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売れない女優
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1:
夕夏
あたし、夕夏。
職業…女優。って言ってもちょい役でドラマに出たりする売れないってか売れてない女優。
そんなあたしの物語。2008-06-27 14:20:00 -
226:
夕夏
『ママさん…別れた事…知ってたんですか?』
『うん…前たまたま会った時にね。俺が夕夏を支えきられへんかったんが悪いってゆってたよ。』
…亀ちゃんは、どこまでいい男なんだろう。
思わず、涙が溢れてくる。『ちょっ…夕夏ちゃんどうしたん!?とりあえず奥入り!!』
ママさんに促され、奥にある小さい休憩室に入った。2008-08-16 05:22:00 -
227:
夕夏
『…色々訳ありっぽいね』『あたしは…亀ちゃんを最低な振り方したんです。』ママさんは何も言わず、頭を撫でてくれる。
『…どうする?今日は帰ってもらう?』
そんな問いかけに、思わず首を横に振った。2008-08-16 05:26:00 -
228:
夕夏
あたしはどこまで自分勝手な女なんだろう。
久しぶりに見る亀ちゃんはちっとも変わってない。
声が聞きたい。名前を呼んで欲しい。
…出来るなら
抱き締めてほしい…2008-08-16 05:28:00 -
229:
夕夏
『…亀ちゃん夕夏ちゃんが帰ってくる事すごい楽しみにしてたみたいやで。何があったかわからんけど、ゆっくり話してみたら?ねっ?』
『あたしに…そんな資格あるんかな…』
『若いくせにそんな事ばっかり考えないの!!無理な時は無理、いける時はいける。でもな…可能性を自分で潰すような生き方はしたらあかんのやで。』
…その時、ドアをノックする音が聞こえた。
ドアを開けると、そこには亀ちゃんの姿。2008-08-16 05:33:00 -
230:
夕夏
『………!!』
『すみませんママさん…夕夏と話したいんですけど…』『そうしぃ!!夕夏ちゃんの鞄持って来たげるからみんなにバレんように裏口から出ぇ!!あたしが上手く言っとくから!!』
あたしが答える間もなくママさんに鞄を握らされ、裏口から帰る。2008-08-16 05:37:00 -
231:
夕夏
…目的地も無いまま歩く二人に
会話はない。
でも…亀ちゃんがここに居る。
それが夢のようで、嬉しかった。2008-08-16 05:38:00 -
232:
夕夏
『ミルクティーでいい?はい。』海なんてロマンティックな処が無くて、結局近くの公園のベンチに腰を下ろした。
あたしの好きな飲み物、まだ覚えててくれてたんや…隣に座る亀ちゃんを抱き締めたい気持ちを抑え、ミルクティーを一口飲み込んだ。2008-08-16 05:41:00 -
233:
夕夏
『久しぶりやな…元気そうで良かったわ。』
『うん…亀ちゃんも…』
そんな会話をした後、しばらく続く沈黙を破ったのは亀ちゃんだった。
『あのさ…前ゆった事…誰にゆわされたん?』
亀ちゃんの意外な一言に、全身がビクっと震える。2008-08-16 05:44:00 -
234:
夕夏
『俺な、あれから色々考えてん。…正直、ほんまに夕夏がそう思ってんのかもとも考えた。でもお前…ドラマん時とか以外はずっと指輪つけてくれてるやろ?きもいって思うかもしれんけどお前が出てる番組とか雑誌は全部目通しててん。…インタビューでの記事とか。』
きもいなんか、思う訳ない。あたしの精一杯のメッセージ、伝わってたんや…2008-08-16 05:49:00 -
235:
夕夏
『…全部、あたしの本心やで。』
…駄目だ、だめだ…
ここで亀ちゃんに甘えてしまったら。
ここまで着いて来ておきながら、往生際の悪いあたしは“女優”にも“狭山夕夏”にもなれないでいた。2008-08-16 05:53:00