小説掲示板東京心中24時50分のスレッド詳細|夜遊びweb関西版

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東京心中24時50分

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  • 1:

    NN

    毎晩毎晩、その一瞬一瞬に新しいホストが生まれ、そして消えていく。彼らに行く末は何処にもないのかもしれない。それとも永遠にこの世界で生きていけるという道があるのかもしれない。
    どちらにせよ、消費されていくんだ、体も心も。そして新しいものが生まれていく。消耗品であることは間違いないみたいだ。いつ自分は消えていくのかな。

    2005-10-21 02:30:00
  • 250:

    NN

    「そうだったな。俺としてはありがたい。お前は俺が教えた中で一番の成長株だ、悔しいけどな。あと、東吾もかな。あいつも、あそこまで売れるとは、思ってなかったからな」そう笑うと、彩人はいやいや、と少し微笑む。「俺ね、新人の頃、雷さんに教えてもらって、ほんとによかったと思ってますよ。」「何いってんだ、いきなり。」驚く俺を見ながら、彩人は、いや真剣な話で、とつぶやく。

    2005-11-14 00:07:00
  • 251:

    NN

    「今思えば、何もわかんなくって不安で、ただカオルさんになりたいってそれだけで入店して,,酒の知識もないし、酒も駄目、人と会話もうまくできないし。色々、助けてくれたの、雷さんでしたよね。俺、きっと雷さんじゃなかったら辞めてた。雷さんが、俺の、この何だろう、ホストとしての根っこ、作ってくれたんですよね。アリスも、そういう気持ち、いつかわかりますよ。きっと、俺みたいにちょっと年くってからだろうけど。雷さんは寛大な人だっなって。だって俺、もう、教える立場なのに自分のことでいっぱいいっぱいで。教えようなんて気持ち、なれないですよ。」

    2005-11-14 00:09:00
  • 252:

    NN

    彩人の言葉に、体中が熱くなる。俺だっていっぱいいっぱいだよ、だけど、いっぱいいっぱいになりながらも教えるんだよ。すごく嬉しかった。彩人の言葉が。不器用な口調で必死に、俺に元気を与えようとしてくれる。俺は間違ってなかったのかな。こうして教えた後輩ホストが今、逆にこうして教えてくれてるんじゃないか。人のために教えるんじゃない 自分が教えたいから教える それは自己満足かもしれないけど
    それで感謝されたら それはきっと それはすごく..

    2005-11-14 00:10:00
  • 253:

    NN

    「おい、アリス!」俺は店内に戻るとすぐにアリスをつかまえる。「また説教?」うんざりしたような顔でアリスは雷を見る。「そうだよ。お前には一流のホストになってもらわなきゃ、困るからな。」
    「何それ」「とーにかくキャッチ、行くぞ!!キャッチの基礎を教えてやるよ」

    2005-11-14 00:11:00
  • 254:

    NN

    一応、この年になってもホストとしての夢はたくさんある。例えばもっとたくさんのお客さんと触れ合いたいだとか、自分の店を持ちたいだとか。夢を語り出したらきっと一晩じゃおさまらないよ。だけど一番の夢は、ひとつなのかもしれない。

    2005-11-14 00:13:00
  • 255:

    NN

    今、この店で。彩人や東吾に続く新人ホストを教育して、プロにするんだ。それで、一緒に。

    一緒に、この店で働いていきたいって。

    2005-11-14 00:14:00
  • 256:

    名無しさん

    読んでると勝手に妄想しちゃいマス??ゥチは雷クン口座にするでしょゥッ…(笑)?

    2005-11-14 02:43:00
  • 257:

    なんか、ありえないほどクサイ話って思ったけど、きっとホンマはこんな人間臭い部分を誰しも持っていて、夜の世界はそれを出さないではぐらかして皆生きてんだよなぁ、結構現実に近い、皆隠しながら思ってることを書いてるなぁって思ったら泣けてきた。

    2005-11-14 08:50:00
  • 258:

    ????????????????????????

    2005-11-14 10:22:00
  • 259:

    ???

    頑張ってね?

    2005-11-14 12:21:00
  • 260:

    名無しさん

    2005-11-14 12:46:00
  • 261:

    マリナ

    250です?
    この小説今1番スキです?頑張って下さぃ??

    2005-11-14 16:44:00
  • 262:

    NN

    291さんありがとうございます。こんな小説でよかったら妄想しちゃってください。292さん、ありがとうございます。風俗、キャバクラ、ホスト。職種関係なく夜の世界にいる人達はどこか本当自分を偽って仕事をしますよね。時々本当の自分はどんな人間だったのだろう?と思ってしまうことがあります。感想とても嬉しかったです。293さんありがとうございます。294さん、ありがとうございます。頑張ります。マリナさん、感想ありがとうございます。好きっていってもらえてすごく嬉しいです。更新続けるので、また見てやって下さい。
    感想をくれた方、ありがとうございました。

    2005-11-14 17:43:00
  • 263:

    NN

    「勝ち続けること」それがNo1。「必ず追い抜くこと」それがNo2。カオルさんは相変わらず他者を寄せ付けない人気だった。カオルさんのバースディがあった先日の2日間で、まだ今月も半ばだというのに俺との売り上げの差は、三百以上開いた。店の周りはカオルさんへと書かれたドでかい胡蝶蘭が並び、見るところすべて花だらけ。カオルさんの人気を物語っていた。OPENと同時に洪水のように流れだす客で、あっという間に満席。シャンパンコールがエンドレスに響き、店の中央に置かれたシャンパンタワーは溢れんばかりに重なりあい、雑誌・TVなどの取材のカメラがカオルさんをフィルター越しにうつす。

    2005-11-14 17:44:00
  • 264:

    NN

    顔、喋り、飲み、そして天性の素質。ホストがうらやむような素質を全部持ち合わせた氷咲カオルっていう人間にはきっと今に不満なんてない、みんなそう思っていたんだと思う。もちろん、俺も、そう思った。

    2005-11-14 17:45:00
  • 265:

    NN

    「来 年 も よ ろ し く な」の言葉。

    2005-11-14 17:47:00
  • 266:

    NN

    その出なかった言葉の意味。もしかしてあの時もうカオルさんは決意してたのかもしれないね。
    だとしたら俺たちは夜の世界で輝く「氷咲カオル」というホストを知っていても、本当の「かおる」さんは誰も知らなかったんだ。いや、きっと誰にもみせなかったんだ。

    2005-11-14 17:48:00
  • 267:

    NN

    あの日カオルさんが突然店から消えてしまったとき。きっとあの時、俺のホスト人生が終幕を迎えたんだ。これでよかったんだ。カオルさんはいつも手品師みたいなマジックつかってみんなを驚かせるんだ。だけど決してタネアカシをしないんだよ。そのまま「なんで?なんで?」ってみんなが聞くのをふりほどいてどこかに消えてしまうんだよね。

    2005-11-14 17:49:00
  • 268:

    NN

    もう限界って思ったことはないんやけど もうここにいたらあかんのちゃうって思うことは何度もあるカオルさんが、そんな言葉を雷さんにもらしていたことを知るのは、まだ少し先の話だ。
    −あの日 何がカオルさんをそうさせたのか 今だに 俺は わからないでいる−

    2005-11-14 17:50:00
  • 269:

    マリナ

    主さんいつも返事ありがとう??
    話が気になるゥゥ????
    続き楽しみにしてまぁす?

    2005-11-15 01:51:00
  • 270:

    名無しさん

    2005-11-15 17:00:00
  • 271:

    これは

    ミカエル?

    2005-11-15 17:11:00
  • 272:

    NN

    マリナさん、こちらこそいつも読んでくださってしかも感想までありがとうございます。とっても嬉しいです(^^)これからも書き続けますので、のぞいてやってください。307さん、読んでくださりありがとうございます(^^)ミカエル?ではないです。

    2005-11-16 00:10:00
  • 273:

    NN

    ■■
     あれは一年前の出来事だった。狭い控え室の中、一枚の履歴書を広げ、中年の男はタバコに火をつけた。カム・プリンセスの経営者である原田は、眉をひそめる。ここ一週間で自薦20人目の面接者。だいたい、面接で断る、ということはあまりしないが、今回ばかりは慎重になる。カム・プリンセスにここまで自らホスト志願者が来るとは、完全なカオル効果だ。
    カオルとは、氷咲カオルのことだ。このカム・プリンセスにおいて不動のNo1を誇る超人気ホスト。先日、カオルのドキュメンタリーが、全国区で放送された。

    2005-11-16 00:13:00
  • 274:

    NN

    と、いっても深夜に一時間だが、深夜、テレビの中に写る「王子様」に、何十万人の女性が心を奪われたことか。あの日以来、またカオルの指名客は倍増する一方だ。TVのタイトルは「TV!!24!!〜超人気ホスト・月収700万円の氷咲カオルに密着」TV放送の効果は、カオル指名客倍増だけにとどまらず、「カオルのようになりたい」と、どんどんホスト志願者が面接にあらわれるようになった。

    2005-11-16 00:14:00
  • 275:

    NN

    放送内容は、カオルがホストになるまでの半生と現在の生活を混合させたドキュメンタリーもので、家賃75万円のマンションに住むカオルの姿に、視聴者やホスト志願者はド肝を抜かれたという。

    2005-11-16 00:15:00
  • 276:

    NN

    「ドラマちっくに仕上げた方が視聴者は食いつくし」、と俺が言うと、カオルは「そやけどやりすぎっしょ、俺と違って全然違う人の人生みたいやないですか」と笑った。「ドラマちっくに仕上げた方が視聴者は食いつくし」、と俺が言うと、カオルは「そやけどやりすぎっしょ、俺と違って全然違う人の人生みたいやないですか」と笑った。「俺、オヤジとはごっつ仲いい。最初はケンカばっかやったけど。むしろ、今、応援してくれてるしなぁ。貧乏生活。そんなことないと思うわ。別に、普通の父子家庭ってゆうか。愛をすべて失ったって。ちょっとひどい言い方やわ。俺はみんなの愛あってこそのカオルやのにさ。」と、続けた。

    2005-11-16 00:17:00
  • 277:

    NN

    カオルの言葉に間違いはなかった。すべての愛を失っていたら、カオルはこんなにいい笑顔ができるわけがない。むしろ彼は全ての愛に恵まれて育ったのではないかな。「あ、でもそうかも。俺と違って全然違う人の人生。そうやね、これは『氷咲カオル』であって、俺ちゃうもんね。」
     そう言うとカオルは笑った。

    2005-11-16 00:18:00
  • 278:

    NN

    人材はいつだって欲しいが、どの新人も一ヶ月と続かない。ホストの世界は厳しいのだ。放送以来地方から大量に送られてくる履歴書の山と鳴り止むことのない問い合わせの電話を前にそう思う。夢のような生活ができるホストなんて、ほんの一握りだというのに。
    ふと腕時計を見ると時間は22時。今日だけで面接が4回。当然だが次から次にヤローばかりで嫌気がさす。「カオル、お前のおかげで求人がたくさん来るようになった、ありがたい、ありがたい。」原田は控え室でジュースを飲んでいたカオルに声をかける。

    2005-11-16 00:19:00
  • 279:

    NN

    氷咲カオルは2年前「カムプリンセス」に入店するやいなや、その端麗なルックスと軽快なトークで、あっという間にNo1に躍り出た天才ホストだ。まだたった2年しかたっていないというのに、カオルの存在は異様だった。今やホスト雑誌の表紙を何度も飾り、TVで特集されることもしばしば。カオルは完全にカムプリンセスのドル箱アイドルだ。「なーんや原田さん、ありがたい言うてるわりには顔が怖いねんけど」
    カオルが笑う。

    2005-11-16 00:20:00
  • 280:

    NN

    すると、原田はいやいや、と手を横に振る。「いや、ありがたいよ。新宿駅でお前を見た時、こいつは使える!と思って俺がスカウトしたけど、まぁさかここまで売れるなんてな。だてに俺も現役時代No1やってたわけじゃないなと。」「まだホストの世界、未練あるん?」
    カオルの瞳が動く。「いや、経営の方が楽しいね。この年になると。まぁもう一回モテてみたいっていうのも、あるけどな。」笑いながら原田は控え室の椅子に腰を下ろす。カオルもそれにつられるように笑う。

    2005-11-16 00:21:00
  • 281:

    NN

    気がつけば原田はカオルの肩をたたいていた。「君さぁボケっとして何してるの?その大きな荷物は?もしかして、上京したばっかりなの?それとも家出?」派手なネクタイに茶色の髪の毛、腕には金の時計。原田さん、第一印象怖すぎた、だって普通のサラリーマンにはどうみたって見えなかったから、これが、東京のオヤジなんかって!めっちゃビビったわ、大阪のオヤジはもっと人がよさそうやねんで、と、後になってカオルから聞いた。

    2005-11-16 00:24:00
  • 282:

    NN

    確かに、話しかけた時カオルの顔は強張っていた気がする。大阪から上京したてで、金もないし土地勘もないし行き場に困っている、って話をカオルはしたかな。 整った目鼻に加え、クニュっとあがる口角が印象的だった。カオルのルックスに関西弁が妙なくらいマッチしていて、俺は久々の「大物」を前に興奮を抑えられなかった。
    こいつはいい!ホストとして使える!そう確信したのだ。

    2005-11-16 00:25:00
  • 283:

    NN

    どうして上京したの?と聞くと、カオルは確か、そう、この瞬間だけは何にも動じず、はっきりと前を見て答えた。「夢があって。東京に来ないとかなえられない夢があるんです」
    と言った。だけど金がないのを忘れてたんですけどね、と付け足して言っていた。つまり後先を何も考えずに東京にきた、というわけだ。

    2005-11-16 00:26:00
  • 284:

    NN

    俺が「ホストなんか興味ない?寮もあるし住むところはあるし。」と、カオルを誘うと、「やります!やらしてください!」と、即答した。あまりの答えの速さに、驚いたが、カオルはきっとのたれ死にする寸前だったのだろう、「救われた〜やっぱ東京にも優しい人っておるんやなぁ〜」と、つぶやいていた。あれから2年。のたれ死にそうになっていた男は、今やこの店の看板ホスト。
    この店を支えているのは、完全に氷咲カオルだ。

    2005-11-16 00:27:00
  • 285:

    NN

    「カオル、悪いな。」「なにが?」「お前、夢があるっていってたよな。夢の為の資金集めだろ。毎月500あれば資金もクソもないだろ。お前やりたいことがあるだろうに、店の為に、いてくれてるんだろ」俺が真剣な顔をしてそういうと、カオルはプっと吹き出すように笑った。そして、テーブルの上に置いてあったタバコの箱から、一本、取り出す。

    2005-11-16 00:28:00
  • 286:

    NN

    「やめてくださいよ。そーゆうの。そういうつもり、ちゃいますから。」カオルはタバコに火をつけると、うつむき気味に携帯電話をいじり始める。

    2005-11-16 00:30:00
  • 287:

    NN

    「今日、面接はもうないんですか」「ああ。22時20分に一人、いるよ。18歳の子だけど」大して興味はなかった。またどうせカオルくずれみたいな者がくる。とりあえすカオルくずれの中から5,6人採用して..続くのが1人いるかどうか。その1人だって売れっ子になる、なんて保証はない。カオルと談笑を続けていると、控え室の扉が3回ノックされる。
    あ、面接か。腕時計を確認すると面接時間の5分前だ。

    2005-11-16 00:31:00
  • 288:

    NN

    「どうぞ」そう言うと「失礼します」と同時に男が部屋に入ってくる。その瞬間、俺は久々に息を飲んだ。男は顔が小さく、足が長い、長身でほっそりとしたモデル体系。少し辛口の顔立ちとのバランスがいい。特に目元だ。目じりがグッと上がっていて、それでかつ秘めた瞳が何かを物語っている。ホストはルックスじゃない。だけど、面接の第一難関はルックスでもあるのだ。

    2005-11-16 00:32:00
  • 289:

    NN

    「そこに、かけて。」原田がそう言うと男ははい、とつぶやく椅子に座る。男の正面にはカオルが座っている。手に汗が流れる。この衝撃はカオル以来かもしれない。俺は震える手を落ち着かせるかのように、こぶしを握り締めた。カオルの正面に座った男はすぐに声を出した。「氷咲カオルさんですよね?」「そうやでー。」カオルは笑顔で返事をする。

    2005-11-16 00:33:00
  • 290:

    NN

    男は「雑誌で見たまんまだ」と少しだけ感動していたが、すぐにカオルの方をまっすぐに向いた。その視線に迷いはなかった。「俺はカオルさんに憧れて面接に来ました。ホストになりたくって来たと同時に、No1になるために、来ました。目標はNo1。それだけです。カオルさんと並ぶ、じゃなくて、抜くのが夢です」本人を前に堂々の宣戦布告。

    2005-11-16 00:34:00
  • 291:

    NN

    「夢があって。東京に来ないとかなえられない夢があるんです」俺は当時のカオルの姿に、男を重ねた。ソックリだったのだ。揺るがない信念、そしてその奥にある強い意志、あきらめることを知らない強さ。カオルは男の言葉に「おおっ」とつぶやき、「何かはずいなぁ」と少し笑った。「君、今日から働ける?」「はい!」何だかだいぶ前の話みたいに聞こえるけど、あれから、まだたった一年しか経っていないんだよな。
    カオルと彩人の出会いはお互いにとって必然だったのだと俺は思うよ。

    2005-11-16 00:35:00
  • 292:

    NN

    彩人、お前には話していないことがあるんだ。お前の面接が終わった後、いつもおちゃらけしてるカオルが、今まで見たことないくらい真剣な顔で、俺に言ったんだ。「あれは怖いね。俺もウカウカしてられへんわ。店入って始めてやね。こーゆ−気持ちになったんわ。」ってね。今じゃNo1 と No2対決は店の見世物状態。TVで報道されることもしばしば。酒も飲めてトークも軽快いつもニコニコ顔のサービス満点な天才肌のカオルと、酒が苦手で毎晩嘔吐の繰り返し、駄目だと思えば顔に一瞬顔に出てしまうけど、勢いのある努力家の彩人と。

    2005-11-16 00:36:00
  • 293:

    NN

    対照的で楽しいよ。だけどどこか似ているんだろうな。この店はおもしろい店になったのかもしれないね。経営者としては非常に、ありがたいことだけれど。だけど お前はまだ気がついてないのかもしれないね

    2005-11-16 00:37:00
  • 294:

    NN

    彩人 お前の才能は 誰よりもカオルが最初にわかっていたんだ。
    そういうことを

    2005-11-16 00:38:00
  • 295:

    ????????????????????????

    2005-11-16 02:07:00
  • 296:

    名無しさん

    2005-11-16 04:06:00
  • 297:

    名無しさん

    ?

    2005-11-16 06:03:00
  • 298:

    名無しさん

    2005-11-16 08:25:00
  • 299:

    名無しさん

    2005-11-16 08:48:00
  • 300:

    名無しさん

    2005-11-16 09:48:00
  • 301:

    297を読んでおもったんだけど、それは夜とか昼とか関係無い様な気がする。上手く言えないけど、生きていくだけで皆、多少なり偽りの自分がいると思う。そうしないと今の世の中生きづらいもん。

    2005-11-16 10:10:00
  • 302:

    なきほ

    久々にのぞきました☆ゴメンねっ(>_

    2005-11-16 15:35:00
  • 303:

    名無しさん

    ?

    2005-11-17 00:35:00
  • 304:

    名無しさん

    ?

    2005-11-17 05:15:00
  • 305:

    ゆいな

    初カキコです。すごくおもしろい!カオルたωのファンなりそうです★頑張ってくださぃ★

    2005-11-17 14:48:00
  • 306:

    名無しさん

    色々感想いただいてありがとうございます。風邪をひいたので2日ほど更新をお休みします。
    風邪がなおりましたら感想いただいた方に返信します..すみません迷惑かけます。

    2005-11-17 23:22:00
  • 307:

    マリナ

    主さん風邪大丈夫ぅ??ゆっくり休んでしっかり治して下さぃね??気長に待ってます?

    2005-11-18 06:51:00
  • 308:

    名無しさん

    2005-11-20 02:27:00
  • 309:

    名無しさん

    ?

    2005-11-20 03:00:00
  • 310:

    名無しさん

    2005-11-20 03:05:00
  • 311:

    名無しさん

    あかさん 失礼しました。夜も昼も関係ない、その通りだと思います。偏見したような発言をしてしまい、失礼しました。偽りの自分を作らないと、生きずらい。何だか胸に残りました。なきほさん、いつも応援してくれてありがとうございます。すごい嬉しいです。
    ゆいなさん、はじめまして。おもしろいっていってもらえて嬉しいです。カオルのファンになってやってください(^-^)347 さんありがとうございます。マリナさん、風邪の心配までしてくれてありがとうございます!!もうばっちりです。
    仕事が忙しくなってきたので更新は少し遅れるかもしれませんが..読んでくださってる方、感想をくださった方、ありがとうございました。

    2005-11-20 22:05:00
  • 312:

    NN

    ■それは3日前の出来事だ。「女1人つぶしといてあんたは何様なの。シュナは本気であんたが好きだったんだよ!!」シュナが以前勤めていたキャバクラの女に言われた。どうやら女はシュナの親友らしかった。店内まで乗り込んできた女は俺を散々罵倒した。俺は何も言わなかった。ここで吠えたって意味がないことはよくわかってる。
    黙っていた。

    2005-11-20 22:08:00
  • 313:

    NN

    最後は痛烈にビンタを一発食らったけれど、これくらいで済んだらまだマシだなと思った。そして俺はこれまで以上にフリー客、つまりまだ指名が決まっていない客の接客には神経質になった。短い時間でどうやって自分をアピールするか。どうやってデカイ客を捕まえるか。
    頭の中はただただそれだけだった。

    2005-11-20 22:09:00
  • 314:

    NN

    深夜0時。あいにくの大雨で車はクラクションの鳴らしあい。傘と傘がこぜり合いになっては、人ごみは苛立つ。きっとこの雨が何かを予感させてたんだ。店内で一番苛立ちを隠せないのは最少年の新人ホスト、アリスだった。
    キャッチに出て10分で店内に舞い戻り大声で叫ぶ。「雨の日にキャッチなんかやってらんないしっ!!」「何が雨の日だ。お前は晴れでも雨でもさぼってるだろが!!」

    2005-11-20 22:10:00
  • 315:

    NN

    ―まーた始まった。雷さんとアリスの兄弟喧嘩。俺は携帯を片手に客に一斉にメールを送信する。2人の声からなる『騒音』と、店の外から聞こえる『雨の音』が重なり合って耳がおかしくなりそうだ。「いーからお前はキャッチ行ってこい!!」暴れるアリスをつまみ出す雷を横目に「やっと静かになるな」と東吾がつぶやく。カオルさんは2時出勤だ。多分まだ寝ているだろう。15分くらいキャッチに出よう、俺は重い腰をあげる。雨はやむ気配を見せない。この調子で朝方までずっと降り続けるだろう。

    2005-11-20 22:11:00
  • 316:

    NN

    「まーったく雨の日のキャッチなんてやったって無駄だってばっ」雷がうるさいから店内出てきたけど、全く新人だからってキャッチばっかり、おもしろくないや、アリスは独り言のように小さくつぶやく。アリスは1人、店の裏路地で携帯電話を触る。前のキャッチで何人か番号とメアドを聞き出したからとりあえずメールだけでも送ってみよう。

    2005-11-20 22:12:00
  • 317:

    NN


    『おはよーアリスだよヽ(゚∀゚)ノ仕事中??終わったら連絡ちょうだいっ☆』

    2005-11-20 22:13:00
  • 318:

    NN

    こんな感じでいいのかなぁ。アリスは画面をしばらく見つめて、送信ボタンを押す。ホストってけっこう楽じゃないんだ。TVの世界に騙されたなぁ。彩人さんとカオルちゃんはまさにTVの人!!って感じのホストだけど、雷なんかは居酒屋にいそうなおっさんと変わらないしスパルタ教育だし。唇に雨の水滴が落ちる。歌舞伎町は何かありそうな気がしたんだ。歌舞伎町では誰か「僕」を呼んでくれる気がしたんだ。「せめて雨、止まないかなぁ..」空から降る大粒の雨がビニール傘を直撃する。

    2005-11-20 22:13:00
  • 319:

    NN

    ふっと路地に目をやると、足早に歩くピンクの傘を持った女が通る。左手には大きなルイヴィトンのカバン。―とりあえず声かけとくか。アリスは女の後を急いで追う。「ねぇねぇ何してんのっちょっとはなそーっ!!」「うわっもうびっくりした..いきなり声かけてくるから」
    女は目を大きくし心臓に手をあてながら驚いたぁと繰り返す。

    2005-11-20 22:15:00
  • 320:

    NN

    あれ。アリスは女の顔を見たとたん、停止する。茶色の長い髪。大きな瞳。気のせいかな。どっかで見たことある気がするんだけど。「歌舞伎町で仕事してる子?」「うんしてる、今はちょっと休業中だけど」女はアリスの顔さえ見なかった。早口で質問に答える。急ぎ足のままだ。アリスは女の進路を妨害するかのように前に立ち、身振り手振りで会話を続ける。「そーなんだーじゃあさぁよかったら飲んでかない?初回5000円だし飲み放題フリータイム!!」「飲まない、いらないっどいて」女は短く返事をする。

    2005-11-20 22:16:00
  • 321:

    NN

    「そんなこと言わないでーあのねーすぐ近くのカムプリンセスって店なんだけどー知ってるでしょ??氷咲カオルちゃんがいる」「カムプリンセス!!??」女の声が大きくなる。雨が一瞬、強くなった気がした。

    2005-11-20 22:17:00
  • 322:

    NN

    店内を出ると、雨はさらに強さを増している。彩人は傘を片手にため息をつく。キャッチに出ようと誘った東吾には「雨が嫌い」という理由で簡単に断られてしまった。―路地から回るか。店の裏道を抜けると目先にはスーツを着た金髪の男と傘を持った女2人が道の真ん中で立っていた。「あっあれアリスじゃねーか..。」正面に立っているのはアリスだ。あの女は客?傘を持っているから足しか見えない。何だ何だトラブルか。キャッチしてんのかあいつ。俺は隠れるようにして様子をうかがう。

    2005-11-20 22:18:00
  • 323:

    NN

    「店、知ってるの?」アリスの声が聞こえる。「あのね。」女は声を詰まらせる。まさか。声を聞いた瞬間、耳を疑った。少し鼻にかかるような声。雨とリンクして声がブレる。車の音がやけにうるさい。一瞬全部止まった気がした。俺は背中が凍りつく。この声は「あのね、彩人はどうしてるの?元気?」

    2005-11-20 22:19:00
  • 324:

    NN


         シュナだ   
     

    2005-11-20 22:20:00
  • 325:

    NN

    「もしかして、シュナさん?」アリスがつぶやく。どうやらアリスも、雷との一見を見ていたため一部終始を知っているようだ。後で店内でもだいぶ噂になったし、噂好きのアリスが知らないわけがない。「やっぱり知ってるんだ、あたしのこと。友達がね、彩人の殴りこみに行ったとか聞いて..心配で。彩人の顔、見たくなってちょっと近く通ったんだ。会えるんじゃないなかって思って。」「彩人さん、今日、出勤してるよ、店これば会えるよ!おいでよ」シュナの腕をアリスが引っ張るとシュナは首を大きく横に振った。

    2005-11-20 22:21:00
  • 326:

    NN

    「でも実際、会う勇気ないんだ。連絡も無視しちゃってるし、今仕事も休業して..今は昼間にバイトして..彩人とは全然違う世界みたいだし。あたしを今日ここで見たこと、彩人には絶対言わないでね。少し休んで..また夜の世界戻ったら彩人に会いに行くつもりなの。またビデオとか出たらお金、できるし。」彩人は息を飲んだ。シュナがそこまで考えているなんて、全く知らなかった。シュナの目は涙であふれていた。ホストは客を騙して客は騙されて金を出すんだ。最初はニセモノだってわかってるんだけど、「ニセモノの愛でもお金をかければいつかは本物になるんじゃないかな」ってどんどん狂ってくるんだ。迷路だ。抜け出せない。相手に対する愛はあるけどお金が回らなくなる。

    2005-11-20 22:22:00
  • 327:

    NN

    「ねぇシュナさん、愛はお金で買えないってことは僕が誰より知ってるよ。お金をかけたって愛には結びつかないよ。実際、僕がそうだったんだよ」「どういうこと?」シュナは顔を上げる。「お金をかければ愛につながるなんて大間違いだ。人を愛することにお金なんていらないんだ。僕、急いでるから!じゃあね!」

    2005-11-20 22:23:00
  • 328:

    名無しさん

    2005-11-20 22:25:00
  • 329:

    NN

    雷のスパルタ教育に影響されてる!!ダメだこんな熱血なキャラクターじゃなかったのに。アリスは店内の片隅で頭を抱えていた。あのままシュナちゃん引っ張ってこれば彩人さんにも感謝されたのに。どうして突き放したりなんかしたんだろう。「おいお前まだ30分しかたってねーのにもう帰って来たのか!どーせお前さぼってたんだろが。」「さぼってないもん!!!」雷オヤジがウルサイ。僕ちゃんと仕事してきたのに。「彩人、機嫌悪い?」東吾がソファに座る彩人に声をかける。「いや別に」さっきの出来事が頭から離れないだけだ。アリスとシュナのやり取りを見て思ったんだ。

    2005-11-20 22:25:00
  • 330:

    NN

     もしかして 俺は 人間として ホストとして 取り返しのつかないところにまで来ているんじゃないかって

    2005-11-20 22:26:00
  • 331:

    名無しさん

    2005-11-20 23:47:00
  • 332:

    名無しさん

    2005-11-21 01:34:00
  • 333:

    名無しさん

    ?

    2005-11-21 02:39:00
  • 334:

    NN

    「いらっしゃいませ!!」店内のドアが大きく開く。新人ホストが入り口へと駆け寄る。本日1人目のお客さんの登場だ。俺は入り口に視線を向ける。と、同時に息を飲む。「シュナ」路地でアリスと話した後、その足で店に向かってきたのだろう。コートが少し雨で濡れている。

    2005-11-21 03:03:00
  • 335:

    NN

    シュナは下を向いたまま、俺の顔を見ようとはしない。雷さんとアリス、2人の強い視線を感じた。「さっさささとりあえず席へ!」様子を見かねたホストが、シュナを一番隅の席へと案内する。無言のままソファに座るシュナの横に、俺が腰をおろす。するとシュナはようやく顔を上げて小さくつぶやいた。「ヘルプ、つけてほしいな。」

    2005-11-21 03:04:00
  • 336:

    NN

    2人じゃ気まずい?そういうと、シュナはそういうんじゃないけど、また声を小さくした。ヘルプはいらないの、彩人といつも2人で話してたいの!以前シュナはよくそういって新人ホストなんかが席に着くのを嫌がった。俺のほかの指名客がやってきて、ヘルプと2人きりにされたシュナはじゃあ帰る、といって帰ってしまったことも何度もあった。「わかった。」状況が状況だからか。俺は心の中でそうつぶやいた。

    2005-11-21 03:05:00
  • 337:

    NN

    理由は聞かない。客の心境なんて天気予報を当てるより、どんなギャンブルのカケを当てるよりも難しい時だってある。だけど担当ホストとしては、それくらいわからないといけない。

    2005-11-21 03:06:00
  • 338:

    NN

    「ヘルプなアキノリかミツキかあと東吾とか、」雷さんはやばいよな、そう思った瞬間、シュナが口を開いた「あの子がいい。アリス。」―マジでかよ。
    不意に声に出しそうになった自分がいた。俺は「わかった」と短く返事をすると「うん。ごめんね」とシュナは頭を下げた。さっきの2人のやり取りの延長戦をこの場でやる気か。

    2005-11-21 03:07:00
  • 339:

    NN

    アリスの接客は見れるもんじゃない、いや、聞けるもんじゃない、か。ヘルプについてほしくないホストNo1に間違いはないだろう。「おじゃましまーす」よそよそしアリスが俺たちの正面であるヘルプ席に座る。「お酒つくるねー」そういって、笑顔でグラスを持つ。目が泳いでいる。アリスなりに遠慮しているのがよくわかった。何だ、ようするに2人で話がしたいってことか。そうなんだ。この状況での「邪魔者」は俺だってことか。

    2005-11-21 03:09:00
  • 340:

    NN

    「あのね、私」目線が泳ぎ小さな声で何か言おうとしている、そのシュナの姿がすごくうっとうしく感じた。雨のせいか。イライラと頭の中での暴走がとまらない。「偶然なんだけど。さっきの見てたよ、俺。アリスとシュナ話してるの」少し強い口調で言うと、シュナはまた黙り込んだ。

    2005-11-21 03:10:00
  • 341:

    NN

    テーブルの上には汗をかいたグラス。シュナが口元に注ぐと、水滴にまみれる指。「ヘルプ」の仕事は汗になったグラスをハンカチで拭くこと。「あっ」急いでアリスはスーツからハンカチを取り出し、シュナのグラスを拭く。アリスは新人だっていっても、それくらい俺が目線で合図しなくったって気がつかなくちゃいけない。「見てたんですかっでも別に世間話してたくらいだからっ」アリスの敬語は何だか滑稽だ。

    2005-11-21 03:11:00
  • 342:

    NN

    突然帰ってきたシュナ。俺のエース級であったシュナが今、求めているのは俺じゃない。店内には客がぽつぽつと顔を出し始める。この店はメインチェンジが可能。シュナはチェンジするつもりだろう。アリスに。俺からアリスに。そうならこうしてやってやるよ。シュナ、今までありがとう。これが最後の餞別だ。

    2005-11-21 03:12:00
  • 343:

    NN

    「愛は金で買えないってアリスは言ってた。だけど俺は違うんだ。愛こそ簡単に金で買えるものだと思う。」「彩人・・・?」このままアリスに俺のエースを横取りされるわけもいかない。俺はこの店でNo1になりにきたんだ。後輩ホストに客を取られた彩人なんていわれた日には全部が崩壊だ。もうシュナには以前の経済力はない。じゃあここで、もう2度と店に顔を出せない状態にすればいい。

    2005-11-21 03:13:00
  • 344:

    NN

    閉店後、静まり返った店内の中、雷さんのパンチが俺の頬へ飛んできた。「俺は人を殴るの初めてだよ。」そう強く言い放った。隣ではカオルさんが無表情な顔をして携帯電話を触っている。「お前は人間としておかしい!!」「でもね、雷さん。あのままシュナを引っ張ったらあの子はまたAVやりますよ。雷さんがそういうやり方汚いって言ったから今日、シュナにああいって切っただけです。」
    驚くほど冷静な自分がそこにはいた。心が全く動揺しない。

    2005-11-21 03:16:00
  • 345:

    NN

    雷さんは俺に全てを教えてくれた先輩 なのに今は雷さんの教えを背けてる 俺は雷さんの期待通りに育てなかったみたいだな

    2005-11-21 03:17:00
  • 346:

    NN

    「お前よくそんなこと言えるな!!仮にそうだとしても、言い方があるだろ!?」ソファに座っていた東吾が席を立つ。そしていつもの無表情で俺につぶやいた。「アリスにシュナを取られるのが怖くて切った、んだろう。アリスに取られたという噂が充満したら彩人は負けホストになる。取り返すために色恋かけた営業かけるにも、シュナにはもう風俗の肩書きはなし、ただの一般人で経済力もない。取り返す意味もない。取られたという噂だけが残る。それが嫌で切った、んだろ。」「さすが東吾」こいつにはカオルさんとは違う意味で心の中まで読みつくされてる。今日の相手がアリスじゃなくて東吾だったら?それでも多分、俺は同じ行動に出てる。

    2005-11-21 03:18:00
  • 347:

    NN

    「彩人、それは本当なのか。」「事実です」はっきりと答えると、雷さんは表情を強張らせた。今まで見たことがないくらい、厳しい表情だった。「そんなに自分のプライドが大事かよ。」俺雷さんに新人時代、色々教えてもらった。新人の時、今までとは全く違う昼夜逆転生活の慣れない環境で、「頑張れ」と背中を押してくれたのは雷さんだった。飲めずに悲鳴をあげた体をきずかってかわりに飲んでくれたことも幾度となくあった。雷さんにしか相談できないことも、沢山あった。ただひとつ。大きく違うんだ。何を教えてもらってもどれだけ相談にのってもらっても、ただひとつー

    2005-11-21 03:21:00
  • 348:

    NN

    仲間よりも大事なもの 先輩より大事なもの No1になること もうそれ以外いらない
    もう何も怖くないと思った。「大事です。自分のプライドは自分しか守れない」立ち上がれるよ。この舞台で生きている限り。この居場所を失わない限り。女は金だ。

    2005-11-21 03:23:00
  • 349:

    NN

    もう何も怖くない  もしかして そう自分に言い聞かせてただけで 本当はずっと 怯えてた 今になって気がついた だけど、遅すぎた あのころの俺は 女を金だと見てた いまなら少し 違ってたのかな

    2005-11-21 03:25:00
  • 350:

    名無しさん

    今日ゎ終わったかなぁ?

    2005-11-21 03:27:00
  • 351:

    NN

    389さん、読んでくれてありがとうございます。とりあえず今日はこれで更新が終わりです(他の方の小説を読んでいる時間です笑)明日明後日もできる限り更新を続けますので、よかったらまたのぞいてやってください。

    2005-11-21 03:48:00
  • 352:

    マリナ

    更新されてる???待ってマシタッ??
    主さんホントに文章書くの上手ですね?引き込まれちゃぃます?彩人の気持ちも、シュナゃ雷さんの気持ちも痛い位伝わってきて、切なくて苦しぃです?これからの展開が楽しみだなぁ??

    2005-11-21 04:56:00
  • 353:

    やたらリアル      だからほんまの話みたい 主文うまいなぁ     ここおるんもったいないで主はキャバ嬢?風俗嬢?ホス?

    2005-11-21 05:37:00
  • 354:

    桃香

    失礼シマース?
    >>2-200
    >>200-400

    2005-11-21 06:08:00
  • 355:

    この人可愛いねワラ?

    2005-11-21 06:19:00
  • 356:

    桃香

    ヽ(´Д`)ノ一気読み?楽しみにしてます?主さん頑張ってね???
    (人´ー`)カワイイなんてヤーンありあとござまーす?

    2005-11-21 07:46:00
  • 357:

    名無しさん

    2005-11-21 10:27:00
  • 358:

    愛ニャン?

    初めまちてッッ??
    この小説メチャ好きデス?
    がんばってくださぃねッ?

    2005-11-21 11:50:00
  • 359:

    名無しさん

    ?

    2005-11-21 13:32:00
  • 360:

    名無しさん

    2005-11-21 15:12:00
  • 361:

    ??????

    ?しおり?

    2005-11-21 18:20:00
  • 362:

    ?

    彼氏とハマッて読んでマス?

    2005-11-21 20:29:00
  • 363:

    名無しさん

    更新して?

    2005-11-22 08:41:00
  • 364:

    名無しさん

    待ってるよ?

    2005-11-22 18:05:00
  • 365:

    主です

    たくさん感想いただきありがとうございます。今おきて出勤準備、仕事なので更新は祝日の明日夕方〜夜ごろになります。読んでくださってる方、すみません

    2005-11-22 19:57:00
  • 366:

    名無しさん

    2005-11-22 23:09:00
  • 367:

    名無しさん

    2005-11-23 04:32:00
  • 368:

    キラ

    ?記念パピコ?

    2005-11-23 07:54:00
  • 369:

    なきほ

    ホントに胸に響いてきたよ…頑張ってね。待ってます

    2005-11-23 10:24:00
  • 370:

    NN

    読んでくださっている方、感想を下さった方、ありがとうございます。

    2005-11-23 19:32:00
  • 371:

    NN

    仕事が終わって家に着くのが昼の12時。ほんっとに流れに逆らうかのように真逆の生活をしてる。安眠..なんて、ここ最近した覚えはない。腹の中で溢れかえるかのような酒の波に襲われながら目を閉じる。携帯電話が鳴ると瞬時に反応。客からのメールはどんな時間でもいっさい手を抜かない。シャワーを浴びて何となくタバコを吸ってそれから..歯を磨いてそれから..。

    2005-11-23 19:34:00
  • 372:

    NN

    玄関のチャイムが勢いよく鳴る。朝っぱらから何だ。眉間をよせてドアの扉を開けると同時に大きな声が入り込む。「あやちゃーん。いっれてー」「カオルさん!」なんと現れたのはカオルさんだった。「家、知ってましたっけ」驚いた顔で声を出すと「とーごちゃんに聞いてん!おじゃま!」と、まるで『自分の家』のようにズケズケと玄関からリビングへと歩き出す。金髪の髪の毛が揺れる。胸には大きなクロスのダイヤが光る。太陽の光に反射する。カオルさんから朝の匂いを感じた。

    2005-11-23 19:34:00
  • 373:

    NN

    俺が止める間もなくリビングにやってきたカオルさんは部屋を見渡し「うわーええ部屋やん!」と、絶叫した。「ここ18階建てマンションやろー家賃いくら?俺もここ引っ越そかなー。」カオルはリビングのカーテンを広げると同時に、窓を開け、ベランダに出る。「すげぇ朝の景色もいい感じやんっ」「家賃は20万くらいですけど」「たかっ!ねぎってもらえんかなー」

    2005-11-23 19:35:00
  • 374:

    NN

    ・・20万。カオルさんだったら値切る値段じゃないんじゃないですか今つけてるネックレスは部屋の家賃の5倍くらいの値段だと思うんですけどと、言いたかったが「値切るのは無理ですよ」とつぶやいた。月収700万円越えのホストの口から値切る、はないだろう。「そっかー残念やなー。なぁあやちゃん2日くらい家泊めてや!ちょっと寝かせて!」「へ?」突然やってきて、気がつけば部屋の中まで押し入ってきたカオルさんは俺に「お願いっ」と手を合わせて頭を下げた。時計は12時15分を指していた。

    2005-11-23 19:36:00
  • 375:

    NN

    「自分の家、どうなったんですか?」「それが今やっかいやねんなー借金取立てのお兄ちゃんがきててーって違う違う!」1人で「ボケ」と「ツッコミ」をかましたカオルさんを横目に、「この人は何時に会っても本当に元気な人だな」と関心してしまった。東吾から聞いた話では、確かカオルさんは昨日、仕事が終わってそのまま雑誌の撮影で、同伴して店に来ていたから睡眠時間は0に近かったらしい。つまり丸1日近く寝ていないのだ。それでいて今、仕事終わりでだいぶ酒も入ってるのにこのパワーだ。

    2005-11-23 19:38:00
  • 376:

    NN

    「ちょーっちストーカーみたいなんにあってて。家の前とかいて怖いねんなーだから、店の子の家転々としてるねんな。やし頼む!」―ストーカーか。ありえる話だ。「いいですけど…」俺はカオルさんが全開にあけたカーテンを閉める。「ほんまに!ありがと!よかったー助かった!さっそく風呂かりるわー!」「あ、はい、どうぞ..。」なんだか完全に話のペースを持っていかれている気がする。カオルさんは2ヶ月に1回くらい部屋を引っ越すっていう噂があるけど、あれは多分本当なんだろう。俺も半年に1回は引越しをする。なにがしら客とトラブルになるからだ

    2005-11-23 19:39:00
  • 377:

    NN

    不思議な人だ。客にだってこうだろうな。警戒している相手にでもドンドン、最初は強引に.入り込んでいっても、最後にはそこにカオルさんがいることが自然になっていくんだから。天性のホストって呼ばれているのはきっとそういうところに理由があるんだろう。

    2005-11-23 19:40:00
  • 378:

    名無しさん

    2005-11-23 22:51:00
  • 379:

    名無しさん

    続き気になる?

    2005-11-23 23:30:00
  • 380:

    名無しさん

    ?

    2005-11-24 03:47:00
  • 381:

    名無しさん

    2005-11-24 13:40:00
  • 382:

    NN

    俺がリビングに布団をひいていると、風呂から出てきたカオルさんは「あっ俺ひくで!」と駆け寄ってきた。「これTシャツと下ジャージでいいですか」差し出した黒色のジャージを見ると「かっこいいやん!」とカオルさんは笑顔になった。「ありがとなー。」まさかカオルさんにジャージを貸す日ができるとは思わなかった。「彩人部屋で寝るん?」「そうですけど。」「そんな寂しいこといわんとさー修学旅行みたいにこう、こっち横布団ひいて寝たらいいやん。俺こんなだだっぴろいリビングで1人で寝たら寂しくて死ぬわ!」気がつけば俺はもう1セット布団をかかえてリビングにやってきていた。

    2005-11-24 23:11:00
  • 383:

    NN

    本当に完全にカオルさんペースだ。もう1時。体がだいぶだるい。それをわかってか、カオルさんは「あやちゃんごめんなーわがままゆうてー」と、つぶやいた。部屋を完全に閉め切る。カーテンの外には太陽が照っているはずなんだけど、この部屋はもう何時なんだかさっぱりわからない。カオルさんが部屋にいる時点で、もう全く違う空間に見える。「あーっ」声を上げるとカオルはリビングの床に散乱する膨大な数のホスト雑誌を手に取る。「俺の表紙のやつやーいやーこうして見るとハズイ!この写真ちょっと写り悪いしなー。」

    2005-11-24 23:12:00
  • 384:

    NN

    「カオルさんは自分が載ったのとか、店が載った雑誌とかは編集の人からもらわないんですか?見たりとかしないんですか?」俺は自分のページをよく見る。写真ひとつにしても、ああこっちの角度の方がよかったかな、とか、ちょっと写りが悪いかな、なんていってみたり。毎回「今回どう!?」と感想を求めすぎて、東吾から「うざい」なんていわれることもしばしばだ。だけどそれ以上にカオルさんのページは隅から隅まで見ている。「俺なぁコラム連載してるやん?コラムは見て今回つまらん!とかダメ出しするねんけど、他の自分のグラビアとかインタビューとかはほっとんどみぃひんなぁ。」「何でですか?」

    2005-11-24 23:13:00
  • 385:

    NN

    さっきから彩人インタビュアーみたいになってんなぁとカオルさんは笑った。気がつけばカオルさんを質問攻めにしていた自分がいた。本当に雑誌のインタビューみたいだ。「最初はあっ俺雑誌載ってるわ!なんて思ったんやけど。だんだん雑誌の中に氷咲カオルがいても、俺がおらんってわかって。自分のことかどうかってピンとこぉへんねん。」カオルさんは布団にもぐりこんだ。俺は一瞬呆然としたんだ。―じゃあ雑誌の中のカオルさんは何? 今俺と話しているカオルさんは?天性のホスト・氷咲カオルなんて人間はほんとうにカオルさんの中に存在してるのかな。

    2005-11-24 23:14:00
  • 386:

    NN

    よく考えれば入店してから一度として、カオルさんと一対一で長く話したことはなかった。カオルさんは小さくつぶやいた。「そろそろ被写体するんは飽きたのかもしれん」カオルさんの言葉に隠された本当の意味を知るまでそう時間はかからなかった。

    2005-11-24 23:15:00
  • 387:

    NN

    ■■
    ホストクラブなれしている客、今日が初めてだとツレと2人で現れる客。ホスト目当てに来る客。ただ仕事のストレスを 発散させに現れる客。客の種類も目的もばらばらだ。ただホストにかける金に「欲望」を混ぜ込んでいる。そしてその欲望の裏には、寂しさが重なりあってるように見える。

    2005-11-24 23:17:00
  • 388:

    ?

    おもろい!

    2005-11-24 23:23:00
  • 389:

    NN

    ?さん 418さん 419さん 読んでくださりありがとうございます!!(^^)

    2005-11-24 23:39:00
  • 390:

    NN

    その女は、新規だった。火曜日の深夜2時に、1人で店に足を入れた。胸まである黒髪。アーモンドのような目元。薄いレッドのグロスが口元で光る。「いらっしゃいませ!」ホストが一斉に頭を下げると女は照れたように小さく頭を下げた。そして案内されるままに席についた。「でねーでっ聞いてる、彩人?」「ああ。」アンジュ席に座っていた俺は、その女を遠くから一瞬横顔を見ただけだった。

    2005-11-24 23:40:00
  • 391:

    NN

    新規の客だ。ホストはみんな一度は顔を見せに行く。そこで自分をアピールして指名をもらう..。俺はシュナというエースを失ってから新規に敏感になっていた。「もー彩人っ寝てるのぉ?ぼーっとして」アンジュが心配そうな顔で彩人の顔を覗き込む。「シャンパン飲んだら目覚めるかも」笑いながら彩人がいうと「おしきた、クリューグ!」アンジュはクリューグをはじめ、シャンパンを一瞬にして数本おろした。

    2005-11-24 23:41:00
  • 392:

    NN

    コールがおこる店内で、奥に座っている新規の女は、驚いたように彩人の席を見ていた。派手なシャンパンコールが終わる。その後、なじみの客が3、4組現れ俺は、慌しく席を行き来きしていた。その横で同じようにカオルさんも忙しそうに席をまわっている。カオルさん指名の客は大体、1時間で15分〜10分しかカオルさんと話せない。人気ホストは指名がとにかくかぶり、それでもとカオルさんを指名する客は、どんどんシャンパンをおろし相当太い客が多い。「彩人、新規つけ。」と、雷さんに声をかけられた。ああ、あの席か。「ちょーっと乾杯」「ええっ彩人もぉどっかいくの?」女が彩人のスーツを引っ張る。「いやすぐ戻るよ」そういって俺は女の頭をなで、急いで新規の客のもとへ歩いた。

    2005-11-24 23:43:00
  • 393:

    NN

    「初めましてー彩人です。」「あっはじめまして、愛です」「愛ちゃんね」俺が笑うと、女は頭を下げた。こりゃあホストクラブ初体験だな。女の顔を見ると、そこそこ綺麗な顔をしている。髪の毛は巻かずストレート。黒いジャケットに白のキャミソール、細身のGパンに黒色のサンダル。水商売や風俗のような派手さはない。昼職か..何となくそんな感じがした。時計ナシ。アクセサリーなし。バックは小さな黒。これは細いな。一瞬にしてそう思った。

    2005-11-24 23:44:00
  • 394:

    NN

    「今日はどうしてお店に来たんですか?」「えっと..一回こういうところにきてみたかったの」そうなんだ、と俺は返す。10分もたたないうちに、他のホストが現れたので俺は名刺だけ置き席を立った。通路を歩いていると、すれ違ったカオルさんが俺につぶやく。「あの新規。愛ちゃん。」「え?」俺が振り返る。「あっれは太い思うで。」「は?」意味がわからなかった。俺は意味のわからないまま、席に戻った。太い?そんなわけはないだろ。

    2005-11-24 23:45:00
  • 395:

    NN

    次にアリスが愛の席についた。「はじめましてー」アリスが微笑むと、愛は「はじめまして」といった。「愛さんはいくつですか?」「22だよ。アリスくんは?」「18!」「若っ!」合コンみたいな会話が場を和ませる。愛にも自然と微笑みが出る。「ねぇアリスは何でホストになろうとしたの?」愛は酒を作り出すアリスの顔を見てつぶやいた。「えーっなになにいきなり」突然の質問にアリスは目を白黒させる。「何かキッカケ、あるでしょ?人が何かする時は」「そぉだけど。うーん、きっかけかぁうーん」ホストになとうとしたきっかけ..はテレビを見てかっこいいなぁって思っただけの、すごくミーハーな理由なんだけどなぁ、そんなこといったらカッコ悪いしもっと何か絵になることいわなきゃいけないのかなぁ、アリスは答えに詰まる。

    2005-11-24 23:49:00
  • 396:

    NN

    「ごめん困らせちゃった?」「ううん、ミーハーな理由ではずかしいから言えないよ」アリスはいただきます、っと、いってグラスを持ち上げる。カチン、という音が小さく響く。「後悔したくないんだよね。やりたいことやりたいなぁって思った。」「もしホストして売れないままだったらどうするの?」愛がアリスの答えくいつく。「今、現にこうして僕、売れてないんだけど、何か明日があるっていう希望があるんだよね」「希望?」グラスの汗をアリスはハンカチで拭く。

    2005-11-24 23:51:00
  • 397:

    NN

    「うん、希望。だって明日があるじゃん。明日があるってことは、明日にはもしかしたら可能性があるってことかもしれないよね。今日苦しくても泣いてても、明日にはどうなるかわかんないじゃん。」「希望・・明日がある」愛がグラスを両手で抱える。「あっごめんね偉そうなこといって、ごめんっ。ちょうしのった!」アリスは頭を下げた。いいのいいの、と、愛は大きく手を振った。愛は、指名をアリスに入れたようだ。初の指名にアリスは大喜びし、雷さんは「アリス調子にのるな」といっていたけど、内心は嬉しそうだった。

    2005-11-24 23:53:00
  • 398:

    NN

    アリスは早速席についた。その様子を心配してか、雷さんも保護者のように愛の席についた。何だかんだいってアリスを一番心配してるのは雷さんだ。せっかくついた初めてのお客さんに無礼がないように監視するのだろう。「指名ありがとー!初指名なんだよね。嬉しいなぁ」アリスがニコニコすると、雷さんは横で「ヘルプの雷です」と微笑んだ。「どうも」と愛は笑った。「こいつのどこがよかったですか?」雷さんが単刀直入にそう訪ねると「一生懸命なところ」と答えた。そして「あのお酒なに?」と店の中央に置かれたショーケースを指差した。「あれはねーリシャールっていうお酒だよ。お値段100万」「あれおろして?」「は?」アリスが聞き返すと、「あれ、飲みたいから。」一瞬席が凍る。

    2005-11-24 23:54:00
  • 399:

    NN

    雷は「あっあれは100万で」お金の心配が..と付け加えようとした瞬間、愛は黒いバックから100万円の束を置いた。「ちゃんと、お金、あるんで。」そう言った瞬間、また席が凍った。雷は「あつし!リシャール出して」と大きな声で新人ホストに声をかける。あつし リシャール出して その声に俺は振り返る。今…リシャールって聞こえたのは気のせいか?俺があつしを見るとあつしはリシャールを持ちアリスの席に置いた。「リシャールはいりました!ありがとうございます!」ホストの声が響く。

    2005-11-24 23:55:00
  • 400:

    NN

    愛ちゃん あっれは太いと思うで カオルさんの声が響く。その言葉に後押しされるように、アリスの席でドンペリが10本空いた。マイクごしのポン、ポン、とどんどん抜かれていく酒の筒が愛の太さを物語った。愛はその日300万近くアリスに落とした。アリスはそのまま愛とアフターで焼肉を食べに行くらしい。朝から焼肉..さすが最年少ホスト。若さとパワーが違う。

    2005-11-24 23:56:00
  • 401:

    NN

     「あーっ俺も愛ちゃんの指名ほしかったわー」カオルさんは、携帯電話を片手にソファに座る。欲しかったーというわりにあんまり、羨ましくなさそうな気がした。カオルさんの客には愛クラスの上客は少なくない。「カオルさん、なんであの愛って子が太いってわかったんですか?」そういうと、カオルさんは笑った。「カン」は?俺が聞き返す。「古いけど、ビビってきただけやって」笑いながらカオルさんは店を出て行った。アリスに謎の太い客がついた。

    2005-11-24 23:58:00
  • 402:

    NN

    朝の光がまぶしい。夜に仕掛けたトリックが、朝の光の前では丸裸になってしまう気がした。アリスと、愛は焼肉屋に足を踏み入れる。駅の近くには夜のにおいを漂わせた女が2、3人いた。「可愛い、あれどこのホスト?」「カムプリでしょ?前新人特集か何かで見た」「うそうそ可愛い。あれ彼女かな」そんな声が聞こえてきた。「アリス人気者だね。」「えへへ」愛に誉められアリスは照れくさそうに笑った。酔っ払って道路に寝転んでいるホストを見て愛がつぶやく「ホストって大変な仕事なのね。」

    2005-11-25 00:00:00
  • 403:

    NN

    焼肉屋はガラガラで鉄板の音だけがジワジワと音を立てる。アリスは「いただきます」と割り箸を折る。「どうぞ」と、愛が微笑む。愛はその日を皮切りに連続して店に現れた。小さなかばんの中にパンパンにふくらがった札束は、愛の太さを物語っていた。連日連夜の豪遊。ドンペリが音を立てて空き続ける。アリスの成績は右肩上がりだった。「今日も愛ちゃんくるのかよ?」雷さんがアリスの肩を叩く。アリスは現在、第2週目の段階で売り上げNo5になっていた。

    2005-11-25 00:02:00
  • 404:

    NN

    「くるとおもうけど」アリスは無表情で携帯電話をながめる。気がつかないうちにアリスも少しホストの顔になった気がした。「どうしたんだよ、あんまり嬉しくなさそうじゃねぇか。」「うん。」ここまで売り上げが売りあげが伸びれば有頂天になるだろうと予想していたアリスが、売り上げが上がるほど暗くなっている。「何かこれでいいのかなぁって思うんだよね。」アリスはため息をつく。「愛ちゃんどんなお酒を沢山おろしても全然嬉しそうな顔しないんだよ。そりゃあ笑ってくれたりするけど、何か違うってゆうか..」

    2005-11-25 00:03:00
  • 405:

    NN

    ホストとして。アリスが初めて自分の仕事に対して、自分の客に対して向き合おうとしている。今はそっとしておくべきか。雷は悩むアリスを横目に小さくため息をついた。1時半。愛は店内に現れた。そしていきなりドンペリを入れた。さすがの彩人も愛を意識せざるおえなかった。ヤバイ。あれはかなり太い。愛の席ではシャンパンコールが続く。今日は何本あけるんだろうか。

    2005-11-25 00:06:00
  • 406:

    NN

    アリスは「おはよー」といって愛の横に着く。「アリスーおはよ。今日、ラストまでいるからアフターいこうよ。何か食べたいものある?」愛は口にタバコをくわえる。同時にカチッと音をたててアリスはシルバーのライターを向ける。「うーん。特にないなぁー」「お寿司とかは?アリススキそうじゃない」愛は微笑む。この微笑が不自然だとおもったのはいつからだろう。自分にお金を使って酒を飲みに来てくれてるお客さん。そのお客さんに心からの笑顔を向けてもらいたいのに。なんてそんな考え、あの雷の影響なのかな。

    2005-11-25 00:13:00
  • 407:

    NN

    何だか自分がホストだということに物凄く不甲斐なさを感じた。ホストとしてできること。そんなこと本当には一つもないと思った。

    2005-11-25 00:16:00
  • 408:

    名無しさん

    2005-11-25 01:08:00
  • 409:

    マリナ

    ホントぉもしろぃデス?アリス好きだぁ??笑 続き楽しみにしてまぁす?

    2005-11-25 04:34:00
  • 410:

    ?ァム?

    ゥチもァリス派?↑サン気が合ぅッてぉもッて初カンソゥ??ゥチのメィンとカオルチャンが似てるしカオルチャンもスキ???どぅなるんショ…ャッパ心中なんカナ

    2005-11-25 04:42:00
  • 411:

    麻衣子☆ ◆vqwsSGDLQ2

    時間をかけて読ませていただきました?読んでいて、吸い込まれるような文章力ですね?おもしろい?今後も期待します?

    2005-11-25 06:37:00
  • 412:

    名無しさん

    2005-11-25 10:39:00
  • 413:

    名無しさん

    ?

    2005-11-25 10:52:00
  • 414:

    名無しさん

    2005-11-25 12:02:00
  • 415:

    マリナ

    ?アム?さん気が合いますねッ??

    ??ァゲァゲ??

    2005-11-26 01:14:00
  • 416:

    アム?

    まりサン?主ゎ風かホスか

    2005-11-26 06:05:00
  • 417:

    ぬしは

    アクア狂やろワラワラ

    2005-11-26 06:27:00
  • 418:

    ァム

    ブンが切れてたァァあっしゎアリス?

    2005-11-26 06:32:00
  • 419:

    リン?

    ぁたぃわひかるサン大好き?

    2005-11-26 12:37:00
  • 420:

    主です

    明日の深夜ごろ更新します。読んでくれてる方ありがとうございます。寝ます?

    2005-11-26 13:29:00
  • 421:

    名無しさん

    ?

    2005-11-26 15:40:00
  • 422:

    マリナ

    ぁげちゃぅ??

    2005-11-27 01:04:00
  • 423:

    名無しさん

    2005-11-27 07:44:00
  • 424:

    NN

    感想有り難うござします(^^)主はアクア行ったことはないです(^^:)リンさん、マリナさん、麻衣子さん、名無しさん、アムさん、感想ありがとうございます。

    2005-11-27 22:03:00
  • 425:

    NN


      どうせ死ぬなら東京で死にたいと思った 東京で死にたいんじゃない 東京と死にたかった

    2005-11-27 22:09:00
  • 426:

    NN

    昼12時半。アリスと愛はいつものように、繁華街へと向かっていた。夜には全く浮かない派手な金髪にスーツのアリスは、昼間には「ホストだ」と指をさされ、「うわー」という声まで聞こえた。お寿司お寿司―とアリスが微笑むと、愛もほんとアリスって可愛いねとつぶやいた。「アリスはいいホストだよね」「えっ何突然」驚いたアリスは足が止まる。「だって何かホストって感じしないよ。癒されるアロマみたいな。」「マジで?照れるなぁアリスじゃなくて源氏名アロマにすりゃあよかったなぁっ」

    2005-11-27 22:10:00
  • 427:

    NN

    アリスは細い路地裏に入り込み、自動販売の前に座る。愛もつられて横にしゃがみこむ。「アハハ。アハハハ。アリスおもしろいね」愛が口に手を当て大きな声で笑い出す。あまりの声の大きさに周囲の人々は振り返る。「あーーあっ!!」アリスが愛を指差して叫ぶ。「えっ何!」アリスの声に愛が笑いを止める。「愛ちゃん、初めて本当に笑ってくれた気がしたよ、今」「え」「愛ちゃんの本当の笑顔、見れた気がして」

    2005-11-27 22:11:00
  • 428:

    NN

    嬉しかった。やっと見せてくれた愛ちゃんの笑顔が。すごく嬉しかった。アリスはポケットから小銭を取り出し、コーヒーのランプを押す。「あっ愛ちゃんもコーヒーでいい?」「うん。あっあと、あ、あのねアリス..」愛は重たい口を開く。

    2005-11-27 22:12:00
  • 429:

    NN

    「愛?」その瞬間、背後から男が愛の顔を覗き込む。「やっぱりそうだ、愛だ」「タカシ..」一気に愛の顔色が変わる。スーツをピシっと着こなしサラリーマン風の男。短髪の黒髪が、彫りの深い彼の顔を際立たせている。年齢は、24,25だろうか。

    2005-11-27 22:13:00
  • 430:

    NN

    「知り合いなの?」「うん..まぁ」アリスが訪ねると、愛は小さな声でつぶやいた。その様子を見てか、タカシはアリスを上から下までジロジロと見る。「彼氏..?じゃないよな。ホストくんか何か?」タカシはフっと笑いアリスを見る。何だよこいつ人のこと見下すみたいに..男の仕草、言葉、視線、アリスの気に触る。愛は黙ったままだ。

    2005-11-27 22:16:00
  • 431:

    NN

    「まぁ愛なんかいいカモだよな。お前、俺のこと裏切っておいてすぐにホスト遊びか。さすがだな」「ちょっとお前タカシか何か知らないけど、いきなり失礼じゃん!!」食いつくようにアリスがタカシをにらむ。「事実じゃないか。俺はな、2年付き合って愛と結婚する約束までしてたんだよ、2ヶ月前までな。」「結婚..?」アリスは驚いて顔をしかめる。愛は下を向いてうつむいている。

    2005-11-27 22:17:00
  • 432:

    NN

    「お前みたいな馬鹿なホストにはわかんないだろうけどな、こいつ、俺のこと騙してやがったんだよ。」タカシの声が大きくなる。「コソコソ風俗なんかで働きやがって!!こいつはなぁ汚い女なんだよ!!!汚い体しやがって!!俺が会社リストラされて稼ぎがない時、こいつはのうのうと風俗で金作って俺にあげるなんて金渡してくるような汚い女なんだよ。お前いつも俺のこと馬鹿にしてたんだろ!!??風俗で金作って私の方が金もってるみたいな顔してよ」

    2005-11-27 22:18:00
  • 433:

    NN

    何だよこの男 何だよいかれてんじゃないのかよ アリスはふと横目で愛を見た。愛は必死に涙を我慢しようと、目をこすっていた。きっと彼女が笑えなかったのはこの男のせいなんだ。男のために大金ためて、別れて、使う意味がなくなったからホストで流すように使ってるんだ。だとしたらー..

    2005-11-27 22:19:00
  • 434:

    NN

    「そんなの関係ないじゃん!!あんたのこと助けようとして愛ちゃん風俗で働いてたわけじゃん!!風俗やってりゃ体が汚いなんておかしいじゃん!!!風俗で働いて平気な女の子なんていないよ!!あんたのためだから頑張れてたんじゃないのかよ!!」アリスは大声で叫んだ。きっと、多分だ。僕はきっと愛ちゃんの苦しみはわからない。だけど僕は思う。人を否定する資格なんて人間誰もみんな持ってないんだ。

    2005-11-27 22:22:00
  • 435:

    NN

    愛する人を守るため 自分の中の何かを捨てなくちゃいけない時があるはずだ 愛ちゃんはきっとそうだったはず 体を張って この男を守ろうとしたんだ「僕からみたらあんたの方がよっぽど汚いよ。彼女のこんな気持ちもわからにで!愛ちゃんに謝れ!!」「何だよお前!!」タカシのパンチが頬に飛ぶ。「きゃー!!」愛が悲鳴をあげる。「愛ちゃんに謝るまで僕、殴られ続けてもいいよ」「何だよお前頭おかしいんじゃねぇの」

    2005-11-27 22:24:00
  • 436:

    NN

    頭がおかしい それって正しい気がするよ 僕は愛ちゃんにあっておかしくなった 急にどきどきしたり 金だと思ってた気持ちにいつしか金って文字が消えて愛するって気持ちを覚えたんだ ホスト失格なのかな 感情で動いてしまう僕は ホスト失格なのかな だけど 人として 人でいたいから 僕はホスト失格といわれたって構わない だって守りたいものがあるんだから

    2005-11-27 22:26:00
  • 437:

    名無しさん

    しぉり????

    2005-11-27 22:37:00
  • 438:

    名無しさん

    ?しおり?

    2005-11-27 22:39:00
  • 439:

    NN

    477さん 478さん しおりしてくださってありがとうございます(^^)

    2005-11-27 23:25:00
  • 440:

    NN

    「やめて!!やめてタカシ!!」愛はタカシの腕を掴む。タカシはフっと笑った。「まぁせいぜいホストと遊んどくんだな」そういうと、タカシは笑いながら路地から消えていった。すぐに愛は倒れこんだアリスの背中をさする。「大丈夫!!??ねぇ大丈夫、アリス!!」「うん..」そう返事するアリスの唇が切れている。血が流れ出す。愛はカバンからティッシュを取り出す。

    2005-11-27 23:26:00
  • 441:

    NN

    「あたし、あの日カムプリに行ったのは何でだろうって、最近思ったの。同じ職場の女の子にも、ホストに通ったりしてる子はいたわ。だけど、あたしはホストなんか絶対行かないって思ったの。だけど、あの日、タカシやうちの両親やらに、風俗してることがばれて..大騒ぎになって、もう帰ってくるなって勘当されたわ。その日の深夜、行く場所もなくってただフラフラして歩いてたの。もう死んでしまおうかとも思った。その時、そうだ、ホストいこうって思った。無駄なお金なんだし、一気に使い果たそうと思った。どうせホストもそれが狙いなんだしって思ったの。ハッキリ割り切れてるし、気持ちがいいと思ったの。」

    2005-11-27 23:28:00
  • 442:

    NN

    そういうと、愛は小さな声で、つぶやく。「だけど、だけど、アリス、あなたみたいなホストがいったから、あたしは」愛は瞳から涙を流す。ひとつ、またひとつ、愛の頬を伝う。「アリスが最初にあたしにいった言葉が忘れられないの。明日があるから、明日があるってことは明日に希望があるかもしれないってことじゃんっていったよね。その言葉聞いたとき、あたしまだやり直せると思ったの」あふれ出す涙が止まらないように、愛は話し続けた。アリスは、そっか、とつぶやく。

    2005-11-27 23:29:00
  • 443:

    NN

    「何だかね。僕..今まで何かこう、人に何か伝えたりするのって馬鹿らしいって思ってたんだよね。どうせわかってもらえないし、誤解されるくらいなら何も伝えなかったらいいんだって。」「うん、うん」アリスの唇をティッシュで拭きながら、愛はうなずく。「だけど、何かいま、思ったんだ。口に出さないと伝えられない気持ちがあるんだって。僕、愛ちゃんが好きみたい。」「アリス。もう、もういいから..」「泣かないでよ。僕まで悲しくなるんだ。」「違うの、違うの、悲しくないの。私も今知ったの、涙って悲しい時だけに流れるものじゃないんだって。人を好きだっておもったときも流れるものなのね」

    2005-11-27 23:30:00
  • 444:

    NN

    抱きしめたら愛ちゃんの「何か」が伝わってくる気がした。人は抱きしめあうことで、人を感じ人を愛し人を想う。なんてかっこつけた言葉だなと思った。だけど今は愛ちゃんを感じて、愛ちゃんを愛して、愛ちゃんを想ってる自信があるよ。誰よりも、きっと誰よりも。これからも、ずっと。

    2005-11-27 23:31:00
  • 445:

    ?

    雷くんのシーンもよかった?でもアリスのもいい?

    2005-11-27 23:44:00
  • 446:

    名無しさん

    2005-11-28 01:31:00
  • 447:

    マリナ

    ???ヶ゙?ヶ゙??
    ぅゎァ〜ん??ぃぃ話ャァ?胸がキュィーン?ってなるぅ-?ホンマ胸ぅたれるゎぁ??
    涙ゎ人を好きって思った時に流れるっての、めっっっちゃよく分かる??そのとーりです???????

    2005-11-28 05:08:00
  • 448:

    名無しさん

    ?

    2005-11-28 07:02:00
  • 449:

    なきほ

    おひさデス(^O^)すごい良かったよぉ!!頑張ってね

    2005-11-28 10:29:00
  • 450:

    名無しさん

    2005-11-28 10:52:00
  • 451:

    名無しさん

    ?しおり?

    2005-11-28 11:03:00
  • 452:

    名無しさん

    大好き?

    2005-11-29 03:15:00
  • 453:

    名無しさん

    2005-11-30 00:19:00
  • 454:

    NN

    ■舞台は用意されてた 同時に終幕も用意されてた もう この街を振り返ることはしない 二度と まるで打ち上げ花火。その言葉がピッタリだった。カオルさんはTVや雑誌に連日現れた。「カオルー最近、いつにもまして絶好調だな」雷さんが微笑むと「当たり前やん。氷咲カオルはいつでも絶好調や」と笑った。だけどカオルさんはどの雑誌を見ても同じ笑顔で微笑むんだ。他の表情は見せないんだ。それはまるでカオルさんが残した「遺書」みたいだった。微笑むカオルさんはきっと、「氷咲カオルの終わり」を告げていたんだろう。 大きく咲いて、散り際は静かに。誰も気がつかないうちに、静かに夜の空を散っていく。

    2005-11-30 00:19:00
  • 455:

    NN

    俺がどんなに体を痛めても 苦しんでもがいても No1になりたかったのはカオルさんに勝ちたかったから カオルさんを尊敬していた だから、勝ち上がってカオルさんの横に並びたかった カオルさんがいてこその俺のホスト人生だった だから もしカオルさんが消えてしまったのなら 俺は同時に夢を失ってしまうんだ 

    2005-11-30 00:20:00
  • 456:

    NN

    その日、深夜2時に俺は出勤した。いつもと何も変わらないはずだった。バックルームに入ると、雷さんが血相を変えた顔で俺の肩を叩いた。「彩人、カオルから何か連絡とか、なかったよな」「え?ないですけど」俺が驚いた顔をすると、雷さんは小さな声でつぶやいた。「カオル、携帯突然解約したみたいで、繋がらないらしいんだよ。俺も今カオルのお客さんから聞いたんだけど」カオルさんが携帯を解約?「マジですか?」「そうなんだよ。それに今日まだ来てないし、あいつ無断欠勤なんて一度もないのに、何かあったんじゃないかって心配になってさ」

    2005-11-30 00:21:00
  • 457:

    NN

    そりゃあ雷さんが心配する気持ちはわかる。2時といったらカオルさんがもう出勤している時間だし、携帯が解約されてるなんておかしい。俺は自分の携帯からカオルさんに電話をかける。−お客様のおかけになった電話は 現在使われておりません 「本当だ..」俺はモヤモヤした気持ちのまま仕事につく。カオルさんの客が何度も来たけど、雷さんが今日は欠勤してて、と話していた。

    2005-11-30 00:22:00
  • 458:

    NN

    その日の8時過ぎ、店はクローズし店内には酔って寝転んでるホストがたくさんいた。いつもと変わらない朝。ただその中にカオルさんがいないだけ。「今日カオルちゃんどぉしたんだろぉねっ」アリスが俺の顔を覗き込む。「携帯も解約されてるみたいだし、何かあったのかなとは思うけどな」彩人が返事をするとアリスは夜逃げしたとか!と笑った。あのカオルさんが無断欠勤。突然の携帯解約。

    2005-11-30 00:24:00
  • 459:

    NN

    ホストの情報が書かれた携帯サイトを見ると、「カオル携帯解約されてる!」「メールがエラーで返ってくるんだけど、カオル飛んだの?」「飛ぶわけないじゃんあんなに売れてるし今日発売の雑誌もバンバン出てるし」「雷ちゃんが今日は休みってゆってたよ」「でも雷ちゃんどもってなかった?様子おかしいし」と、すでにカオルさんの客が書き込んでいて、大騒ぎになっていた。

    2005-11-30 00:25:00
  • 460:

    NN

    「俺、今からカオルさんちいって様子を見に行くよ」ソファから立ち上がると「彩人、俺も行く」と、雷さんが同時に立ち上がる。歌舞伎町からタクシーで15分。その距離にカオルさんのマンションはある。そういえばストーカーに悩まされてうちに泊まったことがあったけど、カオルさんのマンションに来たのは初めてだった。雷さんも、「今まで1回しか行ったことねぇんだよなぁ。あいつ、秘密主義だから」とタクシーの中でつぶやいた。

    2005-11-30 00:26:00
  • 461:

    NN

    車の中では原田さんが好きなやたらにうるさいヘビロックがかかる。仕事終わりの体にガンガン、ロックの音が耳を責めてくる。原田さんはそれに気がついてか、音を消す。「カオル、会えました?どうなってました?」助手席に座った雷さんが原田さんの顔を見る。すると渋い顔をした原田さんの表情がミラー越しに写る。「いや、それがマンションの部屋、昨日で引き払われてたみたいなんだよ。あの部屋にはカオル、もう住んでないみたいだ。」その言葉を聞いた瞬間、言葉を失った。

    2005-11-30 00:28:00
  • 462:

    NN

    部屋が引き払われて 携帯が解約されて 今日の無断欠勤 これじゃあカオルさんは飛んだみたいじゃないか。動揺する俺と雷さんを横目に、原田さんはつぶやく。「大変なことになったな。No1が飛ぶとなると..」

    2005-11-30 00:29:00
  • 463:

    NN

    俺は家に戻り、今日発売のホスト雑誌を手に取った。カオルさん。一体どうしたっていうんだ。何でこんな突然消えたりするんだ。俺はその日、カオルさんが載った雑誌を全部読み返して、カオルさんの歴史をたどったけど、答えに辿り着くことはできなかった。

    2005-11-30 00:32:00
  • 464:

    名無しさん

    ?しおり?

    2005-11-30 00:45:00
  • 465:

    名無しさん

    めっちゃ気になる?

    2005-11-30 01:00:00
  • 466:

    マリナ

    主サンいつもご苦労様デス?

    ってか続きがスゴィ気になる???気になりスギて今日ゎ寝れなぃょぉ???もぅすぐ完結かぁ…。淋しぃ気がスル?でも頑張って下さぃ???

    2005-11-30 03:48:00
  • 467:

    名無しさん

    2005-11-30 07:05:00
  • 468:

    名無しさん

    2005-11-30 07:49:00
  • 469:

    名無しさん

    ?あげ?

    2005-11-30 23:07:00
  • 470:

    名無しさん

    ?しおり?

    2005-11-30 23:47:00
  • 471:

    名無しさん

    風俗やって平気な子なんていない あんたのためだから 頑張れたんだよ 誰かのために何か捨てなきゃいけないときがある ありすのことばすごい感動しました。

    2005-12-01 02:56:00
  • 472:

    名無しさん

    2005-12-01 04:10:00
  • 473:

    名無しさん

    ?

    2005-12-02 00:06:00
  • 474:

    NN

    感想ありがとうございます。なかなか更新できなくってごめんなさい(^-^:)読んでいただいていることが励みになります!!ありがとうございます!!

    2005-12-02 00:41:00
  • 475:

    NN

    ■カオルさんが去って1週間がたった。店内は以前の活気がなくなり、空席が目立つ日が増えた。同時に「無責任だ」と腹を立てながら、心配した表情を繰り返す雷さんに、ずっと無表情を続ける原田さん。何だか店が音を立てて傾いている気がした。だからこそNo2ががんばらなくては そう思うのが普通だ。だけど俺は放心状態だった。

    2005-12-02 00:42:00
  • 476:

    NN

    「ヤク中になったみたい」「オンナと心中した」「不治の病で入院した」「原宿で10キロぐらいやせたカオルを見た」「ノイローゼみたいになってた」ネットの掲示板には色々な書き込みが分単位で更新されていたけど、真実は闇に葬られたままだった。カオルさんがいなくなり、2週目を迎えた頃、カオルは飛びました、といわんばかりにカオルさん客のみメインチェンジが可能になった。

    2005-12-02 00:43:00
  • 477:

    NN

    「カオルちゃんのパネル、はずすらしいよ。」アリスが俺のスーツのすそを引っ張る。「え」俺が入口近くのパネルに顔を向けると、原田さんがカオルさんのパネルをはずしていた。パネルの中で微笑むカオルさんが、この店に別れを告げている気がした。「彩人、お前が今日からNo1だ」カオルさんのパネルを片手に持った原田さんが、俺の肩を叩く。肩を叩かれた瞬間、ズシンと重く何かが俺にのしかかる。

    2005-12-02 00:44:00
  • 478:

    NN

    何でだよ 俺はずっとNo1になりたかったんだ 願ってもない夢 やっと叶ったんじゃないかやっとNo1だよ やっと夢見た No1になれたんだよ ちっとも嬉しくないNo1になったんだ「カオルさん、勝ち逃げしやがって..」何だよ、こんなNo1なんてちっとも嬉しくない。俺は何のために今まで頑張ってきたんだよ。カオルさん、遠くから見てるなら何かゆえよ。俺がNo1やっていって、ただいまっていって帰ってきてくれよ。

    2005-12-02 00:45:00
  • 479:

    NN

    カオルさんは、まるでそこにカオルさんが最初からいなかったかのように、忽然と姿を消した。氷咲カオルという人間は本当に居たのか? 氷咲カオルというホスト自体、この歌舞伎町が生んだ夢物語に思えた。

    2005-12-02 00:47:00
  • 480:

    NN

    「カオルさん抜け」から、店は一気に従業員を増やし、活気を取り戻そうとしていた。だけど、俺はNo1になってからやる気を全く失った。実際No1の俺とNo2のリョウタとの売り上げの差は3倍以上あって、誰も後ろから追いかけてこない、誰も追い越す人がいない。月の前半に今月の目標売り上げを稼いで、あとは適当にダラダラ営業、という日が続いた。

    2005-12-02 00:48:00
  • 481:

    NN

    「また彩人は無断欠勤か」雷はバックルームで、出勤表を見ながらため息をつく。「だって彩さんもう売り上げ達成してるじゃん!先月だって何だかんだで手取り500万近くとってるんだし、やることやってるんだしさぼったっていいじゃん!」イライラする雷を横目にアリスは大きなあくびをする。「お前なぁー…。やっぱりカオルがいなくなって一番衝撃をくらったのは彩人だよ。あいつカオルがいた時はあんな熱心に毎日体ひきずってまできたじゃねぇか?それが今は二日酔いが残ればこない、シャンパンが空いても自ら飲まないでヘルプと新人に飲ませる。あいつはやる気がない」ため息ばかりが溢れる。客足は戻ってきたが、彩人のやる気は一向に戻ってこない。

    2005-12-02 00:48:00
  • 482:

    NN

    「しょーがないじゃん、彩ちゃんはカオルちゃんに片思いしてたんだからさぁ」「片思いって..アリス、お前気持ち悪いこというなよ。俺らは仕事してんだよ。恋愛とは違う。」そういうと雷は、ポケットから胃腸薬を取り出す。そしてコップの水をグイっと飲み干す「仕事も恋愛も根っこは一緒だよ。どれだけ一生懸命になれる相手がいるかいないか。それで変わるんじゃない?」「アリスー、指名だー」店内から声が聞こえる。「はーい!雷、あんま考えるとはげるよ!」そういうとアリスは、席に急いで走っていく。

    2005-12-02 00:49:00
  • 483:

    NN

    何だあいつも結構大人になったじゃねぇか。雷は心の中でつぶやく。あいつが俺の教えた新人で一番、俺に似てるのかもしれない。仕事も恋愛も根っこは一緒 どれだけ真剣になれる相手がいるか、いないか それで変わる確かにな。お前のいうことも一理あるよ。

    2005-12-02 00:50:00
  • 484:

    名無しさん

    ?

    2005-12-02 01:24:00
  • 485:

    名無しさん

    心中て何??

    2005-12-02 01:28:00
  • 486:

    名無しさん

    2005-12-02 03:29:00
  • 487:

    マリナ

    更新待ってました??

    続きガめちゃ気になる??カォル???ァリス???笑

    2005-12-02 04:44:00
  • 488:

    名無しさん

    2005-12-02 04:48:00
  • 489:

    名無しさん

    2005-12-02 07:18:00
  • 490:

    名無しさん

    心中とは
    複数の人間が共に自殺すること。ある仕事や団体などと運命を共にすること。情死

    2005-12-02 11:06:00
  • 491:

    名無しさん

    心中もしらんの‥?

    2005-12-02 11:44:00
  • 492:

    名無しさん

    ?

    2005-12-02 14:50:00
  • 493:

    名無しさん

    >>332ぁりがと??
    >>333ぁほゃねン?ごめぇ?んねッ??

    2005-12-02 18:21:00
  • 494:

    名無しさん

    間違えた??
    >>532あリまと?ワラ
    >>533あぽリたンやねン?ごめんちぃ???

    2005-12-02 18:23:00
  • 495:

    これ

    おもろいけど暗い、、、、読むと病む小説いちばん

    2005-12-03 04:19:00
  • 496:

    名無しさん

    2005-12-03 08:01:00
  • 497:

    名無しさん

    カニなる

    2005-12-03 08:17:00
  • 498:

    マリナ

    ぁげっ?

    2005-12-04 02:04:00
  • 499:

    名無しさん

    ?

    2005-12-04 04:17:00
  • 500:

    名無しさん

    2005-12-04 06:52:00
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