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みどりさん

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  • 1:

    彼女でも友達でもなかった。あなたは、今でも夜の街をさまよっているのだろうか?今でも、悲しい顔をして笑っているのだろうか?泣きながら「大丈夫だから」って無理をしているのだろうか?離れ離れになって気付いたんだ。
    また会えるなら
    前みたいに二人で暮らそうよ。今度は僕があなたを助ける番なんだ。

    2006-02-01 23:02:00
  • 2:

    「おはよ。もう起きなさい。ご飯できてるからね。」聞き慣れたちょっと低めの声。それでも俺にとっては1番落ち着く、魔法の声。うっすら目を開けてみると、みどりさんが微笑んでいた。
    「ん〜よく寝たわ。みどりさん今日も仕事?」
    「そうやで。今日は雨やから暇やろうね。」窓を見てみると、カーテンの隙間から、少しだけ雨が見えた。

    2006-02-01 23:18:00
  • 3:

    この家は、太陽の光が入らないようにずっとカーテンをしめきっている。前に一度だけ聞いた事がある。「なんでずっとカーテン閉めてんの?」みどりさんはいつものように少し悲しい顔をして「太陽の光は苦手」と言って笑っていた。

    2006-02-01 23:30:00
  • 4:

    「今日はなんか部屋がいつにも増して暗いね。」「雨やからね。ほら、朋。」
    ありがとう、と茶碗を受け取る。いつもと変わらない俺の一日の始まり。みどりさんと過ごす、心地良い時間。俺の一番好きな時間。

    2006-02-01 23:40:00
  • 5:

    当時のみどりさんは30歳。どことなく影があって、ミステリアスな女性だ。肩より少し長い、ほんのり茶色がかった綺麗な髪の毛。白くてスラリと伸びた腕と脚。顔は薄めだけど綺麗な顔立ち。
    俺は22歳で、顔もスタイルも人並み。あまりぱっとしない。

    2006-02-02 00:18:00
  • 6:

    「今日もキャッチするの?」ちょっと意地悪そうに笑いながらみどりさんは、俺が出勤する時にいつも言う。「そうやで。俺はまだお客さんがいないからね。」ちょっとすねた風に言うと、「ふふ」と嬉しそうに笑う。
    そんなお決まりかの会話をして、俺は家を出る。
    ━━━今日もいい日になるかな━━━

    2006-02-02 00:35:00
  • 7:

    俺は一日が始まる時、いつもこう思うようにしている。みどりさんからの受け売りだ。
    「あぁ、今日も仕事かぁって思うより、今日も一日いい事あるといいなって思えば楽しみになるでしょ」

    2006-02-02 03:27:00
  • 8:

    みどりさんとの出会いは、俺が初めてキャッチに出た時だった。身体の芯まで凍えそうな、寒い雪の日だった。俺は先輩と、「こんな日に人なんか通ってへんやろ!」とぶつぶつ文句を言いながら、道端で煙草を吸っていた。
    道の向こうでは、同業だと思われる男と、綺麗な女が言い争っていた。あぁ、あんな道の真ん中でしなくても…なんて思いながら観察していた。

    2006-02-02 03:57:00
  • 9:

    あっ…!
    男が女を振り払って、行ってしまった。その綺麗な女は、一目もはばからずにその場で座り込んでしまったのだ。俺はその時目が離せなかった。ホストとして声をかけようと思ったんじゃない。気付いたら身体が走り出していた。

    2006-02-02 04:01:00
  • 10:

    「…大丈夫ですか…?」
    そう言うのが精一杯だった。女は悲しそうな顔で「大丈夫やから。キャッチしに来たん?」と笑った。
    それがみどりさんだった。あぁ、この人は悲しくてもこうやって笑うのか。これが第一印象だった。
    「店行くよ、あんた指名で。今めっちゃ飲みたい気分やねん。」心の中では、初めてお客さんができたという嬉しい気持ちと、この人は放っておけないという気持ちが入り混ざって複雑だった。

    2006-02-02 04:09:00
  • 11:

    店に入ると、さっき外で起こった事なんてなかったかのようにみどりさんはよくしゃべり、笑っていた。だいぶお酒もまわっていたのだろう。それでもみどりさんがさっき、どうしてあんな悲しそうな顔をしていたかなんて、俺には聞けなかった。ただ、さっきの出来事を少しの間でも忘れてくれればと。

    2006-02-02 04:15:00
  • 12:

    「ねぇ、うちに一緒に住んでくれへん?」
    帰り際、みどりさんが泣きながら言った。「生活費入れんでいいし、家事とかあたしがするし。…一人でおるの…寂しいねん…」俺はその時、放っておけないという感情から承諾した。

    2006-02-02 04:28:00
  • 13:

    それから、俺とみどりさんの同居生活が始まった。みどりさんがうちの店に来たあの日以来、泣き顔なんて一切みなかった。俺に頼るなんて事もしなかった。
    不思議な関係だった。恋人でもなく、友達でもない。親や兄弟というほど親しくもなく、どこか一線を引いた関係。もちろん、身体の関係なんて一切なかった。

    2006-02-02 04:36:00
  • 14:

    それでも、どこか心地良い。仕事の事で相談に乗ってくれたり、店に飲みに来てくれる事もあった。
    俺はあの時、みどりさんに頼り過ぎていた。みどりさんが抱えている大きな塊に気付きもせずに。あんなに近くにいたのに。そう思っていたのは俺だけだったのかもしれない。みどりさんにとって、俺にはどんな存在価値があったのだろう?

    2006-02-02 04:43:00
  • 15:

    同居生活が始まって、一年が過ぎた頃だった。
    その頃には、俺は自分で飯が食えるくらいの収入が入るようになっていた。ナンバー入りなんかはしていなかったけど、ぼちぼち自信もついてきていた。

    2006-02-02 04:49:00
  • 16:

    俺はあの頃、特別やりたい事もなかったけど、ホストしてるなんてかっこいいなんて思われたかったから夜の世界に踏み込んだ。
    いつだったかな。みどりさんに「朋はホストになりたかったん?それとも何か夢があって、その夢のための資金稼ぎのため?」なんて聞かれた事があった。

    2006-02-02 04:58:00
  • 17:

    名無しさん

    めちゃおもろそう!頑張ってね!

    2006-02-02 05:18:00
  • 18:

    ありがとうございます。頑張ります。

    2006-02-03 16:08:00
  • 19:

    「んー、ホストになりたくて、の方かな。」
    それを聞いたみどりさんは何も言わなかった。

    2006-02-04 02:29:00
  • 20:

    俺はその頃、みどりさんの家にはあまり帰らなくなっていた。ほとんど客の家で寝泊まりして、みどりさんの家では、出勤前にご飯を食べて着替えるくらいだった。「朋は最近忙しそうやね。いい事なんやろうけど、朋が離れていきそうでちょっと恐い。ふふ。変な事言うてごめんね。」みどりさんはいつもの悲しそうな顔で言った。
    「…みどりさんにごちゃごちゃ言われたないし。俺ら恋人でもなんでもないやん…。」

    2006-02-04 02:42:00
  • 21:

    「うん、そうやね。…」
    俺はイライラしていた。一緒に住んで、と言ってきたのはみどりさんやないか。なんで彼女でもないみどりさんにそんなこと言われなあかんねん。
    「俺、もう行くわ。今日は同伴やし。」「…行ってらっしゃい。」
    みどりさんの顔も見ずに家を出る。きっと泣きそうな顔でもしていたんだろう。声が震えていた。

    2006-02-04 02:49:00
  • 22:

    なんだかすっきりしないまま客との待ち合わせ場所へ向かう。なんやねん…一年も一緒に暮らしてきて…。あんな事を言われたのは初めてで、動揺していた。あの時のみどりさんの顔が頭から離れない。

    2006-02-04 02:57:00
  • 23:

    客と店に着いた頃には、1時をまわっていた。いつものように、どう金を使わせようかなんて考えながら甘い言葉を囁く。俺も口がうまくなったもんやな。新人の頃なんて、見た目もぱっとしない、しゃべりも下手くそで客を喜ばせる方法も知らずにキャッチとヘルプばかりの毎日だったのに。寂しい女なんて、ちょっと甘い言葉をかけてセックスすれば金を落としていく。

    2006-02-04 03:11:00
  • 24:

    俺は俗に言う、色枕営業だった。俺は、みどりさんが1番嫌いな色枕ホスト。

    2006-02-04 03:18:00
  • 25:

    客とじゃれていると、ちょっと離れた席に見覚えのある女が座った。
    みどりさんや…
    家を出る時にあんな風にして出てきたものだから、正直気まずい。

    2006-02-04 03:22:00
  • 26:

    みどりさんは、俺が席につくなり言った。「カフェパ持ってきて。」「…はぁ!?なんで?」
    「そうすれば朋、ずっとおってくれるやろ?家にも帰ってきてくれるやろ?」
    「…そんなんせんでも俺の家はあそこなんやから、帰るよ。みどりさんが俺に金使う必要なんかないやん。」「夕方にならな帰ってこぉへんやん!朋も、そうやってあたしを一人にするん?お金、どれくらい使ったらいい?朋の好きなもん買ってあげる。店でお金使ってあげる。だから捨てんといて…」

    2006-02-04 03:39:00
  • 27:

    俺は何も言えなかった。ヘルプのやつが、「カフェパ、何味がいいですか?」なんて聞いている。シャンパンコール中もいまいち気分が乗らなかった。みどりさんが、カフェパ、ドンペリ、ピンドン、とおろして行く中で、俺は止める事もせずにただ、笑っていた。

    2006-02-04 03:48:00
  • 28:

    酔っ払って寝てしまったみどりさんをおんぶしてタクシーに乗り込む。みどりさんを客にしたら、売り上げかなり上がるなぁ。
    この、俺の浅はかな思いつきのせいで、みどりさんを苦しめて追い詰める事になるなんて。

    2006-02-04 03:53:00
  • 29:

    最初はみどりさんを客にするつもりなんてなかった。一度みどりさんが大金を使ってくれると、甘えるようになった。どうしてだろう?あんなに心地良かった関係が今では客とホストという関係。俺は調子に乗っていた。みどりさんが金を使いたいなら使えばいい。俺はホストとして接するだけだから。

    2006-02-04 05:44:00
  • 30:

    あなたが求めるなら、愛してあげる。俺はあなたに、金を求めるだけだから。
    それでいいんだよね?

    2006-02-04 05:48:00
  • 31:

    それからみどりさんは毎日俺の店に来て、金を落としていくようになった。毎日酒を浴びるほど呑んだ。まるで何かを忘れるかのように。

    2006-02-04 05:54:00
  • 32:

    俺は自分の事しか考えていなかった。俺が今まで頑張ってこれたのは誰のおかげなんだろう。毎日心地良い時間をくれたのは誰だったんだろう。頑張れって背中を押してくれたのは誰だったんだろう。
    気付いた時には遅すぎたんだ。

    2006-02-04 05:59:00
  • 33:

    「朋、起きて。ご飯できてるよ。」
    いつもの、少し低めだけど、俺が1番落ち着く魔法の声。でもなんだか昔に戻ったような感覚だった。心地良い関係の時のような。
    「ん〜よぉ寝たわ。あれ?今日のご飯めっちゃ豪華やね?」「うん。たまにはええやん。早く食べや?冷めるで!」
    みどりさんの穏やかな顔を久しぶりに見た気がした。

    2006-02-04 06:10:00
  • 34:

    「朋、今日は同伴せぇへん?」なんだか嬉しそうだ。「えぇけど。なんかあった?」「ふふ。なんもないで。」 「そう…。」
    この時はみどりさんの態度なんて、あまり気にしていなかった。

    2006-02-04 06:14:00
  • 35:

    「今日だけは、他のお客さん呼ばんといて。」悲しそうな顔で、ふふ、と笑いながら言う。俺は訳がわからなかったけど承諾した。
    店に着くなり、「ドンペリ持ってきて。」だ。この人は何を考えているかわからない。
    またいつものように、お祭りが始まった。
    ただ、もう一ついつもと違ったのは、2時間くらいで帰った事だ。

    2006-02-04 06:19:00
  • 36:

    そして、タクシーに乗る時に、キスをしてきた。
    「あんま飲み過ぎんように、頑張りよ?じゃあね。」 戸惑いながらも、「今日もありがとう」と言い、店に戻っていつものようにラストまで働いた。

    2006-02-04 06:26:00
  • 37:

    なんでキスしてきたんやろう?明らかにいつもと違う。使った額も、今までで1番多かった。嫌な予感がした。何か、大変な事が怒りそうな予感が。

    2006-02-04 06:29:00
  • 38:

    今日は早く帰ろう。何故だかそう思った。
    ミーティングが終わると、誰よりも早く店を出てタクシーに乗る。運転手に急いでもらい、マンションに着いた途端走って部屋に向かった。

    2006-02-04 06:32:00
  • 39:

    ━ガチャ


    いない。荷物もない。

    2006-02-04 06:34:00
  • 40:

    こういう事だったのか。今日の意味は。
    ずるいよみどりさん。
    何も言わずに出ていくなんて。
    床に、一枚の紙が置いてあった。手紙だ。

    2006-02-04 06:37:00
  • 41:

    朋へ。
    もうお金がなくなっちゃったよ。ずっと朋と一緒におりたかったけど、お金がないと無理やもんね。もっとお金を使ってあげたいけど、このままでは私が壊れてしまいそうで。勝手に出て行ってごめんね。朋と過ごした一年と三ヵ月という期間は、私の中でめっちゃ幸せな期間やった。恋人でも、友達でもない微妙な関係が大好きやった。朋が大好きやった。私がおらんからって、仕事さぼったりしたらあかんよ。ちゃんとご飯食べてね。身体に気をつけて頑張って。また会えるといいな。
    愛してたよ。
    みどり

    2006-02-04 06:46:00
  • 42:

    ふいに、涙が出てきた。
    俺は、何をしてるんだ。

    2006-02-04 06:48:00
  • 43:

    名無しさん

    2006-02-04 06:53:00
  • 44:

    名無しさん

    読んでるよ?気になる最後かいてね??

    2006-02-04 23:46:00
  • 45:

    名無しさん

    気になる??頑張って??

    2006-02-05 04:28:00
  • 46:

    なんで、何も言わずに?なんで勝手に出ていくんだよ?最初に一緒に住もうって言ってきたのは、みどりさんじゃないか?俺はなんだったんだよ?

    2006-02-05 17:50:00
  • 47:

    違うだろ、俺。そうじゃないだろ?おかしいって気付いてだだろ?いつもと違う事に。それでもみどりさんのサインを無視したのは、俺じゃないか。そもそも、俺がみどりさんを追い込んだんじゃないか。

    2006-02-05 17:55:00
  • 48:

    名無しさん

    ?

    2006-02-07 05:20:00
  • 49:

    名無しさん

    まだかなまだかな♪

    2006-02-07 15:25:00
  • 50:

    遅くなってごめんなさいm(__)m 書き込みありがとうございます。

    2006-02-07 23:01:00
  • 51:

    次の日から俺は、まるで抜け殻のように、何をするにも上の空だった。夕方目が覚めた時、みどりさんの姿を探した。頬には涙の筋が残っていた。少し物音がするだけで、みどりさんが帰ってきたんじゃないかと期待に胸を踊らせた。みどりさんじゃないと分かってから、ものすごい脱力感に襲われた。同時に涙が溢れた。

    2006-02-07 23:10:00
  • 52:

    みどりさんがいない。当たり前だと思っていた毎日が、もうない。ねぇ、いつもの、「おはよう」って声を聞かせてよ。前みたいに、ちょっと皮肉混じりの冗談を言ってよ。
    声が聞きたいよ。

    2006-02-07 23:29:00
  • 53:

    俺は、酒に溺れた。少しの間でもみどりさんのことを忘れられる気がして。
    でも実際、頭から離れなかった。
    思い出すと、涙が止まらない。

    2006-02-07 23:39:00
  • 54:

    そういえば、いつだったかみどりさんが言ってたっけな。
    「今日も一日いい日になるといいな」って、一日の始まりに思えば、楽しみになるでしょって。
    最近、そんなこと忘れてたよ。大事にしていた毎日を壊したのは俺だったんだね。いなくなってから気付くなんて、皮肉だね。

    2006-02-08 00:10:00
  • 55:

    なち ◆IWSq4hWLgI

    読んでます?頑張ってね?

    2006-02-08 00:36:00
  • 56:

    ありがとうございます!読んでくれてる人の書き込みってすごく嬉しいですo(^-^)o

    2006-02-08 02:15:00
  • 57:

    でも、俺が今ここで何もしなくなったらどうなる?みどりさんが俺にくれたものを無駄にするのか?
    次は、俺がみどりさんに何かする番じゃないか。

    2006-02-08 02:21:00
  • 58:

    みどりさん、俺に聞いたよね。「ホストになりたかったの?それとも何か目標のため?」って。
    俺、やっとできたかもしれない。目標ってやつが。
    こんな事人に言うと笑われるかもしれないけど、みどりさんとまた出会うために、俺はこの世界で生きていくよ。
    みどりさんと最初に出会った世界がこの世界だったから。次出会う時は、俺がみどりさんを支える番だから。

    2006-02-08 03:55:00
  • 59:

    名無しさん

    2006-02-09 14:17:00
  • 60:

    「朋さん!雪降ってきましたよぉ。もうこんな日に女の子外歩いてないっすよぉ〜」「いいから手当たり次第声かけろッ!」「…はーい…」そういえば、みどりさんと出会ったのも、こんな雪の日だったよな。あの時は俺も新人で、先輩とキャッチしてたっけ。
    「ふふっ」「朋さん、何一人で笑ってるんすかぁ〜。きもいっすよぉ!」「ほっとけ。あ、あの娘らに声かけてこいや。」

    2006-02-09 16:07:00
  • 61:

    新人にキャッチにしに行かせて、俺は煙草に火を付けた。みどりさんと離れ離れになってから一年近くたっていた。出会った時みたいに、ふいにどこかでまた会える気がして、俺は未だに毎日キャッチに出ている。髪が長い女の人を見ると、走り出してしまう。そんな自分が可笑しくて笑ってしまう。また一人で笑ってたら新人に笑われるかな。

    2006-02-09 17:41:00
  • 62:

    「だめでしたよぉ〜!あの女の子達、そんなに可愛いわけちゃうのに俺に不細工って言いやがって…」「ははッ。そんなもんやって。寒いけど頑張ろうな。」
    新人の名前は咲。18歳なりたてらしい。俺のグループの子で、顔はかなり男前だ。きっと売れるだろう。

    2006-02-09 17:50:00
  • 63:

    俺はといえば、この世界に入って、もう二年たとうとしていた。色、枕なんてもうしない。そう決めてからは売り上げがだいぶ落ちた。やっぱり友営だけではなかなか売り上げに繋がらず、辛い思いもした。それでもこの一年近く、がむしゃらに呑んで、呑んで、喋って。気がつくと、人を楽しませる事が楽しくなっていた。ナンバー1になんてなった事はないけど、常にナンバー5には入れるようになっていた。

    2006-02-09 17:58:00
  • 64:

    名無しさん

    頑張れぇ?

    2006-02-10 07:50:00
  • 65:

    名無しさん

    うんうん?

    2006-02-10 19:40:00
  • 66:

    キレイゴトなんて言ってられないこの世界。従業員同士の潰し合い、客の取り合い、色々あった。それでも俺は、今の状況が、結構気に入っている。店長という肩書も。

    2006-02-10 22:33:00
  • 67:

    書き込みありがとうございます☆更新ちょっとずつしかできなくてごめんなさいm(__)m

    2006-02-10 22:47:00
  • 68:

    名無しさん

    2006-02-10 22:49:00
  • 69:

    前から気になってたんですけど、↑の数字は何ですか?誰か教えてくださいf^_^;

    2006-02-10 23:19:00
  • 70:

    あや

    1〜100まで一気にみれるようにしてるんだよ?

    2006-02-11 01:17:00
  • 71:

    まみ

    オモロイ?主、文才あるなぁ?がんばってな?

    2006-02-11 02:47:00
  • 72:

    あやさん、教えてくれてありがとうございます(^O^)
    まみさん、主は文才なんてないですよ(-.-;)自分で読み返していると、さっぱりですf^_^;それでも読んでくれてるって分かると嬉しいです。
    書き込みしてくれた方、読みやすくしてくれた方、ありがとうございます☆

    2006-02-11 17:59:00
  • 73:

    まぁ、俺がこの世界で生きている目標には未だに辿り着けてはいないのだけれども。

    2006-02-12 04:57:00
  • 74:

    「朋さんて、なんでホストしてるんすか?」定食屋のカツ丼を口に入れて、米粒を飛ばしながら、咲が聞く。「おまえッ汚いやんけ〜。米粒とんできたがな。」「あッすんません。教えてくださいよぉ。」「おまえ絶対笑うから教えへーん。」この話は苦手だ。絶対笑わないから、と言い、笑わなかった奴はいない。そんなにしょうもない理由なのかな。俺がホストを続けてる理由は。

    2006-02-12 05:05:00
  • 75:

    「…じゃあ咲が先に教えて。」「俺っすか?俺は…言うたら朋さん、笑いますよ…。」「笑わへんって。」「好きな女の子がいるんすよ。その娘は風俗で働いてて、ホストに通ってるんです。俺、その娘に言われたんすよぉ。」「…なんて?」「『あたしが好きなホストを越えてみてよ。それくらい、いい男になったら考える。』って。」咲は、ぬるくなったお茶を一気に飲み干した。

    2006-02-12 05:14:00
  • 76:

    「…そっか!いいやん、その理由!」「えッ?朋さん、笑わないんすか?」「なんで笑う事があるん?女のためやろ?えーやん☆」「笑われんかったのって、朋さんが初めてっす。絶対みんな、『おかしい』とか、『風俗で働いてる女のために?』とか言うんです。でも、俺はその娘が風俗してるとか、ホストにはまってるとか、関係ないんすよ。ただ、好きやから、その娘に認めてもらいたくて。そのホストを越えるようなホストになれたら、その娘に近付ける気がして。」

    2006-02-12 05:23:00
  • 77:

    そう話す咲の顔を、俺は世界一、かっこいいと思った。なんて純粋な男なんだろう、こいつ。
    「朋さんは、どうなんすか?」「俺は、大事な人を探すためにホストを続けてるわ。もう一年近くたつけど、なかなかみつからへん。」
    ふぅ、と溜息がこぼれる。「じゃあ、朋さんも女のためなんすね?なんか俺、朋さんの事、もっと好きになりました!」にかっと八重歯を見せて笑った顔は、めちゃくちゃ可愛いかった。

    2006-02-12 05:31:00
  • 78:

    「俺は、おまえに惚れそう。笑」「朋さんならいいっすよ、俺!処女あげます!」「ちょっとリアルやからー。」しょうもない馬鹿みたいな話をしながら、定食屋を後にした。
    咲なら、うちのナンバー1になれるだろうな、なんて確信していた。いや、もっともっと上にいけるかもしれない。ただ、金と欲にまみれて、今の純粋な咲のままでいられるかどうかが心配だった。俺が勝手に、純粋な咲でいてほしいと思っただけなのかもしれない。

    2006-02-12 05:47:00
  • 79:

    咲の成長は同期の新人の中でも、ダントツだった。入って一ヶ月にして、役職外でナンバー1。何かあると俺に相談してきて、慕ってくれた。俺の中では後輩で一番可愛い存在になっていた。「朋さん、俺、頑張ったよね?焼肉おごってくださいよ♪」
    俺のヘルプで客のシャンパンを何本も空けた日には、ご褒美をねだってくる。そんな咲が可愛くて仕方がなかった。

    2006-02-12 08:02:00
  • 80:

    名無しさん

    リアルタイム〜?頑張ってね?

    2006-02-12 08:14:00
  • 81:

    ありがとうございます(^O^)

    2006-02-12 08:44:00
  • 82:

    咲が成長していくのが、俺のささやかな楽しみになっていた。
    毎日顔を合わせていた俺は、咲の身体に異変が起こっていた事に見抜けなかった。

    2006-02-12 08:48:00
  • 83:

    ガタンッ
    「!?咲、大丈夫か!?」「…大丈夫っすよぉ…」
    飲み過ぎだ。「おまえ、フラフラで立たれへんやんけ。ちょっと休んどけ。」「いや、もう一本…………」そのままズルズルと壁にもたれて倒れてしまった。

    2006-02-12 09:08:00
  • 84:

    名無しさん

    おもしろそうと思ってたのに書かんのかー

    2006-02-22 12:17:00
  • 85:

    名無しさん

    もぉ書かないの?

    2006-02-22 16:03:00
  • 86:

    名無しさん

    消せよ

    2006-02-25 05:40:00
  • 87:

    名無しさん

    かいて??

    2006-02-26 01:46:00
  • 88:

    ごめんなさいm(__)m 忙しくて小説を放置してしまいましたm(__)m 今から更新していくので、よければ読んでください。

    2006-02-26 13:52:00
  • 89:

    「お前ちょっと休んどけ」「いや、ホンマに大丈夫っす。」咲はそう言うと、また客の席へ戻って行った。
    あいつ最近めちゃめちゃ飲んでるからな…。アフターとかであんまり寝てへんみたいやし。

    2006-02-26 13:56:00
  • 90:

    そんな日が一ヶ月くらい続いただろうか。朋は、毎日飲んでは吐いて、飲んでは吐いてを繰り返していた。声もガラガラになり、目の下のクマが消えなくなっていた。「大丈夫か?」と聞いても、笑って「平気っす」と答えるだけだった。その弱々しい笑顔も、消えてしまいそうな気がした。

    2006-02-26 14:02:00
  • 91:

    潰れる度に咲は、「俺、1番にならなアカンのっす…」と呟いていた。身体を壊してまで手に入れたいものがある。咲の気持ちが痛いほど分かるから、俺は何も言えなかった。毎日「無理すんなよ。」と背中を押す事しかできない自分が、歯痒かった。

    2006-02-26 14:07:00
  • 92:

    そんな中、咲のバースデーイベントが開催された。まだまだ新人だというのに、客の数はかなり多かった。
    いつも以上に派手にシャンパン、ブランデーが降ろされて、咲も嬉しそうだ。
    「俺、今月ナンバー入りたいっす。」そう言った咲の笑顔は、久しぶりに見る笑顔だった。
    だから俺は油断していたのかもしれない。

    2006-02-26 14:35:00
  • 93:

    ラストソングの時、咲は本当に嬉しそうに「ありがとう」と言っていた。俺は、咲が金に目が眩んで目的を見失うんじゃないか。なんて考えていたけど、そんな心配はいらなかったようだ。

    2006-02-26 14:39:00
  • 94:

    ↑の名前間違えましたf^_^; 咲じゃなくて朋ですm(__)m

    2006-02-26 14:40:00
  • 95:

    最後の客を送ってから帰ってきた時だった。咲が倒れたのは。

    2006-02-26 14:43:00
  • 96:

    「咲!?どないしたんや!!」「救急車呼べ!」
    急に倒れ込むのと同時に、意識を失っていた。そこからは早かった。救急車がすぐに来て、咲は病院に運ばれて行った。
    極度の疲労による貧血と、栄養失調らしい。

    2006-02-26 14:47:00
  • 97:

    「朋さん、すいません…迷惑かけて。」咲は悲しそうな顔で笑っていた。
    「いいねん。でも、もぉちょい自分の身体の事考えや。身体壊したら元も子もないやろ?」と笑ってみせたら、咲は「へへ」と、八重歯を見せて笑った。

    2006-02-27 07:22:00
  • 98:

    その月のナンバー1は、咲だった。

    2006-02-27 07:23:00
  • 99:

    こう ◆IDid/knpO6

    しおり

    2006-02-27 13:11:00
  • 100:

    しおりありがとうございます(^^ゞ

    2006-02-28 05:11:00
  • 101:

    「取れたな。ナンバー1。」「…いや、これはちゃいますよ。俺、誕生日とか関係なくナンバー1取りたいっす。」
    そう話す咲の横顔は、男を感じさせた。俺が心配しなくても、こいつはもっともっと上へ上がれる。

    2006-02-28 05:15:00
  • 102:

    「あの娘に言われました。…やっぱり俺じゃダメらしいっす。今通ってるホスクラのナンバー1がいいらしいっす。でもね、もうそんなんどうでもいいっすわ!」「…え?」「あの娘の好きな奴より男前になって、稼いで、自分の気が済むまでやってみます![あの時振らんかったらよかった]って思われる位に☆」いつもの用に、にかっと八重歯を見せて笑う咲。やっぱり咲は世界一男前や。

    2006-02-28 05:23:00
  • 103:

    咲はこんなに頑張っているけど、俺はどうなんだろう?

    2006-02-28 05:29:00
  • 104:

    今の状況は結構気に入っているけど、目標には辿り着けていない。
    みどりさんの夢を見る度に、起きた時頬に涙の筋が残っている度に、思う。
    ━━━本当にまた会えるのか?━━━
    挫折したらそこで終わりだ。見つかるものも見つからない。そうは思っているものの、常に不安だった。

    2006-02-28 05:43:00
  • 105:

    俺にはその頃、「彼女」と呼べる存在がいた。心の奥底では「みどりさん」という愛する人がいるのに。

    2006-02-28 05:49:00
  • 106:

    名無しさん

    ゥチの学校に居った、、、
    みどりキモイねぇん!
    なまぇ、自体ヘン。。。

    2006-02-28 05:59:00
  • 107:

    キモイですか(+_+)名前ヘンで申し訳ないですf^_^;

    2006-02-28 06:11:00
  • 108:

    名無しさん

    イイよ?

    2006-02-28 06:20:00
  • 109:

    だらだらと起き上がり、食卓につく。
    「えッ!!寝起きにコレ!?」「そぉやでぇ〜!朋ちゃんお肉大好きやろぉ♪」
    目の前のテーブルの上には、それはそれはおいしそうな…ステーキが。

    2006-02-28 06:20:00
  • 110:

    「ふふ」「…?朋ちゃんどぉしたん?」「なんでもないで!めっちゃ旨そうやん!いただきまーす。」
    二日酔いの胃には辛いけど、ももかの可愛さと、俺を想ってしてくれたと思うと食べるしかないだろう。
    ももかは19歳のヘルス嬢だ。客として出会って、いつの間にか「彼氏」になっていた。強引な所は多々あるけど、ももかの独特な嫌味のない可愛さもあり、憎めない。こうしてたまに家に来て、家の事をしてくれている。

    2006-02-28 06:29:00
  • 111:

    ももかは、みどりさんの存在を知っている。「それでもえぇから…。」と言って今に至っている。
    客として店に呼ぶこともないし、会う時間も作っている。ただ、淋しさを埋めたかったというのもあっただろう。

    2006-02-28 06:33:00
  • 112:

    それでも俺なりに大事にしている。
    こう言えば聞こえはいいけど、最低な男だ。

    2006-02-28 06:35:00
  • 113:

    俺にとって、例えるならみどりさんは月。暗闇の中でひっそりと俺を、優しい光で照らしてくれる。冷たい様で温かい。
    ももかは太陽。眩しいほどの光で俺を照らしてくれる。いつでも俺に元気をくれる光だ。

    2006-02-28 06:41:00
  • 114:

    名無しさん

    続き気になる?

    2006-03-08 14:29:00
  • 115:

    名無しさん

    みどりさん?

    2006-03-12 20:50:00
  • 116:

    読んでくれている方、遅くなってホンマにごめんなさいm(__)m 正直途中で書くのをやめようかと思ったんですけど最後まで書くことにしました。遅くなる事もあると思いますが気が向けば読んでくれたら嬉しいです(^^)

    2006-03-17 01:19:00
  • 117:

    名無しさん

    はぁい?待ってます?

    2006-03-17 01:28:00
  • 118:

    名無しさん

    2006-03-17 01:31:00
  • 119:

    寝起きで苦しくなりながらもステーキを食べ終え、シャワーを浴びる。ソファーで一服していると、
    「ねぇねぇッ!今日行ってもいい!?」愛くるしい笑顔で俺の腕に絡まりながら言う。「いいけど無理すんなよ?」「うんッ!やったー!」ももかは子供みたいに無邪気に喜ぶ。こういう所が好きだなぁ、と改めて思う。

    2006-03-17 03:13:00
  • 120:

    ☆彡

    待ってました(●>_

    2006-03-17 03:18:00
  • 121:

    素直で無邪気で、ほんと子供みたいだ。たまに見せる寂しそうな顔もまた魅力的なんだけれども。それは俺がさせてるのかな。

    2006-03-17 05:46:00
  • 122:

    「ジーマ持ってきてぇ〜」俺が席に帰ってくるなりベロベロに酔ったももかが叫ぶ。飲み過ぎだ。「お前大丈夫なん?」「お金の事?大丈夫やでぇ〜♪」「…そっか。」
    なんだか無性に悲しかった。「大丈夫?」と聞いて[金の事]だと思われる事が。

    2006-03-17 06:42:00
  • 123:

    まみ

    まみもおとなしく待ってるぅ?

    2006-03-17 15:52:00
  • 124:

    書き込みありがとうございますo(^-^)o 書く励みになります!!

    2006-03-17 18:56:00
  • 125:

    「朋ちゃん。」
    泣きそうな顔で俺を見つめるももか。その表情が、どことなくみどりさんに似ていて…。ももかといる時にみどりさんの事を思い出すなんて最低だな。
    「どしたん?」「あたし朋ちゃんの1番になりたい…」そう言って俺の肩にもたれかかって寝てしまった。

    2006-03-17 19:06:00
  • 126:

    初めてだった。ももかの口からそんな事を聞くのは。きっと酔った勢いもあったのだろう。明日になれば覚えていないかもしれない。それでも俺は考えてしまう。このままだとももかにとってはよくない。自分では大事にしているつもりが、ももかにとっては違ったんだ。

    2006-03-17 19:13:00
  • 127:

    酔っ払って爆睡してしまったももかを抱えて家まで帰るのは大変だった。
    「ふぅ〜。ももかはもうちょい痩せなあかんな。」なんて独り言を言いながら、寝ているももかの髪をそっと撫でてみる。まるで壊れ物に触れるみたいに、そっと。

    2006-03-18 15:44:00
  • 128:

    気持ちがないわけじゃない。でも、恋愛感情とは少し違う気がする。妹みたいで放っておけない。でも、ももかの悲しむ顔は見たくない。それでも側にいてほしい。
    そんな矛盾だらけの自分に腹が立つ。

    2006-03-18 15:47:00
  • 129:

    いつの間にかももかの隣で寝てしまっていた。
    起きるとももかは風呂から出てきたばかりのようで、肌がピンク色に染まっていた。
    「おはよ。」おいで、とももかに手招きする。「朋ちゃんごめんね?…アタシ昨日潰れちゃってた?」俺の横にコロンと寝転がるなり小犬みたいな顔をして言う。

    2006-03-18 15:54:00
  • 130:

    かわいいな、こいつ。
    「大丈夫やで。ちょっと重かったけどなッ」「もぉッ」
    パシッとももかが俺のほっぺたを軽く叩く。その手を奪って抱き寄せる。
    離したくない。

    2006-03-18 15:58:00
  • 131:

    「朋ちゃんどぉしたん?」「…なんでもないよ。」
    そう言って、シャンプーの匂いがする頭を撫でた。

    2006-03-18 21:35:00
  • 132:

    手の届かない温もりよりも、今目の前にある温もりを選ぶことに決めた。
    見えない人を追い掛けても、いつたどり着くかもわからない。だったら俺は、今確かに見えるももかを大事にする方がいいのかもしれない。
    そう思った。

    2006-03-18 21:40:00
  • 133:

    自分の中でそう決めてから、一ヶ月。みどりさんの事を忘れる事はまだできてないけど、ももかとは仲良くやっている。

    2006-03-18 21:43:00
  • 134:

    「今日も頑張ってね!いってらっしゃい〜!」「うん、行ってくるわ!」
    ももかとは同棲を始めていた。俺はまだ仕事を辞めていない。来月いっぱいで辞めようと思っている。

    2006-03-18 22:10:00
  • 135:

    いつも通り仕事をしていた。今日は雨が降っていて、なんとなくやる気も起きず、咲の客の席でヘルプについていた。
    「いらっしゃいせ〜!」

    2006-03-18 22:15:00
  • 136:

    今来た客が、俺のついている席の後の席に座る。
    なんの気にもとめずに酒を作っていると、ふと目が合った。
    俺を見ている。

    2006-03-19 00:17:00
  • 137:

    鳥肌が立った。
    見間違いかと思った。
    長くて綺麗なストレートの髪。白い肌。
    あの、泣きそうな微笑み。

    2006-03-19 00:20:00
  • 138:

    ああ、ずっと探してたみどりさんが目の前にいる。
    なぜあなたは今、俺の目の前にいるの?ずっとずっと探してた。会いたくてしょうがなかったみどりさん。あの頃と、ちっとも変わってないね。

    2006-03-19 00:24:00
  • 139:

    「朋さん!何ボーッとしてるんすかぁ〜!」
    咲の一言で我に帰る。「ごめんごめん!ちょっとイッてたわ!」
    声がうまく出せず、裏返ってしまった。心臓の音が、やけに早い。身体が、顔が熱くなるのが分かる。
    今は仕事中だと分かっていても、目で追ってしまう。他の客の声なんか、耳に入らない。

    2006-03-19 00:29:00
  • 140:

    みどりさんがトイレに立った時、俺は走った。
    「みどりさん!!!!」

    2006-03-19 00:30:00
  • 141:

    名無しさん

    2006-03-19 00:33:00
  • 142:

    「久しぶり。頑張ってるみたいやね。」「えッ…うん…。」
    みどりさんはそう言うと、すぐに戻ってしまった。言いたいことは山ほどあるのに、いざみどりさんを目の前にすると何も言えなかった。
    フリーで店に入ったらしく、俺以外の従業員が入れ代わり立ち代わりついている。

    2006-03-19 02:26:00
  • 143:

    名無しさん

    気になる?がんばってください?

    2006-03-21 12:21:00
  • 144:

    ありがとうございます!(^0^)/ 更新遅くてごめんなさい(>_

    2006-03-21 22:05:00
  • 145:

    まるで俺なんかいないかのように、みどりさんは俺の事を気にもしていないみたいだ。
    なんか俺一人で舞い上がって馬鹿みたいだ。
    みどりさんにとって俺は、憎むべき人間なのかもしれない。
    それなのに俺は、また昔みたいにみどりさんと話せるんじゃないかなんて、淡い期待をしていた。

    2006-03-21 22:08:00
  • 146:

    「朋さん。あの客が朋さんの事呼んでますよ。名前なんやったっけなぁ?」「みどりさんやろ?」「あー!そうそう!てかなんで知ってるんですか?」
    後輩の質問なんて答えずに「ごちそうさまでした!ちょっと行ってきますね。」
    咲の客に挨拶してからみどりさんの席へ急ぐ。

    2006-03-21 22:15:00
  • 147:

    俺は無言でみどりさんの前に座る。なぜか俺以外の従業員はいない。みどりさんがそうしたのだろうか?
    沈黙のまま時間が過ぎる。きっと2、3分しかたっていないのに俺にはとてつもなく長い時間に思えた。その空気に耐えられなくなって思わず出た言葉が
    「元気?」
    だった。

    2006-03-21 22:19:00
  • 148:

    名無しさん

    読んでます??頑張ってくださぃ???

    2006-03-22 00:25:00
  • 149:

    名無しさん

    いゃん?ぉもろぃ??頑張れ???

    2006-03-22 15:12:00
  • 150:

    ありがとうございます!(^0^)/ 書き込みホンマ嬉しいです。

    2006-03-23 01:41:00
  • 151:

    みどりさんは「ふふ」と笑って煙草の煙をはいた後、「元気よ。」とだけ言ってまた黙り込んでしまった。
    あれ?みどりさんて煙草なんて吸ってたか?
    なんだか昔のみどりさんとは少し違うような気がして寂しくなった。

    2006-03-23 01:45:00
  • 152:

    「もうこんな時間やん。朋、帰るからチェックしてくれる?」「えッ!?もう帰るん?」みどりさんが来てからまだ二時間もたっていなかった。「うん。ちょっとね…。」なんだか聞いてはいけないようで、引き止めてはいけないような気がしたから何も言わなかった。まだ何も話していない。一年前の事も、ずっと探していた事も。

    2006-03-23 01:54:00
  • 153:

    まみ

    みどりさんかえらんとって?

    2006-03-23 15:32:00
  • 154:

    まみさんありがとうございます(^0^)/

    2006-03-23 16:05:00
  • 155:

    名無しさん

    ぉもしろぃ?今一気に読んではまりました?

    2006-03-23 16:12:00
  • 156:

    伝票を見せてから、みどりさんはお金を俺に渡すと、「送りは朋にしてもらおうかな。」にこっと笑って言った。
    「ありがとうございました〜!!」
    エレベーターに乗ると気まずい雰囲気が流れた。二人きりだと余計に気まずい。でも、みどりさんと二人で話せるのは今しかない。「みどりさん…俺話したいことめっちゃあんねん。もう会われへんの…?」「また来週、この時間に来るよ…。だから、また話そう。」みどりさんがそう言うとエレベーターは一階に止まり、ドアが開くと同時にみどりさんは走ってタクシーをとめにいった。「朋!またね!」バタン。

    2006-03-23 16:14:00
  • 157:

    面白いです?主さんは男性で、実話でしょうか?

    2006-03-23 16:16:00
  • 158:

    157さん、ありがとうございます!めっちゃ嬉しいです(^0^)/

    159さん、ありがとうございます!この話は実話です。少しアレンジというか、面白くなるように付け足した所もありますが、みどりさんという女性は存在します。もちろん名前は違いますけどねo(^-^)o 主は男ですf^_^;

    2006-03-23 16:28:00
  • 159:

    俺はその場に座り込んでしまった。
    初めて声を上げて泣いてしまった。
    酒に酔ってしまったせいもあったのだろうか?みどりさんに久しぶりに会って、感情がごちゃまぜになってしまっておさまりがつかなくなってしまっていた。
    やっと会えた。どれほどこの日を待ち焦がれていただろう。あなたを想って、何度泣いただろう?あなたはおれの夢に何度出て来ただろう?夢の中でもあなたに追いつける事はできなかった。いくら追い掛けても辿り着けなかったみどりさん。やっと会えた。

    2006-03-23 16:41:00
  • 160:

    「朋さん?!!」「…咲…。」なかなか戻らない俺を心配してか、下まで降りてきた。泣き顔を見られたくなくて背中を向けていたけど、すぐにばれてしまった。
    「朋さん!今から飯行きません!?」「…えッ!?」

    2006-03-23 16:48:00
  • 161:

    突然の咲の言葉に驚く事しかできなかった。俺の返事も聞かずに咲は俺の腕をぐいぐい引っ張って、近くの居酒屋に入る。
    「おっちゃん!とりあえずビール!」「あいよ〜!」
    咲は俺を見るといきなりおしぼりで顔をぐしゃぐしゃと拭いてきた。

    2006-03-23 17:06:00
  • 162:

    「朋さん、目ぇ真っ赤ですよ!」にかっと八重歯を見せて笑う咲。「お前客ほったらかしなんちゃうん?」「大丈夫っすよ!まぁ後で代表には怒られるでしょうけどね。」「ホンマやで!…ありがとうな。」「俺が急に仕事イヤになっただけっす!朋さんを共犯にしただけっすよ。」
    咲が俺を心配して外に連れ出してくれた事はわかっていた。自分の客もほったらかしで。そんな咲に感謝した。きっと今店に戻っても仕事なんかできなかっただろうし、迷惑をかけるだけだ。後輩にも心配かけて。プロ根性なんて全くないな、俺。

    2006-03-23 18:40:00
  • 163:

    それから1時間程馬鹿みたいにくだらない話をして、馬鹿みたいに笑って店に戻った。代表にめちゃくちゃ怒られたのは言うまでもないけど。
    なんとなく自分の家に帰るのがイヤで、咲の家に泊まらせてもらうことにした。
    ももかには「だいぶ酔ってもて咲の家に泊まる」という事にしておいた。
    ももかに対して罪悪感もあった。ももかを選んだのに、今日こうやってみどりさんと会って、ひどく動揺してしまった。

    2006-03-23 18:52:00
  • 164:

    俺の声でなんとなく何かを察したのだろう。同棲し始めて初めての外泊なのに、「わかったぁ〜!朋ちゃん浮気したらあかんよぉ?」と笑って許してくれた。受話器の向こう側から聞こえる声は明るくはなかったけど、俺はそれに気付かないフリをしていた。

    2006-03-23 18:58:00
  • 165:

    119デス

    待ってた甲斐がありました?リアル逃したけど…?また見にくるんで楽しみにしてまぁす?

    2006-03-23 19:17:00
  • 166:

    167さんありがとうございます(^0^)/

    2006-03-25 00:35:00
  • 167:

    咲の家は散らかり放題だった。ペットボトル、弁当の食べカス、ティッシュ等、もうめちゃくちゃだった。ごみ箱という物がちゃんとあるのに…。布団の上だけ綺麗だった。「お前…これはないやろ…。」「だって〜!俺一人暮らしやからこうなるんすよ!」
    確かに、俺もももかがいなかったらきっとこんな感じになっているだろう。男の一人暮しなんてこんなもんだ。
    「とりあえず片付けしようや!」「手伝ってくれるんすか!?」「だって寝られへんやん。」
    部屋が「綺麗」と感じるまでに1時間位かかった。なぜか異臭を放つティッシュや、色の変わってしまったカップ麺の汁…。

    2006-03-25 00:43:00
  • 168:

    「てかなんでお前ん家、掃除機ないん?」「掃除機なんか使った事ないっすよ!一回だけクイックルワイパーで拭いた位。」…最悪だ。
    とりあえず何も考えたくなかったし、眠さ限界で俺達はすぐに寝ることにした。

    2006-03-25 00:46:00
  • 169:

    「朋、起きなさい。もうご飯できてるで。」
    少し低めの心地良い声。目を開けると、そこには俺の大好きな顔。窓に目をやると、カーテンで閉ざされている。ああ、俺達また一緒に暮らしてるんだね。
    目の前にある、白くて整った顔に手を伸ばした。
    …届かない。いくら手を伸ばしても触れられない。またどこかへ行ってしまう。

    2006-03-25 00:52:00
  • 170:

    「待ってや!!!!」
    目を開けると、ただの暗闇だった。咲のいびきが聞こえる。
    夢だった。こんな夢、見たないわ。
    最近こんな夢見てなかったのに。頬っぺたが少し、濡れて冷たくなっていた。

    2006-03-25 00:55:00
  • 171:

    まみ

    最近いっぱい更新してくれるからむちゃウレシイ?がんばってネン?

    2006-03-25 09:51:00
  • 172:

    まみさんありがとうございます(^0^)/頑張ります

    2006-03-25 18:56:00
  • 173:

    ケータイを開くと、ももかからメールが来ていた。珍しいな、なんて思いつつ読んでみる。
    「実家のお母さんの体調が良くないらしいから、看病するためにしばらく帰るね(ノ_・。)ももかがいなくてもちゃんと起きてご飯食べてね。朋ちゃんお仕事頑張ってねo(^-^)o」
    偶然かな?なんだかももかは俺と顔を合わせたくなくて実家に帰ったように思えた。ケンカした夫婦みたいだ。「実家に帰らせていただきます!」みたいな…。

    2006-03-26 19:45:00
  • 174:

    とりあえず昨日と同じシャツやネクタイだとまずいと思い、家に帰る事にした。
    咲にはメールでもしておこう。奴も同伴とか色々忙しいだろうし、これ以上気を使わせるわけにはいかない。
    ももかが家にいないことを思うと少し寂しい気もしたが、顔を合わさなくても済むことで気が楽だった。

    2006-03-26 19:50:00
  • 175:

    まみ

    あたしみどりさんファンやぁ?

    2006-03-29 12:05:00
  • 176:

    名無しさん

    2006-03-29 14:24:00
  • 177:

    ゅぅ

    読んでまつぅ?

    2006-03-30 00:01:00
  • 178:

    遅くなってごめんなさいm(__)m 今から更新していきます!

    2006-03-30 21:47:00
  • 179:

    まみさん、ありがとうございます(^0^)/ みどりさんはホンマに素敵な女性です。
    名無しさん、読みやすくしてくれてありがとうございます!
    ゅぅさん、読んでくれてありがとうございます。
    書き込みすごく励みになります。

    2006-03-30 21:50:00
  • 180:

    誰もいない家に帰り、シャワーを済ませ着替える。
    いつものように一服しながらぼーっとしていた。
    そういえば、みどりさんはまた来ると言っていた。来週の同じ位の時間に、と。
    もうみどりさんの事は追いかけない。ももかだけを見ると決めたのに、みどりさんとまた会えると思うとなぜか心臓の音が早くなった。

    2006-03-30 21:54:00
  • 181:

    あんなにも待ち焦がれていたみどりさんとまた会える。口約束だけど、俺は必ずまた会えると信じていた。今まで手の届かなかった人が、今は少し近くなった。目の前にいるももかよりも、彼女を追いかけてしまうのはどうしてだろう。
    まだ、みどりさんとは何も話してないじゃないか。ただの気まぐれで来ただけかもしれない。そうだとすると、彼女を追いかけたって意味なんてないのかもしれない。またどこかへ行ってしまう。
    俺にはももかがいるだろう?明るくて、俺だけを見てくれて、どこにも行かないももかが。

    2006-03-30 22:02:00
  • 182:

    もやもやした気持ちを振り払って、煙草の火を消した。火はちゃんと消えずに、少しついたまま煙をあげていた。まるで今の俺の中途半端な気持ちみたいだ。消えるのか消えないのか、どっちかにしろよ。

    2006-03-30 22:09:00
  • 183:

    「あッ!朋さんおはようございます!帰るなら一言声かけてくれたらよかったのに!」店に入るなり咲が俺のところに走り寄ってきた。「いや、お前寝てたし悪いなぁ思って。昨日はありがとうな!」「起こしてくれて全然よかったんすよー。部屋の掃除も手伝ってもらって、逆に俺が感謝っすよ!」そう言って咲がにかっと笑う。いつもの笑顔になぜか安心する。こいつは本当に特殊な奴だ。真面目で一途で気が利いて。さらに男前。なんでホストにはまってこんなにいい奴を振るかなぁ、名前は知らないけど咲の好きな娘さん。こいつに早く良い娘ができればいいなと思う。

    2006-03-30 22:20:00
  • 184:

    ミーティングが終わった後、客に営業メールを打ちながらももかの事が気になった。
    リダイアルでももかの名前を探す。いつもならももかの名前が1番上に出てくるのに、今日は三番目にあった。たったそれだけの事なのに少し気分が沈んだ。

    2006-03-30 22:37:00
  • 185:

    はぁ。ケータイを閉じると同時に溜め息が漏れる。
    「とーもーさんッ!なんかあったんすかぁ?」振り返るとスーツの上からコートを羽織った咲がいた。
    「いや…まぁ。色々。」「ももかちゃんでしょ?」探るような咲の目に、違うとは言い切れなかった。

    2006-03-30 22:57:00
  • 186:

    「俺はももかちゃんを大事にした方がいいと思うんすけどね!俺はももかちゃんと似たような立場になった事あるんで。期待させといてやっぱりいらんわってなったらもっと辛いっすよ。まぁ気持ちがないのに一緒におられても辛いっすけど。朋さんの場合は少なからずももかちゃんに気持ちがあるんでしょ?その…みどりさんとか言う女の人に対する気持ちの方が大きいにしても。」
    咲は俺に喋る隙を与えずに喋る。

    2006-03-31 00:43:00
  • 187:

    「ももかちゃんの事大事にしたってくださいよ!!」咲が怒っている。俺はいまいち怒られる理由が見付からなかった。なんで?

    2006-03-31 00:47:00
  • 188:

    確かに、いつまでもはっきりしない俺が悪い。でも咲がこんなに怒る理由がわからない。
    「なんでお前がそない怒んねん?」「いや…ももかちゃんの気持ちがわかるからっすよ。」「そっか…。うん、今からももかに帰って来てって電話するわ!」「そうしてください!」
    なんだか咲が言葉を濁したような気がしたけど、あまり気にならなかった。
    今度はリダイアルの1番上にある名前に電話をかける。
    やっぱり俺はももかがおらなあかんみたい。

    2006-03-31 01:19:00
  • 189:

    まみ

    朋くん続き気になるぅ?

    2006-04-04 13:36:00
  • 190:

    名無しさん

    書いて

    2006-04-11 02:32:00
  • 191:

    名無しさん

    書いてほしぃ??待ってるからなぁぁ???

    2006-04-15 19:28:00
  • 192:

    名無しさん

    http://pr3.cgiboy.com/S/4634318

    2006-04-15 19:29:00
  • 193:

    まだかなまだかな??

    2006-04-18 21:00:00
  • 194:

    読んでくれてた方、更新遅くなってごめんなさいm(_ _)m
    今から更新していきます。

    2006-04-25 19:30:00
  • 195:

    覚悟を決めて発信ボタンを押す。
    [電源が入っていないか、電波の届かない所にいるため、繋がりません。]
    冷たいアナウンスの声が耳の中で響く。くそ。これは相当怒っているに違いない。

    2006-04-25 19:38:00
  • 196:

    あーもう!なんて思いながらイライラする気持ちを近くにあったゴミ箱にぶつけてみる。中に入っていたゴミが飛び散る。そのままにしようとしたけど、やっぱりなんだか申し訳ない気がしてしゃがんで自分がぶちまけたゴミを拾う。
    俺ってほんまに情けないな。ももかとこうなったのは俺のせいなのに、ゴミ箱に八つ当たりなんかして。

    2006-05-04 02:24:00
  • 197:

    ももかと連絡が取れなくなって一週間近くたっていた。その間俺はいまいち身の入らない仕事をして、客にも代表にも怒られて。もうももかとは終わったなんて決めつけて、一度だけ客と寝てしまった。後に残るものは後悔と虚しさだけ。刺激が欲しくて、寂しさもあって、少しは満たされるかななんて思ってした事は意味なんてなかった。

    2006-05-04 02:31:00
  • 198:

    結局俺は何にも変われてない。人を傷付けて傷付けて傷付けて。自分の事しか考える事ができない馬鹿な男だ。

    2006-05-04 02:34:00
  • 199:

    名無しさん

    偽物↑IP変わってるやん

    2006-05-04 05:09:00
  • 200:

    ケータイDoCoMoからauにかえたんです(>_

    2006-05-04 05:12:00
  • 201:

    名無しさん

    更新ありがとう??楽しみにしてるからがんばってな?

    2006-05-05 02:30:00
  • 202:

    ありがとうございます!!(o^∀^o)

    2006-05-06 04:15:00
  • 203:

    ため息をつきながらケータイの着信履歴を開く。はぁ。ももかからの連絡無し。
    ん?不在着信?
    しかもしらない番号だ。どうせ雑誌を見た奴からの電話だろう、なんて思いながらケータイを閉じようとしたその時。
    ピリリリリ

    2006-05-06 04:21:00
  • 204:

    「!?」
    画面を見るとさっきの番号やないか。誰やろう?不審に思ったが、もしかしたら大事な用事かもしれない。
    「…はい?」「朋??誰かわかる??」
    誰かは一瞬でわかった。俺の胸の奥底で見え隠れしていた感情が一気にわき出る。
    震える手を必死で止めながら、感情を抑えながら声の主に応える。

    2006-05-06 04:27:00
  • 205:

    「…みどりさん…?」「正解。今日なんの日かわかる?」
    知ってるよ。わかってるよ?忘れる訳ないやんか?
    「みどりさんが来るってゆーてた日…じゃないん?」「…覚えてくれてたんや。」「当たり前やん。」
    みどりさんの声を聞いた瞬間、さっきまで考えて憂鬱になっていたももかの事なんて、吹っ飛んだ。

    2006-05-06 04:33:00
  • 206:

    「じゃあ、今から30分後。朋口座で行くから。」「…わかった。」
    電話はすぐに切れた。時間で言うとほんの30秒くらいだろうか。みどりさんの質問に答えるのが精一杯で、久しぶりとか、元気?とか、ベタやけど気の利いた言葉1つ出てこなかった。

    2006-05-06 04:37:00
  • 207:

    しばらくケータイを持ったまま放心状態だったが、我にかえるなり咲に「みどりって名前のボトル出しといて!」なんて偉そうに言い、興奮気味で店を飛び出す。
    やっぱりや。みどりさんとまた会えるんや。
    この一週間考えないように、というよりも、ももかの事で結構いっぱいいっぱいだった俺は、みどりさんからの電話が鳴るまで忘れていた。

    2006-05-06 04:44:00
  • 208:

    いや、忘れていたというよりも、ももかがおるのにそんな事考えたらあかんやろうっていうのが強かったから胸に閉まっていた。みどりさんへの感情と一瞬に。

    2006-05-06 04:46:00
  • 209:

    ケータイを見ると、さっき鳴った電話からまだ10分もたっていない。それでもドキドキしながら店の下であの人の姿を探していた。

    2006-05-06 04:49:00
  • 210:

    キョロキョロ周りを見渡す俺は、周りの人から見ればおかしかっただろう。ここまで俺をカッコ悪くさせられる人はあの人一人だけかもしれない。
    「あれっ?朋君やん!」
    後ろを振り返るとそこには、常連客の樹里がいた。
    「おっ。ウチに飲みに来たん?」「そうやねん〜!この子が久しぶりに来たいって言うからさぁ。」
    ん?どの子や?

    2006-05-06 04:55:00
  • 211:

    樹里の後ろには、見慣れたちっちゃい女の子。毎日横で一緒に寝ていた女の子。
    「ももか!!お前っ…」
    なんで電話とらへんねん!って言おうとした時、ある事が頭をよぎった。

    2006-05-06 04:58:00
  • 212:

    「朋ちゃんが浮気してないか見に来てん…。」
    いやいや、可愛い事言ってくれて嬉しいけど…今日はマズイねん。
    「ももか?とりあえず家帰っておいで。家で二人でゆっくり話そ。お前は店こんでいいから。」
    冷静に言ったつもりだった。

    2006-05-06 05:02:00
  • 213:

    「浮気してるんや?」はっ?俺今冷静に言ったつもりやのに。
    「してへんよ!」「朋ちゃん嘘つく時とか焦ってる時、髪の毛いじるもん!!」
    ももかには何でもわかるみたいだ。すごいな女の子って。改めて思う。実際ももかがいない間に客と寝てしまったし、今から来るみどりさんの事もある。ここで変に家に帰したら余計にややこしくなると思い、ももかと樹里と一緒にエレベーターに乗った。

    2006-05-06 05:07:00
  • 214:

    横で樹里が「なぁなぁ朋君!ももかと仲直りしいや!」とか、「あたし今日はめっちゃ飲むから!」とかぎゃあぎゃあ言っていたけど、頭の中は混乱していた。
    こうなったら開き直るしかない。
    俺はももかとずっと一緒にいるって決めたはずだ。みどりさんは過去の事だ。割り切らないでどうする?俺は水商売何年目だ?みどりさんの事でこんなに頭がいっぱいなのも、今だけだろう。
    なんてぐちゃぐちゃ考えていたらあっという間に店に着いた。

    2006-05-06 05:14:00
  • 215:

    名無しさん

    更新されてるー?頑張って?楽しみにしてるから??

    2006-05-06 12:50:00
  • 216:

    「あっ!ももかちゃん久々ぁ〜!」入るなり咲が満面の笑みで近づいて来る。ももかはなんだか気まずそうに下を向く。まぁ久々に来たから照れてるんだろうなんて思って、気にもしなかった。
    「咲、とりあえずももかと樹里は奥の席に座らせといて。」
    咲にそれだけ伝えて、俺は店を出た。
    みどりさんを迎えに。

    2006-05-10 22:04:00
  • 217:

    218さん、ありがとうございます!更新ほんまに遅くて申し訳ないですm(_ _)m

    2006-05-10 22:06:00
  • 218:
    ???

    前カキコミさせてもらいました??続き楽しみにしてます?

    2006-05-10 23:56:00
  • 219:

    遅くなりました。久々に更新していきますm(_ _)m

    2006-06-07 22:27:00
  • 220:

    小走りでエレベーターへ向かう。こんな時に限って最上階の11階でとまっている。
    「朋ちゃん!!」
    振り向くとももかがいた。「朋ちゃんどこ行くん?」「ん…ちょっと客迎えに行くねん。」「…そっかぁ。後でうちらの席ついてなぁ♪」
    軽く返事をしていると、エレベーターの扉がが開いた。

    2006-06-07 22:35:00
  • 221:

    下に降りると、コンビニの前でケータイをいじっている女の人。なんだか不思議なオーラを放っていた。周りでウロウロしている黒服の男達も見ている。危険な、甘い香りの持ち主。
    「みどりさん!」
    急いで駆け寄ると、昔みたいに「ふふ」と笑って、「遅いよ。」すねたように言う。なんだか俺は照れ臭くて、周りでジロジロみどりさんを見ている男共にみどりさんをこれ以上見られたくなくて、強引に腕を引っ張ってエレベーターまで連れていく。

    2006-06-07 22:46:00
  • 222:

    「どないしたん?ちょっと痛いよ…。」
    みどりさんに言われて我にかえる。「あっごめん!久々に会えたから…。」自然に口から出た言葉だった。
    「ふふっ。リップサービス?なんかいい男になったんじゃないん。」なんだか皮肉混じりに言われると、ちょっと腹が立つ。
    「そんなんちゃうし!…とりあえずいこっか。」

    2006-06-07 23:23:00
  • 223:

    名無しさん

    この話大好きで楽しみにしてたから更新されて嬉しいデス?時間がある時でいいのでまた書いてくださいね?

    2006-06-07 23:47:00
  • 224:

    更新嬉しいッ?また続き待ってます!

    2006-06-08 09:29:00
  • 225:

    ありがとうございます!めっちゃ嬉しいです!更新遅くて申し訳ないですm(_ _)m

    2006-06-08 18:49:00
  • 226:

    ももかの席を確認しながらみどりさんを席に座らせる。
    「前のボトルでいい?」「う〜ん。ビール頼もうかな。それより、奥の女の子が朋の事ずっと見てるで?」
    ももかだ。席は離れているが、ばっちり視界に入っているみたいだ。
    「いいねん!あの子は俺のお客やけど、気にせんといてな〜!」「あたし別になんにも聞いてないけど…ふふっ」焦ったように弁解する俺に、みどりさんは意地悪そうに笑う。

    2006-06-08 19:39:00
  • 227:

    あぁ、こうゆう所は変わってないな。いつも俺より一枚上手で、俺は年下で、ガキ扱いを受けてるみたいで歯がゆかった。でもそんな関係が心地よかった。
    でももう、昔みたいには戻れない。
    そんなこと、よく分かってる。今だけでも、この甘い空間に浸りたい。今だけ。
    ももか。俺のワガママ許してくれへん?もうこれ以上、何も言わへんから。

    2006-06-08 19:45:00
  • 228:

    「ももかちゃんからドンペリ一本頂きましたぁ〜!」
    みどりさんと目が合う。行っておいでよ、と言っているみたいだ。
    「俺、まだまだ話したいことがあるから。みどりさんちょっと待ってて。」「分かった。」
    ももかめ。やっぱり俺のワガママなんか聞いてくれへんよな。でもドンペリなんか卸さんでもいいやんか。

    2006-06-08 19:50:00
  • 229:

    名無しさん

    メッチャ面白い?
    頑張って?

    2006-06-13 15:42:00
  • 230:

    名無しさん

    2006-06-13 17:17:00
  • 231:

    名無しさん

    続き見たいデス??

    2006-08-26 23:06:00
  • 232:

    名無しさん

    続きよみたい?

    2006-08-27 01:35:00
  • 233:

    さつき

    一気に読んだ?めちゃおもろい?

    2006-08-27 02:18:00
  • 234:

    名無しさん

    おもろい−??更新待ってます☆

    2006-08-27 10:50:00
  • 235:

    ぁき

    この小説すき。すごい癒される時がある?

    2006-09-03 11:08:00
  • 236:

    皆さんお久しぶりですm(_ _)m久しぶりに夜遊びを見たら、この小説が上がってたのでびっくりしました(>___

    2006-09-03 19:20:00
  • 237:

    名無しさん

    あたしも『みどりさん』大好きです?楽しみに待ってますから時間ある時更新お願いします?

    2006-09-03 20:49:00
  • 238:

    ぁき

    朋さん頑張ってねん?

    2006-09-03 23:47:00
  • 239:

    るな

    私もこの小説大好き?
    最新楽しみにしてるんで頑張ってください??

    2006-09-03 23:51:00
  • 240:

    240さん、ぁきさん、るなさん、ありがとうございます(>_

    2006-09-04 00:27:00
  • 241:

    ももかの席に着く前に咲が耳打ちをしてくる。「大変ですね。―――頑張って」顔が笑っている。
    嫌味か?言われんでも頑張るわい。ぶつぶつ言いながらももかの横に座ると、「朋ちゃーん?遅いでちゅねぇ?」ももかのアルコールが入った息が頬にかかる。臭い。
    そんな状況にイライラしながらも、もうすでに酔っぱらってしまったももかに俺は何度も何度も言った。

    2006-09-04 01:04:00
  • 242:

    名無しさん

    読んでる人の為にもちゃんと書いて下さい

    2006-09-04 01:54:00
  • 243:

    名無しさん

    今日いっきに読みました?また続き読みに来ま?す?
    楽しみにしてます?

    2006-09-05 12:00:00
  • 244:

    245さん、その通りですね

    2006-09-05 16:21:00
  • 245:

    245さんその通りですねさん(>_

    2006-09-05 16:22:00
  • 246:

    「お前は俺に金を使わなくていい。彼女なんやから。」
    ろれつもまわってない口調でももかは寂しそうに言う。
    「朋ちゃんがももかを大事にしてくれてるんは分かるよ?でも、ふとした時に、朋ちゃんはももかの事を見てないなぁって感じるねん。だから、お金使ったら…特別扱いしてくれるかなぁって…。」

    2006-09-05 16:28:00
  • 247:

    ももかの言葉に内心焦りを感じた。どこかで聞いたことのある言葉。俺はももかにも同じ事をさせるのか。
    その先には、終わり、しかない。

    2006-09-05 16:32:00
  • 248:

    名無しさん

    楽しみにしてます???

    2006-09-07 11:44:00
  • 249:

    名無しさん

    待ってます☆

    2006-09-08 22:38:00
  • 250:

    名無しさん

    あげ

    2006-09-15 08:11:00
  • 251:

    名無しさん

    まだですかぁ??

    2006-10-08 18:43:00
  • 252:

    名無しさん

    あげ

    2006-10-10 18:19:00
  • 253:

    みなさん書き込みありがとうございますm(_ _)m ほんと放置ばっかりでごめんなさいm(_ _)m

    2006-10-12 21:39:00
  • 254:

    暗い空気の俺達二人そっちのけで、樹里とヘルプに着いたホスト達はシャンパンコールに夢中になっている。
    俺はももかにかける言葉も見付からず、グラスに残っている美味くもないドンペリを一気に飲み干し、ももかの席を後にした。

    2006-10-12 21:49:00
  • 255:

    「ももか、後で戻ってくるからな。大人しくしとき。」
    そう言うと、「ん。」と短い返事だけして、うつ向いて烏龍茶を飲んでいた。
    その時のももかの表情は見えなかったけど、不服そうな感情は読み取れた。
    ごめん。ももか。これ以上お前の所におったら、俺は仕事ができんようになってまう。感情的になって、取り返しのつかない事になってまいそうで。恐い。

    2006-10-13 19:06:00
  • 256:

    唐突に出てきた言葉に、俺はビールを噴き出しそうになった。
    「な、どないしたん…急にっ…。」俺が焦る様子を見て、みどりさんはクスクス笑いながら続ける。
    「あははっ。ごめんごめん。別に深い意味はないんやで?朋って、そうゆうとこ全然変わってないなぁ。」

    2006-10-13 19:26:00
  • 257:

    「そうゆうとこって、どうゆうとこやねん!」なんかイジられてる?「んー…内緒っ☆昔の話は終わりやで!ほらほら、飲みが足りてないん違う?」「…もう!」
    こんな感じで、ヘルプも交えてゲームをしたりカラオケを歌ったりして、めちゃくちゃ時間が過ぎるのが早かった。久しぶりに"楽しい"と感じた夜だった。
    お互い、過去の話は一切せず、腫れ物に触るかのように避けていた。みどりさんは、よく笑うようになっていた。
    なんだかそれが嬉しくて、俺の中で変な期待が大きくなる。

    2006-10-13 20:16:00
  • 258:

    「あ…そろそろ帰るわ。朋、チェックして?」「え?もう帰んの?」時計を見ると朝の5時。ももかをほったらかしにして、時間はだいぶたっていた。
    本当は、もっともっと居て欲しい。いや違う。一緒に、居たい…。

    2006-10-13 20:20:00
  • 259:

    「この後時間ない?」「…何するん?」
    言えなかった。"もっと一緒に居たい"、"帰らんといて"なんて。何かしたい訳じゃない。ただ、みどりさんと喋って、笑って、今までの空白の時間を埋めたかった。まだ、何も知らない。

    2006-10-13 21:49:00
  • 260:

    そんな事言える立場じゃないのはよく分かっている。だから、俺は精一杯作り笑いを浮かべて
    「うそうそ!冗談やでぇ〜。下まで送るね。今日はほんまありがとう。嬉しかった。」
    "会えて嬉しかった"なんて、言わなかった。

    2006-10-13 21:53:00
  • 261:

    チェックを済ませ、みどりさんと二人きりでエレベーターに乗る。店を出る時、ももかの視線を感じたが、気付かないフリをした。

    2006-10-13 22:12:00
  • 262:

    「あの子、彼女やろ。」「は?ちゃうで。客やし。」必死に冷静を装った。別にみどりさんには隠す必要もないのだが、何故か俺は知られたくなくて嘘をついた。
    「ふーん…。」と言いながら、みどりさんは俺の肩にもたれかかる。酔ってるんか?なんて、かなり動揺していた。
    もうすぐエレベーターが一階に着いてしまう。ああ。このままエレベーターが故障とかにならへんかな。

    2006-10-13 23:08:00
  • 263:

    あっけなくエレベーターは一階に着いてしまった。
    「朋。このままどっかいかへん?」


    気が付けば俺はみどりさんの右手を強引に引っ張り、タクシーに乗り込んでいた。

    2006-10-13 23:11:00
  • 264:

    理性なんてどこかに吹っ飛んでしまった。

    店も、ももかの事も。
    頭になかった。

    2006-10-13 23:13:00
  • 265:

    ただ、


    一緒に居たかっただけ。

    2006-10-13 23:14:00
  • 266:

    行き先は、ホテル。
    誰にも邪魔されない、二人きりになれる場所。
    お互い一言も言葉を交わさずに、抱き締め合った。

    2006-10-13 23:44:00
  • 267:

    俺達は二度目のキスをした。一年前のキスがどんな感触だったかはもう覚えてないけれど、二度目のキスはしょっぱい涙の味がした。俺のなんだか、彼女のなんだかわからない位、無我夢中でしたキス。靴を脱ぐのも、もどかしい。

    2006-10-14 00:08:00
  • 268:

    名無しさん

    この話大好きやから復活してくれて嬉しいです?ゆっくりでもいいから完結させてください?楽しみに待ってます?

    2006-10-14 05:39:00
  • 269:

    名無しさん

    あんまり放置せんとってほしい

    2006-10-14 11:45:00
  • 270:

    嬉しい書き込みありがとうございます!
    ほんまに放置ばっかりでごめんなさいm(__)m読んでくれて嬉しいです!

    2006-10-14 23:02:00
  • 271:

    「なんで泣いてるんよ?」「みどりさんこそ。」「ふふ。」
    少し恥ずかしそうに笑う。その表情がなんだか可愛すぎて。頬を赤く染め、胸に顔をうずめ、俺に身体を委ねるそのしぐさが、たまらない。

    2006-10-14 23:29:00
  • 272:

    俺達は、シャワーも浴びずに身体を重ねた。
    ゆっくり、ゆっくり。みどりさんの全てが愛しくて。
    声も。髪も。身体も、全部。

    2006-10-14 23:35:00
  • 273:

    名無しさん

    今日初めて読まして頂きました。
    すごく話が好きです。いっきにのめり込んで読んじゃいました。
    これからも頑張ってください。
    早く読みてぇー!!

    2006-10-17 19:19:00
  • 274:

    名無しさん

    好きな小説だったから復活してくれて嬉しいです?
    完結まで頑張って下さい?

    2006-10-19 01:49:00
  • 275:

    名無しさん

    さっさっと書けや!読んだるから

    2006-10-20 00:46:00
  • 276:

    名無しさん

    書いてください??この小説めっちゃ好きです??楽しみにしてます?

    2006-10-26 21:09:00
  • 277:

    名無しさん

    ネタ詰まり?

    2006-10-26 22:33:00
  • 278:

    みなさん更新が遅くて本当にごめんなさい。少しになるかもしれませんがPCから更新します。

    2006-10-27 12:22:00
  • 279:

    切なげに俺の名前を呼ぶみどりさんの声。整った形の唇から漏れる熱い吐息。
    俺はその全てを一人占めにしたくて。俺の全てを彼女に伝えたくて。
    時折目に入るカーテンの隙間からは、太陽の光が射し込んでいた。

    2006-10-27 12:31:00
  • 280:

    俺はこの時、本当に何もかも捨ててもいいと思ってた。大げさかも知れない。子供だって笑われるかもしれない。
    それでもみどりさんの事しか頭になくて、心が満たされた。

    2006-10-27 12:38:00
  • 281:

    なんだかくすぐったいような、照れくさいような。それでいて愛しい。胸に温かい温もりを感じながら、俺は眠りについた。
    コワレモノでも抱くかのように。そっと。そっと。
    「朋。・・・おやすみ・」

    2006-10-27 12:44:00
  • 282:

    昼休み終わりなので(^^;)また夜に更新します。読んでくれてる人達、ほんまにありがとうございます☆なかなか更新されないイライラする小説だとは思いますが、必ず完結するので、ゆっくりですが読んで頂けると嬉しいです。

    2006-10-27 12:55:00
  • 283:

    名無しさん

    主さんのペースで完結まで書いてくださいね?楽しみに待ってますから?どうなるのか気になるけど終わってしまうのも淋しいです?

    2006-10-27 13:52:00
  • 284:

    名無しさん

    頑張ってね(′∪`)ノ

    2006-10-29 22:10:00
  • 285:

    書き込みありがとうございます!更新遅くなってごめんなさい><

    2006-11-01 03:05:00
  • 286:

    「朋!起きて!朝ご飯できてるで。」「・・・もうちょっと・・・」「あかんで。遅刻するで?」


    2006-11-01 03:08:00
  • 287:

    「・・・うぅ・・眩しい・・・」
    ああ、また同じ夢か。カーテンから覗く朝日で目が覚めた。いや、朝日じゃなくて西日か。そうか、もう夕方か。「みどりさん?」腫れた目を擦りながらふいに隣を見ると、彼女の姿はなかった。俺の隣にあるのは、よれたシーツの後だけ。確かに彼女がそこにいたことを教えてくれた。

    2006-11-01 03:22:00
  • 288:

    彼女が隣にいない事に気付くのに、目が覚めてからきっと三分位かかったと思う。とにかく頭がぼーっとしていた。
    「あれ!?みどりさん!?」俺は探しまくった。トイレ、風呂、ベランダ。探すほど広い部屋でもないのに。
    なんか用事があるから帰ったんやろうな、くらいにしか考えてなかった。だってあの時の俺の頭の中には、"みどりさんと身体を重ねた=恋人同士"しかなかった。

    2006-11-01 03:42:00
  • 289:

    ケータイを見ても着信もないしメモだってない。ただケータイの画面は店関係の人間からと、客、ももかからの着信で埋め尽くされていた。それを見た瞬間、焦りと罪悪感を感じた。仕事を途中で放棄した事への罪悪感。上司に怒鳴られる事の、焦り。ももかへの罪悪感。ももかとの衝突に対する・・・焦り。

    2006-11-01 04:08:00
  • 290:

    とりあえず代表に謝罪の電話を入れて、俺は急いで家に帰った。
    ももかと話をするために。

    2006-11-01 04:17:00
  • 291:

    ももかが家に帰っているなんて保障はなかったけど、なんとなく俺はももかが家にいると感じた。
    案の定、家に入るとももかはいた。リビングのソファにうずくまって・・・泣いていた。
    「ただいま。」「・・・ともちゃん?!」「ももか・・・話あるねん・・・」「おかえり!朋ちゃん遅すぎるわぁ〜!」一瞬ビクッとしたかと思うといきなりハイテンションで喋り始めた。「ごめんな。あんな、話があんねん。」「あっ!昨日酔っ払ってもてごめんね?みんなに迷惑かけてもたぁ」
    「いや・・・あんな?」「しかも、樹里ちゃんが全部お金払ってくれたみたいでさぁ。ほんま悪いことしてもたぁ。」まるで俺がこれから話すことが分かっているかの様に、俺の話を遮る。そんなももかの顔は、今にも泣き出しそうな、悲しい笑顔だった。

    2006-11-01 04:35:00
  • 292:

    あげ?

    2006-11-05 04:44:00
  • 293:

    名無しさん

    なんか泣きそう みどりさんも彼女も苦しいね?

    2006-11-05 09:13:00
  • 294:

    pink

    楽しみで読んでます?読んでたら、なんか人を好きになるって辛くて苦しぃ事の方が多いなぁって改めて実感しました?次読むのが楽しみです??

    2006-11-05 16:37:00
  • 295:

    ☆さん、あげてくれてありがとうございます!
    名無しさん、pinkさん、ありがとうございます!
    辛くて悲しい事も多いからこそ、その分楽しみや、喜びも一層大きくなって感じるのではないでしょうか(^_^)

    2006-11-05 18:37:00
  • 296:

    そんなももかの顔を見ると、言葉が何も出てこなくなる。でも。
    今言わないと。ももかを傷付ける事には変わりないのだから。

    2006-11-05 18:40:00
  • 297:

    「ももか。話聞いて?」こんなんは俺の自分勝手やって分かってる。これでほんまに最後。
    俺はももかと向かい合って、真っ直ぐももかの瞳を見つめた。

    2006-11-05 20:29:00
  • 298:

    「別れよう。」

    2006-11-05 20:30:00
  • 299:

    「俺、みど」「朋ちゃん。分かってるから…何も言わんといて…。」それだけ言うと、ももかは顔をくしゃくしゃにして大声で泣き出した。まるで赤ん坊の様に。
    俺は、頬を伝う大粒の涙を袖でふいてやるくらいしかできなかった。抱き締めてやる事すらできなかった。
    目の前で泣きじゃくるももかを見て、ふいに俺の瞳からも、涙が落ちた。
    なんの涙や?罪悪感?怒り?悲しみ?…わからない。ただただ色んな感情がごちゃ混ぜになって。

    2006-11-05 20:40:00
  • 300:

    「朋ちゃん!泣かんといて!ももかの立場ないやんか〜!」「ももか…」涙を流しながら急に笑顔になるももか。こんな時まで俺の心配か?ほんまお前には敵わんわ。
    「ごめん…な…もも…か…」「そんなん言わんといて。惨めになるだけやからっ。…朋ちゃん、今までありがとぉ。いっぱい泣いてごめん。いっぱいワガママゆーてごめん。」「俺のほうこそ…ありがとう。」
    一番辛いし、俺の事が憎いはずやのに、目に涙をいっぱい溜めて笑顔で話すももか。そんな顔させてごめん。裏切ってごめん。言いたいことはいっぱいあったのに。
    「ありがとう」の一言で精一杯だった。

    2006-11-05 20:53:00
  • 301:

    「でもっ…でも……ウワーン!」「ももか…」「ごめッ…泣く…の我慢し…よぉとしたの…にッ…」「せんでいいよ?」「朋ちゃんお…らんくなっ…たら…も…もか……さみしいよぉ!!別れたくないよ…ぉ」
    しゃくりあげながら話すももか。俺は「ごめんな。ごめんな。」を何回も繰り返していた。

    2006-11-05 21:12:00
  • 302:

    名無しさん

    頑張って下さい(*´З`p)q

    2006-11-15 00:54:00
  • 303:

    名無しさん

    待ってます☆.。.:*・°

    2006-12-03 13:04:00
  • 304:

    名無しさん

    めつちあ
    オモロイ(´艸`)
    待ってます?

    2006-12-06 13:07:00
  • 305:

    名無しさん

    初めて読んだけどせつなくておもろい??続き待ってます!

    2006-12-07 12:29:00
  • 306:

    名無しさん

    待ってます?

    2006-12-07 12:48:00
  • 307:

    名無しさん

    ええ加減書いてください。m(__)

    2007-02-05 14:36:00
  • 308:

    名無しさん

    中途半端で終わりですね?

    2007-06-26 07:45:00
  • 309:

    名無しさん

    おもしろい〜?

    2007-06-26 14:23:00
  • 310:

    名無しさん

    あげ

    2007-06-27 07:36:00
  • 311:

    名無しさん

    あふぇ

    2007-06-29 21:42:00
  • 312:

    名無しさん

    終了〜!

    2007-07-02 12:40:00
  • 313:

    名無しさん

    めちゃおもろい?

    2007-07-06 12:48:00
  • 314:

    名無しさん

    面白い?
    俺もホストやってるけど、みどりさん見たいな人に出会ってみたい?

    2007-07-07 22:19:00
  • 315:

    お久しぶりです。長い間放置してしまって申し訳ないです。。久しぶりに夜遊びを見て、まさかないだろうと思ってました。書き込みしてくれた方、読んでくださった方、ありがとうございました。拙い文章ですが、今から更新していこうと思います。

    2007-08-09 00:54:00
  • 316:

    俺たちは抱き合って泣いた。おかしいな。泣くのはももかだけでいいはずやのに。ていうよりも俺が泣かせてんのに。
    もうこれで最後。ももかを肌で感じられるのも最後。泣き顔を見るのも最後。自分が選んだ結末。なのに涙が止まらなかった。けんかした時のあの拗ねた顔、可愛かったなぁとか、よだれ垂らしながら寝てるあほみたいな顔、甘えてくるときの犬みたいな顔。思い出してたら、とまらんかった。

    2007-08-09 01:02:00
  • 317:


    ひとしきり泣いた後、ももかは急に泣くのをやめて言った。
    「さっ!もうええわ!泣くのやめ!ともちゃん女々しいで!」

    2007-08-09 01:06:00
  • 318:

    「…え?」あれ?「辛いのはわかるけどぉ!もうももかは泣かへんで!ともちゃんみたいに未練たらしくないし。そんな女々しい男無理!てかそもそもともちゃんがももかを振ったのにともちゃんが泣くとかありえへーん!さぁさぁもう泣かんとき。ねっ?」

    2007-08-09 01:10:00
  • 319:

    「う、うん。ごめん…。」??怒られてんの?慰められてんの?どっち?
    ももかはそう言うと、さっさと荷物の整理を始めた。でも、これがももかのいいとこ。自分より人の心配ばっかり。
    そうさせてんのは俺。俺はお前に助けられてばっかりやったな。

    2007-08-09 01:17:00
  • 320:

    ももかは簡単な荷物だけまとめると、「ともちゃん、今までありがとう。ももかはともちゃんの傍におれただけで幸せやったよ。」なんて言って、笑顔で出て行った。
    俺たちは握手をして「ありがとう」と別れた。

    2007-08-09 01:21:00
  • 321:

    今日はこれで終わります。また時間を見つけて書きにきます。

    2007-08-09 01:25:00
  • 322:

    名無しさん

    「みどりさん」大好きやから更新めちゃ嬉しいです? 楽しみに待ってます?

    2007-08-09 01:28:00
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