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『だいじょーぶ』
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1:
ゆ
初めて書きます。読みにくい点もあると思いますが、よかったら読んで下さい
2007-07-06 02:29:00 -
51:
ゆ
ガタンッ 隣りの席に誰かが座る音がして振り向いた。 いかにもクラブに居そうなギャル男だった。席はたくさん開いているのに、隣りに座られた事が不愉快で、里菜に合図して席を立とうとした。 [彩香…ちゃん?] 突然その男に名前を呼ばれた。 [彩香ちゃんやんな?俺!覚えてる?] 顔に見覚えはない。 「誰ですか?」
2007-07-16 00:31:00 -
52:
ゆ
[俺、拓のツレやねんけど、覚えてない?!拓が彩香ちゃんに話しかけた時横にいててんけど!] 拓の名前を聞いて心が沈んだ。この人の事なんか覚えてもいないし、どうでもよかった。 「人違いじゃないですか?失礼します。」 里菜にごめんと言って立ち去ろうとすると [ちょっと待ってよ!俺聖夜ゆーねんけど話しよや!前見た時から話したかってん!あんときは拓に先越されてもーたからあかんかったけど] あたしの腕を掴んでまくし立てた。 突然里菜が口を開いた。 〔じゃあ彩香話しい?あたしちょっと踊ってくるから!〕 [お友達さん話わかるねえ!俺の連れ今呼ぶからそいつと踊っておいでや!一人じゃつまらんやろ。そいつ絶対変な事せーへんから!保証する] そう言って電話をしだした。
2007-07-16 01:08:00 -
53:
ゆ
訳のワカラナイ里菜にイライラしながら耳打ちした。 「里菜、なんで?」 〔拓さんの知り合いやったら、拓さんが今どーしてんのか聞けるやん!あたしの事は気にせんでいーから聞き出しよ!彩香元気ないん嫌やし…知りたいやろ?〕里菜はあたしの事を思ってくれていた。 「わかった。ありがとう」確かにこの人に聞けば何かわかるかもしれない。 〔あ、連れ来たで!〕 聖夜が指で指した先にいたのは、サークルが一緒の笠井先輩だった。 「〔先輩?!〕」 里菜とハモッた。 『おまえら何してんの?』笠井先輩も酷く驚いていた。当たり前だけど。
2007-07-16 01:19:00 -
54:
ゆ
[そーいやあここ2日間くらい出勤してないみたいやなあ] 「…聖夜さんもホストですか?」 [あーうん。拓とは違う店やけどな。でも俺は営業で彩香ちゃんに話しかけたんちゃうで] 「俺はって…」 そんな言い方、拓は営業だったって意味やんな。
黙ってしまったあたしを見て、聖夜が言う。 [なんかあったん?拓と]「いいえ。」 事情を説明してはいけないような気がした。拓の迷惑になると思った。 [拓の事好きなん?] 答えられなかった。黙っていると、聖夜がため息をつきながら言った。 [No.1ホストに恋なんかするもんちゃうで。優しくすんのなんか当たり前やから。ホストやからな] 涙が込み上げてきた。違う。拓はそんな男じゃない。あの優しさが嘘だったとは思えない。 …そう信じたかった。 [やめとけ。拓は。俺にしとき?] 頭をポンポンと撫でられた。 「聖夜さんもホストでしょ」 [俺は完全友営やから。営業でこんなん言わないし。もうすぐホスト辞めるしな]「ともえい…?」 [色、枕は使わないってこと。わかる?] 色枕は知っていた。以前拓が冗談で、俺は色枕ホストやからなあ(笑)って笑ってた。 「わかる…拓は色枕使うん?」 [……せやな。ホストは大概そうやで]2007-07-16 01:55:00 -
55:
ゆ
何かが崩れた感覚がした。 [そんな落ち込むな。よくある事やから。よし、これから遊び行こうか?今日仕事休みやし。車あるからドライブでも行こうや!」 元気づけるように聖夜が言った。 「笠井に言ってくるからちょっと待ってて」 ちょっとしてから、笠井先輩と里菜がホールから出てきた。 〔彩香?〕 『おい、彩香』 [俺らドライブ行ってくるわ!ちゃんと彩香ちゃん送り届けるから!わりいけど笠井、その娘送ってって。]『俺は構わんけど、彩香どしたんや?』 〔彩香?どしたん?〕 [とにかく行くわ。勝手言ってわりいな。チケ代俺出すわ。] 聖夜は無理矢理笠井先輩の手に一万円札を握らせて、あたしの手をひいて外に出た。
2007-07-16 02:09:00 -
56:
ゆ
なんだか自暴自棄になっていた。 近くの駐車場まで手をひかれて、助手席に乗った。 車は黒のベンツ。聖夜は運転席に乗り込んで、車を走らせた。 [寒くない?] 大丈夫だと答えた。 [めっちゃ綺麗な夜景見せたるから、元気出せな] 少しまた泣きそうになった。人前で泣く事なんか滅多にない。泣きたくなかった。ぐっと涙をこらえる。 聖夜は煙草を吸いながら、音楽を流した。 車からぼーっと夜のネオンが消えるのを見ていた。
2007-07-16 02:18:00 -
57:
ゆ
山道をカーブを上がる。 街は小さくなっていた。 道中、あたしはあまり喋らなかったけれど、聖夜はあたしを元気づけるように馬鹿みたいな冗談ばかり言っていた。 優しいんだなと思った。
頂上に着く頃には、いつも通り話ができるようになっていた。 「里菜にまた迷惑かけちゃった。気使って貰ったのに笠井先輩と残してきちゃった。大丈夫かな。」 里菜の事が心配になった。 [俺が勝手に連れてきただけやし、彩香が心配する事ちゃうで。笠井がおるから大丈夫や。] また頭をポンポンってされた。少し嬉しかった。 「そういえば、なんで先輩の事名字で呼ぶん?仲良かったんやろ?」 [同じ名前やから、まぎらわしいねん(笑)] 「先輩もせいやってゆーん?」 [それは俺の源氏名やで] 本名なんなん?とは聞けなかった。拓も自分から教えてはくれなかったから。 [本名なに?ってきかへんの?] 「…聞いて欲しくないかもしれんし。」 [はは(笑)物分かりのいいコやなあ!思った通りや。俺は大介やで。呼ぶん、大介にして]2007-07-16 02:35:00 -
58:
ゆ
「大介?聖夜じゃなくていーん?」 [二人でいてるときは大介って呼んで。ややこしくてごめんやけど] 「わかった。…大介」 うんうん、と言って聖夜は笑っていた。 本名を教えてくれた。やっぱり拓は営業だったのかなと思った。 [頂上着いたで!降りるでー!] バタンとドアを閉めた。 夏だと言うのに、頂上は少し寒かった。 聖夜は、バックシートからパーカーを取り出してあたしにかけてくれた。
2007-07-16 02:43:00 -
59:
ゆ
「ありがとう」 聖夜は手をひいて、柵のある場所まで歩いた。 「うわあー!めちゃめちゃ綺麗!!」 柵から下を見下ろすと、いつか見たプラネタリウムの星みたいに、物凄い数の光りの点が輝いていた。 [やっと元気なった。] 横を見ると聖夜が笑っていた。 「大介。ありがとう」 ふいに抱き寄せられた。 「え?!ちょっと…」 [ええから] 強く抱きしめられた。服から、香水の香りがした。
2007-07-16 02:52:00 -
60:
ゆ
離れようと少しもがいてみたけど、離してくれなくて、そのまま身を委ねた。 鼻に纏わり付く香水の香りにくらくらしながらじっとしていた。 [彩香] 抱きしめられたまま名前を呼ばれた。 「なに?」 ぱっと体を離されて、手が頬をなぞる。 [俺と付き合って] 「え?!」 [今日会って俺の思った通りの女やと思った。俺の女になって。] 頬に触れていた手が首に回り、聖夜の整った顔が近づいてくる。 あたしは、避けなかった。
2007-07-16 03:01:00