二度と会えないとか…
    カナさんは僕と弟さんを重ねて見ていたんだ。
    ホストになって僕はお客さんの抱える心の傷の深さに何度も驚かされた
    両親が居ないのが当たり前、複雑家庭が当たり前、昔とても真面目で色んな期待に疲れてしまった人…愛情に疑問を抱き淋しさから大金を使う…

    2006-03-05 02:21:00
  • 104:

    こう ◆IDid/knpO6

    優しくされたり必要とされると答えようとする
    冷たくあしらわれるとプライドもあり意地になる
    ホストは個々の性格に合わせて色やら店ぐるみやらをする

    2006-03-05 02:23:00
  • 105:

    こう ◆IDid/knpO6

    今のところ仕事に問題は無いが、僕はこの冷たい世界で自分の無力さを痛感していた
    そんな僕を支えてくれたのが、キャッチで出会ったサーフギャルちゃんだった

    2006-03-05 02:24:00
  • 106:

    こう ◆IDid/knpO6

    番号を交換した日、店は大忙し
    。僕はあちらこちらの席を忙しく回っていてサーフギャルちゃんの存在を忘れていた。
    仕事が終わり落ち着いた時に携帯を見ると見知らぬ番号から着信があった
    とりあえず掛けなおしてみると…サーフギャルちゃんだった

    2006-03-05 02:25:00
  • 107:

    こう ◆IDid/knpO6

    「はいはぁ〜い♪純たーん♪」
    「あのねぇ、今日カラオケ行って出てから歩いてたら他のホストにキャッチされたの」
    「でも純たん以外に興味無いから全部無視したよ♪」
    「純たん♪明日会いに行くね」

    2006-03-05 02:25:00
  • 108:

    こう ◆IDid/knpO6

    『名前…なんて登録したらいい?』
    そう答えるのがやっとだった
    「ナミだよ♪」

    ナミは僕と同じで今年19歳。o型で天然。ミジェーンとパラパラが大好きなサーフギャル。

    2006-03-05 02:26:00
  • 109:

    こう ◆IDid/knpO6

    『いらっしゃいませー』
    この日、僕はキャッチをあげた
    ユキが店に来たのだった
    『何飲む?』
    「うーん?ミルクティ♪」

    2006-03-05 02:27:00
  • 110:

    こう ◆IDid/knpO6

    ミルクティと僕はシャンディ片手にラストまで話し続けた
    それから毎日ユキは朝方にやって来る
    先輩ホストにも誉められ、ハルキさんからご褒美に黒の細いネクタイをもらった

    2006-03-05 02:27:00
  • 111:

    こう ◆IDid/knpO6

    店も平和で僕も楽しかった
    平和な店に嵐がやってきた
    従業員同士のケンカだった

    2006-03-05 02:28:00
  • 112:

    こう ◆IDid/knpO6

    今日はここまでです?

    2006-03-05 02:29:00
  • 113:

    名無しさん

    2006-03-05 05:47:00
  • 114:

    こう ◆IDid/knpO6

    アンカーレスありがとうございます?今から書いていきます

    2006-03-06 07:32:00
  • 115:

    こう ◆IDid/knpO6



    事の発端は僕より一つ上の先輩ホストのシュウジさんが酔っ払いすぎて幹部のシマさんの太客、リツさんの横に座り肩を組んでシマさんの潰しをしたからだった

    2006-03-06 07:33:00
  • 116:

    こう ◆IDid/knpO6

    シマさんの忠告を無視してシュウジさんは絡む…
    「なあー。ボトル卸してやぁ。俺、飲み足りひんしー」
    リツさんは気が弱く言い返せないタイプの人で苦笑いを繰り返していた
    気付いたシマさんは慌てて飛んできた

    2006-03-06 07:34:00
  • 117:

    こう ◆IDid/knpO6

    最初は笑いながら
    「お前ー何してんねんー?俺の客やぞぉ?リツも困ってるやんけ」
    と、シュウジさんとリツさんを離そうとした

    2006-03-06 07:35:00
  • 118:

    こう ◆IDid/knpO6

    「なんすか?!邪魔せんといて下さい!今、俺リツと話して…」
    シュウジさんが言い終わるる前にシマさんがシュウジさんの腕を引っ張り裏へと連れ込んだ

    と、思った瞬間…!!

    2006-03-06 07:37:00
  • 119:

    こう ◆IDid/knpO6


    【がしゃーん!パリンッ!ガラガラ!】

    物凄い破壊音がカウンター内に響いた

    2006-03-06 07:37:00
  • 120:

    こう ◆IDid/knpO6

    カウンターに居るみんなが裏へと目線を移した
    カウンターには色やら本営やら本カノを座らせる店なので大体みんな予測は着いたみたいたが、僕はビックリして裏へと急いだ

    2006-03-06 07:39:00
  • 121:

    こう ◆IDid/knpO6



    そこには額が割れ、血塗れに倒れるシュウジさんと拳を血で染めてシュウジさんを見下ろすシマさんが居た

    2006-03-06 07:41:00
  • 122:

    こう ◆IDid/knpO6

    僕はいきなりの事でパニックを引き起こしそうになり呼吸が荒くなっていた
    【ぐいっ】
    『!?』
    誰かが僕の腕を引き、裏から連れ出した

    2006-03-06 07:42:00
  • 123:

    こう ◆IDid/knpO6

    咄嗟にシュウジさんが引き込まれる光景が頭をめぐった

    (殴られる!)

    僕は遂に過呼吸を引き起こした

    2006-03-06 07:43:00
  • 124:

    こう ◆IDid/knpO6

    息が出来ない
    頭が真っ白になった
    体が自分の物じゃないように力が入らない
    立ってられない…
    僕はそのまま地面に吸い込まれるようにバランスを失った

    2006-03-06 07:44:00
  • 125:

    名無しさん

    期待あげ

    2006-03-06 08:01:00
  • 126:

    こう ◆IDid/knpO6

    期待あげあーざっす?
    今から更新します?

    2006-03-06 19:19:00
  • 127:

    こう ◆IDid/knpO6

    だが体に衝撃はなく、冷たい風が体に触れ、袋が口に当てられた

    「純っ!」

    少し落ち着いたところで声が聞こえた

    2006-03-06 19:21:00
  • 128:

    こう ◆IDid/knpO6

    幹部で一番良くしてくれるタクさんが僕の背中を自分にもたれさせ、僕を体育座りにして寒いはずなのに上着を脱ぎ僕に抱かせ、袋を口に当ててくれていた。

    2006-03-06 19:23:00
  • 129:

    こう ◆IDid/knpO6


    『すいません…』

    僕が立ち上がり上着を返した

    2006-03-06 19:23:00
  • 130:

    こう ◆IDid/knpO6


    「ここにおれ。まだ中には入らん方がいい。“体で覚えさせる”それが夜のやり方や。お前はシュウジと仲良かったしショックやったんはわかる。でもあの場で邪魔してたらお前も巻き込まれてた。」

    2006-03-06 19:24:00
  • 131:

    こう ◆IDid/knpO6


    『僕は…』

    僕が喋る間もなくタクさんが続けた

    2006-03-06 19:25:00
  • 132:

    こう ◆IDid/knpO6


    「俺はお前にそのまま素直でいてほしい。絶対、染まるな。なんかあったら俺に相談してこい。俺がおりやすい環境作ったるから」

    2006-03-06 19:26:00
  • 133:

    こう ◆IDid/knpO6

    僕は
    『ありがとうございます』
    とだけ残し、店に戻った
    やっぱりシュウジさんが気になった

    2006-03-06 19:27:00
  • 134:

    こう ◆IDid/knpO6


    何か…
    何か…納得いかない

    2006-03-06 19:28:00
  • 135:

    こう ◆IDid/knpO6

    裏ではシュウジさんがうずくまっていた
    最初よりもありえない光景が僕の目に飛び込んできた

    2006-03-06 19:29:00
  • 136:

    こう ◆IDid/knpO6

    空瓶はすべて割れ、散乱
    中身の入ったビンも割れ、床は水浸し
    水に交じり広がった血液
    壁に散った血液
    そして…無残にも折れた…人間の歯…

    2006-03-06 19:30:00
  • 137:

    こう ◆IDid/knpO6

    裏には従業員が何人か用を済ませに来ていた
    誰も止めなかった
    誰もが自分を守った
    僕も何も出来なかった
    何か…違う…

    2006-03-06 19:30:00
  • 138:

    こう ◆IDid/knpO6


    声が出ない
    何か言いたいのに

    2006-03-06 19:31:00
  • 139:

    こう ◆IDid/knpO6

    後ろからタクさんが来た
    「だから戻るなってゆうたやろ?」
    と言いながらシュウジさんにおしぼりを渡した
    「大丈夫っす…すいません…」
    消えてしまいそうなシュウジさんの声

    2006-03-06 19:32:00
  • 140:

    こう ◆IDid/knpO6

    『病院…っ』
    「わかってる。従業員もみんなわかってるのに連れていかん意味わかるか?」
    『自分が怒られる…から』
    タクさんは僕の頭をなでながらうなずいた

    2006-03-06 19:34:00
  • 141:

    こう ◆IDid/knpO6

    「外の空気吸って少し落ち着け。とりあえずガーゼとか買って来たって」

    言われるがまま僕はコンビニへ向かった

    2006-03-06 19:35:00
  • 142:

    こう ◆IDid/knpO6

    外の寒さを感じない
    落ち着けるはずもない
    酔っ払いたちの笑い声が無性に腹立つ
    (こいつら…近くのビルで誰かが血を流してることなんて想像も出来ないだろうな)
    誰もが予測出来るわけないのに誰かに罪をなすりつけたかった

    2006-03-06 19:36:00
  • 143:

    こう ◆IDid/knpO6

    消毒液やガーゼを買って店に戻った

    シュウジさんの手当てをして床の血液を掃除した

    2006-03-06 19:37:00
  • 144:

    こう ◆IDid/knpO6


    携帯が鳴った
    ー♪♪♪ 着信 ナミー

    2006-03-06 19:38:00
  • 145:

    こう ◆IDid/knpO6

    「じゅーんたぁんっ♪」
    いつも通り元気な声

    『どした?』
    僕はいつも通りに振る舞った

    2006-03-06 19:40:00
  • 146:

    こう ◆IDid/knpO6


    「もうすぐ着くよぉ♪」

    『わかった、降りるわ』

    2006-03-06 19:40:00
  • 147:

    こう ◆IDid/knpO6

    ナミはいくら僕がボックス席に案内しても必ずカウンター席に座る
    今日もナミはミルクティー、僕はシャンディ片手にたわいもない話をしていた
    ラストソングになり真っ暗な店にEXILEの曲が流れる
    店が明るくなりチェックを済ませ、店を出た

    2006-03-06 19:42:00
  • 148:

    こう ◆IDid/knpO6

    エレベーターに乗り込むと急にナミが僕に軽くキスをした
    驚いて顔を離すと見が合ったまま、そらせなくて、またナミが僕にキスをした

    次は舌を絡めて…

    2006-03-06 19:44:00
  • 149:

    こう ◆IDid/knpO6

    タクシーを拾うために大通りへ向った
    途中、ナミが立ち止まり僕の手を握った
    「何か…きつい?」

    僕を見る真っすぐな目…

    2006-03-06 19:45:00
  • 150:

    こう ◆IDid/knpO6

    「ナミじゃ力になれない?」
    ナミは気付いていた…僕が話すまで聞かないつもりだったのか…?きっと痺れを切らしたんだろう。
    僕はなぜかナミに聞いてほしくてすべてを話した
    何かが間違ってること
    そして僕自身の無力さ

    2006-03-06 19:47:00
  • 151:

    こう ◆IDid/knpO6

    《なぁ、ナミ。
    お前はさぁ、話をさえぎる事無く、俺の目を見て真剣に話を聞いてくれてたな。
    お前は目を潤ませて、まばたきと同時に流れた涙、そして話し終えた俺の手をきつく握って、
    “きつかったんだね”って…》

    2006-03-06 19:48:00
  • 152:

    こう ◆IDid/knpO6


    タクシーに乗り込んだナミ
    運転手に僕の住所を告げる
    ナミに部屋の鍵を渡した

    2006-03-06 19:49:00
  • 153:

    こう ◆IDid/knpO6

    『終わったら連絡する。明日仕事やろ?家着いたらベット使っていいから先に寝てて。何かあったらメール入れて』
    ナミは鼻をすすりながら
    「わかった、純たん大好きだよっ」
    と残し車は動きだした

    2006-03-06 19:51:00
  • 154:

    こう ◆IDid/knpO6

    店に戻る途中にナミからメールが来た
    「純たんと遊びたい。」
    『明日仕事やろ?』
    「大丈夫やから…お願い」
    『わかった。』

    2006-03-06 19:52:00
  • 155:

    こう ◆IDid/knpO6

    店に戻ると片付けが始まっていた
    僕はシュウジさんの元へ行き、担いでフロアに運び椅子に寝かせた
    その横でシマさんが従業員に話している

    2006-03-06 19:53:00
  • 156:

    こう ◆IDid/knpO6

    「ちょっとやりすぎたかもなぁ。」
    「いや、最初は殴る気なかったけどなあ、裏連れてっら“なんやねん?”とか言い出してな」
    「またむかついてきた。まじ殴りたい。」
    僕はシマさんの言葉にイライラしていた

    2006-03-06 19:55:00
  • 157:

    こう ◆IDid/knpO6

    ミーティングが終わり、従業員が帰り始めた。
    誰もシュウジさんをかまうことがなかった
    僕は人の冷たさに呆然としていた
    そしてシュウジさんに声をかけようとしたとき

    2006-03-06 19:58:00
  • 158:

    こう ◆IDid/knpO6

    「純っ」
    振り替えると【ドッ!】
    腹に蹴が入った
    腹を抱えていると顔面にグーが飛んできた
    「イライラしてる時にチョロチョロすんな!!」

    2006-03-06 20:00:00
  • 159:

    こう ◆IDid/knpO6

    理不尽な言い訳に腹が立った
    しかしナミとの約束があったので潰れたシュウジさんに自分のジャケットをかぶせ表に出た

    2006-03-06 20:02:00
  • 160:

    こう ◆IDid/knpO6

    ナミと会いカラオケに入る
    ナミは浜崎あゆみのA SONG FOR ××を歌った
    僕は以心伝心を歌った

    2006-03-06 20:03:00
  • 161:

    こう ◆IDid/knpO6

    「ナミ、本間に純たんがスキやねん!」
    『そっか…』
    「ナミ、純たんの彼女になりたい!ダメ…?」
    『………』

    2006-03-06 20:03:00
  • 162:

    こう ◆IDid/knpO6

    とりあえずここまでです?

    2006-03-06 20:04:00
  • 163:

    名無しさん






    面白かった(´∀`)

    2006-03-06 20:05:00
  • 164:

    名無しさん

    2006-03-06 20:07:00
  • 165:

    こう ◆IDid/knpO6

    今から書き始めます?

    2006-03-07 08:35:00
  • 166:

    こう ◆IDid/knpO6

    『俺ホストやで?』
    「うん…」
    『女の人相手やで?』
    「わかってる…」
    『耐えれるん?』

    2006-03-07 08:39:00
  • 167:

    こう ◆IDid/knpO6


    「…純はっ!」

    『うん?』

    2006-03-07 08:42:00
  • 168:

    こう ◆IDid/knpO6

    「純は、ナミがずっと純を好きだったこと知らないでしょ
    ナミはいつも純を想ってたし、初めて会った時から純が好きなの
    純の仕事もわかってる
    でも、純が好きなの!この気持ちだけはどうしようもないの!」

    2006-03-07 08:52:00
  • 169:

    こう ◆IDid/knpO6

    ナミの真っすぐに僕を見つめる視線
    いつも元気なナミの真剣な言葉
    僕はハッキリ言ってナミのキャラは苦手だった
    ただ、この時ナミの素直さが僕の中に自然に流れてきた

    2006-03-18 02:32:00
  • 170:

    こう ◆IDid/knpO6

    『そっか、ありがとう。俺ホストやけど…』
    「付き合ってくれるの?!」
    『ははっ!おうっ付き合ってあげる』

    2006-03-18 03:11:00
  • 171:

    こう ◆IDid/knpO6

    いたずらな笑顔の純
    口の片方をキュッとあげながら八重歯をちらつかせる笑顔
    そして白く長い指でナミの前髪に指を通した

    2006-03-18 03:12:00
  • 172:

    こう ◆IDid/knpO6

    「あげるって何ー?!」
    プゥッとしかめっ面をしたナミのほっぺたをムニっとつまむと、またいたずら笑顔で
    『嘘やって。』
    と笑った

    2006-03-18 03:15:00
  • 173:

    こう ◆IDid/knpO6

    『ナミ?』
    「うん?」
    『よく見たら可愛いな』
    「誉めてるん?!」
    『あはは』

    2006-03-18 03:17:00
  • 174:

    こう ◆IDid/knpO6

    純はナミの唇に軽くキスをして、そしてナミを抱き締めた
    『可愛いで』
    カラオケを出て西中島にあるナミの家へ帰ることになった

    2006-03-18 03:21:00
  • 175:

    こう ◆IDid/knpO6

    『おじゃまします』
    ピンクとミジェーンで飾られた女の子らしい部屋だった
    MDコンポにスイッチを入れながら
    「違うよ純。ただいまだよ」
    と話すナミの背中は確実に照れていた

    2006-03-18 03:24:00
  • 176:

    こう ◆IDid/knpO6

    その日、二人は同じ布団で寝た
    ナミは僕に腕枕をねだった
    ナミの頭を腕に乗せナミの体を抱き締めた
    『おやすみ』
    軽くキスをした

    2006-03-18 03:26:00
  • 177:

    こう ◆IDid/knpO6

    抱き締めるとわかる女の子の膨らみ、ときたまナミの寝息が首にかかる。女の子らしい香りがする
    男なら欲情して当たり前だ
    でも純はナミに手を出すことはなかった

    2006-03-18 03:30:00
  • 178:

    こう ◆IDid/knpO6

    僕はまだ君を求めているのか?
    思いを引きずるなんて似合わない
    君への気持ちの隙間を埋めるためにナミと居るのだろうか?
    僕はナミを好きなのか?

    2006-03-18 03:36:00
  • 179:

    こう ◆IDid/knpO6

    いい匂いと共に目が覚めた
    「おっはよー♪純たーんっ」
    相変わらず元気なナミ。低血圧な僕にはキツかった。寝る前に色んなことが頭に過ったこともあり寝起きは最悪…そんな僕の目の前に置かれたのは

    …トンカツ…

    2006-03-18 03:40:00
  • 180:

    こう ◆IDid/knpO6

    期待の眼差しでナミが僕を見る
    『いただきます』
    喉を通らないのを無理矢理押し込み胃がびっくりして何度も吐きそうになりながらすべて完食
    いや、まじで胃に悪い

    2006-03-18 03:44:00
  • 181:

    こう ◆IDid/knpO6

    『ごちそうさま。おいしかったよ』
    とナミの頭を撫でるとナミは満面の笑みで僕を見た
    「えへへ♪」
    ナミの笑顔を見て少し殺意が和らいだ気がしたがまじでキレてやりたかった

    2006-03-18 03:46:00
  • 182:

    こう ◆IDid/knpO6

    シャワーを浴びて僕はいつもながらボクサーパンツ一枚でリビングに出た。ナミは僕の方をジッと見て
    「細いー!腹筋割れてるぅ!肌白いー!」
    スーツを着れば
    「やっぱスーツもいいねぇ!ホストみたぁい!」
    と騒いだ

    2006-03-18 03:48:00
  • 183:

    こう ◆IDid/knpO6

    本当にナミの元気さには参った。四六時中こんな調子だった

    少しスウェットが飛んでくるのを期待した自分が居た

    2006-03-18 03:50:00
  • 184:

    こう ◆IDid/knpO6

    『今日、予定あるから』
    と僕は靴をはいた
    「わかったぁ」
    の言葉を背中で聞きドアを開けた

    2006-03-18 03:51:00
  • 185:

    こう ◆IDid/knpO6

    『あっ!忘れ物…』
    僕は振り返った
    『いってきます』
    キスをして僕は梅田へ向かった

    2006-03-18 03:52:00
  • 186:

    こう ◆IDid/knpO6

    何も問題のない始まり
    …とはいかないのが人付き合い
    いつも午前3時になるとナミから電話が入り午前5時にはタクシーをぶっ飛ばして店にくる
    しかし今日は携帯が鳴らない

    2006-03-18 03:53:00
  • 187:

    こう ◆IDid/knpO6

    (忙しいのかな?)
    僕はキャッチをしながら何度か携帯を見た
    新規が来たと連絡が入り僕はそのまま店へと戻った
    店はだんだんと忙しく予定が無い僕はヘルプ指名の席を回ってナミのことを考えなくなっていた

    2006-03-18 03:54:00
  • 188:

    こう ◆IDid/knpO6

    今日は久しぶりにユキの席に着いた

    君は何も変わらず僕の肩にパンチを入れる
    ボディタッチに呼吸が苦しくなる
    彼女が居る…なんて言えなかった

    2006-03-18 03:56:00
  • 189:

    こう ◆IDid/knpO6

    あれこれ話してるうちにラストソング
    携帯を見たがナミからの着信は無くメールを問い合わせたがナミからの連絡は無かった
    さほど気にせず片付けながらミーティングを待った

    2006-03-18 03:58:00
  • 190:

    こう ◆IDid/knpO6

    ー♪♪♪ メール受信中ー

    〈連絡出来なくてごめん?〉
    ナミからメールが来た
    内心、安心した

    2006-03-18 04:00:00
  • 191:

    こう ◆IDid/knpO6

    《忙しかったんか?》
    〈うん?仕事終わった?〉
    《今からミーティング》
    〈終わってから会いたい…〉
    《俺、予定あるってゆうたよな?》

    2006-03-18 04:01:00
  • 192:

    こう ◆IDid/knpO6

    ー♪♪♪ 着信 ナミー
    『今からミーティングやって』
    「その後、お客さんと会うの?」
    『…ああ』
    「…あのね?」

    2006-03-18 04:02:00
  • 193:

    こう ◆IDid/knpO6

    『ん?』
    「純のこと、愛してるよ」
    『あ、ああ。ありがとう。俺ミーティングあるから』
    電話を切った
    ミーティング中ずっと携帯が震えていた

    2006-03-18 04:03:00
  • 194:

    こう ◆IDid/knpO6

    【お疲れさまっす】
    外に出るなり携帯を確認しをた
    ナミから着信とメールが大量に入っている

    2006-03-18 04:04:00
  • 195:

    こう ◆IDid/knpO6

    僕は電話帳からお客さんのアドレスを検索し、メールを入れた
    《ごめん。急に代表に呼ばれて…今日無理なった》
    そのまま西中島へ向かった

    2006-03-18 04:07:00
  • 196:

    こう ◆IDid/knpO6

    「ただいま」
    部屋の明かりは消えカーテンも閉まっているが外から部屋を見渡すには十分な明かりが入っていた
    ベッドから嗚咽が漏れている
    電気をつけ布団にくるまるナミの横に座る

    2006-03-18 04:44:00
  • 197:

    こう ◆IDid/knpO6

    「ナミ、帰ってきたよ」
    『ごめんなさい。ごめんなさい』
    「何が?謝ってもわからんやろ?」
    『ご…めん…ごめん…なさい』
    「ナミ!」

    2006-03-18 04:45:00
  • 198:

    こう ◆IDid/knpO6

    僕はナミの体を起こした
    顔をふさぐナミの手から血がしたたり落ちた
    「ナミ…」
    店で何回かお客さんが血まみれになるまで腕を切っているのは見てきたが、自分の近くではナミが初めてだ
    とりあえず止血をして病院へ連れていこうとしたがナミが嫌がって聞かない

    2006-03-18 04:47:00
  • 199:

    こう ◆IDid/knpO6

    僕は困り果てた
    ナミを膝に乗せ興奮して泣きじゃくるナミの頭を撫でながら語りかけた
    『なみ?何があったか話して?じゃないと俺にはわからない。ナミが泣いてると俺も悲しい。ナミがきついと俺もきつい』
    「ごめんなさい」

    2006-03-18 04:48:00
  • 200:

    こう ◆IDid/knpO6

    『怒ってるんじゃないよ?好きな人だから、心配なんだ。こんなになるまで…』
    「あたし、ダメな子。最低。死にたい」
    『何で?俺はほんとにダメなやつなら付き合ってない』
    「しに…たい」
    『…わかった』

    2006-03-18 04:49:00
  • 201:

    こう ◆IDid/knpO6

    僕は立ち上がりキッチンからナイフを持ち出すとナミに握らせた
    『ナミが死んだらキツくて生きていかれへんから先殺せ。俺を殺してから自由にしたらいい』
    ナミは俯いて首を横に大きく振った
    「無理い!出来ひんもん!」
    『好きな奴が死ぬなんて耐えられへん!死ぬ度胸あるなら刺すぐらい簡単やろ!』

    2006-03-18 04:54:00
  • 202:

    こう ◆IDid/knpO6

    「うっ…ひっ…もう嫌やぁ」
    『ナミ!』
    「うぅ…あぁぁぁぁっ!!」
    ナミがナイフを振りかざした

    2006-03-18 04:54:00
  • 203:

    こう ◆IDid/knpO6

    今日はここまでです★

    2006-03-18 04:55:00
  • 204:

    名無しさん

    書いて書いて♪v(^-^)v

    2006-03-18 23:35:00
  • 205:

    こう ◆IDid/knpO6

    【ポタッ…】

    右足から血が流れた
    痛みは無い
    ナミの手からナイフが落ちた

    2006-03-21 08:58:00
  • 206:

    こう ◆IDid/knpO6

    「あ…ごめんなさい…」
    ナミが震えている
    『これぐらい平気やから…』
    血を拭って止血をした

    2006-03-21 08:59:00
  • 207:

    こう ◆IDid/knpO6

    「あのね…」
    『うん?』
    「ナミ…お客さんと…нした…」
    『…うん』
    「汚いでしょ?」

    2006-03-21 08:59:00
  • 208:

    こう ◆IDid/knpO6

    『別に』
    「わざとだよ?お金…もらったの」
    『いくら?』
    「三万」
    『ふーん』

    2006-03-21 08:59:00
  • 209:

    こう ◆IDid/knpO6

    「怒らないの?」
    『怒る?たかだか三万の女に怒るほど暇じゃねぇよ』
    「…ごめんなさい」
    『何で?』
    「え?」

    2006-03-21 09:00:00
  • 210:

    こう ◆IDid/knpO6

    『気に入った客やったんか?』
    「違う!」
    『金かっ?』
    「…それもある」
    『何でやねん!』

    2006-03-21 09:00:00
  • 211:

    こう ◆IDid/knpO6

    「だって!純くんの力になりたくて…でも純くんを好きすぎて知らない人に触れるのが気持ち悪いの」
    『お前、今すぐ店に電話しろ』
    「何で?」
    『ええから電話して辞めるって言えや!』
    「はっ?!無理やし」

    2006-03-21 09:01:00
  • 212:

    こう ◆IDid/knpO6

    『ええから!全部俺が養うからお前は家のことしとけ!』
    「それは…できない…よ」
    ナミの目から涙が零れた

    2006-03-21 09:01:00
  • 213:

    こう ◆IDid/knpO6

    「ナミはずっとこうやって生きてきたの」
    「親に捨てられてからずっと…だから愛なんて信じてなかった」
    「でもね、純くんを見た時に何だか不思議な気持ちになったの…何か…」
    「何かこの人のためにしてあげたい…って」
    「ごめんね…こうゆう形でしか愛してあげれない…嫌いになった?いいよ、自由にして…解放してあげるね」

    2006-03-21 09:02:00
  • 214:

    こう ◆IDid/knpO6

    『…っざけ…んな…』
    僕は壁を思いっきり殴った
    -ギリッ-

    唇を思いっきり噛み締めると血が滴り落ちた

    2006-03-21 09:02:00
  • 215:

    こう ◆IDid/knpO6

    『養うって言ったろ!!嫌いになった??嫌いになった女を養う暇なんてねぇよ!!』
    「うっ…ひっ…だって…」
    『じゃあ俺の気持ちはどうなるんだよ!俺がお前を好きって気持ちはっ…!!』

    2006-03-21 09:03:00
  • 216:

    こう ◆IDid/knpO6

    好き…?

    僕はナミを好き?

    君じゃなくて?

    2006-03-21 09:03:00
  • 217:

    こう ◆IDid/knpO6

    僕の中で君が思い出になっていく…

    君を愛した僕が…

    2006-03-21 09:04:00
  • 218:

    こう ◆IDid/knpO6

    愛を信じれないと言ったナミ
    愛を信じれなかった僕
    君に愛を教えられて
    僕は今ナミを愛している

    2006-03-21 09:05:00
  • 219:

    こう ◆IDid/knpO6

    『好きにしろよ…』
    「え?」
    『何があっても嫌いになったりしないから…』
    「…うん」

    2006-03-21 09:05:00
  • 220:

    こう ◆IDid/knpO6

    『何であれナミはナミやろ?何であれ俺の彼女やろ?好きに代わりはない』
    「ありがとう…」
    『当たり前やろ?』

    ナミを抱き締めてナミの頭を撫でた

    2006-03-21 09:06:00
  • 221:

    こう ◆IDid/knpO6

    その日僕は腕枕をしながらたわいもない話をした
    何もなかったように笑う二人
    そして二人は眠りについた

    僕の右足には今もナミの悲鳴の証が切り刻まれている…

    2006-03-21 09:07:00
  • 222:

    こう ◆IDid/knpO6

    今日はここまでです?

    2006-03-21 09:08:00
  • 223:

    名無しさん

    めっちゃ気になるやん(;_;)

    2006-03-21 09:12:00
  • 224:
    2006-03-21 09:14:00
  • 225:

    名無しさん

    あげ

    2006-03-22 01:24:00
  • 226:

    こう ◆IDid/knpO6

    それからいつもと変わらない日々
    僕は君を忘れていく
    君が従業員と楽しそうにしていても嫉妬しなくなっていた
    そして僕の頭のなかはナミでいっぱいになっていた

    2006-03-24 01:45:00
  • 227:

    こう ◆IDid/knpO6

    春が来て暖かい日が続いた
    夜桜の下、缶ビール片手にナミと語り合いキスをして“愛してる”と何度も言った

    2006-03-24 01:47:00
  • 228:

    こう ◆IDid/knpO6

    そしていつの間にかゴールデンウィーク
    ユニバーサルに行ったり梅田で買い物をしたり家でごろごろしたり…気付けば楽しいゴールデンウィークも過ぎていった

    2006-03-24 01:50:00
  • 229:

    こう ◆IDid/knpO6

    ある日、久しぶりにユキから電話があった
    昔と変わらない調子のユキ
    飯を食べに行くことになり梅田で会った
    特別なことは何もないけど楽しかった
    すごく懐かしい気持ちがした

    2006-03-24 01:51:00
  • 230:

    こう ◆IDid/knpO6

    プリクラを撮って、そして僕たちは別れた

    これが最後になるなんて思いもしなかった
    また会える…そう思ってた

    2006-03-24 01:52:00
  • 231:

    こう ◆IDid/knpO6

    君があの日、僕を誘った理由を僕は深く考えなかった
    君の持つ異様な空気に気付いてたのに、君の抱えてるものを見ようとしなかった
    それがあんな結末を生むなんて…

    2006-03-24 01:54:00
  • 232:

    こう ◆IDid/knpO6

    別れてすぐユキから電話があった
    内容はホストクラブ数店舗の未収についてだった
    ある店にユキは地元の先輩を招いた。先輩は“シャンパンを卸したい”と言いだした。先輩を立てるためユキはシャンパンを卸した。先輩が初回だったため先輩の未収もユキの伝票についた
    先輩は払うと言った。ユキは素直でとてもいい子…先輩を信じた
    しかし先輩は飛んだ

    2006-03-24 01:59:00
  • 233:

    こう ◆IDid/knpO6

    そのことを今から誰かに相談しに行くとゆうことだった
    僕はもともと人のことを深く詮索しないので何も聞かなかった
    そして電話を切った

    2006-03-24 02:01:00
  • 234:

    こう ◆IDid/knpO6

    翌日気になってユキに電話をしてみたが、その日からユキの携帯に電源が入ることは無くなった
    そう、ユキは僕ら夜の住人から飛んでしまった

    2006-03-24 02:03:00
  • 235:

    こう ◆IDid/knpO6

    僕は何もしてやれなかった
    気付いてたのに止めれなかった
    あの時、無理にでも電話を切らず引き止めてたら君は今も僕の近くで笑ってたかな…
    会いたい、もう一度君に会いたい。せめて声だけでも聞きたい
    あの日から僕はずっと君を探しています

    2006-03-24 02:06:00
  • 236:

    こう ◆IDid/knpO6

    今日はここまでです?

    2006-03-24 02:06:00
  • 237:

    こう ◆IDid/knpO6

    >>233さん、もうすぐ完結です?もうしばらくお付き合いお願いします?
    >>234さん、アンカーレスありがとうございます?
    >>235さん、あげ?ありがとうこざいます?

    2006-03-24 02:20:00
  • 238:

    名無しさん

    期待あげ☆★

    2006-03-24 10:24:00
  • 239:

    こう ◆IDid/knpO6

    >>248さん、期待あげ?ありあーす?
    今から書き始めます?

    2006-03-25 01:19:00
  • 240:

    こう ◆IDid/knpO6

    しばらく仕事も手に付かずうわの空だった僕
    そして嫌なことは続くばかり
    ナミが僕とユキが最後に撮ったプリクラを見つけた
    “いつまでも一緒に居ようね”
    当然の事ながら僕はかなり詰められた

    2006-03-25 01:20:00
  • 241:

    こう ◆IDid/knpO6

    ナミは僕が昔ユキを好きだったと知っている。その相手とのプリクラ
    客とじゃないプリクラ
    ナミは泣いた
    「なんなん!ありえへんやん!その女が好きなん?!」

    2006-03-25 01:20:00
  • 242:

    こう ◆IDid/knpO6

    僕はユキが飛んだことでショックを受けていたのにナミに詰められ爆発した
    『うっさいねん!昔の連れと会って何が悪いねん!』
    「昔の連れって…好きやった女やろ?!まだ好きなんちゃうん!」
    『そう思うんやったら勝手に思っとけや!面倒臭いねん!』

    大喧嘩したあげく、僕とナミは別れてしまった

    2006-03-25 01:21:00
  • 243:

    こう ◆IDid/knpO6

    《ナミ、辛い思いさせてごめん。僕自身、自分を責めてた。誰一人幸せにしてやれないちっぽけな人間や。僕はホストで、ナミは必死に付いてきてくれた。ほんまは苦しかったはず。ナミにはもっといい男が居るよ。それは僕じゃなかった…》


    そしてナミは家を出て行った

    2006-03-25 01:22:00
  • 244:

    こう ◆IDid/knpO6

    一人で住むには広い部屋
    虚しさが残る
    そろいのグラスも一緒に寝た布団も何もかもがナミを思い出させて…僕はやり場の無い思いを、そろいのグラスに込め、思いっきり壁に投げ付けた
    僕は一人になってしまったよ
    大切なものすべて失ってしまった

    2006-03-25 01:22:00
  • 245:

    こう ◆IDid/knpO6

    何度か君に会いに家へ行ったんだけど、今も君と会えないまま
    君の顔が見たい。せめて声だけでもいいから聞きたい
    君との写真は、いつまでも笑ってるよ
    いつか君に会いたいな
    また僕の手を引いて欲しい

    2006-03-25 01:24:00
  • 246:

    こう ◆IDid/knpO6


    いつか…
    いつか、また会おうな

    2006-03-25 01:25:00
  • 247:

    こう ◆IDid/knpO6

    ー親愛なるナミへー
    ナミ、おまえも元気か?
    俺のことなんか忘れてるだろうけどな…
    覚えてても最悪な奴だったよな

    2006-03-25 01:25:00
  • 248:

    こう ◆IDid/knpO6

    俺、ホスト辞めた
    俺には合わないわ
    俺はやっぱおまえが好きやった
    おまえの悪気無い寝起きからの脂っこい手料理食いてえな
    最後まで最低な奴やったやろ?

    2006-03-25 01:26:00
  • 249:

    こう ◆IDid/knpO6

    もし覚えてても俺のことは忘れろよ
    悪いけど俺は忘れへんで。右足に残った傷が忘れさせてくれへんしな
    まあ、幸せになってくれな

    2006-03-25 01:26:00
  • 250:

    こう ◆IDid/knpO6

    ありがとう
    ほんまにありがとう
    別れは辛いけど出会えて良かった

    みんな、幸せになれたらいいな…

    2006-03-25 01:28:00
  • 251:

    こう ◆IDid/knpO6




    ……………完………………

    2006-03-25 01:28:00
  • 252:

    名無しさん

    2006-03-25 01:52:00
  • 253:

    名無しさん

    おめでとぅ☆
    何気にハマりました(*^o^)乂(^-^*)

    2006-03-25 12:48:00
  • 254:

    名無しさん

    2006-03-25 12:50:00
  • 255:

    こう ◆IDid/knpO6

    >>264さん、ありがとうございます?完結までお付き合いありがとうございました?
    >>265さん、アンカーレスありがとうございます?

    2006-03-27 13:30:00
  • 256:

    完結?ぉめでとぉござぃマス??

    >>1-100 >>101-200 >>201-300

    2006-05-24 00:31:00
  • 257:

    名無しさん

    ?

    2006-10-06 07:19:00
  • 258:

    名無しさん

    ゆきとのイろいろあったこと書いてくれてたら意味わかったけどなんか微妙なおわりかた
    おしいかんじ??

    2007-01-04 16:23:00
  • 259:

    名無しさん

    あげ?

    2007-01-05 13:51:00
  • 260:

    名無しさん

    age

    2007-08-24 17:27:00
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