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一言だけ…ありがとうな。

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  • 1:

    さな

    まだ冷たい風がふいていた3月…。七ヶ月以上ぶりに外に出た私…少年院短期という勤めを終わった私は十六歳になっていた。

    2007-05-04 15:34:00
  • 31:

    さな

    私「守!うち中途半端は嫌いやから、取り持ってあげるかわりに、女と別れ!迷う気があるんやったらカナは諦め!」それを言った私に守は抱き着き言った「サナー!ありがとう!俺ちゃんとするから!マジお願いな!」そう言った守の目は少し潤んでいた。帰り際守が思い出した様に言った。守「そやそや!裕介がサナの事気に入ってたで!さっきも電話でサナの事ズット言ってた。俺が取り持ってあげるから、付き合えや」守の言った言葉に一瞬ドキっとした。恥ずかし紛れに私が言った。「はいはい。分かったから!早く帰れ」そう言った私の顔を見ながら守は薄気味悪い笑顔を残し帰っていった。

    2007-05-06 07:03:00
  • 32:

    さな

    守が帰った後に家の電話からカナに電話を入れた。私「ごめんごめん!さっきまでサナの部屋猿に侵略されててさ!やっと開放されたわ!」私の言った言葉にカナはクスクス笑いながらいった。カナ「猿って晃くん?」私「ちゃうちゃう弟のニホンザルの方!今ニホンザル故障中やからさ…」カナ「え?どうゆう事?」私「カナの顔が浮かんでドキドキして、しゃぁないらしいで!こんなん初めてやねんてさー!カナどないする?」カナは照れていたのかしばらく黙っていた。

    2007-05-06 07:13:00
  • 33:

    さな

    私「まぁ今すぐ、どうとかじゃないから。そんな深く考えやんでもイイよ」カナ「うん!守にまた遊ぼって言っといてな!」私「了解」そう言って電話を切った。部屋でくつろぎながら漫画を読んでいると携帯がなった。裕介からだった。(うわ!電話するの忘れてた!)焦って電話をとった私。

    2007-05-06 14:44:00
  • 34:

    さな

    私「ごめん!めっちゃ忘れてた!」裕「お前なぁー!アルツハイマーか!で?何してんの?」私「今は画読んでる!」裕介「お前暇児か?俺ん家こいや!」私「嫌や!ダルい!」裕介「向かえに行ったるから!」私「変な事する?」裕介「するか!してほしいねんやったらするけどな!」まだ男性経験のなかった私…男と手をつないだ事すらなかった私には裕介の言葉は軽くショッキングだった。私「…。やっぱり行けへん」裕介「冗談やから!マジなんなって!じゃ公園で喋ろうや!」私「それやったらいいで!じゃ向かえにきてや!」といって電話を切った。

    2007-05-06 15:00:00
  • 35:

    さな

    20分ほどして裕介が向かえに来てくれた。二人で近くの公園に向かった。私「裕介って本間学校こやへんな?何でなん?」裕介「結構行ってるで!俺行った時たいがいお前いてないやん!」私「いてるよ!学校にわ!教室いてない時は保健室で寝てるか相談室に隔離されてるかどっちかやから!ちゃんと明日からおいでな!」裕介「お前が向かえにくるんやったら俺いくわ!」私「えー!ダルい」裕介「あかん!明日ちゃんと向かえにこいよ!」何故か私はその日から裕介の送迎係になった。

    2007-05-06 15:17:00
  • 36:

    さな

    裕介「ションベンしてくる」そう言って裕介は公園の隅へと消えていった。暗い公園で一人ベンチで待っていた私に変なおじさんが近づいてきた。「お姉ちゃんタバコちょうだい」私「あ!いいよ」ポッケの中を探ろうと下を向いた時ガバっとおじさんが抱き着いてきた。おじさんの顔が近い!必死に抵抗するが座っているのもあり、どうする事もできない。「嫌ー!助けてー!」生まれて初めて悲鳴を上げた時だった。「サナー!」悲鳴を聞いた裕介が走ってきた。ドッカーンとおじさんに飛び蹴りをした裕介。おじさんは軽く飛んだ。裕介はおじさんの上で馬乗りになり、ボコボコにしていた。「はよ、ちれー!」裕介の言った言葉におじさんは慌てて帰って行った。

    2007-05-06 15:30:00
  • 37:

    さな

    裕介「大丈夫か!?」私「あっ、うん。」強がってはそう言ったが体は震えていた。膝が笑い立つ事もできなかった。裕介はそんな私を抱きしめてくれた。裕介の力は少し痛い…だけど何故か安心することができた。ボロボロと涙が出てきた。「力強かってな…怖かった…。…」泣きながら言う私に裕介は優しく言った。「もう、大丈夫から…もぅ泣くな。」人前で涙を見せたのは年頃になって初めての事だった。男の力を初めて知った。それはとても怖い経験だった。

    2007-05-06 15:42:00
  • 38:

    さな

    しばらくして裕介は私を家までおくってくれた。帰り際裕介は言った。裕介「明日、お前向かえにこんでいいからか!俺が向かえにくるから!ちゃんと起きろよ!」私「分かった。今日は本間ありがとうな。」そう言った私に裕介はニコッと笑って帰っていった。

    2007-05-06 15:48:00
  • 39:

    さな

    次の日の朝「サナっ!起きろって!」声をかけられて目をあけると裕介がいる。私「何であんたおるん!」裕介「お前のおやじが上、上がって起こしてってゆうたから。ってか学校いくぞ!用意せぇーや!」裕介に必要以上に急かされ支度をし二人で学校に向かった。授業がはじまっている教室に裕介と二人ではいると、教室中の生徒がいっせいに私を見、不思議そうな顔をした。休み時間中クラスの女子に囲まれた私…。「えっ、サナちゃん裕介君と付き合ってるん?」私「付き合ってないで。何で?」女子「じゃ、なんで一緒に登校してきてるん!?」私「付き合ってなかったら一緒にきたらあかんのか?」少し威嚇しながらいった私にクラスの女子は少し引いた。

    2007-05-06 16:07:00
  • 40:

    さな

    女子の一人が言った。「マナミが中一から裕介君の事好きやねん!付き合ってないんやったらマナミ勘違いさせるような事しやんといてぇや!」マナミ?誰か分からないが女子達の後で泣いてる子がいる。私「マナミってお前か?お前事やねんやったらお前がゆうてこいや!」そう言った私をリーダー各の様な女子が突き飛ばしてきた。女子「お前が悪いんやろ!このヤリマン!」プチン!血管が切れた音がした。

    2007-05-06 16:16:00
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