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∞午前3時の運転手∞
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						92:『で、ユウにはゆったん?』 
 タバコをくしゃっと灰皿に突っ込む。
 『ユウヤに?ゆー訳ないやんッ。…彼女の気持ちも…まぁわからんくないし?』
 ----カシュッッカシュッッとマスカラを擦り出しながらシイナチャンが笑う2006-03-04 16:18:00
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						93:『あんた平和すぎ。』 
 呆れた様にマスカラをみながら笑う友達。
 『カホこそ。彼氏は〜?色枕で有名な☆』
 『知ら〜ん(。゚∀゚。)あたち本営でつからァァ☆』
 友達【カホチャン】は呆れ笑いがお得意らしいです。2006-03-04 16:19:00
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						94:『あ、運転手さん、日本一の交差点で止めてくれる?』 
 ----マスカラのゲジゲジを刺し戻しながらシィナチャンが顔を上げます。
 『畏まりました。』
 静かに返答し、ウニはチカチカとハザードを光らせます。2006-03-04 16:30:00
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						95:『千…300円です。』 
 行燈を点滅させながらタクシーは停車。
 『はい。お釣りィィよ。コーヒーでも飲んで☆』
 先に降りたカホチャンは携帯をかこかこ…
 『‥ありがとうございます。』2006-03-04 16:33:00
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						96:『じゃ、ありがと』 
 そうしてオナゴ2人は日本橋の交差点を歩いて行きました。
 『……‥』
 ひとりぼっちの車内に充満して行くのは、腑に落ちないうにの表情。
 それは《シィナチャン》にありました。2006-03-04 16:37:00
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						97:──ウニは見てしまっていました。 
 『…痛いやろに。』
 呟いた独り言はシィナチャンの細い腕の事。
 幾数もの細い傷。
 それは黒い肌のシィナチャンの腕を蝕む、鋭利な切り傷でした。2006-03-04 16:45:00
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						99:ウニは気を取り直して携帯のボタンを押します。 
 『はい、いつもお世話になっております。』
 薄っぺらい携帯電話の向こうからは低い声が聞こえます。
 「あ、すいませんお仕事中に…今電話大丈夫ですか‥?」2006-03-04 16:52:00
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						100:『はい。…どうかなされましたか?』 
 配車のお電話とは少し違った雰囲気の雄也様の声。
 ウニは、素っ頓狂に明るく喋りっぱなしのラジオのスイッチを消すと耳をこらします。
 「あの…」2006-03-04 16:55:00


 
					