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殺してしまった
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1:
名無しさん
「泣くな、うるさい!」そう怒鳴りながら、母は私の服をまくりあげ、タバコを背中に押し付けた。「ーぁ゛あ゛」声にならない声が出た。私は泣くのをこらえた。「最初から、そうしてればいいのよ。」冷たい目で私にそう言うと、母はテレビに目を向けた。
2007-04-28 15:53:00 -
55:
名無しさん
「・・死にたいとか言わんといて・・」伸也君がつぶやいた。「・・ごめん。」「何があったんか解らへんけど・・話し聞くで?」「・・帰りたくない。」それしか言えなかった。「・・俺んちおいで。こっから近いし、絶対手ぇ出さんから。心配さしたらあかんから、お母さんに連絡だけいれときや?」「親なんか、おらん。」シーンとした。「おいで。」手を差し出され、手をのばした。大きくて温かい手だった。
2007-04-29 12:56:00 -
56:
名無しさん
?しおり? 楽しみにしてます????頑張って???
2007-04-29 15:25:00 -
57:
名無しさん
遅くなってすいません?再度更新します?
2007-04-29 19:46:00 -
58:
名無しさん
お父さんはみたことないけれど、お父さんみたいな手。なんだか安心した。その手に引かれながら、伸也君の家まで、言葉を交わす事なく、歩いた。5分ほど歩いて、伸也君の家に着いた。5じょう半位の、小さなアパートだった。「おじゃまします」小さく呟いて、部屋に上がる。必要最低限の物しかない、殺風景な部屋だった。
2007-04-29 19:52:00 -
59:
名無しさん
「とりあえず、座りいや。」言われた通り、畳の上の座布団に座る。伸也君が入れてくれたお茶に口を付ける。重い空気が流れた。最初に口を割ったのは、伸也君のほうだった。「・・で?なんで死にたいん。」思いがけない質問に、思わず顔をあげる。もうその話しには、正直触れてほしくなくて、触れられるとも思っていなかった。「・・ごめん、言われへん。自分でもよく解らん。」自分でも、本当によく解らなかった。
2007-04-29 20:01:00 -
60:
名無しさん
「じゃあ、今も、死にたいと思う?」次々に質問をしてくる。「今は・・大丈夫。ちょっと落ち着いたし」ニコッと笑って見せる。でも次に伸也君の口から出た言葉は、耳を疑うものだった。「・・そっか。俺な、人を殺した事があんねや。」「・・え?な、なんて?」思わず聞き返す。「俺には、お前と同じで両親がおらんねん。施設出てから、ずっと一人で生きてきた。」伸也君は、自分の生い立ちを語りだした。
2007-04-29 20:12:00 -
61:
名無しさん
両親の顔は、みたことがない。本当か嘘かはわからないが、両親は死んだと聞かされていた事。施設で育って、施設で唯一仲の良かったのが、隆弘君だと言う事。中学を卒業して、二人でやんちゃばかりしていた事。次第にエスカレートしていき、薬や葉っぱに手を染めた事。でもそんな自分に嫌気がさして、自殺しようとした事―・・・
伸也君は、顔色一つ変えずに、話しを続けた。2007-04-29 20:20:00 -
62:
名無しさん
「その日、死のうと思って、ポケットに遺書つっこんで、車に乗った。海まで行って、車ごと突っ込むつもりやった。」一瞬、伸也君が遠い目をした。「なんも考えたくなくて、ひたすら車を走らせた。真昼間の人の多い時間やのに、信号も見ずに―・・」伸也君の言葉が詰まる。私は、息を飲んだ。「・・そしたら、ボン!って凄い音が鳴って・・。男の子、引いてた。自分が死ぬつもりが、人の命奪ってもーた。」
2007-04-29 20:31:00 -
63:
名無しさん
伸也君は、声を震わせながら続ける。「小1のちっさい子。すぐに救急車呼んだけど、打ち所悪くて、即死やった。―そのこの両親に、必死に謝った。“死んで償う”って・・。でもそう言ったら、その子の父親に、胸ぐらつかんで殴られたわ。」伸也君は、無理してフフッと笑って見せる。「“お前が死んだら、俺らは、あいつは、誰を怨んだらええんじゃ!死ぬとか簡単に言うな!あいつの死は、そんなに軽いもんやない!お前は、あいつのために、何があっても生きていかなあかんのじゃ!”―って、泣きながら怒鳴られた。」・・一瞬静まり返った部屋で、氷の“カラン”という音だけが響いた。
2007-04-29 20:47:00 -
64:
名無しさん
「―・・だから、今も生きてるん?」「別にそうゆう訳じゃないけど・・、あの子の分も、必死に生きていかなあかんねん。何があっても。俺の唯一の償いかたやねん。だから、必死に勉強して、大学行った。別に誰に望まれた訳でもないけど、なんか頑張ってないと、あの子に悪いきがして・・。」伸也君は、こらえきれずに涙をながした。「簡単に死ぬなんて言って、ごめん・・」
2007-04-29 20:56:00