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みどりさん
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1:
朋
彼女でも友達でもなかった。あなたは、今でも夜の街をさまよっているのだろうか?今でも、悲しい顔をして笑っているのだろうか?泣きながら「大丈夫だから」って無理をしているのだろうか?離れ離れになって気付いたんだ。
また会えるなら
前みたいに二人で暮らそうよ。今度は僕があなたを助ける番なんだ。2006-02-01 23:02:00 -
2:
朋
「おはよ。もう起きなさい。ご飯できてるからね。」聞き慣れたちょっと低めの声。それでも俺にとっては1番落ち着く、魔法の声。うっすら目を開けてみると、みどりさんが微笑んでいた。
「ん〜よく寝たわ。みどりさん今日も仕事?」
「そうやで。今日は雨やから暇やろうね。」窓を見てみると、カーテンの隙間から、少しだけ雨が見えた。2006-02-01 23:18:00 -
3:
朋
この家は、太陽の光が入らないようにずっとカーテンをしめきっている。前に一度だけ聞いた事がある。「なんでずっとカーテン閉めてんの?」みどりさんはいつものように少し悲しい顔をして「太陽の光は苦手」と言って笑っていた。
2006-02-01 23:30:00 -
4:
朋
「今日はなんか部屋がいつにも増して暗いね。」「雨やからね。ほら、朋。」
ありがとう、と茶碗を受け取る。いつもと変わらない俺の一日の始まり。みどりさんと過ごす、心地良い時間。俺の一番好きな時間。2006-02-01 23:40:00 -
5:
朋
当時のみどりさんは30歳。どことなく影があって、ミステリアスな女性だ。肩より少し長い、ほんのり茶色がかった綺麗な髪の毛。白くてスラリと伸びた腕と脚。顔は薄めだけど綺麗な顔立ち。
俺は22歳で、顔もスタイルも人並み。あまりぱっとしない。2006-02-02 00:18:00 -
6:
朋
「今日もキャッチするの?」ちょっと意地悪そうに笑いながらみどりさんは、俺が出勤する時にいつも言う。「そうやで。俺はまだお客さんがいないからね。」ちょっとすねた風に言うと、「ふふ」と嬉しそうに笑う。
そんなお決まりかの会話をして、俺は家を出る。
━━━今日もいい日になるかな━━━2006-02-02 00:35:00 -
7:
朋
俺は一日が始まる時、いつもこう思うようにしている。みどりさんからの受け売りだ。
「あぁ、今日も仕事かぁって思うより、今日も一日いい事あるといいなって思えば楽しみになるでしょ」2006-02-02 03:27:00 -
8:
朋
みどりさんとの出会いは、俺が初めてキャッチに出た時だった。身体の芯まで凍えそうな、寒い雪の日だった。俺は先輩と、「こんな日に人なんか通ってへんやろ!」とぶつぶつ文句を言いながら、道端で煙草を吸っていた。
道の向こうでは、同業だと思われる男と、綺麗な女が言い争っていた。あぁ、あんな道の真ん中でしなくても…なんて思いながら観察していた。2006-02-02 03:57:00 -
9:
朋
あっ…!
男が女を振り払って、行ってしまった。その綺麗な女は、一目もはばからずにその場で座り込んでしまったのだ。俺はその時目が離せなかった。ホストとして声をかけようと思ったんじゃない。気付いたら身体が走り出していた。2006-02-02 04:01:00 -
10:
朋
「…大丈夫ですか…?」
そう言うのが精一杯だった。女は悲しそうな顔で「大丈夫やから。キャッチしに来たん?」と笑った。
それがみどりさんだった。あぁ、この人は悲しくてもこうやって笑うのか。これが第一印象だった。
「店行くよ、あんた指名で。今めっちゃ飲みたい気分やねん。」心の中では、初めてお客さんができたという嬉しい気持ちと、この人は放っておけないという気持ちが入り混ざって複雑だった。2006-02-02 04:09:00 -
11:
朋
店に入ると、さっき外で起こった事なんてなかったかのようにみどりさんはよくしゃべり、笑っていた。だいぶお酒もまわっていたのだろう。それでもみどりさんがさっき、どうしてあんな悲しそうな顔をしていたかなんて、俺には聞けなかった。ただ、さっきの出来事を少しの間でも忘れてくれればと。
2006-02-02 04:15:00 -
12:
朋
「ねぇ、うちに一緒に住んでくれへん?」
帰り際、みどりさんが泣きながら言った。「生活費入れんでいいし、家事とかあたしがするし。…一人でおるの…寂しいねん…」俺はその時、放っておけないという感情から承諾した。2006-02-02 04:28:00 -
13:
朋
それから、俺とみどりさんの同居生活が始まった。みどりさんがうちの店に来たあの日以来、泣き顔なんて一切みなかった。俺に頼るなんて事もしなかった。
不思議な関係だった。恋人でもなく、友達でもない。親や兄弟というほど親しくもなく、どこか一線を引いた関係。もちろん、身体の関係なんて一切なかった。2006-02-02 04:36:00 -
14:
朋
それでも、どこか心地良い。仕事の事で相談に乗ってくれたり、店に飲みに来てくれる事もあった。
俺はあの時、みどりさんに頼り過ぎていた。みどりさんが抱えている大きな塊に気付きもせずに。あんなに近くにいたのに。そう思っていたのは俺だけだったのかもしれない。みどりさんにとって、俺にはどんな存在価値があったのだろう?2006-02-02 04:43:00 -
15:
朋
同居生活が始まって、一年が過ぎた頃だった。
その頃には、俺は自分で飯が食えるくらいの収入が入るようになっていた。ナンバー入りなんかはしていなかったけど、ぼちぼち自信もついてきていた。2006-02-02 04:49:00 -
16:
朋
俺はあの頃、特別やりたい事もなかったけど、ホストしてるなんてかっこいいなんて思われたかったから夜の世界に踏み込んだ。
いつだったかな。みどりさんに「朋はホストになりたかったん?それとも何か夢があって、その夢のための資金稼ぎのため?」なんて聞かれた事があった。2006-02-02 04:58:00 -
17:
名無しさん
めちゃおもろそう!頑張ってね!
2006-02-02 05:18:00 -
18:
朋
ありがとうございます。頑張ります。
2006-02-03 16:08:00 -
19:
朋
「んー、ホストになりたくて、の方かな。」
それを聞いたみどりさんは何も言わなかった。2006-02-04 02:29:00 -
20:
朋
俺はその頃、みどりさんの家にはあまり帰らなくなっていた。ほとんど客の家で寝泊まりして、みどりさんの家では、出勤前にご飯を食べて着替えるくらいだった。「朋は最近忙しそうやね。いい事なんやろうけど、朋が離れていきそうでちょっと恐い。ふふ。変な事言うてごめんね。」みどりさんはいつもの悲しそうな顔で言った。
「…みどりさんにごちゃごちゃ言われたないし。俺ら恋人でもなんでもないやん…。」2006-02-04 02:42:00 -
21:
朋
「うん、そうやね。…」
俺はイライラしていた。一緒に住んで、と言ってきたのはみどりさんやないか。なんで彼女でもないみどりさんにそんなこと言われなあかんねん。
「俺、もう行くわ。今日は同伴やし。」「…行ってらっしゃい。」
みどりさんの顔も見ずに家を出る。きっと泣きそうな顔でもしていたんだろう。声が震えていた。2006-02-04 02:49:00 -
22:
朋
なんだかすっきりしないまま客との待ち合わせ場所へ向かう。なんやねん…一年も一緒に暮らしてきて…。あんな事を言われたのは初めてで、動揺していた。あの時のみどりさんの顔が頭から離れない。
2006-02-04 02:57:00 -
23:
朋
客と店に着いた頃には、1時をまわっていた。いつものように、どう金を使わせようかなんて考えながら甘い言葉を囁く。俺も口がうまくなったもんやな。新人の頃なんて、見た目もぱっとしない、しゃべりも下手くそで客を喜ばせる方法も知らずにキャッチとヘルプばかりの毎日だったのに。寂しい女なんて、ちょっと甘い言葉をかけてセックスすれば金を落としていく。
2006-02-04 03:11:00 -
24:
朋
俺は俗に言う、色枕営業だった。俺は、みどりさんが1番嫌いな色枕ホスト。
2006-02-04 03:18:00 -
25:
朋
客とじゃれていると、ちょっと離れた席に見覚えのある女が座った。
みどりさんや…
家を出る時にあんな風にして出てきたものだから、正直気まずい。2006-02-04 03:22:00 -
26:
朋
みどりさんは、俺が席につくなり言った。「カフェパ持ってきて。」「…はぁ!?なんで?」
「そうすれば朋、ずっとおってくれるやろ?家にも帰ってきてくれるやろ?」
「…そんなんせんでも俺の家はあそこなんやから、帰るよ。みどりさんが俺に金使う必要なんかないやん。」「夕方にならな帰ってこぉへんやん!朋も、そうやってあたしを一人にするん?お金、どれくらい使ったらいい?朋の好きなもん買ってあげる。店でお金使ってあげる。だから捨てんといて…」2006-02-04 03:39:00 -
27:
朋
俺は何も言えなかった。ヘルプのやつが、「カフェパ、何味がいいですか?」なんて聞いている。シャンパンコール中もいまいち気分が乗らなかった。みどりさんが、カフェパ、ドンペリ、ピンドン、とおろして行く中で、俺は止める事もせずにただ、笑っていた。
2006-02-04 03:48:00 -
28:
朋
酔っ払って寝てしまったみどりさんをおんぶしてタクシーに乗り込む。みどりさんを客にしたら、売り上げかなり上がるなぁ。
この、俺の浅はかな思いつきのせいで、みどりさんを苦しめて追い詰める事になるなんて。2006-02-04 03:53:00 -
29:
朋
最初はみどりさんを客にするつもりなんてなかった。一度みどりさんが大金を使ってくれると、甘えるようになった。どうしてだろう?あんなに心地良かった関係が今では客とホストという関係。俺は調子に乗っていた。みどりさんが金を使いたいなら使えばいい。俺はホストとして接するだけだから。
2006-02-04 05:44:00 -
30:
朋
あなたが求めるなら、愛してあげる。俺はあなたに、金を求めるだけだから。
それでいいんだよね?2006-02-04 05:48:00 -
31:
朋
それからみどりさんは毎日俺の店に来て、金を落としていくようになった。毎日酒を浴びるほど呑んだ。まるで何かを忘れるかのように。
2006-02-04 05:54:00 -
32:
朋
俺は自分の事しか考えていなかった。俺が今まで頑張ってこれたのは誰のおかげなんだろう。毎日心地良い時間をくれたのは誰だったんだろう。頑張れって背中を押してくれたのは誰だったんだろう。
気付いた時には遅すぎたんだ。2006-02-04 05:59:00 -
33:
朋
「朋、起きて。ご飯できてるよ。」
いつもの、少し低めだけど、俺が1番落ち着く魔法の声。でもなんだか昔に戻ったような感覚だった。心地良い関係の時のような。
「ん〜よぉ寝たわ。あれ?今日のご飯めっちゃ豪華やね?」「うん。たまにはええやん。早く食べや?冷めるで!」
みどりさんの穏やかな顔を久しぶりに見た気がした。2006-02-04 06:10:00 -
34:
朋
「朋、今日は同伴せぇへん?」なんだか嬉しそうだ。「えぇけど。なんかあった?」「ふふ。なんもないで。」 「そう…。」
この時はみどりさんの態度なんて、あまり気にしていなかった。2006-02-04 06:14:00 -
35:
朋
「今日だけは、他のお客さん呼ばんといて。」悲しそうな顔で、ふふ、と笑いながら言う。俺は訳がわからなかったけど承諾した。
店に着くなり、「ドンペリ持ってきて。」だ。この人は何を考えているかわからない。
またいつものように、お祭りが始まった。
ただ、もう一ついつもと違ったのは、2時間くらいで帰った事だ。2006-02-04 06:19:00 -
36:
朋
そして、タクシーに乗る時に、キスをしてきた。
「あんま飲み過ぎんように、頑張りよ?じゃあね。」 戸惑いながらも、「今日もありがとう」と言い、店に戻っていつものようにラストまで働いた。2006-02-04 06:26:00 -
37:
朋
なんでキスしてきたんやろう?明らかにいつもと違う。使った額も、今までで1番多かった。嫌な予感がした。何か、大変な事が怒りそうな予感が。
2006-02-04 06:29:00 -
38:
朋
今日は早く帰ろう。何故だかそう思った。
ミーティングが終わると、誰よりも早く店を出てタクシーに乗る。運転手に急いでもらい、マンションに着いた途端走って部屋に向かった。2006-02-04 06:32:00 -
39:
朋
━ガチャ
いない。荷物もない。2006-02-04 06:34:00 -
40:
朋
こういう事だったのか。今日の意味は。
ずるいよみどりさん。
何も言わずに出ていくなんて。
床に、一枚の紙が置いてあった。手紙だ。2006-02-04 06:37:00 -
41:
朋
朋へ。
もうお金がなくなっちゃったよ。ずっと朋と一緒におりたかったけど、お金がないと無理やもんね。もっとお金を使ってあげたいけど、このままでは私が壊れてしまいそうで。勝手に出て行ってごめんね。朋と過ごした一年と三ヵ月という期間は、私の中でめっちゃ幸せな期間やった。恋人でも、友達でもない微妙な関係が大好きやった。朋が大好きやった。私がおらんからって、仕事さぼったりしたらあかんよ。ちゃんとご飯食べてね。身体に気をつけて頑張って。また会えるといいな。
愛してたよ。
みどり2006-02-04 06:46:00 -
42:
朋
ふいに、涙が出てきた。
俺は、何をしてるんだ。2006-02-04 06:48:00 -
44:
名無しさん
読んでるよ?気になる最後かいてね??
2006-02-04 23:46:00 -
45:
名無しさん
気になる??頑張って??
2006-02-05 04:28:00 -
46:
朋
なんで、何も言わずに?なんで勝手に出ていくんだよ?最初に一緒に住もうって言ってきたのは、みどりさんじゃないか?俺はなんだったんだよ?
2006-02-05 17:50:00 -
47:
朋
違うだろ、俺。そうじゃないだろ?おかしいって気付いてだだろ?いつもと違う事に。それでもみどりさんのサインを無視したのは、俺じゃないか。そもそも、俺がみどりさんを追い込んだんじゃないか。
2006-02-05 17:55:00 -
48:
名無しさん
?
2006-02-07 05:20:00 -
49:
名無しさん
まだかなまだかな♪
2006-02-07 15:25:00 -
50:
朋
遅くなってごめんなさいm(__)m 書き込みありがとうございます。
2006-02-07 23:01:00 -
51:
朋
次の日から俺は、まるで抜け殻のように、何をするにも上の空だった。夕方目が覚めた時、みどりさんの姿を探した。頬には涙の筋が残っていた。少し物音がするだけで、みどりさんが帰ってきたんじゃないかと期待に胸を踊らせた。みどりさんじゃないと分かってから、ものすごい脱力感に襲われた。同時に涙が溢れた。
2006-02-07 23:10:00 -
52:
朋
みどりさんがいない。当たり前だと思っていた毎日が、もうない。ねぇ、いつもの、「おはよう」って声を聞かせてよ。前みたいに、ちょっと皮肉混じりの冗談を言ってよ。
声が聞きたいよ。2006-02-07 23:29:00 -
53:
朋
俺は、酒に溺れた。少しの間でもみどりさんのことを忘れられる気がして。
でも実際、頭から離れなかった。
思い出すと、涙が止まらない。2006-02-07 23:39:00 -
54:
朋
そういえば、いつだったかみどりさんが言ってたっけな。
「今日も一日いい日になるといいな」って、一日の始まりに思えば、楽しみになるでしょって。
最近、そんなこと忘れてたよ。大事にしていた毎日を壊したのは俺だったんだね。いなくなってから気付くなんて、皮肉だね。2006-02-08 00:10:00 -
55:
なち ◆IWSq4hWLgI
読んでます?頑張ってね?
2006-02-08 00:36:00 -
56:
朋
ありがとうございます!読んでくれてる人の書き込みってすごく嬉しいですo(^-^)o
2006-02-08 02:15:00 -
57:
朋
でも、俺が今ここで何もしなくなったらどうなる?みどりさんが俺にくれたものを無駄にするのか?
次は、俺がみどりさんに何かする番じゃないか。2006-02-08 02:21:00 -
58:
朋
みどりさん、俺に聞いたよね。「ホストになりたかったの?それとも何か目標のため?」って。
俺、やっとできたかもしれない。目標ってやつが。
こんな事人に言うと笑われるかもしれないけど、みどりさんとまた出会うために、俺はこの世界で生きていくよ。
みどりさんと最初に出会った世界がこの世界だったから。次出会う時は、俺がみどりさんを支える番だから。2006-02-08 03:55:00 -
59:
名無しさん
★
2006-02-09 14:17:00 -
60:
朋
「朋さん!雪降ってきましたよぉ。もうこんな日に女の子外歩いてないっすよぉ〜」「いいから手当たり次第声かけろッ!」「…はーい…」そういえば、みどりさんと出会ったのも、こんな雪の日だったよな。あの時は俺も新人で、先輩とキャッチしてたっけ。
「ふふっ」「朋さん、何一人で笑ってるんすかぁ〜。きもいっすよぉ!」「ほっとけ。あ、あの娘らに声かけてこいや。」2006-02-09 16:07:00 -
61:
朋
新人にキャッチにしに行かせて、俺は煙草に火を付けた。みどりさんと離れ離れになってから一年近くたっていた。出会った時みたいに、ふいにどこかでまた会える気がして、俺は未だに毎日キャッチに出ている。髪が長い女の人を見ると、走り出してしまう。そんな自分が可笑しくて笑ってしまう。また一人で笑ってたら新人に笑われるかな。
2006-02-09 17:41:00 -
62:
朋
「だめでしたよぉ〜!あの女の子達、そんなに可愛いわけちゃうのに俺に不細工って言いやがって…」「ははッ。そんなもんやって。寒いけど頑張ろうな。」
新人の名前は咲。18歳なりたてらしい。俺のグループの子で、顔はかなり男前だ。きっと売れるだろう。2006-02-09 17:50:00 -
63:
朋
俺はといえば、この世界に入って、もう二年たとうとしていた。色、枕なんてもうしない。そう決めてからは売り上げがだいぶ落ちた。やっぱり友営だけではなかなか売り上げに繋がらず、辛い思いもした。それでもこの一年近く、がむしゃらに呑んで、呑んで、喋って。気がつくと、人を楽しませる事が楽しくなっていた。ナンバー1になんてなった事はないけど、常にナンバー5には入れるようになっていた。
2006-02-09 17:58:00 -
64:
名無しさん
頑張れぇ?
2006-02-10 07:50:00 -
65:
名無しさん
うんうん?
2006-02-10 19:40:00 -
66:
朋
キレイゴトなんて言ってられないこの世界。従業員同士の潰し合い、客の取り合い、色々あった。それでも俺は、今の状況が、結構気に入っている。店長という肩書も。
2006-02-10 22:33:00 -
67:
朋
書き込みありがとうございます☆更新ちょっとずつしかできなくてごめんなさいm(__)m
2006-02-10 22:47:00 -
69:
朋
前から気になってたんですけど、↑の数字は何ですか?誰か教えてくださいf^_^;
2006-02-10 23:19:00 -
70:
あや
1〜100まで一気にみれるようにしてるんだよ?
2006-02-11 01:17:00 -
71:
まみ
オモロイ?主、文才あるなぁ?がんばってな?
2006-02-11 02:47:00 -
72:
朋
あやさん、教えてくれてありがとうございます(^O^)
まみさん、主は文才なんてないですよ(-.-;)自分で読み返していると、さっぱりですf^_^;それでも読んでくれてるって分かると嬉しいです。
書き込みしてくれた方、読みやすくしてくれた方、ありがとうございます☆2006-02-11 17:59:00 -
73:
朋
まぁ、俺がこの世界で生きている目標には未だに辿り着けてはいないのだけれども。
2006-02-12 04:57:00 -
74:
朋
「朋さんて、なんでホストしてるんすか?」定食屋のカツ丼を口に入れて、米粒を飛ばしながら、咲が聞く。「おまえッ汚いやんけ〜。米粒とんできたがな。」「あッすんません。教えてくださいよぉ。」「おまえ絶対笑うから教えへーん。」この話は苦手だ。絶対笑わないから、と言い、笑わなかった奴はいない。そんなにしょうもない理由なのかな。俺がホストを続けてる理由は。
2006-02-12 05:05:00 -
75:
朋
「…じゃあ咲が先に教えて。」「俺っすか?俺は…言うたら朋さん、笑いますよ…。」「笑わへんって。」「好きな女の子がいるんすよ。その娘は風俗で働いてて、ホストに通ってるんです。俺、その娘に言われたんすよぉ。」「…なんて?」「『あたしが好きなホストを越えてみてよ。それくらい、いい男になったら考える。』って。」咲は、ぬるくなったお茶を一気に飲み干した。
2006-02-12 05:14:00 -
76:
朋
「…そっか!いいやん、その理由!」「えッ?朋さん、笑わないんすか?」「なんで笑う事があるん?女のためやろ?えーやん☆」「笑われんかったのって、朋さんが初めてっす。絶対みんな、『おかしい』とか、『風俗で働いてる女のために?』とか言うんです。でも、俺はその娘が風俗してるとか、ホストにはまってるとか、関係ないんすよ。ただ、好きやから、その娘に認めてもらいたくて。そのホストを越えるようなホストになれたら、その娘に近付ける気がして。」
2006-02-12 05:23:00 -
77:
朋
そう話す咲の顔を、俺は世界一、かっこいいと思った。なんて純粋な男なんだろう、こいつ。
「朋さんは、どうなんすか?」「俺は、大事な人を探すためにホストを続けてるわ。もう一年近くたつけど、なかなかみつからへん。」
ふぅ、と溜息がこぼれる。「じゃあ、朋さんも女のためなんすね?なんか俺、朋さんの事、もっと好きになりました!」にかっと八重歯を見せて笑った顔は、めちゃくちゃ可愛いかった。2006-02-12 05:31:00 -
78:
朋
「俺は、おまえに惚れそう。笑」「朋さんならいいっすよ、俺!処女あげます!」「ちょっとリアルやからー。」しょうもない馬鹿みたいな話をしながら、定食屋を後にした。
咲なら、うちのナンバー1になれるだろうな、なんて確信していた。いや、もっともっと上にいけるかもしれない。ただ、金と欲にまみれて、今の純粋な咲のままでいられるかどうかが心配だった。俺が勝手に、純粋な咲でいてほしいと思っただけなのかもしれない。2006-02-12 05:47:00 -
79:
朋
咲の成長は同期の新人の中でも、ダントツだった。入って一ヶ月にして、役職外でナンバー1。何かあると俺に相談してきて、慕ってくれた。俺の中では後輩で一番可愛い存在になっていた。「朋さん、俺、頑張ったよね?焼肉おごってくださいよ♪」
俺のヘルプで客のシャンパンを何本も空けた日には、ご褒美をねだってくる。そんな咲が可愛くて仕方がなかった。2006-02-12 08:02:00 -
80:
名無しさん
リアルタイム〜?頑張ってね?
2006-02-12 08:14:00 -
81:
朋
ありがとうございます(^O^)
2006-02-12 08:44:00 -
82:
朋
咲が成長していくのが、俺のささやかな楽しみになっていた。
毎日顔を合わせていた俺は、咲の身体に異変が起こっていた事に見抜けなかった。2006-02-12 08:48:00 -
83:
朋
ガタンッ
「!?咲、大丈夫か!?」「…大丈夫っすよぉ…」
飲み過ぎだ。「おまえ、フラフラで立たれへんやんけ。ちょっと休んどけ。」「いや、もう一本…………」そのままズルズルと壁にもたれて倒れてしまった。2006-02-12 09:08:00 -
84:
名無しさん
おもしろそうと思ってたのに書かんのかー
2006-02-22 12:17:00 -
85:
名無しさん
もぉ書かないの?
2006-02-22 16:03:00 -
86:
名無しさん
消せよ
2006-02-25 05:40:00 -
87:
名無しさん
かいて??
2006-02-26 01:46:00 -
88:
朋
ごめんなさいm(__)m 忙しくて小説を放置してしまいましたm(__)m 今から更新していくので、よければ読んでください。
2006-02-26 13:52:00 -
89:
朋
「お前ちょっと休んどけ」「いや、ホンマに大丈夫っす。」咲はそう言うと、また客の席へ戻って行った。
あいつ最近めちゃめちゃ飲んでるからな…。アフターとかであんまり寝てへんみたいやし。2006-02-26 13:56:00 -
90:
朋
そんな日が一ヶ月くらい続いただろうか。朋は、毎日飲んでは吐いて、飲んでは吐いてを繰り返していた。声もガラガラになり、目の下のクマが消えなくなっていた。「大丈夫か?」と聞いても、笑って「平気っす」と答えるだけだった。その弱々しい笑顔も、消えてしまいそうな気がした。
2006-02-26 14:02:00 -
91:
朋
潰れる度に咲は、「俺、1番にならなアカンのっす…」と呟いていた。身体を壊してまで手に入れたいものがある。咲の気持ちが痛いほど分かるから、俺は何も言えなかった。毎日「無理すんなよ。」と背中を押す事しかできない自分が、歯痒かった。
2006-02-26 14:07:00 -
92:
朋
そんな中、咲のバースデーイベントが開催された。まだまだ新人だというのに、客の数はかなり多かった。
いつも以上に派手にシャンパン、ブランデーが降ろされて、咲も嬉しそうだ。
「俺、今月ナンバー入りたいっす。」そう言った咲の笑顔は、久しぶりに見る笑顔だった。
だから俺は油断していたのかもしれない。2006-02-26 14:35:00 -
93:
咲
ラストソングの時、咲は本当に嬉しそうに「ありがとう」と言っていた。俺は、咲が金に目が眩んで目的を見失うんじゃないか。なんて考えていたけど、そんな心配はいらなかったようだ。
2006-02-26 14:39:00 -
94:
朋
↑の名前間違えましたf^_^; 咲じゃなくて朋ですm(__)m
2006-02-26 14:40:00 -
95:
朋
最後の客を送ってから帰ってきた時だった。咲が倒れたのは。
2006-02-26 14:43:00 -
96:
朋
「咲!?どないしたんや!!」「救急車呼べ!」
急に倒れ込むのと同時に、意識を失っていた。そこからは早かった。救急車がすぐに来て、咲は病院に運ばれて行った。
極度の疲労による貧血と、栄養失調らしい。2006-02-26 14:47:00 -
97:
朋
「朋さん、すいません…迷惑かけて。」咲は悲しそうな顔で笑っていた。
「いいねん。でも、もぉちょい自分の身体の事考えや。身体壊したら元も子もないやろ?」と笑ってみせたら、咲は「へへ」と、八重歯を見せて笑った。2006-02-27 07:22:00 -
98:
朋
その月のナンバー1は、咲だった。
2006-02-27 07:23:00 -
99:
こう ◆IDid/knpO6
しおり
2006-02-27 13:11:00 -
100:
朋
しおりありがとうございます(^^ゞ
2006-02-28 05:11:00 -
101:
朋
「取れたな。ナンバー1。」「…いや、これはちゃいますよ。俺、誕生日とか関係なくナンバー1取りたいっす。」
そう話す咲の横顔は、男を感じさせた。俺が心配しなくても、こいつはもっともっと上へ上がれる。2006-02-28 05:15:00 -
102:
朋
「あの娘に言われました。…やっぱり俺じゃダメらしいっす。今通ってるホスクラのナンバー1がいいらしいっす。でもね、もうそんなんどうでもいいっすわ!」「…え?」「あの娘の好きな奴より男前になって、稼いで、自分の気が済むまでやってみます![あの時振らんかったらよかった]って思われる位に☆」いつもの用に、にかっと八重歯を見せて笑う咲。やっぱり咲は世界一男前や。
2006-02-28 05:23:00 -
103:
朋
咲はこんなに頑張っているけど、俺はどうなんだろう?
2006-02-28 05:29:00 -
104:
朋
今の状況は結構気に入っているけど、目標には辿り着けていない。
みどりさんの夢を見る度に、起きた時頬に涙の筋が残っている度に、思う。
━━━本当にまた会えるのか?━━━
挫折したらそこで終わりだ。見つかるものも見つからない。そうは思っているものの、常に不安だった。2006-02-28 05:43:00 -
105:
朋
俺にはその頃、「彼女」と呼べる存在がいた。心の奥底では「みどりさん」という愛する人がいるのに。
2006-02-28 05:49:00 -
106:
名無しさん
ゥチの学校に居った、、、
みどりキモイねぇん!
なまぇ、自体ヘン。。。2006-02-28 05:59:00 -
107:
朋
キモイですか(+_+)名前ヘンで申し訳ないですf^_^;
2006-02-28 06:11:00 -
108:
名無しさん
イイよ?
2006-02-28 06:20:00 -
109:
朋
だらだらと起き上がり、食卓につく。
「えッ!!寝起きにコレ!?」「そぉやでぇ〜!朋ちゃんお肉大好きやろぉ♪」
目の前のテーブルの上には、それはそれはおいしそうな…ステーキが。2006-02-28 06:20:00 -
110:
朋
「ふふ」「…?朋ちゃんどぉしたん?」「なんでもないで!めっちゃ旨そうやん!いただきまーす。」
二日酔いの胃には辛いけど、ももかの可愛さと、俺を想ってしてくれたと思うと食べるしかないだろう。
ももかは19歳のヘルス嬢だ。客として出会って、いつの間にか「彼氏」になっていた。強引な所は多々あるけど、ももかの独特な嫌味のない可愛さもあり、憎めない。こうしてたまに家に来て、家の事をしてくれている。2006-02-28 06:29:00 -
111:
朋
ももかは、みどりさんの存在を知っている。「それでもえぇから…。」と言って今に至っている。
客として店に呼ぶこともないし、会う時間も作っている。ただ、淋しさを埋めたかったというのもあっただろう。2006-02-28 06:33:00 -
112:
朋
それでも俺なりに大事にしている。
こう言えば聞こえはいいけど、最低な男だ。2006-02-28 06:35:00 -
113:
朋
俺にとって、例えるならみどりさんは月。暗闇の中でひっそりと俺を、優しい光で照らしてくれる。冷たい様で温かい。
ももかは太陽。眩しいほどの光で俺を照らしてくれる。いつでも俺に元気をくれる光だ。2006-02-28 06:41:00 -
114:
名無しさん
続き気になる?
2006-03-08 14:29:00 -
115:
名無しさん
みどりさん?
2006-03-12 20:50:00 -
116:
朋
読んでくれている方、遅くなってホンマにごめんなさいm(__)m 正直途中で書くのをやめようかと思ったんですけど最後まで書くことにしました。遅くなる事もあると思いますが気が向けば読んでくれたら嬉しいです(^^)
2006-03-17 01:19:00 -
117:
名無しさん
はぁい?待ってます?
2006-03-17 01:28:00 -
119:
朋
寝起きで苦しくなりながらもステーキを食べ終え、シャワーを浴びる。ソファーで一服していると、
「ねぇねぇッ!今日行ってもいい!?」愛くるしい笑顔で俺の腕に絡まりながら言う。「いいけど無理すんなよ?」「うんッ!やったー!」ももかは子供みたいに無邪気に喜ぶ。こういう所が好きだなぁ、と改めて思う。2006-03-17 03:13:00 -
120:
☆彡
待ってました(●>_
2006-03-17 03:18:00