小説掲示板一番欲しかったもののスレッド詳細|夜遊びweb関西版

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一番欲しかったもの

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  • 1:

    俺、律(りつ)
    21才 B型  遊び人

    2005-05-28 08:23:00
  • 2:

    クラブの中暗い店内
    うるさいベースの音が店中に響き渡る。
    ここは俺の遊び場

    2005-05-28 08:24:00
  • 3:

    「律!!久しぶり!」
    派手なメイクで派手な格好をした女が俺に近寄る。
    「今日は朝までいけるんでしょ?」
    「おぅ」

    誰だっけ?この女…まっいいか

    2005-05-28 08:25:00
  • 4:

    俺は根っからの遊び人
    自分で言うのも何だけど男前だし女にも優しい。
    家は金持ちで金もある。
    女に持てる要素は全て揃っている

    2005-05-28 08:26:00
  • 5:

    「今日は朝まで一緒にいてくれるんでしょ?」
    女が俺の腰に手を回し上目使いで甘い声を吐く。
    きつい香水の匂いに吐き気がした

    2005-05-28 08:27:00
  • 6:

    「由佳こっから出たいな」
    (あぁ、こいつの名前由佳だったな。バカな女)
    自分を名前で呼ぶ女ってバカそうで嫌い
    そんな女を相手にしてる俺も相当いかれてる

    2005-05-28 08:28:00
  • 7:

    別に何が楽しい訳じゃない
    じゃあ俺は何をしているんだろう?
    由佳と言う女と夜の街に出る。
    行き先はラブホ
    もう少し飲んでからにしたら良かった

    2005-05-28 08:29:00
  • 8:

    先にシャワーから出て来た由佳が俺にキスをしてきた
    舌が絡み合う
    この女を抱くのは何回目だっけ?乳房を舐めると由佳が大袈裟なあえぎ声をあげる
    「律…好き」

    2005-05-28 08:30:00
  • 9:

    男ってのは言ってしまえば誰とでもセックスが出来る
    好きじゃなくても気持ちが入ってなくてもアレは立つし…

    2005-05-28 08:31:00
  • 10:

    でも俺は決して好きでもない女に「好き」という言葉は発しない。生まれてこの方言った記憶がない俺は一度も誰も好きになった事がないだけだ。
    この女は何を思って俺の名前を呼び俺の事を好きと言っているんだろう?

    2005-05-28 08:31:00
  • 11:

    腰を振りながら妙に冷めている自分がおかしい。
    「気持ちいいょ律。律も気持ちいいの?」
    由佳は俺が笑みを浮かべたのを感じていると勘違いしている
    確かに気持ちいい。
    だからする。
    それだけでいいじゃないか?

    2005-05-28 08:33:00
  • 12:

    由佳がまた「好き」と連呼する。女は嘘つきだ
    何の口癖だ?
    仮に俺の事が好きだとして俺のいったい何を知っているんだろ?

    2005-05-28 08:33:00
  • 13:

    俺は由佳の口を塞ぐ為よりいっそう激しく動いた
    「律!ダメぇいっちゃう!」
    俺もいきそう。
    由佳の体が痙攣した

    2005-05-28 08:34:00
  • 14:

    やる事をやって煙草に火をつける俺
    由佳が横で満足そうに俺を見つめる
    さて
    俺は連れにメールを打つ 『急用だって呼び出して!』

    送信

    2005-05-28 08:35:00
  • 15:

    ♪♪♪♪
    「あ、隆志からだ。もしもし?おぅ。まじで?わかった今から行くわ」
    一人芝居完了
    「悪い由佳。隆志が急用で話があるからって言うから俺行かんと」「え〜?」
    「本間ごめん。また遊ぼうな。時間までゆっくりしときな」
    由佳に優しくそう言いキスをした由佳は不満そうだったが納得して俺を送り出した

    2005-05-28 08:36:00
  • 16:

    開放された俺
    まだ二時過ぎだ
    飲み直そう
    携帯が鳴る【あや】
    あやって名前はいっぱいいる
    どこのあやだっけ?

    2005-05-28 08:37:00
  • 17:

    「はいー?」
    「もしもし律?今何してる?」
    「何も。飲みにでも行こうかと。あやは?」
    「私、今仕事終わったんやけど遊ぼうょ」
    思い出した
    キャバ嬢のあやだ。

    2005-05-28 08:38:00
  • 18:

    結局俺は朝まで、あやと飲みあやの家に泊まった
    裸で気持ち良さそうに寝てるあや頭が痛い飲みすぎだ
    さすがキャバ嬢
    酒が強い 携帯を見ると着歴が埋まっていた

    2005-05-28 08:39:00
  • 19:

    由佳
    由佳
    由佳
    あゆみ
    由佳
    由佳
    直子
    直子
    由佳
    かけ過ぎだろ…由佳

    2005-05-28 08:40:00
  • 20:

    名字も知らない女の名前ね数々 いちいち全員覚えてられない
    何て呼ぶんだ?
    友達?いや知り合い?
    何でもいいや
    電源を切ってまた俺は寝直す

    2005-05-28 08:41:00
  • 21:

    俺の毎日はこんな感じ
    刺激だらけで何の刺激もない
    めちゃめちゃで平凡な毎日

    2005-05-28 08:42:00
  • 22:

    俺の親ときたら表向きは幸せな家族を演じているが
    おやじは外に女を作り
    妹は優等生ぶって援交
    お袋は何も知らない振り気づかな振り
    俺の女好きはきっとおやじ似だ。

    2005-05-28 08:43:00
  • 23:

    結婚なんてするもんじゃない
    お袋はどうしておやじと結婚したのか知らないけど
    結局しがらみだけで家庭を築いていかないと行けなくなっている
    俺はごめんだ
    息苦しく生きたくない

    2005-05-28 08:44:00
  • 24:

    だからきっと結婚もしないだろうし
    それ以前に本気で好きになる女も出来ないだろう
    別に構わない
    元々面倒くさい事は嫌いだし

    2005-05-28 08:45:00
  • 25:

    女は沢山知っている
    年下 同い年 年上
    女なんて誰でも一緒…
    そう思っていた
    風香に出会うまでは

    2005-05-28 08:46:00
  • 26:

    俺が風香に出会ったのは少し暑くなってきた五月の終わり頃
    いつもの様に夜遊びをしようと遊ぶ相手を携帯のメモリーの中から探しながら歩いてた

    2005-05-28 08:47:00
  • 27:

    肩と肩がぶつかって目が合わさって運命の出会い!
    …なんて少女漫画の世界
    …ないない

    2005-05-28 08:47:00
  • 28:

    いや、でも今から思うとドラマみたいな嘘のような運命的な出会いだったと思う

    2005-05-28 08:50:00
  • 29:

    携帯を見ながら歩いてた俺は何かを蹴飛ばした
    携帯だった
    誰かが落としたんだろ
    俺はそれを拾って中身を見てすぐ捨てようと思ってた
    でも何故かあの時捨てずに持っていた

    2005-05-28 08:51:00
  • 30:

    女の携帯だ
    プロフィールを見る
    坂下風香 0908524…
    携帯俺派手に蹴り飛ばしてしまったけど壊れてないよな?
    自分の携帯からその携帯の番号にかけてみた
    ♪♪♪
    あ。壊れてない

    2005-05-28 08:52:00
  • 31:

    一時間ぐらい過ぎた頃にその拾った携帯に電話がかかってきた
    【公衆電話】と出ていた
    「あの!私、坂下風香って言うんですが携帯落としてしまったみたいで…」
    「道端で拾いました」
    「すいません!ありがとうございます。あの取りに行きないんですけど今どこにいますか?」
    「えっと…みなみやけど持って行きましょうか?俺車やし」
    「いいんですか?」

    2005-05-28 08:53:00
  • 32:

    俺は可哀想な携帯を届けてあげる事にした
    俺は優しい
    ついでに携帯の持ち主の声が可愛かった笑
    どこまで行っても女好き
    病気みたいなもん
    男はみんなこんなもん

    2005-05-28 08:54:00
  • 33:

    言われた住所に車を走らせる
    汚いアパート
    女はそのアパートの前で待っていた
    これが俺と風香の最初の出会い

    2005-05-28 08:55:00
  • 34:

    風香の第一印象
    普通
    俺が知ってる派手な女でもなく ごくごく普通な色の白い清潔感がある女の子
    笑うと見せる八重歯が少し年より幼く見せた

    2005-05-28 08:56:00
  • 35:

    「わざわざ、ありがとうございました!」
    「どういたしまして。はい、これ」可愛らしい声が放つ敬語がすごく新鮮だった
    この時はまだ風香が俺の人生観を変えるなんて想像もしていなかった

    2005-05-28 08:57:00
  • 36:

    俺は携帯を風香に渡してすぐ帰った
    十分後、俺の携帯が鳴る
    「もしもし、あの着信があったんですけど」 風香の声だった
    「あ、俺。さっき携帯届けた。携帯蹴飛ばしてしまったから壊れてないか確認の為電話したん」 「あ〜そうだったんですか。ありがとう」
    「あの、また電話していい?」
    「…はい!」

    2005-05-28 08:58:00
  • 37:

    この日から俺と風香はたまに電話でしゃべる仲になった
    俺は用件以外の電話はあまり好きじゃなかったが風香とはたわいもない会話をした
    バイト先での話
    最近見た映画の話
    飼っている犬の話

    2005-05-28 08:59:00
  • 38:

    俺は初めて携帯のメモリーにフルネームの名前を登録した
    【坂下風香】

    2005-05-28 09:00:00
  • 39:

    でも風香との電話も会うのも飽きたので、やるだけやって姿を消した。
    やり逃げだ。
    そして俺は現在ストーカーをされている。相手は風香だ。

    2005-05-28 09:01:00
  • 40:

    相変わらず俺は家にもろくに帰らず遊びほうけていた
    女は沢山寄って来たしメモリーの名前も順調に増えていった
    でも最近虚しさが一向に増してくる
    風香との1日数分の電話がいつのまにか俺の癒しになっていた

    2005-05-28 09:01:00
  • 41:

    でも俺は風香に会おうとまではしなかった
    なぜ?何でだろう?
    わからない
    風香を俺の周りの軽い女達と一緒にしたくなかったのかもしれないどっちにしろ俺みたいなとあんまり関わらない方がいい
    「もしもし夏希?今から家行ってもいい?」
    ほら俺はろくでもない遊び人だし

    2005-05-28 09:02:00
  • 42:

    久しぶりに家に帰った
    我が家は冷戦中
    アメリカとロシアもびっくりだ
    この家の人間はあたかも自分を盲目かの様に生活をしている
    いや全て見えないわけじゃない
    見たくないものだけ見ないで済む都合のよい盲目
    「おかえり律ご飯は?」
    笑顔がひきつっていますよ、お母さん!

    2005-05-28 09:03:00
  • 43:

    無性に風香に会いたくなった
    「もしもし風香?」
    「あ〜律君こんな時間に珍しいね」
    「そっか?あのさ…飯…食べにいかへん?」
    「今ちょうど家でご飯作ってた所」「そっかぁ。じゃあまた誘うわな」
    「うち食べに来る?」
    いきなりのお誘い

    2005-05-28 09:04:00
  • 44:

    風香と出会って一ヶ月が過ぎていたが会うのはあれ以来
    俺らしくもなく妙に緊張した
    車で風香の家に向かいインターホンを鳴らした
    風香がドアを開けるといい香りがした
    「ビーフシチュー作ってたんだ」風香が八重歯を見し笑う

    2005-05-28 09:05:00
  • 45:

    小さなボロアパート
    綺麗に片付けられている
    誰かと一緒に家庭料理を食べるのはいつ振りだろう?
    うまい

    2005-05-28 09:06:00
  • 46:

    風香は別に飛び抜けて綺麗でも可愛いくもない
    綺麗で可愛いだけの女ならいくらでも知っている
    でも風香には何とも表せようにない魅力があった

    2005-05-28 09:07:00
  • 47:

    温かく汚れを知らないっていうか何でも笑顔で受け入れてくれるような母親のような…
    ん?母親?
    俺はマザコンか!!
    何にしろ俺は風香と話していると妙に落ち着いた俗に言う
    【癒し系】ってやつだ

    2005-05-28 09:08:00
  • 48:

    俺の携帯は壊れた目覚まし時計のように鳴る
    マナーにしといて良かった
    ほっといてくれ!
    俺はビーフシチューに夢中なんだ!

    2005-05-28 09:09:00
  • 49:

    「律君って毎日何しているの?」えっと…毎日色んな女とっかえひっかえ遊びまくりやりまくりです!…な〜んて!
    「何してるかなぁ?風香は?」
    答える答えがない
    俺には何もないんだなぁ…

    2005-05-28 09:10:00
  • 50:

    「律君ってぱっと見、冷たそうやけど本当はめちゃ優しいよね」
    言われ慣れてるけど何故か風香に言われると照れる
    「そうかぁ?」
    「うん!だって私の話にこにこして聞いてくれるし。ほら!携帯だって届けてくれたし」 ごめんなさい。
    下心ありありで届けました…

    2005-05-28 09:15:00
  • 51:

    「ごめんね私の話ばっかして。律君の話も聞きたいわぁ」
    「…」 俺の話…?
    話す俺の話なんて何もない
    散々女をバカにした発言を繰り返してきたけど
    俺も結局同様、外面だけで中身がないしょーむない人間だ

    2005-05-28 09:16:00
  • 52:

    「俺そろそろ行くわぁ。ご飯ご馳走様!ありがとうな」
    何かいたたまれなくなって出た言葉がこれ
    風香さん一本勝ちです!

    2005-05-28 09:17:00
  • 53:

    帰りの車の中
    俺は連れの圭介に電話をした
    家で暇している様子で俺は圭介の家に向かった
    圭介とは昔からの悪友
    俺と一緒で外見が良く何もしなくても女は寄って来た
    昔は良く一緒に遊びまくっていた何人切り出来るかくだらない賭けなんかもしてた
    最近は一緒につるむ事がなくなっていた

    2005-05-28 09:18:00
  • 54:

    圭介の部屋に入ると俺は目を疑われる事になる
    女と一緒に写っている写真の数々…しかも今まで圭介が連れていた派手なタイプな女とは違う地味な女…
    風香さんじゃないですか!

    2005-05-28 09:19:00
  • 55:

    「これ圭介の彼女?」
    「おぅまぁな」
    圭介が俺にビールを差し出しそう言った
    「お前、女の趣味変わったなぁ」「女は顔じゃないって気付いたんやって。この年になって遊びまくってても仕方ないやろ!お前もそろそろ特定の女作って落ち着いたら?」

    2005-05-28 09:20:00
  • 56:

    「特定の女ね〜んで今彼女はどこ行ってんの?」
    「実家帰ってやるわ」
    圭介君、君騙されてますよ?
    俺今まで君の彼女とビーフシチュー食ってましたけど!?
    何て汚く小さな実家なんでしょう!

    2005-05-28 09:21:00
  • 57:

    女は怖い
    可愛い顔して平気で大嘘をつく
    特定の彼女?
    アホらしい
    圭介はきっと風香のあの癒し系パワーで脳みそまで吸いとられてしまったに違いない

    2005-05-28 09:22:00
  • 58:

    俺に中身がない?
    けっこーけっこー何とでも言ってくれ
    俺は自分に嘘はつかない
    圭介は幸せそうだ
    その顔がむかつく
    「お前幸せそうだなぁ」
    「妬んでんかぁ?」
    いや、哀れんでます

    2005-05-28 09:23:00
  • 59:

    「やっぱ真面目で尽してくれる女の方がいいぞ!料理うまいしな」真面目?
    うーん俺を遊び人と名前をつけるなら風香は詐欺師ってとこか
    確かにビーフシチューはうまかった…

    2005-05-28 09:24:00
  • 60:

    携帯が鳴る
    【麻美】
    よし出動しますか!
    圭介に罪はないが一緒にいると優しい人間になってしまう
    風香の事は俺が何言う事でもないむしろ圭介が幸せなんだからいいのかもしれない
    面倒くさい
    これが本音

    2005-05-28 09:25:00
  • 61:

    風香にちょっとでも気持ちってものが入っていた自分がむかつく
    「俺行くわぁ。お前の幸せ話聞いてたら脳みそ溶けそうやし」
    「また女?」
    「中身すっからかんやけどべっぴんの」
    「お前いつか刺されんで?」

    2005-05-28 09:26:00
  • 62:

    問題です!
    気持ち入りまくって騙され
    ボロボロになって死んだ様に生きるのと
    遊びまくって遊びまくって刺されて死ぬとどっちがいい?
    究極の選択です!
    俺は聞くまでもないでしょ?
    もちろん後者を選ぶさぁ!

    2005-05-28 09:27:00
  • 63:

    何回も風香からの着信があった
    俺は取らない
    何の用事だ?
    まさかこの間のビーフシチュー代を払わらないと駄目なのか?
    俺だって血が通っている
    連れの女を何とかしようと思わない
    それ程女に困ってもないし

    2005-05-28 09:28:00
  • 64:

    この遊び人の俺を
    元遊び人の圭介を
    沢山の女を泣かせてきた二人を騙せた風香さんにはビーフシチューの素を一年分プレゼント!

    2005-05-28 09:29:00
  • 65:

    遊びまくっている奴程
    本気の恋愛がしたいとか言うけど俺には良くわからない
    可哀想?
    騙すぐらいなら騙されて傷ついた方がいい
    良く聞く言葉だけど
    あんまりどういう意味か理解出来ない

    2005-05-28 09:30:00
  • 66:

    騙されたくない
    傷つきたくない
    これが普通じゃないの?
    そうか!
    みんなMなんだな!?
    きっとそうだ
    そうに違いない

    2005-05-28 09:31:00
  • 67:

    風香からの電話は相変わらずあった
    俺は着信拒否をしていた
    たまにまたあのビーフシチューが食べたくなった

    2005-05-28 09:32:00
  • 68:

    ある日俺は圭介に居酒屋に呼び出された
    あんまり乗り気ではなかったが
    その日は女と遊ぶテンションでもなかった
    先に居酒屋に到着してビールを頼み圭介を待った
    15分ぐらいして圭介登場
    …おまけもついて来てた
    風香だ…

    2005-05-28 09:33:00
  • 69:

    そりゃまずいょ圭介君
    反則技でしょ?
    すでに降参です
    「律〜俺の彼女。京香」
    「初めまして京香です」
    あ〜はいはい初めましてね
    そりゃそうだ
    さすが詐欺師!
    どんなハプニングも顔色変えずに乗り越えていかんとな!
    …ん?

    2005-05-28 09:34:00
  • 70:

    京香?
    「京香ちゃん?」
    「はい」
    にっこり笑う彼女には八重歯がない…
    う〜ん矯正したのか…
    最近の歯医者は仕事が早いんだな

    2005-05-28 09:43:00
  • 71:

    「お前何ぼ〜っとしてんの?」
    「え、いや、京香ちゃんって兄弟いたりすんの?」
    「いますょ!双子の姉が」 そう言って彼女は携帯の画像を見せてくれた
    「そっくりでしょ?圭介でもたまに間違うんですょ」
    「あ〜風香ちゃん?しゃーないやろ似過ぎやろ!」

    2005-05-28 09:44:00
  • 72:

    いやいやいや…
    それは俺のセリフ
    似過ぎやろ!!
    圭介の彼女は風香じゃなかった
    こりゃドリフだな
    ほっとしたら喉が渇いた
    ビールを一気に飲みほす

    2005-05-28 09:45:00
  • 73:

    ん…?
    ほっとした?
    俺は勝手に勘違いをして
    風香を着拒否の刑にしてた…
    「何?お前風香ちゃん知ってんの?」
    「いや、ちょっと…」
    「俺の彼女の姉ちゃんやねんからな!変な真似すんなよ!?」

    2005-05-28 09:46:00
  • 74:

    こんな所で色ボケ男と
    そっくりさん王者決定戦で優勝しそうな女を相手している暇はない!!
    「俺行くわ!」
    「おっおい!律?!」

    2005-05-28 09:47:00
  • 75:

    風香の携帯に電話を入れてみる…出ない
    そりゃそうだろうな
    訳分からんまま着拒否されたんやし
    俺は風香の家に車を走らせた

    2005-05-28 09:48:00
  • 76:

    電気がともっていた
    インターホンを鳴らす
    出て来ない
    もう一度鳴らす
    反応なし
    「律君…?」
    風香が後ろにいた
    驚きのあまり声が出ない

    2005-05-28 09:49:00
  • 77:

    「何してるん?私何か律君に嫌われるような事したんかなぁ?何回も電話したんょ?」
    風香が買い物袋をぶら下げて泣きそうな顔をしている
    「俺…」
    「ビーフシチューまずかったから?」

    2005-05-28 09:50:00
  • 78:

    俺は風香の作ったビーフシチューを食べながら誤解していた事を話した
    圭介の事
    京香ちゃんに会って初めて双子だって知った事
    「ごめん」と謝る俺に
    「そうだったんやぁ良かった」
    と風香が笑った

    2005-05-28 09:56:00
  • 79:

    あ…ヤバイ
    圭介の気持ちが分かってしまいそうになっている
    「風香?」
    「ん?」
    「俺と付き合えへん?」

    2005-05-28 09:57:00
  • 80:

    「…ごめんなさい」
    え?ちょっと待って?
    俺、今断られた?
    「私好きな人がいてるの」
    「え?冗談やって!ごめんごめん」
    「え?冗談?あはは、そうだよね」
    「んで好きなやつってどんな奴なん?風香やったらいけると思うで」

    2005-05-28 09:58:00
  • 81:

    「聞いてくれるの!?」
    風香が目をキラキラさせながら嬉しそうに喋る
    顔が熱い
    心臓の音が早い
    何じゃこりゃ?

    2005-05-28 09:59:00
  • 82:

    初めての真剣な告白のつもりだった
    即答!ごめんなさい!!
    初めて振られた
    世の中の7不思議に対抗出来るぐらいの不思議やわ

    2005-05-28 10:00:00
  • 83:

    俺はその日も最初出会った日と同じく
    ビーフシチューだけご馳走になって風香の部屋を後にする

    2005-05-28 10:01:00
  • 84:

    俺は振られた事がショックで一層遊びまくった
    いやいや
    誰がショックだったって?
    好きだったわけじゃない
    今までにいないタイプだったから興味があっただけ

    2005-05-28 10:03:00
  • 85:

    今だって風香と連絡は取っている好きな男っていう奴の相談なんか乗ってやってる
    だって
    好きやったのに振られたからもう連絡取らないんや
    とか思われたくないやん?
    かわいい俺…
    そっかぁ俺風香が好きやったんや…

    2005-05-28 10:04:00
  • 86:

    「なぁ何でお前そんなかっこ悪いの?」
    圭介と二人。バーで飲んでいる
    「はぁ?律お前酔ってんの?」
    「酔ってんのはお前やろ?京香ちゃんに」
    「はぁ?誰やねんお前」
    「だってお前かっこ悪いやんけ一人の女にボケてさぁ今までのガンガン女行ってた圭介はどこ行ってん?」
    「何?お前もちゃんとした恋愛したいって思ってるんやぁ」

    2005-05-28 10:05:00
  • 87:

    「あぁ?そんなん違うわ。ださいやん。かっこ悪いやん!」
    「そーやで。他の男と喋るだけで嫉妬したり、ささいな事でむかついたり嬉しかったり。恋愛はださくて、かっこ悪いもんやねんて」「くさっ!お前」
    「くさいなぁ」

    ださくて、かっこ悪い恋愛に乾杯!

    2005-05-28 10:06:00
  • 88:

    「俺もラブワゴン乗ろうかな…」独り言
    俺はあ○のりが大好きだ
    ビデオも録画してあるし
    本も買ってある
    誰にも言えない唯一の俺の楽しみ

    2005-05-28 10:07:00
  • 89:

    俺のベッドの下にはエロ本じゃなくあ○のりの本が隠されている
    何で?
    いやいや無理やろ俺が…
    もし誰かに言った所で俺は狼少年になってしまう
    果てしない自己満だ
    ギャップが可愛いだろ?

    2005-05-28 10:08:00
  • 90:

    「切ね〜」
    ♪♪♪
    電話だ
    オーディション合格か?
    俺もあ○のりデビューか!?
    応募した覚えはないぞ!!
    風香だ…

    2005-05-28 10:09:00
  • 91:

    「もしもし?」
    「律君!聞いて!?言ってた好きな人に告白されたの!」
    興奮気味に風香が言う
    「まじで?んで風香何て言ったん?」
    チケット返すのか?
    キスして一緒に日本帰国か!?
    頭が真っ白ってのはこういう事なんだ

    2005-05-28 10:10:00
  • 92:

    俺何ドキドキしてんだ?
    「まだ返事してないんょ。律君どうしたらいいかなぁ?」
    お!じらすなぁ
    コマーシャルかよ!?

    2005-05-28 10:11:00
  • 93:

    「大丈夫やって!風香が好きになった奴やろ?間違いないやろ」
    「うん…律君に言われたら勇気出たわぁ。ちゃんと返事する!ありがとうね」
    …やっぱ嘘
    ラブワゴンの中から二人を見つめる俺
    行かないで…

    2005-05-28 10:12:00
  • 94:

    ここ何日か女遊びをしていない
    相変わらず俺の携帯は活動しまくっていた
    が俺は活動する気になれなかった風香からの電話で
    例のあ○のり男と付き合う事になったと聞いた
    「良かったな。頑張れよ」
    思ってもない事を言った

    2005-05-28 10:13:00
  • 95:

    「律お前何かあったん?」
    圭介がうちに来ていた
    「あ?何もない。何もなさ過ぎ」「変やぞ?」
    「風香があ○のり男と付き合ってんねんて」
    「風香って京香の姉ちゃんの風香?何?律、風香ちゃん好きやったん?てか何?あ○のり男って」

    2005-05-28 10:14:00
  • 96:

    「好き?お前に何がわかるねん!先にワゴンから降りて一緒に帰国したくせに。俺は関ちゃんか?何年旅しなあかんねん!?」
    「…意味わからんけど好きやったら頑張ったらいいやん。ほら、関ちゃんだってゆうかと長い旅の末、幸せになったやん」

    2005-05-28 10:15:00
  • 97:

    頑張る?
    恋愛は頑張らないと駄目なのか
    好き?
    俺は風香が好きなのか?
    圭介もあ○のり見てたんだな

    2005-05-28 10:16:00
  • 98:

    圭介が俺をクラブに引っ張り出した
    久しぶりだ
    雑音にしか聞こえないベース音
    「律!何してたの?ずっと電話してたのに」
    由佳が俺を見つけて寄って来た
    面倒臭いやつに見つかった
    「あぁ悪い最近忙しかってん」
    お前はいったい俺の何だ?

    2005-05-28 10:17:00
  • 99:

    「おー!律!久しぶりやん」
    悪友の尚
    俺と同類キングオブ遊び人
    「また電話するわ由佳」
    ナイスタイミング尚!
    俺は尚の元へ寄って行った

    2005-05-28 10:18:00
  • 100:

    「お前の女?律も相変わらずやな」
    「いや何回かやっただけやで最近お前はどうなん?」
    「最近なぁ彼女は三人だけやで」「三人だけって…面倒臭そう。ばれへんの?」
    「純粋で束縛せーへんハニーばっかやからな。ばれへん!若いんやし遊べる時に遊ばんとなぁ」

    2005-05-28 10:19:00
  • 101:

    さすが尚!
    やっぱ男はこうでなくちゃなぁ!男は遊んでなんぼ!!
    危ない危ない圭介に脳みそ汚染させられる所だった
    圭介はきっとアレを使い過ぎて使用不可能になっているんだ
    だから俺まで落ち着けと…
    まだガンガン使える俺が羨ましくてそう言ってるに違いない
    俺は精子の一滴が枯れ果てるまで遊ぶ!!

    2005-05-28 10:20:00
  • 102:

    それから俺はまたはじけた様に遊びまくった
    来る者拒まず去る者追わず
    いい言葉だ
    俺のモットーにしよう
    アレが乾く間もないな

    2005-05-28 10:22:00
  • 103:

    俺は一人でいるのが嫌いだ
    常に誰かと一緒にいたい
    決して寂しがり屋ってやつではない
    誰でもいいんだ女でも男でも家族でもワンコロでも
    ただ女が常に寄って来る
    側にいる
    女が俺を求め俺を必要としてる
    必然的な事
    ただそれだけ

    2005-05-28 10:23:00
  • 104:

    ある日由佳に買い物に付き合わせられた
    女の買い物は長い
    「これとこれ、どっちが似合う?」どっちでもいいんじゃない?
    と返事をすると
    「ちゃんと選んでょ」と怒る
    こっちの方が似合ってるょと言っても
    「え〜私はこっちの方がいいと思う」と答える

    2005-05-28 10:24:00
  • 105:

    じゃあ最初から俺に聞くな!
    悩むな!
    質問するな!
    女は火星人だ
    全くもって意味がわからない

    2005-05-28 10:25:00
  • 106:

    嫌な予感がしたんだ
    俺の予感は細木数子より当たる
    「おい!律!何してんだ?」
    フィッティングルームの前 由佳が試着するのを服を持たされて待っている
    女連れの尚だった
    いや違うぞ?
    俺が試着するわけじゃない
    女装が趣味でもない

    2005-05-28 10:26:00
  • 107:

    「お前も買い物?」
    尚の隣にぴたっと寄りそっている女…
    風香の姿がそこにあった
    風香の兄ちゃんが尚?
    似てないな…
    「俺の彼女。風香」
    彼女??
    風香が付き合っている男って尚?キングオブ遊び人の尚?

    2005-05-28 10:27:00
  • 108:

    この風香もあの風香?
    実は三つ子とかいうオチ?
    「律〜!色違い取って!」
    フィッティングルームの中から由佳が叫び俺は我に返った
    「じゃあ俺ら行くわ。お前も彼女と一緒だったんやな律がそれ買うんかと思ったわ」
    と尚は笑い風香を連れて行った

    2005-05-28 10:28:00
  • 109:

    呆然と二人を見つめる俺に
    風香は振り返り
    《電話するね》
    とジェスチャーで合図した 本物の風香だ
    何でよりによって尚なんだ?
    何でわざわざ風香なんだ?
    尚ならいくらでも女はいるのに…

    2005-05-28 10:29:00
  • 110:

    (純粋で束縛しないハニー達)
    尚の言葉を思い出していた
    風香はそのハニー達の一人…
    尚の遊び相手の一人にしか過ぎない

    2005-05-28 10:30:00
  • 111:

    その夜風香からの電話で会いたいと言われた
    近くのファミレスに入った
    「今日びっくりしたぁ律君と尚君知り合いだったんやね」
    「俺もびっくりしたわ風香が尚と付き合ってるなんて」
    「世間狭いね〜」
    狭すぎだろ…

    2005-05-28 10:30:00
  • 112:

    「で、尚君どう思う?どんな人?あんまり自分の事話してくれないからさぁ。ほら尚君忙しい人だしなかなか会えないし」
    「忙しい?」
    「尚君バイト二つもしてるやんかぁ?大学の学費自分で稼いでて。」

    2005-05-28 10:32:00
  • 113:

    あいつはプーですけど…
    俺と同じで実家が金持ちで
    どっちかと言ったら大学にもろくに行かないで親に出してもらってる学費無駄にしている方ですよ…「だから、いつも疲れてるみたいだし」
    元気いっぱいですよ?
    アレの方は特に

    2005-05-28 10:33:00
  • 114:

    「でも、すごく優しくて。私、尚君に何してあげれるかなぁ?」
    優しい?
    当たり前だ
    尚はキングオブ遊び人なんだから答えは…
    Aの風香さんは騙されている!
    ファイナルアンサーだ!!

    2005-05-28 10:34:00
  • 115:

    「風香…あんな、尚は辞めとき」「え?何で?」
    「何でって何でも。尚は風香が相手出来るような奴じゃないし」
    「どういう意味?」
    「だから、尚に風香は向いてないって」
    「そんなん、わかってるよ!私と尚君が釣り合ってないって。でも律君なら応援してくれると思ったのに!!」

    2005-05-28 10:35:00
  • 116:

    風香は半泣きになりながらそう言い出て行ってしまった
    違うって…
    そんな意味じゃない…
    くそっ…
    俺はどうしたらいいんだ?

    2005-05-28 10:36:00
  • 117:

    ほっとけほっとけ!
    騙される事も人生勉強!
    あんな純粋なのに可哀想やろ?
    飽きたらポイ捨てやぞ?
    男を見る目がない風香が悪い
    いいのか?あの子が泣く姿見たくないやろ?

    2005-05-28 10:37:00
  • 118:

    天使の俺と悪魔の俺が対決している
    頑張れ〜俺!
    はぁ。
    風香はどうしても俺をカッコ悪い俺にしたいみたいだ
    天使の俺の勝ちだ

    2005-05-28 10:39:00
  • 119:

    「尚?今どこ?」
    尚がクラブにいると聞いて俺も向かった
    見つけた尚の横には違う派手な女「お〜律!こっち」 「話あんねんけど」
    「どしたぁ?」
    「あのお前の女の風香いてるやろ?あいつと別れたって欲しいんやけど」

    2005-05-28 10:40:00
  • 120:

    「は?何で?あいつお前の女なん?」
    「違うけどあいつお前が相手するような遊んでる女ちゃうやん?お前に本間惚れてる感じやし」
    「どしたんお前?真面目ぶって。大丈夫やって上手くやってるし!ばれへんって言ったやろ?」
    「いいから。別れろって」

    2005-05-28 10:41:00
  • 121:

    「何熱なってんか知らんけど風香は俺の女やで?お前にごちゃごちゃ言われる筋合いないし」
    「…風香泣かすような事あったらお前殺すからな」
    俺はそう言い捨ててクラブを後にした

    2005-05-28 10:43:00
  • 122:

    ホント何熱くなってんだ?
    仕方ないか
    俺は風香のあの八重歯から溢れる笑顔が好きなんだから…

    2005-05-28 10:44:00
  • 123:

    あれから風香からの電話はない
    どうしているんだろうか尚とはどうなったんだろう
    はぁ…
    大丈夫なんかなぁ?

    2005-05-28 10:45:00
  • 124:

    俺はどうしてしまったんだ?
    キャラ違ってるやん!
    いつもクールで外面だけがいい遊び人律じゃなかったんか?
    お袋にも
    「なんか律、目が優しくなった」
    なんて言われる始末

    2005-05-28 10:46:00
  • 125:

    風香の事が気になって
    気になって頭から離れない
    携帯が鳴るたび風香からじゃないかと期待する
    期待は裏切られる
    罪もなく俺に電話をかけてきた奴はむかつかられる

    2005-05-28 10:47:00
  • 126:

    意味もなく何度もセンター問い合わせをする
    新着メールはありません
    何度もメモリーから探しだし番号を発信させようとする
    ボタン一つがどうしても押せない
    手が止まる

    2005-05-28 10:48:00
  • 127:

    一番恐れていた事が起きた
    この日俺は圭介に連れ出されて俺達の庭のバーに来ていた
    尚がそこにたまたま女を連れてやってきた

    2005-05-28 10:49:00
  • 128:

    何番目の純粋なハニーだぁ?
    ただの頭が弱い尻軽女にしか見えないけど
    どーでもいいがここは俺達の庭だ!
    不法侵入だ!

    2005-05-28 10:50:00
  • 129:

    「お前なんか尚とあっったん?」
    「別に」
    「ま、なんし最近お前変やし元気ないし俺が元気つけたるわ」
    いらんお世話とはこの事だ

    2005-05-28 10:52:00
  • 130:

    どれくらいいらんかと言うと
    タクシー乗るとくれるティッシュぐらいいらん
    鞄なんてもってない
    どこに入れるんだ!
    あと、毎日はえてくる髭ぐらいいらん
    毎日剃るの面倒くさいっての!
    俺は髭が似合わないし

    2005-05-28 10:53:00
  • 131:

    そんな事はどうでもいいんだ
    俺のしょーむない独り言が一番いらんな アホ圭介が自分の女
    京花と一緒に風香も勝手に連れて来たのだ

    2005-05-28 10:53:00
  • 132:

    「お前、アホ!あいのりが女連れておるやろ!風花は純粋ハニーの役員なんだ!」
    はい。頭パニック
    「はぁ?律何言ってんの?京花〜風香ちゃん!こっちこっち!」
    あぁ世界の終わりだ
    ノストラダムスの予言は忘れた頃にやって来た

    2005-05-28 10:54:00
  • 133:

    風香が俺の存在に気づいて気まずそうな顔をした瞬間
    視線は俺をこして奥にいる尚に注がれた
    違うんだ!
    実は尚も双子なんだ!
    もしくわドッペルルンガーだ!

    2005-05-28 10:55:00
  • 134:

    尚もあたふたしてる俺と熱い視線と
    平和なバカップルに気づいてこっちを見た
    「尚君…」

    2005-05-28 10:56:00
  • 135:

    鉢合わせ
    どうしたらいいんだ?!女友達でも妹でも無理がある
    女は尚の膝の上に座り首に腕を巻き付けて座っていたんだから

    2005-05-28 10:57:00
  • 136:

    「やべ…」小さな尚の声が聞こえた
    「尚君…今日バイトじゃなかったん?」
    何て言い訳するんだ尚!そうだ!
    ホストって言うんだ!
    これは営業だ

    2005-05-28 10:58:00
  • 137:

    「誰この女?」
    尚の女が言う
    お前が誰なんだ!
    「私、尚君の彼女だけど」
    「え?はは冗談やろ?尚こんな地味な女相手してんの?」
    俺は初めて女に殺意を抱いた
    この女の不細工な顔を化粧でも修復できない様にしてやりたい

    2005-05-28 10:59:00
  • 138:

    「尚君?何か言ってょ。私はただの遊び相手やったん?」
    風香は半泣きだ
    「あぁ〜!面倒いなぁ。やっぱり真面目な女は俺無理や…」
    尚が喋り終わる前に俺はもう手が出ていた
    「お、おい!律!!」
    「痛っ…何すんねん!!」

    2005-05-28 11:00:00
  • 139:

    尚の声と風香の叫び声が聞こえた後はもうあんまり覚えていない
    最初に殴りかかった俺なのに反対に尚にボコボコに殴られたんだ

    2005-05-28 11:01:00
  • 140:

    あぁ…かっこ悪い俺
    あそこで尚をぼこって
    「風香に二度と手を出すな!」
    ぐらい言っていたら
    びしっと決まっていたのに
    反対にぼこられてボロボロの俺

    2005-05-28 11:02:00
  • 141:

    人間慣れない事するもんじゃない
    俺はただの遊び人なんだクールな律だ
    何青春ドラマに出て来る様な熱血野郎になってんだ…

    2005-05-28 11:03:00
  • 142:

    「律、大丈夫か?」
    圭介が俺を覗きこむ
    「あぁ」
    全然大丈夫じゃない
    すげーすげー痛い!
    だいたい大丈夫か?じゃないだろ助けろよ!
    男の友情もこんなもん

    2005-05-28 11:04:00
  • 143:

    きっと圭介が殴られていても俺は助けないだろ
    痛いのは嫌やし
    やっぱり自分が一番かわいい
    きょうびそんな熱い奴はあんまりいない
    はぁ俺は何をしてんだ

    2005-05-28 11:06:00
  • 144:

    「律君…痛い?」
    風香が心配そうに言った「大丈夫大丈夫」
    「私…ごめんなさい。尚君の事、律君忠告してくれてたんだよね?それなのに私…ごめんね。でもさっき嬉しかった。ありがと」
    風香が泣いていた
    「風香…好きです。ずっと好きやった」

    2005-05-28 11:10:00
  • 145:

    俺は何言ってるんだ?
    どさくさに紛れ過ぎやろ!?
    しかも傷ついてる女に対して卑怯な突然な告白

    でも素直に口から出た言葉がそれだった

    2005-05-28 11:11:00
  • 146:

    「…」
    長い沈黙
    「ごめんなさい私…律君の事そんな風に見た事なくて…」

    また振られるのか?
    二回目か?

    2005-05-28 11:12:00
  • 147:

    「…でも気持ちすごい嬉しい。ありがとう」

    おい!
    ちょっと待て!
    終わりか?
    ありがとうって…
    あ。はい。こちらこそ、どうも。みたいな

    2005-05-28 11:14:00
  • 148:

    俺の告白ありがとう。
    終わり。
    チーン
    俺の人生も終わり

    2005-05-28 11:15:00
  • 149:

    しかばね状態って言うのはこういう状態なのか?だいたい、しかばねって何だ?
    動物か?しかの仲間か?俺はしかなのか?
    食い物か?
    それ、うまいのか?

    2005-05-28 11:16:00
  • 150:

    はぁ〜
    昔良くお母さんに言われました
    『ため息つくと幸せ逃げるよ』
    ため息ってのは幸せじゃないからつくもんじゃないんか?
    言葉ってのは矛盾している
    謎だ

    2005-05-28 11:17:00
  • 151:

    「ほら〜お前かっこ良かったって!」
    圭介それは俺をなぐさめているつもりか?
    幸せなかっこいい男に言われる程むかつくもんはない
    だいたい そもそも圭介のアホが風香を呼んだりするからいけないんだ

    2005-05-28 11:18:00
  • 152:

    てか世の中狭すぎだっての!
    何で俺の連れの女が俺の好きな女の姉ちゃんで、その好きな女の好きな男がまた俺の連れで
    日本に人口どれくらいいると思ってんだ?!
    謎過ぎる

    2005-05-28 11:19:00
  • 153:

    それと風香と京香は同じ顔をした双子
    って事は俺は圭介と同じ趣味なんか!?
    ふぅ…
    一番の謎は何で俺が振られてんのか!
    って事だ
    間違いない

    2005-05-28 11:20:00
  • 154:

    しかばね状態が何日か経った
    圭介が心配して俺をクラブに連れ出すけど俺はしかなんだ!
    せんべいを食うしか脳がない

    2005-05-28 11:20:00
  • 155:

    「ちょっと律〜!何なん?電話も全然出やんと」由佳が何か言ってる俺はしかだ
    言葉がわからない
    「聞いてんの?」
    「…」
    こんなうるさい所から早く出よう
    俺はしかだ。
    逃げ足は早い

    2005-05-28 11:21:00
  • 156:

    「あっ律君!」
    あれ以来見る風香の姿 やっぱり世間は狭い
    「ちょっと久しぶり…もう傷だいぶ良くなったみたいやね。よかった」
    よかった?
    ふっ
    心の傷はまだ治ってないよベイベー

    2005-05-28 11:22:00
  • 157:

    「あのね…律君あたし…」
    風香が何か喋ろうとした時、横から笑い声がした「あの女、律に言いよってるで!地味で不細工なくせに律が相手するわけないやん!ははは」
    俺のメモリーのどっかに入ってる女達だ

    2005-05-28 11:23:00
  • 158:

    風香がうつむき
    「あたし行くね」
    と言った
    目には涙が溜まっている「待った待った!風香ちょっと先行っといてくれる?俺もすぐ行くから」「えっ?」

    2005-05-28 11:24:00
  • 159:

    俺は風香の肩を抱き親しげにそう言った
    「えー!律何の冗談?その不細工とどういう関係!?」
    「うっさいな!俺の彼女や!アホ!!お前らなんかより数倍可愛いわ!次何か言ったらその厚化粧取ってしまうぞ!」
    そう言い捨て俺は風香を外に連れ出した

    2005-05-28 11:25:00
  • 160:

    風香は泣いていた
    「ごめんって風香。冗談やで。泣かんといて。俺とおったら風香に嫌な思いさしてばっかやな」
    「ううん。嬉泣きやからこれ」
    風香が顔を上げ真っ直ぐに俺を見た

    2005-05-28 11:26:00
  • 161:

    「このあいだの告白まだ有効ですか?」
    「へっ?」
    「私も…私も律君が好きです!」

    2005-05-28 11:27:00
  • 162:

    これはドッキリか!?
    カメラはどこだ?
    ヤバイ俺ものすごくアホみたいな顔してるぞ!
    「…やっぱり私、調子いいよね?あんだけ相談とか乗ってもらって律君に嫌な思いさせて今さら律君の事好きとか…ごめんね。本当今さらやんね…」

    2005-05-28 11:28:00
  • 163:

    俺は体が熱くなっているのを感じていた
    変身だ
    「すげー嬉しい」
    俺は風香を抱きしめた
    更に風香は俺の胸で泣いていた
    「ありっがとう。ひっく…律っ君ひっく、好き。ひっく」
    魔法は溶けた
    俺は鹿から人間に戻った

    2005-05-28 11:28:00
  • 164:

    人間に戻った俺は元気はつらつだった
    オロナミンCだ!!
    すっかり鹿だった頃の自分を忘れている
    人間は大変都合よく出来ている

    2005-05-28 11:29:00
  • 165:

    今まで腐る程女を見て来た連れて来たけど
    風香ほど俺を満たしてくれる女はいなかった
    みんな腐ってたからね
    んで俺は発酵していたし

    2005-05-28 11:31:00
  • 166:

    俺は周りがびっくりする程変わった
    携帯も変えて遊び女どもとも切ったし
    何せ今まで自分にしか全く興味がなかった究極のナルシストの俺が
    風香にはまりまくっているのだから

    2005-05-28 11:32:00
  • 167:

    遊びまくっている男のつれに「まぁ今は沢山遊んどけ。そのうち本気の恋愛って何かわかるから」何て言ってしまえる程
    きもいってか?
    きもくて結構!
    今は自分のプライドなんそのより
    一番欲しかったものを見つけた手に入れたのだから

    2005-05-28 11:33:00
  • 168:

    自分が幸せだと気持ちに余裕があると
    びっくりするぐらい人にも優しく出来たり
    募金だってしちゃうぜ!赤い羽根だ!
    この野郎!!
    何て単純明快
    恋愛ってすばらしい!!!

    2005-05-28 11:34:00
  • 169:

    俺は毎日の様に風香と会った
    何をするわけでもない
    飯食いに行ったり
    買い物に行ったり
    映画に行ったり
    家でまったりテレビを見たり

    2005-05-28 11:35:00
  • 170:

    俺は今まで普通のカップルがやるようなデートってものをした事がなかった
    出会う->飲む->ラブホ
    ってのがお決まりの
    ゴールデンコースだったから

    2005-05-28 11:36:00
  • 171:

    キャバ->セク->ヘルス みたいなもんだ?
    綺麗な姉ちゃん横にいるのに触れなくてムズムズ綺麗な姉ちゃんの胸もみ放題なのに最後まで出来なくてムズムズ
    んで結局は我慢出来なくて綺麗な姉ちゃんとこに抜きにいく…
    すげー!男の心理大作戦だ!!
    いやいや、そんな話じゃない!

    2005-05-28 11:37:00
  • 172:

    風香との毎日はとても新鮮で幸せで…
    ちょっとのろけさしてくれ!
    風香は柔らかく俺をそっと包んでくれるような女の子で…

    2005-05-28 11:38:00
  • 173:

    どれくらい柔らかいって豆腐みたいなしっかりしてるんだけど
    壊れやすくて
    クレープの生地みたいにフワッとしてて甘くて…俺は腹が減ってるらしいハニー!
    俺にビーフシチューを作ってくれ!!

    2005-05-28 11:39:00
  • 174:

    幸せな日々は続いた
    永遠に続くと思ってた
    人間なんてそんなもんだ幸せな生き物だ
    ある日圭介と久しぶりに来たバーで飲んでいた時「やっと見つけた」
    すごい剣幕で睨みながら俺の前に現れた由佳

    2005-05-28 11:40:00
  • 175:

    「律あんた尚の女とまじ付き合ってるって本当?」
    「何そんな切れてんの?ちゃんと付き合ってるで。だいたい尚の女ちゃうしな。」
    「ふぅ〜ん。だっさいな律」
    「何言ってくれても結構でも風香にいらん事言ったらお前でも許さんからな」
    俺は余裕だ

    2005-05-28 11:42:00
  • 176:

    「そんな事言っていいんや?」
    由佳が意味深な笑みを浮かべる
    「はぁ?お前もいい男見つけて早く幸せになれよ」
    「由佳、妊娠してるんやけど」
    「へっ?誰の?」
    「あんたの」

    2005-05-28 11:43:00
  • 177:

    妊娠?俺の子?
    「その子と別れて由佳と付き合ってくれたら卸してあげるわ」
    言葉を無くしている俺に由佳は言った

    2005-05-28 11:44:00
  • 178:

    「ち、ちょっと待てって!本間に俺の子なんか?」
    確かに由佳とは何回かやった
    でも遊び人には遊び人の遊び方がある
    面倒臭い事になりたくないから必ず避妊はちゃんとしてきた
    コンドームは遊び人の必需品アイテムなのだ!

    2005-05-28 11:45:00
  • 179:

    でも由佳は妊娠した?
    由佳と付き合う?
    風香と別れる?
    「どうする?律」
    「…由佳とは付き合えない」
    「何言ってんの?やる事やったんだから責任取ってや!」
    由佳が叫ぶ

    2005-05-28 11:46:00
  • 180:

    「お前と付き合ってどうすんねん?お前に何かあるんか!?俺の事なんて好きでもないやろ?
    俺も好きな女じゃないと付き合われへん!」

    2005-05-28 11:48:00
  • 181:

    「本当律変わったなぁ。気持ちわるっ
    あんなの口から好きとか言う言葉出ると思わんかったわ。好きなわけないやん。ただムカツクだけ。」

    2005-05-28 11:49:00
  • 182:

    「考えて電話して」
    と由佳は言い捨て去って行った
    「まじ?律どうすんねん?」
    「どうすんねんって…どうしよ」

    2005-05-28 11:50:00
  • 183:

    どーしょ♪どーしょ♪
    ウーパッパッパラーパー♪の
    パッパラーパー♪の
    パオパオパパパ♪

    はぁどうしよう…
    律、考えろ!

    2005-05-28 11:51:00
  • 184:

    選択肢?
    風香と別れて由佳と付き合う
    …絶対いやだ
    選択肢?
    由佳と別れて風香と付き合う
    …いやいや意味がわからん
    選択肢?
    風香と付き合ったまま由佳とも付き合う

    2005-05-28 11:52:00
  • 185:

    あ〜じゃあこれは!?
    由佳と一瞬付き合って
    ソッコー別れて風香とはそのまま
    由佳と付き合ったには違わない!
    …最低だな

    2005-05-28 11:54:00
  • 186:

    マジメなとこ
    真剣に悩んだ
    脳の血管が切れるぐらい悩んだ
    風香には誠実でいたかった
    悩んで悩んで出した結論がこれ…

    2005-05-28 11:55:00
  • 187:

    「ごめん!子供の事はちゃんと責任取る。でも由佳とは付き合われへん!!」
    俺は由佳に土下座してそう言った
    「はは…本当びっくりするわ。きもいで?土下座までして。そんなに由佳の事嫌やねんな」
    「嫌とかじゃなくて俺は今本気で風香が大事で由佳と条件みたいなんで付き合われへん」

    2005-05-28 11:56:00
  • 188:

    「そんなに好きなんや…きも過ぎやな律。もぅいいわぁ由佳が妊娠したとか嘘やから」
    はい?
    嘘?
    俺は土下座までしたのにこの女はあっさりと嘘といいやがった

    2005-05-28 11:57:00
  • 189:

    「そんな顔せんといてよ!そりゃ嘘ついたのは悪いけど
    由佳だって由佳なりに律の事好きやってんから!遊びって分かってたけど律は本命作らんって思ってたから…
    好きやけど割り切ってた!それやのにいきなり、彼女出来たとか
    本気とか聞いたら意地悪の一つでもしたろって思うやんか!」

    2005-05-28 11:58:00
  • 190:

    そう泣き出した由佳を初めてかわいいと思った
    由佳は俺同様不器用なんだ
    男だったらちんちんの毛全部もやして
    油性マジックで像の絵描いて
    写真撮って人前に縛り付けて放置してやろう
    ってぐらいムカついたが

    2005-05-28 11:59:00
  • 191:

    こんな由佳を見ると
    こんなん言われると怒るに怒れない
    「ごめんなさい…由佳もう律に迷惑かけへんから。律の事諦めるから」
    そう言ってまた泣く由佳

    2005-05-28 12:00:00
  • 192:

    「分かった。もういいよ。俺の方こそごめんな
    お前結構可愛いやんけ!」
    由佳の頭を撫でてやりながら言った俺に由佳は
    「ヒック今頃気づいヒックたの?ヒック」

    2005-05-28 12:01:00
  • 193:

    風香とは半年程仲良く平和に付き合った
    俺は男の連れと遊びに行く事はあっても
    女の『お』の字もない程女っ気がなくなっていた

    2005-05-28 12:02:00
  • 194:

    俺は風香にベタ惚れだったし
    別に風香以外の女に興味がなかった
    あんだけ遊びまくっていた俺なのに自分でも関心する

    2005-05-28 12:03:00
  • 195:

    クラブで働いている俺だから
    あのうそ妊娠事件の由佳ともたまに顔を合わせるがいたって普通
    今となっては由佳に恋愛相談をされる程の仲だ
    やっぱ人間恋愛すると変わる

    2005-05-28 12:04:00
  • 196:

    俺と風香はほとんど喧嘩をする事はなかった
    俺のバイト先にたまに風香が顔を出し
    知らん男に声をかけられているのを発見して
    俺が焼きもちをやく
    そんな程度だ

    2005-05-28 12:05:00
  • 197:

    俺が不機嫌そうにしていると決まって
    「りっ君大丈夫やで?私はりっ君だけやから」
    と微笑みそう言う
    端から見れば俺がガンガン引っ張って行ってるような
    俺のわがままに風香が付き合っている感じに見えるらしいが
    実際は風香の尻にひかれている

    2005-05-28 12:06:00
  • 198:

    風香は俺をたてながら
    俺の方が地位が上な様に感じにさせ
    俺をコントロールする
    そんな頭のいい女
    居心地がいい
    実にいい

    2005-05-28 12:07:00
  • 199:

    俺の頭は平和ボケ
    花畑に蝶々が舞っている
    そう…
    平和だった
    俺だけがそう思ってた事に
    まだ俺は気づいてなかった

    2005-05-28 12:08:00
  • 200:

    平和なある日
    俺はバイト先のクラブで変な噂を聞いた
    風香が系列店のクラブの男とできていると…

    2005-05-28 12:10:00
  • 201:

    話はこうだ
    俺と風香が付き合っているのは俺の周りはみんな知っている
    でも俺は風香を何かないとバイト先に呼ぶ事はなかった
    単純に嫌だったから

    2005-05-28 12:11:00
  • 202:

    クラブなんて盛りのついた男どもの溜まり場だ
    わざわざ、そんな所に自分の女を呼ぼうとは思わない
    心配症?
    うるせー!自分の女心配して何が悪い

    2005-05-28 12:12:00
  • 203:

    んで、その噂ってのが
    風香が俺が知らぬ間にその系列のクラブに来ているという話だ
    あっそう
    …ないない
    全くもってアホみたいな噂だ

    2005-05-28 12:13:00
  • 204:

    だいたい風香はクラブで遊ぶような女じゃない
    冗談にしてもつまらなすぎる
    DonDokoDonのぐっ○んの相方に並ぶぐらいつまらん!
    だいたい、あいつがいる意味さえわからない
    ぐっ○ん一人で十分!陰が薄すぎて名前すら出てこない

    2005-05-28 12:14:00
  • 205:

    話は飛んだけど
    風香に限ってあるはずがない
    ましてや他の男とできている?
    ないない
    そーかみんな俺達に嫉妬してるんだな?!

    2005-05-28 12:15:00
  • 206:

    「律!あんたの彼女どうなってんの!?」
    由佳が俺に歩み寄りそう言った
    「何が?」
    「今○○行ってたんやけど、健二といい感じになってたで!!」

    2005-05-28 12:16:00
  • 207:

    健二とは系列のクラブの黒服の奴だ
    「律あの子と別れたん?」
    「別れてないわ!お前そんな嘘ばっか言ってたらしばくぞ!!」
    「嘘ちゃうよ!そう思うんやったら自分で見に行けばいいやん!電話してみたらいいやん!」

    2005-05-28 12:17:00
  • 208:

    何を言ってるんだ?
    この女は…
    あほらしい
    みんなしていったい何言ってるんだ!?

    2005-05-28 12:18:00
  • 209:

    ちょうどそこに風香から電話がかかってきた
    「りっ君、今日仕事何時に終わる?」
    「え?何で?遅くなると思うけど。風香今どこにいてるん?」
    「今はおうちやで。でも友達の所に泊まりに行こうと思って」
    「そっか。気をつけて行きや」

    2005-05-28 12:19:00
  • 210:

    いつもの可愛い風香の声だ風香
    ふぅ安心…
    いや!風香を信用してなかったわけじゃない
    決して違う!
    違うぞ!!

    2005-05-28 12:20:00
  • 211:

    「残念でした。風香いえにいたわ!本間お前嘘ばっかついてたら友達なくすぞ?」
    「嘘じゃない!律には嘘つけへんわ!」
    「はいはい」
    由佳は半分泣きそうな顔をして俺の腕を引っ張った
    「じゃあ今から○○来て!!」

    2005-05-28 12:21:00
  • 212:

    由佳は無理矢理
    俺を引っ張って風香がいるというクラブに連れて行った
    いるわけないやろ?
    ありえない
    うーん
    ありえない
    ありえない…

    2005-05-28 12:21:00
  • 213:

    ありえない…
    目を疑うってのはこの事だ
    漫画の様なオーバーな二度見とはこの事だ
    由佳の言った通り風香はいた
    健二に寄り添って手なんか握りあっている

    2005-05-28 12:22:00
  • 214:

    てか、あれは本当に風香なんか?
    化粧濃いぞ?
    何か服そうも派手だし
    いや違う
    人違いだ
    ありえないし
    風香じゃない

    2005-05-28 12:23:00
  • 215:

    風香は家にいる
    こにいる訳がないんだ
    俺は無意識に携帯のボタンを押した
    コールが
    1回…2回…3回…
    取ってくれ!

    2005-05-28 12:24:00
  • 216:

    俺が見てる風香は風香じゃないと…
    彼女は携帯が鳴っているのに気づいて
    携帯を取り出し少し眺めてまた鞄に携帯を閉まった
    そして少ししてから携帯をピコピコしだした

    2005-05-28 12:25:00
  • 217:

    俺はスローモーションの様にそれを眺めていた
    まるで風香しか見えない様に
    俺の焦点は風香に集中していた
    満足気にメールを打ち終わり
    彼女が健二に笑いかける

    2005-05-28 12:26:00
  • 218:

    ♪♪♪〜
    無情にも鳴る風香用の着信音…
    いつもはこの音を聞くと心が和んだ
    今は…
    ただの機械音にしか聞こえない

    2005-05-28 12:27:00
  • 219:


    【ごめん今電話取れないんだ(>_

    2005-05-28 12:28:00
  • 220:

    俺はその光景を目の前にしても信じたかった…
    違う風香じゃないって…風香は俺を裏切ったりしない…
    そんな女じゃない
    俺が初めて本気で惚れた女はこんな事しない…

    2005-05-28 12:31:00
  • 221:

    知らぬ間に涙が頬を伝っていた
    「ち、ちょっと!律」
    由佳が俺を覗き込む
    「由佳あの女に文句言ってくる!!」
    そう言う由佳の腕を引っ張って俺は止めた

    2005-05-28 12:32:00
  • 222:

    それでも由佳は
    俺を振りきりって風香のもとへ走って行った
    そして
    いきなり由佳が風香の頬をひっぱたいた

    2005-05-28 12:33:00
  • 223:

    「いった〜何すんの?」「何すんのちゃうやろ!?あんた何してんの?あんたには律がいてるやろ?!」
    俺は動けない
    足に根がはっている
    このまま俺は花になる
    風香が肥料だ
    知ってた?
    世界1でかい花はう○この臭いがするらしい

    2005-05-28 12:34:00
  • 224:

    「何?あんた律君の事が好きなん?はは。あんたみたいな遊んでそうなん律君相手するわけないやん?」
    本当にこれが風香?
    風香のあの可愛らしい声から吐き出される
    汚い言葉…

    2005-05-28 12:35:00
  • 225:

    「律がどんだけ、あんたの事想ったか知ってるやろ?何でこんな事出来るん?今まで誰も好きにならんかった律やのに、
    あんたの事は本気で…
    大事にされとったやんか!それやのに何で!
    こんなん律がかわいそう!!」

    2005-05-28 12:36:00
  • 226:

    由佳が泣きながら風香にそう叫んだ
    俺は二人のもとに歩み寄り
    「由佳もういいから、帰るで」
    そう言い由佳の腕を引っ張った

    2005-05-28 12:36:00
  • 227:

    風香の顔色が面白いように変わるのがわかった
    「りっ君ち、違うねん…ちょっと待って」
    待たない
    由佳が全部俺の代わりに言ってくれた
    話す事も何もない
    俺は由佳を連れてクラブを後にした

    2005-05-28 12:37:00
  • 228:

    由佳は子供のように
    しゃっくりをあげながらまだ泣いていた
    「泣くなって!泣きたいのは俺の方やねんけど」「だ、だってヒック、あの女ヒック、律がヒッ本気で好きヒックむかつくヒッ」
    「分かった分かった何言うとるかわからんし」
    「ごめんヒックでもヒック」

    2005-05-28 12:38:00
  • 229:

    ♪♪♪〜
    風香から電話が鳴る
    由佳がそれを見て
    携帯を取り上げ電話に勝手に出た
    「何のよう?ヒック」
    「…いらない」
    「ヒック。もう二度とかけてくんな」

    2005-05-28 12:39:00
  • 230:

    それだけ言って由佳は電話を切った
    「…何?いらないって」「あの女が律いる?ヒックって聞いてきたから、いらないって言ったのヒック」
    プッ
    由佳ちょっとおもろいぞ

    2005-05-28 12:40:00
  • 231:

    泣きっ面の由佳が
    あまりにも不細工で
    こんな時に出るジョークがあまりにもさぶくて
    俺は思わず笑ってしまった
    「ありがとうな由佳」

    2005-05-28 12:41:00
  • 232:

    俺の初恋
    初失恋
    今まで散々遊びまくり
    ポイ捨てポイ捨てしてきた俺が
    初めて本気で惚れた女に裏切られる
    あとあと分かった話だけど
    風香は他にも数人男がいたみたいだ

    2005-05-28 12:42:00
  • 233:

    早い話
    俺はその他大勢の中の一人
    どいつが本命だったのか気になる所だけど
    今となったらどうでもいい
    あれ以来風香からの連絡は一切ない
    俺が本命じゃなかったのは確かだから

    2005-05-28 12:43:00
  • 234:

    正直少しはへこんだ
    いや…
    だいぶへこんでた
    もう女なんていらない
    こりごりだとも思った
    ちょっとした引きこもりってやつも
    やってみたりした

    2005-05-28 12:44:00
  • 235:

    悲しいラブソングとか
    リピートで聞いちゃったり
    酒をアホ程飲んだり
    したけど何か違う
    ひたってみたけど
    俺はいたって普通…

    2005-05-28 12:44:00
  • 236:

    圭介も風香の双子京香と別れたらしい
    別れたというか…
    振られた
    他に好きな男が出来てあっさり乗り換えられたらしい
    圭介は死にそうな顔をしていた
    不幸を顔面でしょってるそんな顔

    2005-05-28 12:45:00
  • 237:

    あほみたいだ
    男がワンワン泣きやがって!
    「やっぱ、男も女も顔か!!?」
    圭介が言う
    お前人間の顔じゃないぞ!
    …いや間違えた
    お前人間は顔じゃないぞ!だ…

    2005-05-28 12:46:00
  • 238:

    不思議な事に
    風香を憎む気持ちは生まれなかった
    ただ単純に好きだったから…
    俺がこんな言葉を言ったら気持ち悪いけど
    俺は風香に人を愛すると言う事を教えてもらったから…
    誰も好きになる事はないと思っていたから…
    本気で好きだったから…

    2005-05-28 12:47:00
  • 239:

    ほら俺は大人だ
    圭介みたいにギャーギャー泣き叫ばなくても自分の中で終われる
    「くそっ…うっ」
    急に風香との思い出がフラッシュバックされていった

    2005-05-28 12:48:00
  • 240:

    俺は声をあげて泣いた
    何か溜まってたもんを吐き出すかの様に
    人間の体の3分の1は水で出来ているんやろ?
    こんな涙、鼻水垂らしまくって大丈夫なんか?
    こんなに涙ってのは流れるのか?
    それぐらい俺は泣いた

    2005-05-28 12:49:00
  • 241:

    はっきり認めたくなかったけど
    俺は悲しかったみたいだずっと泣きたかったみたいだ
    格好悪いからと我慢していたみたいだ

    2005-05-28 12:50:00
  • 242:

    出るもん出したらすっきりした
    鏡に映る俺
    「おわっと!やば〜不細工!!ははは!!」
    目が腫れまくってやばい顔になっている

    2005-05-28 12:51:00
  • 243:

    う〜ん
    それでもやっぱり俺はいい男だ!
    本気の恋をして粋も甘いも経験し
    より一層男前になってしまったな!!
    風香よ、ありがとさん!
    この腫れがひいたら
    新しい愛でも探しに行くか!
    俺はまた恋をするぜベイベー!!

    2005-05-28 12:52:00
  • 244:

    あとがき…

    これで終わりです!今まで読んでくれた方
    応援してくれた方
    本当にありがとう!!

    色んな人が応援してくれたから最後まで書けました!!ありがとう!

    2005-05-28 12:53:00
  • 245:

    律:04/8/28 18:08 (旧小説板)

    2005-05-28 12:55:00
  • 246:

    名無しさん

    名作あげ

    2005-06-13 05:51:00
  • 247:

    今初めて読んだけど,書き方おもしろいしよんでで楽しかった☆?人で笑ってしまったわぁ♪話の内容もリアルでよかった!

    2005-06-14 10:05:00
  • 248:

    名無しさん

    あげ

    2005-09-09 01:49:00
  • 249:

    名無しさん

    2005-09-09 06:19:00
  • 250:

    ミサ

    共感しました。私も昔同じ事がありました。今は幸せですか―…?

    2005-10-11 02:39:00
  • 251:

    ?ぁゃか?

    りっ君??読んだょぉ(?´∀`?むっちゃ感動した??しかもまたりっ君の突っ込みが面白かったゎぁ((?^?'?☆★〃ぃぃ女の子見つけて頑張って恋しょ?

    2005-10-15 14:11:00
  • 252:

    名無しさん

    2005-10-19 04:43:00
  • 253:

    名無しさん

    おもしろかったです?

    2005-10-19 05:20:00
  • 254:

    名無しさん

    2005-11-14 01:18:00
  • 255:

    名無しさん

    あげ

    2005-11-26 01:27:00
  • 256:

    名無しさん

    2005-11-28 01:00:00
  • 257:

    名無しさん

    ?

    2006-02-04 06:44:00
  • 258:

    名無しさん

    かなりよかった

    2006-02-11 09:24:00
  • 259:

    のぞみ

    初めて読ませてもらぃま?た(>_

    2006-02-11 15:50:00
  • 260:

    名無しさん

    2006-02-11 18:35:00
  • 261:

    名無しさん

    ?

    2006-05-04 01:19:00
  • 262:

    名無しさん

    2006-05-16 01:49:00
  • 263:

    名無しさん

    2006-05-16 07:49:00
  • 264:

    名無しさん

    2006-05-16 08:06:00
  • 265:

    名無しさん

    ぃぃけど。
    略多すぎやわ
    読みにくぃぃ

    2006-05-22 21:59:00
  • 266:

    名無しさん

    またこの人の読みたい?

    2006-12-15 10:12:00
  • 267:

    名無しさん

    あげ

    2007-04-07 04:49:00
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