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FAITH

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  • 1:

    ◆veUs8IjfB6

    私はしがない風俗嬢。
    夢の為?借金返済の為?はたまたホストに貢ぐ為?
    そんな明確な目的なんてものはありません。ただただ其の日暮らしの為に「風嬢」やってます。

    2007-04-25 03:19:00
  • 31:

    りょうかい。

    2007-05-01 05:49:00
  • 32:

    ◆veUs8IjfB6

    >>31さん
    テンポの良さを感じるレスに笑ってしまいました(笑)書き込み有難う御座います。
    更新します。

    2007-05-01 09:32:00
  • 33:

    ◆veUs8IjfB6

    「おはよー…ってどしたん、めっちゃ不機嫌そーやん」
    どうにも一人じゃ苛立ちの消化が満足に出来ず、不機嫌なまま出勤すると、彩織が待機室でコンビニ弁当を食べていた。能天気な光景に脱力して、彩織の隣に座り込んでは勝手に唐揚げを摘み取って自分の口に放り込む。彩織は特に咎める様子もなく、食べ続ける。
    「ちゃうねん、この前の麗君、覚えてるやろ?あんたが色カノしてる店の代表」
    「ああ、なんなん、色ってくるん?」

    2007-05-01 09:33:00
  • 34:

    食物を口に運搬する作業が止まり、均整の取れた顔に好奇心が滲む。
    「あー、そやねん、うまくかわしてるつもりやねんけど、色カノの連れは取り敢えず色っとけなスタンスなんか知らんけど、やめる様子なくてさー」
    「えーやん色られときーや、あたしがおもろいから」
    「嫌やわ、しんどいねんて。寝起きで色メールこられたらうんざりすんねんて」

    2007-05-01 09:36:00
  • 35:

    そう、どうにも今日は寝つきが悪く、目覚めた瞬間からあまり気分が良くなかった。けたたましい携帯のアラームに起こされ、そのままメールをチェックすると、麗君からの、色の篭ったラブメール。
    【俺さー紫苑の事考えると何か一日頑張れる気がするねん、まだ会ったばっかやけど、ほんま俺の支えやわあ。一目惚れでもしたんかなー。出来ればもっと近くで支えてほしい。そしたら俺も確信もって紫苑の為に頑張れるからさ。】
    いつもなら見なかった事にして何事も無かったようにそっと携帯を閉じていた。虫の居所が悪いと普段気にも留めない愚行が無性にイラっとくる。寝起きで思考能力の低下している頭は、苛立ちが促すがままに携帯を投げるという短絡的な暴挙に出た。

    2007-05-01 09:39:00
  • 36:

    「ほな今日あたし行った時にさー、麗君に言うとくわ、『あの子連絡ない方が燃え上がるタイプやで』とか『色よりお笑いのが好きやねんで』とか」
    「うん、言うといてや。人から言われたほうが信憑性増すしな」
    「オッケ、麗君が落ち着いたらまたいこや」
    「えーで、彩織の色られっぷり見るんも楽しいしな」

    2007-05-01 09:42:00
  • 37:

    「やろ、色カノナンバーワンですから」
    彩織はそう言って誇らしげに笑む。彼女は「色カノ」というポジションを悲観的に感じる事はなく、本カノに成り上がりたいとも考えていないようだ。サイトで何度も色カノネタで叩かれても、『必死で叩かんでもわかってるっちゅーねん』とけらけら笑って堂々としているくらいだから。
    「色カノでエース、稼がな大変ですね〜」
    「誰や思てんの、あたしは『キッス』ナンバーワンでっせ〜」

    2007-05-01 09:45:00
  • 38:

    彩織の発言通り、彼女はこのホテヘル、『キッス』ナンバーワン。
    彼女は本当に美人だ。新規は99%リピートにするんじゃないかとまことしやかに囁かれている程の容姿の持ち主。元々有名キャバクラ出身で、そこでもナンバー入りしていたらしく、一般的には十分に贅沢出来る収入を得ていただろう彼女はエタニティのナンバーワンホスト、「雫」の色カノになる為に、風俗に転職した。
    私はキャバクラ事情に疎いので詳しくは知らないが、彩織が風俗へ行った事で業界は大騒ぎだったらしい。
    有名キャバクラのナンバー。其の肩書きにはプライドも地位もあっただろう。其れを棄ててまでの価値が、今にあるものなのか。人それぞれ思う事はあるが、彩織が笑顔で雫の色カノを続けている事が、其の答えなのだろう。

    2007-05-01 09:51:00
  • 39:

    ◆veUs8IjfB6

    「彩織さん〜お客様です〜」
    会話を遮断する義務的な声。時計を見れば夜の八時過ぎ。仕事も終わり、ご飯も食べ、そろそろサラリーマンの夜遊びが活発になる時間帯。
    「げ、弁当食べきってへんしな…」
    「食べといたるやん」

    2007-05-04 13:24:00
  • 40:

    にこにこと微笑みながら、彩織から箸を奪う。食べ物の恨みは何とやら。彩織は恨めしそうに目を細ませるものの、これから忙しくなる彼女は食べる暇が無いと観念しているのか、抵抗はしない。
    「…まー、ええわ、またはなそ、何か奢りや!」
    彩織は大儀そうに立ち上がると、全身鏡で身だしなみチェック。特に乱れてもいない髪に軽く触って、待機室から出て行った。

    2007-05-04 13:25:00
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