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みどりさん

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  • 1:

    彼女でも友達でもなかった。あなたは、今でも夜の街をさまよっているのだろうか?今でも、悲しい顔をして笑っているのだろうか?泣きながら「大丈夫だから」って無理をしているのだろうか?離れ離れになって気付いたんだ。
    また会えるなら
    前みたいに二人で暮らそうよ。今度は僕があなたを助ける番なんだ。

    2006-02-01 23:02:00
  • 2:

    「おはよ。もう起きなさい。ご飯できてるからね。」聞き慣れたちょっと低めの声。それでも俺にとっては1番落ち着く、魔法の声。うっすら目を開けてみると、みどりさんが微笑んでいた。
    「ん〜よく寝たわ。みどりさん今日も仕事?」
    「そうやで。今日は雨やから暇やろうね。」窓を見てみると、カーテンの隙間から、少しだけ雨が見えた。

    2006-02-01 23:18:00
  • 3:

    この家は、太陽の光が入らないようにずっとカーテンをしめきっている。前に一度だけ聞いた事がある。「なんでずっとカーテン閉めてんの?」みどりさんはいつものように少し悲しい顔をして「太陽の光は苦手」と言って笑っていた。

    2006-02-01 23:30:00
  • 4:

    「今日はなんか部屋がいつにも増して暗いね。」「雨やからね。ほら、朋。」
    ありがとう、と茶碗を受け取る。いつもと変わらない俺の一日の始まり。みどりさんと過ごす、心地良い時間。俺の一番好きな時間。

    2006-02-01 23:40:00
  • 5:

    当時のみどりさんは30歳。どことなく影があって、ミステリアスな女性だ。肩より少し長い、ほんのり茶色がかった綺麗な髪の毛。白くてスラリと伸びた腕と脚。顔は薄めだけど綺麗な顔立ち。
    俺は22歳で、顔もスタイルも人並み。あまりぱっとしない。

    2006-02-02 00:18:00
  • 6:

    「今日もキャッチするの?」ちょっと意地悪そうに笑いながらみどりさんは、俺が出勤する時にいつも言う。「そうやで。俺はまだお客さんがいないからね。」ちょっとすねた風に言うと、「ふふ」と嬉しそうに笑う。
    そんなお決まりかの会話をして、俺は家を出る。
    ━━━今日もいい日になるかな━━━

    2006-02-02 00:35:00
  • 7:

    俺は一日が始まる時、いつもこう思うようにしている。みどりさんからの受け売りだ。
    「あぁ、今日も仕事かぁって思うより、今日も一日いい事あるといいなって思えば楽しみになるでしょ」

    2006-02-02 03:27:00
  • 8:

    みどりさんとの出会いは、俺が初めてキャッチに出た時だった。身体の芯まで凍えそうな、寒い雪の日だった。俺は先輩と、「こんな日に人なんか通ってへんやろ!」とぶつぶつ文句を言いながら、道端で煙草を吸っていた。
    道の向こうでは、同業だと思われる男と、綺麗な女が言い争っていた。あぁ、あんな道の真ん中でしなくても…なんて思いながら観察していた。

    2006-02-02 03:57:00
  • 9:

    あっ…!
    男が女を振り払って、行ってしまった。その綺麗な女は、一目もはばからずにその場で座り込んでしまったのだ。俺はその時目が離せなかった。ホストとして声をかけようと思ったんじゃない。気付いたら身体が走り出していた。

    2006-02-02 04:01:00
  • 10:

    「…大丈夫ですか…?」
    そう言うのが精一杯だった。女は悲しそうな顔で「大丈夫やから。キャッチしに来たん?」と笑った。
    それがみどりさんだった。あぁ、この人は悲しくてもこうやって笑うのか。これが第一印象だった。
    「店行くよ、あんた指名で。今めっちゃ飲みたい気分やねん。」心の中では、初めてお客さんができたという嬉しい気持ちと、この人は放っておけないという気持ちが入り混ざって複雑だった。

    2006-02-02 04:09:00
  • 11:

    店に入ると、さっき外で起こった事なんてなかったかのようにみどりさんはよくしゃべり、笑っていた。だいぶお酒もまわっていたのだろう。それでもみどりさんがさっき、どうしてあんな悲しそうな顔をしていたかなんて、俺には聞けなかった。ただ、さっきの出来事を少しの間でも忘れてくれればと。

    2006-02-02 04:15:00
  • 12:

    「ねぇ、うちに一緒に住んでくれへん?」
    帰り際、みどりさんが泣きながら言った。「生活費入れんでいいし、家事とかあたしがするし。…一人でおるの…寂しいねん…」俺はその時、放っておけないという感情から承諾した。

    2006-02-02 04:28:00
  • 13:

    それから、俺とみどりさんの同居生活が始まった。みどりさんがうちの店に来たあの日以来、泣き顔なんて一切みなかった。俺に頼るなんて事もしなかった。
    不思議な関係だった。恋人でもなく、友達でもない。親や兄弟というほど親しくもなく、どこか一線を引いた関係。もちろん、身体の関係なんて一切なかった。

    2006-02-02 04:36:00
  • 14:

    それでも、どこか心地良い。仕事の事で相談に乗ってくれたり、店に飲みに来てくれる事もあった。
    俺はあの時、みどりさんに頼り過ぎていた。みどりさんが抱えている大きな塊に気付きもせずに。あんなに近くにいたのに。そう思っていたのは俺だけだったのかもしれない。みどりさんにとって、俺にはどんな存在価値があったのだろう?

    2006-02-02 04:43:00
  • 15:

    同居生活が始まって、一年が過ぎた頃だった。
    その頃には、俺は自分で飯が食えるくらいの収入が入るようになっていた。ナンバー入りなんかはしていなかったけど、ぼちぼち自信もついてきていた。

    2006-02-02 04:49:00
  • 16:

    俺はあの頃、特別やりたい事もなかったけど、ホストしてるなんてかっこいいなんて思われたかったから夜の世界に踏み込んだ。
    いつだったかな。みどりさんに「朋はホストになりたかったん?それとも何か夢があって、その夢のための資金稼ぎのため?」なんて聞かれた事があった。

    2006-02-02 04:58:00
  • 17:

    名無しさん

    めちゃおもろそう!頑張ってね!

    2006-02-02 05:18:00
  • 18:

    ありがとうございます。頑張ります。

    2006-02-03 16:08:00
  • 19:

    「んー、ホストになりたくて、の方かな。」
    それを聞いたみどりさんは何も言わなかった。

    2006-02-04 02:29:00
  • 20:

    俺はその頃、みどりさんの家にはあまり帰らなくなっていた。ほとんど客の家で寝泊まりして、みどりさんの家では、出勤前にご飯を食べて着替えるくらいだった。「朋は最近忙しそうやね。いい事なんやろうけど、朋が離れていきそうでちょっと恐い。ふふ。変な事言うてごめんね。」みどりさんはいつもの悲しそうな顔で言った。
    「…みどりさんにごちゃごちゃ言われたないし。俺ら恋人でもなんでもないやん…。」

    2006-02-04 02:42:00
  • 21:

    「うん、そうやね。…」
    俺はイライラしていた。一緒に住んで、と言ってきたのはみどりさんやないか。なんで彼女でもないみどりさんにそんなこと言われなあかんねん。
    「俺、もう行くわ。今日は同伴やし。」「…行ってらっしゃい。」
    みどりさんの顔も見ずに家を出る。きっと泣きそうな顔でもしていたんだろう。声が震えていた。

    2006-02-04 02:49:00
  • 22:

    なんだかすっきりしないまま客との待ち合わせ場所へ向かう。なんやねん…一年も一緒に暮らしてきて…。あんな事を言われたのは初めてで、動揺していた。あの時のみどりさんの顔が頭から離れない。

    2006-02-04 02:57:00
  • 23:

    客と店に着いた頃には、1時をまわっていた。いつものように、どう金を使わせようかなんて考えながら甘い言葉を囁く。俺も口がうまくなったもんやな。新人の頃なんて、見た目もぱっとしない、しゃべりも下手くそで客を喜ばせる方法も知らずにキャッチとヘルプばかりの毎日だったのに。寂しい女なんて、ちょっと甘い言葉をかけてセックスすれば金を落としていく。

    2006-02-04 03:11:00
  • 24:

    俺は俗に言う、色枕営業だった。俺は、みどりさんが1番嫌いな色枕ホスト。

    2006-02-04 03:18:00
  • 25:

    客とじゃれていると、ちょっと離れた席に見覚えのある女が座った。
    みどりさんや…
    家を出る時にあんな風にして出てきたものだから、正直気まずい。

    2006-02-04 03:22:00
  • 26:

    みどりさんは、俺が席につくなり言った。「カフェパ持ってきて。」「…はぁ!?なんで?」
    「そうすれば朋、ずっとおってくれるやろ?家にも帰ってきてくれるやろ?」
    「…そんなんせんでも俺の家はあそこなんやから、帰るよ。みどりさんが俺に金使う必要なんかないやん。」「夕方にならな帰ってこぉへんやん!朋も、そうやってあたしを一人にするん?お金、どれくらい使ったらいい?朋の好きなもん買ってあげる。店でお金使ってあげる。だから捨てんといて…」

    2006-02-04 03:39:00
  • 27:

    俺は何も言えなかった。ヘルプのやつが、「カフェパ、何味がいいですか?」なんて聞いている。シャンパンコール中もいまいち気分が乗らなかった。みどりさんが、カフェパ、ドンペリ、ピンドン、とおろして行く中で、俺は止める事もせずにただ、笑っていた。

    2006-02-04 03:48:00
  • 28:

    酔っ払って寝てしまったみどりさんをおんぶしてタクシーに乗り込む。みどりさんを客にしたら、売り上げかなり上がるなぁ。
    この、俺の浅はかな思いつきのせいで、みどりさんを苦しめて追い詰める事になるなんて。

    2006-02-04 03:53:00
  • 29:

    最初はみどりさんを客にするつもりなんてなかった。一度みどりさんが大金を使ってくれると、甘えるようになった。どうしてだろう?あんなに心地良かった関係が今では客とホストという関係。俺は調子に乗っていた。みどりさんが金を使いたいなら使えばいい。俺はホストとして接するだけだから。

    2006-02-04 05:44:00
  • 30:

    あなたが求めるなら、愛してあげる。俺はあなたに、金を求めるだけだから。
    それでいいんだよね?

    2006-02-04 05:48:00
  • 31:

    それからみどりさんは毎日俺の店に来て、金を落としていくようになった。毎日酒を浴びるほど呑んだ。まるで何かを忘れるかのように。

    2006-02-04 05:54:00
  • 32:

    俺は自分の事しか考えていなかった。俺が今まで頑張ってこれたのは誰のおかげなんだろう。毎日心地良い時間をくれたのは誰だったんだろう。頑張れって背中を押してくれたのは誰だったんだろう。
    気付いた時には遅すぎたんだ。

    2006-02-04 05:59:00
  • 33:

    「朋、起きて。ご飯できてるよ。」
    いつもの、少し低めだけど、俺が1番落ち着く魔法の声。でもなんだか昔に戻ったような感覚だった。心地良い関係の時のような。
    「ん〜よぉ寝たわ。あれ?今日のご飯めっちゃ豪華やね?」「うん。たまにはええやん。早く食べや?冷めるで!」
    みどりさんの穏やかな顔を久しぶりに見た気がした。

    2006-02-04 06:10:00
  • 34:

    「朋、今日は同伴せぇへん?」なんだか嬉しそうだ。「えぇけど。なんかあった?」「ふふ。なんもないで。」 「そう…。」
    この時はみどりさんの態度なんて、あまり気にしていなかった。

    2006-02-04 06:14:00
  • 35:

    「今日だけは、他のお客さん呼ばんといて。」悲しそうな顔で、ふふ、と笑いながら言う。俺は訳がわからなかったけど承諾した。
    店に着くなり、「ドンペリ持ってきて。」だ。この人は何を考えているかわからない。
    またいつものように、お祭りが始まった。
    ただ、もう一ついつもと違ったのは、2時間くらいで帰った事だ。

    2006-02-04 06:19:00
  • 36:

    そして、タクシーに乗る時に、キスをしてきた。
    「あんま飲み過ぎんように、頑張りよ?じゃあね。」 戸惑いながらも、「今日もありがとう」と言い、店に戻っていつものようにラストまで働いた。

    2006-02-04 06:26:00
  • 37:

    なんでキスしてきたんやろう?明らかにいつもと違う。使った額も、今までで1番多かった。嫌な予感がした。何か、大変な事が怒りそうな予感が。

    2006-02-04 06:29:00
  • 38:

    今日は早く帰ろう。何故だかそう思った。
    ミーティングが終わると、誰よりも早く店を出てタクシーに乗る。運転手に急いでもらい、マンションに着いた途端走って部屋に向かった。

    2006-02-04 06:32:00
  • 39:

    ━ガチャ


    いない。荷物もない。

    2006-02-04 06:34:00
  • 40:

    こういう事だったのか。今日の意味は。
    ずるいよみどりさん。
    何も言わずに出ていくなんて。
    床に、一枚の紙が置いてあった。手紙だ。

    2006-02-04 06:37:00
  • 41:

    朋へ。
    もうお金がなくなっちゃったよ。ずっと朋と一緒におりたかったけど、お金がないと無理やもんね。もっとお金を使ってあげたいけど、このままでは私が壊れてしまいそうで。勝手に出て行ってごめんね。朋と過ごした一年と三ヵ月という期間は、私の中でめっちゃ幸せな期間やった。恋人でも、友達でもない微妙な関係が大好きやった。朋が大好きやった。私がおらんからって、仕事さぼったりしたらあかんよ。ちゃんとご飯食べてね。身体に気をつけて頑張って。また会えるといいな。
    愛してたよ。
    みどり

    2006-02-04 06:46:00
  • 42:

    ふいに、涙が出てきた。
    俺は、何をしてるんだ。

    2006-02-04 06:48:00
  • 43:

    名無しさん

    2006-02-04 06:53:00
  • 44:

    名無しさん

    読んでるよ?気になる最後かいてね??

    2006-02-04 23:46:00
  • 45:

    名無しさん

    気になる??頑張って??

    2006-02-05 04:28:00
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