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最後の時間

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  • 1:

    AI

    やり残したこと、大切な人に伝えたい別れの言葉。
    生きてるうちには分からなかったたくさんの想いを、私は死を通じて初めて知った。

    でもね、私にはもう時間がない…。ごめんねみんな…ずっと生きてたかったんだよ。ずっと…。
    私と出会ってくれてありがとう。幸せを…ありがとう。

    2006-05-25 00:56:00
  • 51:

    AI

    『はい』
    『あ、もしもし。慎之助の女やけど。あんた昨日こいつと会ったん?』

    『お前っ』
    電話をかけた私に気付いて慎ちゃんはオドオドしていた。

    2006-05-26 01:09:00
  • 52:

    AI

    『は?慎くん女おらんって言ってたけど。彼女おったんや。ほんじゃもう関わらんから。切るで』

    有紀という女はそう言って一方的に電話を切った。逆にムカついた。

    『慎ちゃんどうゆうこと?女おらんってゆって遊んでたんや?』

    2006-05-26 01:12:00
  • 53:

    AI

    『ごめん。弁解しようがないわな…ごめんなさい。ちょっと遊んだだけやねん。もう絶対せえへんから。俺が好きなんはお前だけやねん』

    『黙って』

    『藍ごめんって…』

    2006-05-26 01:14:00
  • 54:

    AI

    『知らんわあんたなんか。冷めたわもう』

    『ごめんな…藍。もう絶対せえへんから』

    初めて浮気をされた時、私は慎ちゃんを見切れなかった。結局好きな気持ちのほうが強くて最後には許してしまってた。

    2006-05-26 01:17:00
  • 55:

    AI

    でも慎ちゃんの女好き、女遊びは派手だった。

    何回浮気されてたか分からないぐらいで。そのたびに泣いたり怒ったりしてた。でも最後は結局許してしまう。

    好きになったほうの負けだった。私は慎ちゃんが好きだったから。きっと私のほうが慎ちゃんを好きでいた。

    2006-05-26 01:19:00
  • 56:

    AI

    本当に私のことを好きなんかな?

    いつからか私はよくそんなことを考えるようになっていった。慎ちゃんは私と付き合ってるのに何で他の女と遊んだりするんやろう?って。

    でも変な自信も少しはあった。

    2006-05-26 01:22:00
  • 57:

    AI

    なんだかんだいっても記念日とかイベントごとは、いつも私の喜ぶことを考えてやってくれてた。

    やっぱり慎之助の一番は私なんやって自信があった。いくら遊んでても最後は結局私のとこに帰ってくる。付き合いが長くなるにつれてそうゆう気持ちが生まれてた。

    2006-05-26 01:25:00
  • 58:

    AI

    でも慎ちゃんの女遊びのくせはずっと変わらないままで、時々やっぱりイライラして喧嘩にもなった。

    『もうお前だるい。いちいち干渉してくんな』

    『ほんじゃあもう別れよ。藍だってこんな浮気男と付き合ってられへん』

    2006-05-26 01:31:00
  • 59:

    AI

    それが慎ちゃんとの最後の会話だった。別れ話をしてた。いつものような喧嘩の延長だった。

    喧嘩してムカついて慎ちゃんの家を飛び出した。

    それが慎ちゃんとの最後の別れになるなんて知らずに…。

    2006-05-26 01:38:00
  • 60:

    名無しさん

    2006-05-26 01:39:00
  • 61:

    AI

    まさか自分が死ぬなんて思ってもみなかった。
    いつものように喧嘩して…明日にはまたいつもみたいに仲直りして…って思ってた。

    それなのに最後に交わした会話が喧嘩だなんて…最後になるなら喧嘩なんてしたくなかったよ…

    2006-05-26 01:53:00
  • 62:

    AI

    『俺…絶対許さん。なにが通り魔やねん…絶対この手で殺したる』

    病室では泣きながら慎之助がそう言っている。通り魔?な…にそ…

    あ……そうや。私…喧嘩して慎ちゃんち飛び出して帰ってる途中に後ろから…

    2006-05-26 01:57:00
  • 63:

    AI

    何故だか一瞬で鮮明に思い出した。急に後ろから刺されたんだ。何回も何回も背中を刺された。

    めっちゃ痛かってんな…だから叫ぶこともできひんかった。で、気付いたらここにいた。

    2006-05-26 02:01:00
  • 64:

    AI

    あ…そっか…私…

    ほんまに死んだんや…

    だから慎ちゃんに触れることもできひんかったんや。だからみんな私のこと見てくれへんねや。だからそこにもう一人の私がおるんや…

    2006-05-26 02:13:00
  • 65:

    AI

    涙が溢れてきた。

    『なぁ…慎ちゃん!藍はここにおるねん!こっち見てよ…お母さん…藍ここにおんねん…』

    まるで一人だけ別世界にいるようだった。正確にゆうなら本当に別世界にいた。

    2006-05-26 02:17:00
  • 66:

    AI

    この世とあの世の境界。どっちでもない静かな世界。誰も私が見えないんだ。

    そこにはみんながいるのに私だけは一人ぼっち。なんで?私…何か悪いことした?

    つい何時間か前までは私もあの空間にいたはずなのに。なんでよ…

    2006-05-26 02:20:00
  • 67:

    AI

    あ…さっきの男…名前レンやったっけ?呼んだら現れるとか言ってたやんな?

    『レン…』

    あまりの孤独感に耐えられず、私は騙されたと思って彼の名前を呼んでみた。

    2006-05-26 02:22:00
  • 68:

    AI

    『どうした?』

    男はすぐに現れた。私はびっくりした。急に目の前に現れたからだ。

    『あの…私ほんまに死んだんですか?今なら間に合うとかじゃないの?すぐそこに体もあるやん』

    2006-05-26 02:24:00
  • 69:

    AI

    『無理だ。お前の霊魂と体はもう分離してしまった。戻ることは100%不可能だ。あと残り167時間、どうするのか自分でよく考えろ。できることなら力を貸してやる』

    『167…時間?』

    さっきより1時間減ってる。ってことはこうしてるうちにも私がこの世にいられる時間は着々と減っていってるってこと?

    2006-05-26 02:32:00
  • 70:

    AI

    一分一秒をこんなに大切に感じた瞬間は初めてだった。ムダにできない…。

    『でも私に何ができるん?誰にも見えへんし話すことだってできひんやん!』

    『俺はこの境界でたくさんの人間を見てきた。想いが強ければできないことはなかった。本当に相手に見えてほしいと思えば見える。話したいなら話せる。想いの強さだ』

    2006-05-26 02:38:00
  • 71:

    AI

    『想いの強さ…』

    『そうだ。お前の想いの強さと相手の想いの強さが合わさった時、境界を越えてこの世に霊魂が戻ることができる。だから伝えたいことがあったりするなら強く願え』

    この世とあの世の境界、そしてその境界の番人レン。私の目の前にはありえない異空間が存在していた。

    2006-05-26 02:46:00
  • 72:

    名無しさん

    ?しおり?

    2006-05-26 03:41:00
  • 73:

    名無しさん

     

    2006-05-26 10:02:00
  • 74:

    名無しさん

    2006-05-26 11:14:00
  • 75:

    AI

    『レン…あなたは何者なん?番人って何をする役目の人なん?』

    『俺はこの世とあの世を結ぶ境界の世界の人間だ。いわば神様の使いのようなものだ。死んだら天国や地獄があるって聞いたことあるだろ?』

    『うん…』

    2006-05-26 11:34:00
  • 76:

    AI

    『本当はそんなもの存在しないんだ。死んだらみんな同じあの世へいく。そして生まれ変わりを待つんだ。人間はずっとその繰り返しで生まれてきて死んでまた生まれ変わる。でも、前世での記憶は全て消されてしまう。真新しい人間になるためだ』

    2006-05-26 11:38:00
  • 77:

    AI

    『それっていつ生まれ変わるん?また日本の女の子に生まれ変われんの?』

    『それは分からない。全て神様が決めることだ。異国の人間に生まれ変わるかもしれないし、ひょっとしたらまた同じ国の同じ性の人間に生まれ変わるかもしれない。でもこればっかりは俺にも分からないんだ』

    2006-05-26 11:41:00
  • 78:

    AI

    ありえない現実を私はただ黙って受け止めるしかなかった。

    『じゃああなたは?なんでこの世でもあの世でもなくどっちでもないこの境界にいてるん?生まれ変わらんかったん?』

    『俺にも分からない。ただ生まれてきたのがこの境界だったんだ』

    2006-05-26 11:44:00
  • 79:

    AI

    『この境界にはレン一人しかいてないの?』

    『たくさんいるよ。お前には見えないだろうが』

    確かに見えない。

    2006-05-26 11:46:00
  • 80:

    AI

    『俺達にはこの世からあの世へ霊魂を連れていく役割があるんだ。でもこの世に未練や強い猜疑心を持ったままだとあの世は受け入れてくれない。
    168時間たっても自分の死を認めない者は、あの世にも行けずこの境界にもいられなくなる』

    2006-05-26 11:49:00
  • 81:

    AI

    『どういう意味?ほんじゃ魂はどこにいくの?』

    『ずっとこの世に残されるんだ』

    私はよく分からなかった。でもふと思い出した。生きていた時によく聞いた幽霊の話や心霊写真のこと。

    2006-05-26 11:53:00
  • 82:

    AI

    『この世に残されたらどうなんの?』

    『ずっと…この世をさまよい続ける。生まれ変わることも成仏することもできずにずっとさまよい続けるんだ。誰にも見えないし誰とも話せない。永遠に一人だ』

    永遠に…一人?

    2006-05-26 11:56:00
  • 83:

    AI

    『だからタイムリミットまでにこの世への未練を断ち切らなければいけない。自分の死を受け入れてあの世へいく準備をするんだ』

    死を…受け入れる…?
    私ほんまに死んだんや。夢にしてはリアルすぎひん?

    2006-05-26 11:59:00
  • 84:

    AI

    『お前この男のことが好きだったんだろ?』

    レンは慎ちゃんを指差して私にそう言った。私は少し黙ったままうなずいた。

    『お前には残酷かもしれないが、この男にもこれからの人生がある。今この男は苦しんでるんだ。自分のせいでお前が死んだと自分を責めている』

    2006-05-26 12:02:00
  • 85:

    AI

    慎ちゃんが苦しんでる?

    『お前はこの男のせいで死んだのか?』

    『違う!慎ちゃんのせいなんかじゃない…見たこともない知らん男が…私のこと殺した…だから慎ちゃんのせいじゃない』

    2006-05-26 12:05:00
  • 86:

    AI

    『だったらお前はこの男にそれを伝えなければならない。でないとこの男は一生自分を責め続けることになるんだ。お前が死んだ後も、この男は何十年とゆう時間を生きていかなければならない。その人生を暗いものにさせたくないだろ?』

    人生…?慎之助の人生…

    2006-05-26 12:13:00
  • 87:

    AI

    一緒に生きていくはずだった。私は慎ちゃんとずっと一緒に生きていくはずだった。

    『結婚しよう』
    なんて冗談でしか言われたことなかったけど、いつか絶対に私は慎ちゃんのお嫁さんになるんだって…そう思ってた。

    2006-05-26 12:17:00
  • 88:

    AI

    約束なんてなかった。でもきっといつか私達は結ばれるんだって信じてた。

    喧嘩して怒っても、悔しくて泣いた時も、それでも慎ちゃんが好きだった。

    自分でも情けないぐらい慎ちゃんにベタ惚れやった。

    2006-05-26 12:20:00
  • 89:

    AI

    でも私は死んでしまった。慎ちゃんのいる世界から消えてしまったんだ。

    だったらどうなんの?私がいなくなった後、慎之助は長いこの先の人生をどうやって生きていくん?

    当然恋だってするやんな?結婚だってするかもしれん。《私以外の“誰か”と》

    2006-05-26 12:24:00
  • 90:

    AI

    怖くなった。涙が止まらなくなった。

    慎ちゃん、藍ここにおるねんで…お願い…こっち向いてよ…

    すぐそばにいる慎ちゃんに抱きつこうとした。でも私の体はやっぱり慎ちゃんには触れることができなかった。

    2006-05-26 12:26:00
  • 91:

    AI

    『嫌や…ぁ…っ』

    涙が止まらない。ただ私は泣き続けた。

    『慎、とりあえず行こ。殺人事件やから警察も来てるみたいやねん。お前にも一応藍が帰った時間とか色々聞かなあかんねんて』

    2006-05-26 12:30:00
  • 92:

    AI

    お兄ちゃんが慎ちゃんにそう言った。

    『嫌や!藍は死んでない!俺がそばにおったら生き返んねん!』

    慎ちゃんはそう言ってその場から動かなかった。お兄ちゃんやお母さん達は、黙って泣きながら出て行った。

    2006-05-26 12:32:00
  • 93:

    AI

    シーンとしてた。慎ちゃんは泣きながら私の手を何度も何度も握っていた。

    『…なぁ藍。お前なんで手冷たいねん…なんで目あけて俺のこと見てくれへんねん…なぁ…頼むわ…目あけてくれや…』

    『慎ちゃん!藍ここにいてるよ!そばにおるねんで!』

    2006-05-26 12:37:00
  • 94:

    AI

    私は精一杯大きな声で叫んだ。でも慎ちゃんには聞こえていないようだった。

    『俺もう絶対浮気なんかせえへんから…お前のこと幸せにするから…だからもっかいだけチャンスくれや…いつもみたいに笑ってや…藍…っ…』

    2006-05-26 12:39:00
  • 95:

    AI

    大好きな慎ちゃんが壊れそうなぐらい悲しい目をしてた。

    私の前で一回も泣いたことなんてなかった。いつも強気でおちゃらけてるとこしか見たことなかった。

    浮気者でちゃらんぽらんで逆ギレが得意の慎ちゃんやった。そんな慎ちゃんが死んだ私に向かって必死こいて泣きながら何度も何度も話し掛けてる…。

    2006-05-26 12:43:00
  • 96:

    名無しさん

    2006-05-26 12:44:00
  • 97:

    AI

    初めて見た慎ちゃんのこんな姿。
    生きてる時に見せてくれたらよかったのに。死んでから見るなんて皮肉やわ…

    だってもう私は慎ちゃんに触れることもできひん。好き!って言って抱き着くこともできひん。
    泣きやみって言って涙をふいてあげることも…できひんねん。

    2006-05-26 12:47:00
  • 98:

    AI

    人をこんなにも愛しく思ったことはなかった。
    生きてた時には分からなかった感情を初めて感じた。生きてるってめっちゃ幸せなことやってんな…

    生きてたら好きな人に好きって言える。抱きしめることだってできる。いつもみたいに喧嘩だってできんのに…

    2006-05-26 12:50:00
  • 99:

    AI

    最後の夜、なんで喧嘩なんてしたんやろ…
    もう二度と会われへんようになるって分かってたら…言いたいこといっぱいあったのに。

    幸せやったよって。慎ちゃんが好きやったよって。今までありがとうって。
    ちゃんと言いたかった。

    2006-05-26 12:52:00
  • 100:

    AI

    慎ちゃんと会えてよかったって…伝えたかった。

    嫌なとこもいっぱいあるけど、泣かされたりもしたけど、でもなんだかんだゆっていつも優しかった。

    毎月の記念日にはいつも『藍のほしいもん買ったるわ。でも一万以内やで』ってケチくさく笑ってプレゼントしてくれてた。

    2006-05-26 12:56:00
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