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━手紙━
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1:
こう ◆SxKiod.xdI
大好きな君に手紙を書こう。
大好きな君に届きますようにと思いを込めて
大好きな君に伝えたいことがたくさんあるんだ
大好きな君にほんとは会って話したい2006-02-17 23:50:00 -
51:
こう ◆IDid/knpO6
「好きなの飲んでいいよ♪」
綺麗に巻かれた髪、派手に飾られた爪、プルプルの唇。
僕は女の人を直視することがないので緊張していた
『は…はい。えっと…』
頭が真っ白だった2006-03-02 05:38:00 -
52:
こう ◆IDid/knpO6
「緊張してるの?お酒飲んでないのに顔赤いー♪」
僕は更に恥ずかしくなった
「すいませぇん!シャンディ一つ!」
ミユキさんの声に圧倒され、僕はミユキさんから目を逸らせずにいた2006-03-02 05:39:00 -
53:
こう ◆IDid/knpO6
「うちらと同じの頼んだから♪だぁいじょうぶ!すぐに慣れるって♪」
『は、はぃ…』
にこにこ笑うミユキさん。とても明るい人だなぁって思いながら見ていると…2006-03-02 05:40:00 -
54:
こう ◆IDid/knpO6
「純!ミユキのこと見過ぎやぞ!」
代表が冗談ながらに少し怒ったフリをした
『す、すいません!』
僕はマジで怒られたと思い焦りまくった2006-03-02 05:41:00 -
55:
こう ◆IDid/knpO6
「だぁいじょうぶよ!ミユキはパパだけだからぁ♪」
満面の笑みで代表を見るミユキさんはとても幸せそう…
ホストって汚いな…素直にそう感じ少しばかり人の欲深さに嫌気がさした
「パパねぇ、今日ずっと純くんの話しばかりしてたからさぁ気になってたんだけど…めちゃめちゃいい子だね♪」2006-03-02 05:44:00 -
56:
こう ◆IDid/knpO6
とてもミユキさんに申し訳ない気持ちがした。
仕事だとしても人を騙すのにいい気はしない。
ある意味、先輩ホストを尊敬した2006-03-02 05:45:00 -
57:
こう ◆IDid/knpO6
「失礼しまーす。シャンディです」
従業員がシャンディを持ってきた。
「かんぱぁぁぁいっ♪」
ミユキさんが僕のグラスに自分のグラスを当ててきた2006-03-02 05:46:00 -
58:
こう ◆IDid/knpO6
『いただきます』
シャンディの炭酸が口の中で弾け、甘さが喉を通る
そういえば君も、いつもシャンディだったね…2006-03-02 05:48:00 -
59:
こう ◆IDid/knpO6
「お酒、強い?」
ミユキさんが脚を組みながら聞いてきた
『人並みです。弱くはないですがホストやってる人ほどじゃないと思います』
それから色んな話をしていると2006-03-02 05:49:00 -
60:
こう ◆IDid/knpO6
「純っ!」
隣で店長が手招きしていた
『ミユキさんすいません、ごちそうさまでした』
僕はグラスをミユキさんのグラスに軽く当てシャンディを飲み干し、灰皿等を片付け席を離れた2006-03-02 05:50:00 -
61:
こう ◆IDid/knpO6
次は店長の席。これまた色彼のマイさん。
『失礼しまぁす!純です。』
「おっ!来たかぁ!座れ座れっ」
言葉通り僕は席についた。2006-03-02 05:51:00 -
62:
こう ◆IDid/knpO6
ここからしばらく地獄だった
2006-03-02 05:51:00 -
63:
こう ◆IDid/knpO6
店長がブランデーストレートをショットに注ぎ一気コール開始。4、5杯一気をさせられビール、水割りを続けて一気
「ライ!ラララライッ!…」
店長の楽しそうなコールと裏腹に胃は限界まで来ていた
(やばい…吐く…)2006-03-02 05:54:00 -
64:
こう ◆IDid/knpO6
『トイレ行ってきます』
と、席を立とうとした時
「逃げんのかぁ?!おらぁ!飲めやぁ!」
更にショットが出てきた
僕は苦痛に顔を歪めながら何杯も生温いストレートを流し込んだ。2006-03-02 05:56:00 -
65:
こう ◆IDid/knpO6
どこかでシャンパンが卸りたみたいだ。それに紛れて僕は席を立ち、トイレへと駆け込んだ
『うげぇーっげぇっ!げほっげほおっ!』
勢い良く胃のなかのものが出た
すべて出し切って顔を洗いトイレを出てコールに参加する2006-03-02 05:57:00 -
66:
こう ◆IDid/knpO6
次に着いたのはナンバーワンのハルキさんの席。先程シャンパンを卸していた席だった。
若くてとても可愛いトウコさんはハルキさんの本営にハマっていた。
着いた時、席にはすでにルイが3本。更にまたコールが始まり、ドンペリを卸す。2006-03-02 05:59:00 -
67:
こう ◆IDid/knpO6
ハルキさんはトウコさんの席にあまり帰ってこない。
その日からトウコさんに気に入られ店に来たら帰るまでずっとヘルプに呼ばれた2006-03-02 06:01:00 -
68:
こう ◆IDid/knpO6
着いて初日なのにトウコさんの涙を見た
「ハルキはあたしの席に着いてくれないの。嫌われたのかな?」
『んなことっ!ないです』我ながらヘルプとしての言葉だなって思ってしまった2006-03-02 06:03:00 -
69:
こう ◆IDid/knpO6
「あたしハルキの為に働いてハルキと会いたくて毎日来てるの。でもハルキはあたしの席に帰ってきてくれない。お客さんが被ってる訳でなくても…彼女もいると思うの。サイト見ちゃったから」
2006-03-02 06:04:00 -
70:
こう ◆IDid/knpO6
涙ながらに語るトウコさんは
恋する女の顔で…
素直な涙は…
とても、とても綺麗だった2006-03-02 06:07:00 -
71:
こう ◆IDid/knpO6
今日はここまでです?
2006-03-02 06:11:00 -
72:
名無しさん
おもしろいです(>_
2006-03-02 06:18:00 -
73:
こう ◆IDid/knpO6
81さん、あーざっす?
文章力未熟ですが頑張って完結していきます?2006-03-02 06:39:00 -
74:
こう ◆IDid/knpO6
『頑張り屋さんですねっ♪すごいと思います。好きな人の為に体を張るなんて簡単に出来ないですよ。それとサイトなんて所詮、情報が行き交った画面なだけでそこから真相なんて出ませんよ?無理と思うなら辞めればいいし、いけると思うなら続けたらいいんです♪』
これはホストの純としてでなく偽りの意見だった。2006-03-05 01:50:00 -
75:
こう ◆IDid/knpO6
仕事とはいえ、トウコさんに“ハルキさんの為に頑張れ!”なんて言えない。
そこまで染まりたくない
何より綺麗な涙を見せられたら…胸が苦しかった
2006-03-05 01:51:00 -
76:
こう ◆IDid/knpO6
「純くん。ありがとね。あたし…誰かにね…頑張ってるって…認めてもらいたくて…グスッ…ありがと…」
ハルキさんが戻ってきたのはラストソング
それまでトウコさんは泣いていた
『久しぶりに人の前で泣けた…』
泣きながら小さい声だったが確かにそう聞こえた2006-03-05 01:52:00 -
77:
こう ◆IDid/knpO6
この店に来る人みんな大事だ。その為に出来ること…売れなくても、金が無くても、話を聞いて癒せる人間になりたい
人を警戒する性格は徐々に治ってきた
それからお客さんはつかめなくても色んな人と話すことでたくさんのことを教えられた2006-03-05 01:52:00 -
78:
こう ◆IDid/knpO6
「いらっしゃいませー!!」威勢のいい大声が店内に響いた
時刻は7時
僕が慕っていた先輩ホストの一人、お洒落なツトムさんと後ろには…僕の最愛のユキが居た2006-03-05 01:54:00 -
79:
こう ◆IDid/knpO6
シャンディ片手にツトムさんと楽しく話すユキ
ツトムさんに笑顔を向けるユキ
ツトムさんに触れるユキ
僕は嫉妬していた2006-03-05 01:54:00 -
80:
こう ◆IDid/knpO6
この日は猛烈に忙しく、飲み席にてヘルプ指名をされていたので…飲んだ!飲みまくった!!壊れた!!
コール中も飲みまくり騒ぎまくった
そして…外に出て吐きまくった2006-03-05 01:55:00 -
81:
こう ◆IDid/knpO6
気付いたユキが水と冷しぼ(冷たいおしぼり)を持ってきた
すぐに店内に戻りまた飲み吐き、記憶を無くし気が付けば家だった。2006-03-05 01:56:00 -
82:
こう ◆IDid/knpO6
服も着替えてあるし…手に何かあたった。
横を見るとユキが寝ていた
僕はユキの寝顔を見ながら昨日起こったことを必死に思い出していた2006-03-05 01:57:00 -
83:
こう ◆IDid/knpO6
(確か、飲みまくって吐きまくって…
ミーティング終わった後、ユキから連絡来て…
ユキが外で待っててくれて、従業員にバレないようにタクで送ってくれたんだっけ…
そのまま潰れちゃって…
服はユキが着替えさせてくれたのかな?あー思い出せない…)2006-03-05 01:58:00 -
84:
こう ◆IDid/knpO6
とりあえず起き上がると頭がグラグラ、ガンガンする。
(やっべぇー。二日酔いや…)
気分も悪いのでユキの隣に寝転がり、もう一度寝ることにした。2006-03-05 01:59:00 -
85:
こう ◆IDid/knpO6
「…!じゅ…ん…!純っ!!」
ユキが体を揺さ振るので目が覚めた2006-03-05 02:00:00 -
86:
こう ◆IDid/knpO6
『んー。』
「起きて!仕事やろ!ご飯出来てるよ!」
『頭痛い…』
「お風呂入ってスッキリしといでやぁ」
ユキは布団をひっぺがした2006-03-05 02:00:00 -
87:
こう ◆IDid/knpO6
『寒っ!』
渋々、風呂場へと向う。
ユキがためてくれていたお湯に浸かり
『はぁーっ』
と、大きく息をついた2006-03-05 02:01:00 -
88:
こう ◆IDid/knpO6
風呂から上がるとほてった体を冷ますためにボクサーパンツ一枚でリビングに出た
【パスッ】
勢い良くスウェットが顔面向けて飛んできた
『ってー。何すんだよ』
気分良く風呂をあがった所への攻撃に少し苛立った2006-03-05 02:02:00 -
89:
こう ◆IDid/knpO6
「服ぐらい着て出てきてよっ」
確かに正当な意見だ…
言われるがままスウェットを着て温められた飯を食った
一服するとスーツに着替え髪をセットした。その間、ユキも仕事の用意をして二人で家を出て別々のタクシーにて出勤2006-03-05 02:02:00 -
90:
こう ◆IDid/knpO6
タクシーの中で昨日の光景が走馬灯のように甦る
少し憂欝になっているとユキからメールが入った
“最初はしんどいかも知れないけど、頑張ってね?応援してるからっ?”2006-03-05 02:03:00 -
91:
こう ◆IDid/knpO6
君からのたった一通のメールが心を軽くしました
きっと君にとっては何気ないメールだったんだろうけど…
僕はそれだけで頑張れた
君が居たから僕は“僕らしく”で居れました2006-03-05 02:05:00 -
92:
こう ◆IDid/knpO6
僕は全然何もしてあげれなかったけど…
君が苦しいときに何も気付いてあげれなかったけど…
…けど、僕は君にたくさんの優しさをもらいました2006-03-05 02:06:00 -
93:
こう ◆IDid/knpO6
「キャッチ出るぞー!」
先輩ホストに連れられて今日はブラブラキャッチ
「ルンルンっ…いちぃぃぃっ!」
先輩ホストが飲み物をかけてゲームをしているのを尻目に声をかけた
『どこ行かれるんですか?』2006-03-05 02:07:00 -
94:
こう ◆IDid/knpO6
若そうな女の子二人組に声をかけた。
金髪に明るいメッシュ
髪を胸の辺りまで伸ばして前髪は横わけ
色白のサーフギャルちゃん
僕の苦手タイプ2006-03-05 02:09:00 -
95:
こう ◆IDid/knpO6
それに比べてお隣さんはおとなしい感じ
僕はもちろん、おとなしい方に向いた
しかし!2006-03-05 02:10:00 -
96:
こう ◆IDid/knpO6
「めぇっちゃ可愛い!」
サーフギャルちゃんが僕の腕を掴んだ
『あ、ありがと…』
その元気さに圧倒されて僕は苦笑いした2006-03-05 02:11:00 -
97:
こう ◆IDid/knpO6
「ホストやろ?今日、無理やし名刺ちょうだいよっ」
新人の僕には名刺がない
紙に名前と番号を書き手渡した
「ありがとー♪電話するねぇ」
ギャルちゃんが去った後、僕は疲れ果てながら撤収がかかったので店に戻った2006-03-05 02:12:00 -
98:
こう ◆IDid/knpO6
いつもと変わらない…
キャッチをして店に戻り、先輩ホストのヘルプに着き朝方に来るユキを待ち、ユキの元気そうな姿を見て安心する
メインが別に居ることで、ホストになってから僕はユキと店以外で会うことはなくなっていた
淋しかった…2006-03-05 02:13:00 -
99:
こう ◆IDid/knpO6
“可愛い系”の僕はいじられることが多くメインになれず、ヘルプ指名ばかりされた
それはそれで嫌じゃないし店に来るお客さんみんな大切だから僕は愛情を持って席に着いているつもりだった
「じゅ〜ん!!」
今日も先輩ホストのが僕を呼ぶ2006-03-05 02:15:00 -
100:
こう ◆IDid/knpO6
ある日、先輩ホストのコウキさんの枝フリで指名された
僕より年上のカナさんは細身でショートカットのお姉さん。
可愛い系の僕を気に入り指名してくれたらしい
僕はカナさんの持つ異様な雰囲気に気付いていた2006-03-05 02:15:00