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■夢天使■
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1:
林檎
短編です?最後まで読んでくれたら嬉しいです??
2007-04-05 15:54:00 -
2:
林檎
「なぁ、俺ら付き合っとんやんな?お前は俺の女やんな?」【..何回同じ事聞くねん。】『そうやで』「じゃあ何で俺の顔見んの??」『そんな事ないって!』【あ-本間ダルい..】「別れよ..俺お前が理解出来へん」【またや...】『分かった。』
毎回こんな別れ方。付き合った人数はザラじゃない。だけど、続かない。理由はきっと、あたしにある。本気で好きになれないんだ。そう、6年前の事件以来、あたしは心から誰も愛せない。振られたって寂しくない。辛くない。振る時だって情なんてこれっぽっちもない。その変わり、彼氏が出来ても嬉しくない。愛しいとか好きとか安心とか..そおゆ-のは、あたしから遠くかけ離れた感情。2007-04-05 16:06:00 -
3:
林檎
---6年前---
土井原千草..15歳..あたしは幸せの絶頂期を迎える。3つ年上の藤沢浩之と付き合って3年目。あたしのお腹の中には浩之との可愛い天使が眠っていた。「千草〜お前後3ヶ月で16歳やんなあ?」『うん☆』「俺、頼んないけど、お前とガキ幸せにするから、俺に付いてきてや。絶対に幸せにするから。」【浩之..】『うん...一生付いて行く!』「良かったあ☆仕事増やして頑張るわ☆」『あたしも家の事頑張る☆』..
何もかもが順調で幸せで。他に望むモノなんてなかった。浩之と赤ちゃんがいれば、それだけで幸せだった。2007-04-05 16:20:00 -
4:
林檎
振り返れば、今、つくづく思う。あたしはただの子供だった。浩之が15歳の子供と、その子供の中に宿る、新しい命を守るのが、どれだけ大変でどれだけ困難な事なのか。あたしは考える事ができなかったんだ。
そして事件は起きた。
2007-04-05 16:25:00 -
5:
林檎
平成14年11月10日。あたし達の入籍まで、後1ヶ月だった。浩之は初めての外泊。昼を過ぎても帰ってこなかった。携帯も繋がらない。【どないしたんやろ..】不安が遮った。そしてその夜..浩之は変わり果てた姿で帰って来た。『浩之!?どないしたん..?その血..何したんよ?!』「ごめん..俺、お前幸せに出来ん..子供..俺、」『もうええから!』あたしは浩之を抱き締めた。死んだ魚のような目で遠くを見つめ、大きく震えている見たこともない浩之..浩之は大粒の涙をそっと流していた。
2007-04-05 16:41:00 -
6:
林檎
浩之の体を拭き、あたしは浩之の震えが止まるのを待った。『落ち着いた?』「..薬」『え..?』「薬持って来い!隠してんねやろ?!どこや?!薬出せ!!」『浩之..?』浩之は目をギョロギョロさせながら家中の物をひっくり返し、悲鳴をあげながら外へ出て行った。あたしは浩之の声がする方へ走った。家の前は2号線。『浩之!!』その時だ。
キュルルル!バーン!
浩之は、2号線に飛び込んだ。2007-04-05 16:51:00 -
7:
林檎
『浩之!!』相手は乗用車だった。運転手はすぐに救急車を呼び、10分もしない内に救急車は到着した。『婚約者です。一緒に乗って行きます』「お願いします。」そして救急車は走りだした。まるで映画のようなワンシーン。自分の婚約者が瀕死の状態であることにぞっとした。
2007-04-05 16:56:00 -
8:
林檎
病院に着き、すぐに手術室に運ばれた。病院には警察が来ていて、あたしは事情聴取を受けた。30分もしない内に手術室から医師は出てきた。「残念ですが..」『浩之は?!大丈夫なんやろ?!早く手当てしてよ?!早くどないかしてよ!!』「藤沢さんは、お亡くなりにな..」『いや-!!浩之は生きとる!!!早く助けて!!なぁあんた医者やろ!!早く!!』あたしは泣き散らした。
2007-04-05 17:02:00 -
9:
林檎
「土井原さん!!彼は亡くなりました。現実を受けとめて下さい..」『いやぁ..』
あたしは恐る恐る、彼の傍にいった。そこには、血まみれの浩之が手術台のライトに照らされて、静かに眠っていた。2007-04-05 19:16:00 -
10:
林檎
その後すぐに浩之のお父さんとお母さんが来た。あたしは嫌われていたから、お通夜も葬式も来るなとゆわれた。悲しくて、悲しくて、涙は止まらなかった。浩之が亡くなってから1週間が経つ頃、浩之の友達、勝也が家に来た。「急に来てごめんな。引っ越し大変やな..」『そんな事言いにきたんちゃうやろ?..何??』「浩之の事..」『..』「あいつな、ずっと不安がってた。甲斐性ないし、千草の事幸せに出来んって。それでも仕事増やして何やかんや頑張ってた。」『もうええって。あんな薬中知らんわ』「お前のためやのにそんな言い方すんな。浩之あいつ..金稼ぎのために薬裁くようになったんや。それで気紛らわすために自分で打って..」『何で..何で止めんかったんよ?!』「アホか!俺もそれ聞いた時はシバいたわ!!それでも効かんのが薬や..浩之も苦しんだやろうに..」勝也は半泣きで言った。その事実は15歳の子供のあたしにとって、とても残酷で、子供ながらに深く傷ついた。
2007-04-06 00:07:00