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殺してしまった

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  • 1:

    名無しさん

    「泣くな、うるさい!」そう怒鳴りながら、母は私の服をまくりあげ、タバコを背中に押し付けた。「ーぁ゛あ゛」声にならない声が出た。私は泣くのをこらえた。「最初から、そうしてればいいのよ。」冷たい目で私にそう言うと、母はテレビに目を向けた。

    2007-04-28 15:53:00
  • 2:

    名無しさん

    私の背中には、幾つものタバコの跡がある。一生消える事はないであろうこの跡は、唯一母が私に残したものだった。

    私は父の顔は知らない。どこかの街の病院の、院長の息子だということだけは知っていた。

    2007-04-28 15:58:00
  • 3:

    名無しさん

    父は相当のお金持ちらしい。私と母は、父が毎年まとめて送ってくる、大量の養育費で、いい暮らしをしていた。
    母は仕事もせず、仕送りに頼って、四六時中家にいた。朝食はシリアル。昼は、学校でたべる給食。夜は、いつも出前だった。

    2007-04-28 16:04:00
  • 4:

    名無しさん

    学校から帰ると、母はいつもテレビを見ていた。化粧一つせず、頭はボサボサ。部屋はちらかり放題。こんな女が、なぜ私の母親なのかと、運命を呪った。

    2007-04-28 16:09:00
  • 5:

    名無しさん

    「さやか、あんたいつの間にかえってきたのよ〜。早く着替えなさい。」いつもは私がかえって来ても、口一つ聞いてくれない母が、みょうに優しい。「はい」無表情で答えたけれど、(お母さん、私の事嫌いじゃなくなったんだ)と、泣きそうなほど嬉しかった。

    2007-04-28 16:15:00
  • 6:

    名無しさん

    以前におばあちゃんが送ってくれた、お気に入りのワンピースに急いで着替えて、髪の毛をむすんで、母のいるリビングに行った。「お母さん、着替えてきたよ!」「そう。じゃあ、玄関で待ってなさい」そういって、母は化粧を始めた。

    2007-04-28 16:22:00
  • 7:

    名無しさん

    母は化粧をすると、別人の様に綺麗になる。若い内に私を産んだので、並んで歩くと、親子と言うよりは姉妹だった。この日はとても天気が良くて、街がキラキラしてて・・・。母が私の手を握って歩いている。話しかけてくれる。私に笑顔を向けてくれている。みんなには当たり前の事も、私にとってはなにもかも初めての事で、特別な事で・・。一生こうしていたいと思った。小学四年生になったばかりの、春の事だった。この日は、一生わすれられない日となった。

    2007-04-28 16:35:00
  • 8:

    名無しさん

    たどりついた先は、六本木の、とある大きなマンションだった。母がインターホンを鳴らすと、「おう、開ける。」と、低い男の声がした。「ねえ、誰のおうち?」「ママの彼氏だよ〜」母はニッコリ笑った。

    2007-04-28 16:47:00
  • 9:

    名無しさん

    頑張ってぇ

    2007-04-28 16:53:00
  • 10:

    名無しさん

    部屋からでてきた男は、不精髭をはやした、四十位のオヤジだった。「遅かったじゃん」タバコをくわえながら、私と母を交互に見つめる。「お、おじゃまします・・」挨拶する私を無視して、男は母にキスをした。怖かった。あまり、見たくはなかった。

    2007-04-28 17:00:00
  • 11:

    名無しさん

    >>9?ありがとう?頑張って完結させます?

    2007-04-28 17:03:00
  • 12:

    名無しさん

    男の部屋は広かったが、私の家以上に散らかっていた。ビールの空き瓶、食べかけのスナック菓子、てんこもりの灰皿が、いくつもあった。お気に入りのワンピースが汚れる気がして、ソファーに座りたくなかった。そんな私をよそに、母は床に座り込み、男と楽しそうにしゃべっている。

    2007-04-28 17:11:00
  • 13:

    名無しさん

    その時、きゅうに男が私の所へ来て、スカートをまくりあげた。「きゃっ」小さな悲鳴と共に、男がいきなり笑いだした。「智子〜(母)これはやばいよ〜!」笑いながら背中をさすった。ぞっとした。きっと、母がつけた、タバコの跡の事だろう。母もケラケラわらっている。すごく惨めな思いがした。

    2007-04-28 17:19:00
  • 14:

    名無しさん

    そのうち男は、私の肩に手をまわし、時々頬っぺたをさわったりしながら、お酒をのみだした。酒臭い息が、鼻につく。嫌だとは言えなかった。母がみてる。母も、なにも言わない。二人共楽しそうだ。そのうち母は、酔っ払い、眠ってしまった。

    2007-04-28 17:27:00
  • 15:

    名無しさん

    静まりかえった部屋で、男は急に内フトモモを触ってきた。「・・!」びっくりして、声がでない。「おじさん、さやちゃんのお父さんになるんだよ。お父さんのいうこと、聞けるね?」そう言って、きたないモノを取り出した。初めて見るそれは、同じ人間とは思えない、なんとも気持ち悪い物だった。

    2007-04-28 17:39:00
  • 16:

    名無しさん

    ・・殺されると思った。
    男が私にソレを突き刺し、気がくるった様に腰を振っている。痛みと恐怖と、なんとも言えない気持ちで、涙も声も出ない。(お母さん助けて!)心の中でそう叫んだ時・・寒気がした。起きている。布団の隙間から、たしかに母がこっちを見ている。自分の娘がこんなめにあっているのに、止めようともせずに。寒気のする、目だった。

    2007-04-28 17:49:00
  • 17:

    名無しさん

    男は、事が終わると、さっさと眠りについた。男の横で、しばらく動けなかった。何時間そうしていただろう。気がつくと、カーテンから光りが射していた。母も男も、いびきをかいている。私は起こさないように、そっとテーブルに近づいた。

    2007-04-28 18:06:00
  • 18:

    名無しさん

    母の財布から千円だけ抜き取り、ポケットに入れる。山盛りになった灰皿の一つを、絨毯にひっくり返す。その横に、お酒のあき瓶を無造作に置く。そして、置いてあった男のライターで、絨毯に火をつけた。メラメラと炎が大きくなるのを確認して、男の家を飛び出した。

    2007-04-28 18:12:00
  • 19:

    名無しさん

    母の財布から抜き取った千円で、自宅へ帰る。あの女に、未練なんてない。そう確信して、さっさと眠りについた。ドキドキしたけど、涙なんて出なかった。むしろ、なんだかすっきりした気がした。恐ろしく冷静な小学四年生が、そこにはいた。

    2007-04-28 18:16:00
  • 20:

    名無しさん

    何時間寝ただろうか。インターホンの音で目が覚めた。玄関をあけると、「さやか!!」と、おばあちゃんが、勢い良く抱き着いて来た。わんわん泣いている。横には警察が二人いた。「どうしたの・・?」しらじらしく、聞いてみる。「智子が・・!!智子が火事で・・」それ以上は、声になっていなかった。「おばあちゃんが、いるからね・・!大丈夫だから・・!」そういって、私をさらに強く抱きしめた。警察の後ろで見ていた近所のおばさんが、「可哀相に・・」とつぶやいた。

    2007-04-28 18:27:00
  • 21:

    名無しさん

    しばらくして、私はおばあちゃんに引き取られる事になった。おばあちゃんの家は、遠かった。行きの新幹線の中で、おばあちゃんはお弁当とお茶とお菓子を買ってくれた。おばあちゃんは、すごく優しい。こんなやさしいおばあちゃんから、なぜあんな悪魔のような女が生まれたのだろう。そんな事を考えながら、外の景色に目をやった。

    2007-04-28 18:34:00
  • 22:

    名無しさん

    どうやらあの火事は、「酔っ払ったカップルが、タバコの火をつけたまんま寝てしまったんだろう」という事で片付けられたらしい。まさか小学四年生の女の子が、火をつけたとは誰も思わない。目撃者もいないし、上手くいったのだ。二人とも、まるこげだったらしい。幸、あの火事で亡くなったのは、あの二人だけだった。

    2007-04-28 18:41:00
  • 23:

    名無しさん

    “間もなく大阪〜大阪〜車内におわすれ物のないようにお降りください”アナウンスが流れる。「さやちゃん、ついたよ」「うん!」急いで荷物をまとめて、新幹線を降りる。以前、大阪に来たのは、さやかがまだもっと小さかった頃で、覚えてなんかいないはずなのに、なんだか懐かしい臭いがした。

    2007-04-28 18:57:00
  • 24:

    名無しさん

    「さやか!!」ホームを出ると、おじいちゃんが迎えてくれた。「おじいちゃん!!」勢いよく飛び付いて、おじいちゃんに抱き着いた。あの事件依頼、初めて笑った。おばあちゃんも、おじいちゃんも、笑っている。「さやか、辛かったなぁ。」「・・大丈夫だよ。」「・・ごめんな。」何がごめんなのかわからなかったが、うなずいておいた。

    2007-04-28 19:03:00
  • 25:

    名無しさん

    「さやか〜!今日、オールでカラオケしいへん!?」今1番なかのいい、唯が誘ってきた。「いいで!どこ行く?二人?」「それが・・♪メチャメチャイケメン二人もくんで!こないだナンパされてん!」「まじ!オッケイ!」唯は、すごい美人で、ギャルだった。男を取っ替えひっかえしている。いわゆる遊び人。男っ気のない私を、いつも心配していた。

    2007-04-28 19:21:00
  • 26:

    名無しさん

    まだセックスという行為をしらない小さな頃に、性犯罪にあったこは、年頃になって、ビデオなり本なり、なんらかの情報でその行為を知った時、男が女をいじめているように錯覚し、男を怖がり、嫌いになり、その行為を避ける。逆に、大事に大事に抱かれる事で、「あれは怖いことなんかじゃない」と自分に言い聞かせ、セックスに溺れるこもいる。幸い、あの事件より前から、セックスの存在をしっていて、子供をつくる大事な行為としっていた私は、そのせいかはわからないが、男には、恋愛には、普通に興味があった。

    2007-04-28 19:31:00
  • 27:

    名無しさん

    「んじゃあ夜、7時に学校前な!」「わかった!」約束をとりつけて、急いで家に帰って、化粧をする。派手な色の髪の毛を、丁寧にセットしなおして、自分なりにとびっきりのオシャレをした。

    2007-04-28 20:02:00
  • 28:

    名無しさん

    「さやちゃん、また今日もあそびに行くの?」おばあちゃんが心配そうにきいてきた。「うん。あかんの?別に誰にも迷惑かけてへんし、ほっといてや。」冷たく返事をする。反抗期だった。「お年頃やし、ほっとけや。」おじいちゃんが言う。無視して部屋を出て、家を出た。

    2007-04-28 20:06:00
  • 29:

    名無しさん

    学校の近くまで来た時、財布を忘れた事に気がついて、急いで家にもどった。さっきの事もあり、きまずいので静かに部屋にもどった。財布をとって、再び玄関に戻る時、リビングからおじいちゃんとおばあちゃんの話し声が聞こえた。

    2007-04-28 20:09:00
  • 30:

    名無しさん

    「さやちゃん、前はあんないい子だったのに、何かあったんかいね・・」
    「うるさい。それは、俺らのせいでもあるんじゃい。ほっといたれ」
    「さやかの背中・・やっぱり智子にされたんかいね。可哀相に・・。あの子、智子が死んだ時も、涙一つ見せんかったんよ。やっぱり恨んどんかいね?」
    「・・」
    「智子は悪ないんよ、あの子は、子供をどう愛したらいいんかわからんのよ。恨まれるんは、あたしらのほうよ。」
    意味深な会話に、思わず足を止めた。

    2007-04-28 20:18:00
  • 31:

    名無しさん

    「あたしが智子にしてきた事、そのままさやかにしてたんよ・・きっと。」
    体に電気が走った。たしかに、母の体には幾つもの傷痕があった。あれは、おばあちゃんが付けた傷??
    そういえば、母とおばあちゃんは、あっている時もあまり会話はしなかった。でも、こんなやさしいおばあちゃんが、同じ事をしていたなんて、想像したこともなかった。

    2007-04-28 20:23:00
  • 32:

    名無しさん

    「智子には、どう接したらええんかわからんかったんよ・・!どうかしてたんよ!あの子が家でてから、冷静なって、はじめて自分がしてきた事にきづいたんよ・・」おばあちゃんは泣き出した。母に同情することはない。しかし、祖母に強烈な怒りを覚えた。

    2007-04-28 20:27:00
  • 33:

    名無しさん

    「もう今更やないか。お前は、気付いてからはちゃんと智子に接してきたんや。お前はわるない。」祖父が言う。「あたしも、智子が普通に接してくれる様なって、許してくれたんやと思ってたんよ。でも、まさかさやかに八つ当たりしてるなんて・・さやちゃんに合わせる顔がない」
    なんだかもう、ここにいたくなかった。急いで玄関を飛び出した。

    2007-04-28 20:31:00
  • 34:

    名無しさん

    しおり?

    2007-04-28 20:50:00
  • 35:

    名無しさん

    >>36さん、しおりありがとう??今日はたぶんもう書けないけど、明日また更新するんでよかったらぜひよんでねぇ?

    2007-04-28 21:07:00
  • 36:

    名無しさん

    完結まで読みます??頑張って?

    2007-04-28 21:19:00
  • 37:

    名無しさん

    有難う?ゆっくりですが、完結させます?時間があるので、少しだけ更新します?

    2007-04-28 23:14:00
  • 38:

    名無しさん

    はしって学校へ向かう。涙がボロボロでてきた。もう、あの家に帰る勇気はなかった。母を祖母が痛め付けたあの家。でも、私がみてきたのは優しい祖母。母親が私にしてきた事は、けして許せる事ではないけれど、なぜか、嫌いになる事はできない。嫌いになれればどんなにか楽なのに、母親と子供って不思議で、なにをされても決してきらいにはなれない。でも、ずっと嫌いだと思い込む事で、感情を維持してきた。なのに、今、母親に同情してしまう自分がいる―・・いろいろな事が頭を駆け巡って、どうしたらいいかわからなくなった。

    2007-04-28 23:25:00
  • 39:

    名無しさん

    学校につくと、唯がまっていた。「さやか遅い〜!・・って、どうしたん!?何泣いてんの?!」なんだか安心して、さらに涙が出た。「ご、ごめん・・。遅刻して・・」「そんなんええわ!何があったん?!変質者にあったんか!?」唯はホントに優しい。思わず弱音を吐きそうになった。唯は、いっぱい愛されて、そだったんだなぁとおもった。

    2007-04-28 23:32:00
  • 40:

    名無しさん

    「本間なんもない・・心配無用やで!」そう言って、笑って見せた。「本間?ならいいけど・・。なんかあったんやったら、ちゃんとゆってや?」唯は一瞬さびしそうな顔を見せたが、それ以上は聞いてこなかった。

    2007-04-28 23:36:00
  • 41:

    名無しさん

    やっと泣き止んだ所で、唯が思い出した様に叫んだ。「やっば!8時に駅前のカラオケで待ち合わせやねん!確実遅刻やん!」そういえば今日は、唯をナンパしてきた人達と、カラオケだった。「絶対間に合わへんやん!本間ごめんー!」「いいからダッシュや!」唯の自転車に二人で飛び乗り、おもいっきりこいだ。

    2007-04-28 23:44:00
  • 42:

    名無しさん

    今日はここまでです?また明日更新します

    2007-04-28 23:45:00
  • 43:

    名無しさん

    お疲れ

    2007-04-29 00:24:00
  • 44:

    ?◆HyihXLdOWI

    更新、楽しみにしてます。?

    2007-04-29 05:57:00
  • 45:

    名無しさん

    主さん頑張ってください。応援してますよ?

    2007-04-29 09:00:00
  • 46:

    名無しさん

    応援ありがとうございます??今から更新します?

    2007-04-29 10:53:00
  • 47:

    名無しさん

    駅前のカラオケにつくと、もうすでに二人は待っていた。「ごめんー遅くなって!」唯が謝る。「唯ちゃん久し振り!本間におそいわ!」一人が言った。唯をナンパしてきたその男は、すごくカッコイイ。大学生の、隆弘(タカヒロ)君。想像以上で、ドキッとした。そしてもう一人・・さえない顔で、無口。インパクト0の、伸也(シンヤ)君だった。二人は幼なじみらしい。軽く自己紹介をして、カラオケに入った。

    2007-04-29 11:11:00
  • 48:

    名無しさん

    二人は二十歳なので、お酒がのめる。私たちはあきらかに未成年なので、ジュースだった。文句を言いながらも、楽しく歌って、たくさん話しをした。私も唯も、もちろん隆弘君狙いだったが、やはり唯には敵わない。最初は四人で仲良く喋っていたが、いつの間にか隆弘君と唯、私と伸也君に別れていた。

    2007-04-29 11:20:00
  • 49:

    名無しさん

    しばらくして、唯と隆弘君が突然「俺ら、帰るわぁー!」と言い出した。「えっ。ちょっと待ってよ!唯が帰るなら、私も帰る!」急いで荷物を鞄になおす。「さやかは帰ったらあかん!うちら二人で遊ぶから!」(意味わからん!)と思ったが、親友の恋を応援しないわけにはいかない。しぶしぶ、唯と隆弘君を見送った。

    2007-04-29 11:28:00
  • 50:

    名無しさん

    一気に部屋が、シーンとなった。無口で冴えない伸也君と、二人・・。気まずい空気を察した様に、携帯が鳴った。唯からのメールだった。[[突然帰ってゴメンな-☆頑張って伸也君にアピりや!(^O^)オジャマ虫は消えます♪じゃあ、唯はさき家帰ってねてます♪おやすみー]]・・唯は、何かを勘違いしている。(私は、隆弘君狙いやったんやけど・・・。)そんな事を伸也君に愚痴れる訳もなく、しかたなくカラオケを出ることにした。

    2007-04-29 11:40:00
  • 51:

    名無しさん

    カラオケを出ると、外はもう人通りがまばらになっていた。時刻は、2時。自転車はもちろん、唯が乗って帰ってしまっていた。(どうしよう・・)家に帰りたくない。でも、ここにいるのも怖い。急に心細くなって、泣きそうになった。

    2007-04-29 11:46:00
  • 52:

    名無しさん

    「ぇ・・え?どうしたん急に・・。帰るの怖いん?ちゃんと送るで?それともタクがいい?!」伸也君が慌てて顔を覗き込む。(そんなんじゃないねん・・そんなんじゃ・・。)帰る場所がない。誰も私を必要としていない。私なんかいないほうが、みんな幸せだったんじゃないか?そんな事が頭を駆け巡って、消えたくなった。「・・死にたい。」

    2007-04-29 12:02:00
  • 53:

    名無しさん

    「死にたいぃ〜!!」その場に崩れ込み、大声をあげて泣いてしまった。小さい頃から、泣く度に体罰を受けてきた。泣く子をひっぱたくと、子供は更に泣く。でも、繰り返していると、子供は泣かなくなる。泣く事は、いけない事だと思い込む。私はその、典型例だった。何があっても、我慢してきた。人前で泣く事なんて、なかったはずなのに・・。唯の前といい、今といい、今日は本当に良く泣く日だった。

    2007-04-29 12:12:00
  • 54:

    名無しさん

    「ちょっ・・どうしたん?!」かがみ込んだ私の片に、伸也君の手が触れようとした。―ビクッ!―思わず両手で頭を抱え、身を縮める。小さい子供に、よく見られる行動。(―たたかれる!)そう思って、反射的にしてしまう。私はこれが、未だになおっていなかった。何かを察したのか、伸也君は手をはなし、悲しそうな顔をした。

    2007-04-29 12:18:00
  • 55:

    名無しさん

    「・・死にたいとか言わんといて・・」伸也君がつぶやいた。「・・ごめん。」「何があったんか解らへんけど・・話し聞くで?」「・・帰りたくない。」それしか言えなかった。「・・俺んちおいで。こっから近いし、絶対手ぇ出さんから。心配さしたらあかんから、お母さんに連絡だけいれときや?」「親なんか、おらん。」シーンとした。「おいで。」手を差し出され、手をのばした。大きくて温かい手だった。

    2007-04-29 12:56:00
  • 56:

    名無しさん

    ?しおり? 楽しみにしてます????頑張って???

    2007-04-29 15:25:00
  • 57:

    名無しさん

    遅くなってすいません?再度更新します?

    2007-04-29 19:46:00
  • 58:

    名無しさん

    お父さんはみたことないけれど、お父さんみたいな手。なんだか安心した。その手に引かれながら、伸也君の家まで、言葉を交わす事なく、歩いた。5分ほど歩いて、伸也君の家に着いた。5じょう半位の、小さなアパートだった。「おじゃまします」小さく呟いて、部屋に上がる。必要最低限の物しかない、殺風景な部屋だった。

    2007-04-29 19:52:00
  • 59:

    名無しさん

    「とりあえず、座りいや。」言われた通り、畳の上の座布団に座る。伸也君が入れてくれたお茶に口を付ける。重い空気が流れた。最初に口を割ったのは、伸也君のほうだった。「・・で?なんで死にたいん。」思いがけない質問に、思わず顔をあげる。もうその話しには、正直触れてほしくなくて、触れられるとも思っていなかった。「・・ごめん、言われへん。自分でもよく解らん。」自分でも、本当によく解らなかった。

    2007-04-29 20:01:00
  • 60:

    名無しさん

    「じゃあ、今も、死にたいと思う?」次々に質問をしてくる。「今は・・大丈夫。ちょっと落ち着いたし」ニコッと笑って見せる。でも次に伸也君の口から出た言葉は、耳を疑うものだった。「・・そっか。俺な、人を殺した事があんねや。」「・・え?な、なんて?」思わず聞き返す。「俺には、お前と同じで両親がおらんねん。施設出てから、ずっと一人で生きてきた。」伸也君は、自分の生い立ちを語りだした。

    2007-04-29 20:12:00
  • 61:

    名無しさん

    両親の顔は、みたことがない。本当か嘘かはわからないが、両親は死んだと聞かされていた事。施設で育って、施設で唯一仲の良かったのが、隆弘君だと言う事。中学を卒業して、二人でやんちゃばかりしていた事。次第にエスカレートしていき、薬や葉っぱに手を染めた事。でもそんな自分に嫌気がさして、自殺しようとした事―・・・
    伸也君は、顔色一つ変えずに、話しを続けた。

    2007-04-29 20:20:00
  • 62:

    名無しさん

    「その日、死のうと思って、ポケットに遺書つっこんで、車に乗った。海まで行って、車ごと突っ込むつもりやった。」一瞬、伸也君が遠い目をした。「なんも考えたくなくて、ひたすら車を走らせた。真昼間の人の多い時間やのに、信号も見ずに―・・」伸也君の言葉が詰まる。私は、息を飲んだ。「・・そしたら、ボン!って凄い音が鳴って・・。男の子、引いてた。自分が死ぬつもりが、人の命奪ってもーた。」

    2007-04-29 20:31:00
  • 63:

    名無しさん

    伸也君は、声を震わせながら続ける。「小1のちっさい子。すぐに救急車呼んだけど、打ち所悪くて、即死やった。―そのこの両親に、必死に謝った。“死んで償う”って・・。でもそう言ったら、その子の父親に、胸ぐらつかんで殴られたわ。」伸也君は、無理してフフッと笑って見せる。「“お前が死んだら、俺らは、あいつは、誰を怨んだらええんじゃ!死ぬとか簡単に言うな!あいつの死は、そんなに軽いもんやない!お前は、あいつのために、何があっても生きていかなあかんのじゃ!”―って、泣きながら怒鳴られた。」・・一瞬静まり返った部屋で、氷の“カラン”という音だけが響いた。

    2007-04-29 20:47:00
  • 64:

    名無しさん

    「―・・だから、今も生きてるん?」「別にそうゆう訳じゃないけど・・、あの子の分も、必死に生きていかなあかんねん。何があっても。俺の唯一の償いかたやねん。だから、必死に勉強して、大学行った。別に誰に望まれた訳でもないけど、なんか頑張ってないと、あの子に悪いきがして・・。」伸也君は、こらえきれずに涙をながした。「簡単に死ぬなんて言って、ごめん・・」

    2007-04-29 20:56:00
  • 65:

    名無しさん

    「いや、俺こそゴメン。さやちゃんには関係ないもんな。でも、もう誰にも死んでほしくなかったから・・。」――さやちゃんには関係ない――たしかに関係ないけれど、なぜか淋しい気持ちになった。

    2007-04-29 20:59:00
  • 66:

    名無しさん

    うん。うん。それで、どうなったん?続き気になる?

    2007-04-29 21:48:00
  • 67:

    ?◆HyihXLdOWI

    続き読みたい?

    2007-04-30 02:59:00
  • 68:

    名無しさん

    応援して下さってるかた、すいません?今日仕事で、明日明後日も仕事行ったらお休みなんで、そこから更新します?なんとかGW中に書き上げる予定なんで?また読んでくれたらうれしいです?

    2007-04-30 19:33:00
  • 69:

    名無しさん

    まってます?仕事がんばってね?

    2007-04-30 20:01:00
  • 70:

    名無しさん

    これは実話なんですか?

    2007-04-30 22:36:00
  • 71:

    名無しさん

    お仕事頑張って下さい?
    楽しみに待ってます?

    2007-04-30 23:29:00
  • 72:

    名無しさん

    しおり

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