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神様お願い…
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1:
るか
神様…
もぅこれ以上
ルカの大切な人を連れて行かないで下さい…2007-03-19 01:18:00 -
25:
るか
私は家に着いてもカズヤ先輩の番号を登録はしなかった。ただリダイヤルに入った番号を消すことも出来なかった…私は部屋に携帯を置いて夕食に下のリビングにおりた。あの事件以来私はほとんど無言で食事を取る、お母さん以外と口を聞いていない。家族は卒業式に運が悪かったかわいそうな子だと思っているんだろう…。食事を済ませて2階の部屋へ戻ると携帯に着信が残っていた、リダイヤルのカズヤ先輩の番号をチェックしてみたが違う番号のようなのでかけ直してみる事にした
2007-03-19 09:15:00 -
26:
るか
ルカ「もしもし?」
相手「…」
ルカ「もしもし?着信残ってたんだけど?」
相手「ごめん…」
ルカ「アヤコ!?」
電話はアヤコだった…内容はカズヤ先輩達に会わせてごめんと、こないだの白い特攻服の人達のチームの総長がユキ先輩って言う人でカズヤ先輩の彼女である事。ユキ先輩は鑑別所に入っていて私達の卒業式の4日前に出て来ていた事。出て来ていた事はアヤコもカズヤ先輩も知らなかった事、最後にアヤコに
「また電話してもいい?」と聞かれ私は
「うん、また遊ぼう」
と答えた。2007-03-19 09:31:00 -
27:
るか
そんなある日アヤコと2人でカラオケで遊んでいると、また知らない番号から電話が鳴った…。アヤコと顔を見合わせてしばらく考えていると電話は切れてしまった。そしてすぐにアヤコの携帯が鳴った、電話はカズヤ先輩の友達のユウ先輩だった。
ユウ先輩「お前らユキにしばかれたって本当か?」
アヤコ「ユキ先輩はいませんでしたけどユキ先輩のチームの人に…黙っててすいませんでした」
ユウ先輩「今ルカも一緒か?」アヤコは受話器を押さえて小さな声で私に「どうする?」と聞いたので「いいよ」と答えた。アヤコが私も一緒だと伝えるとユウ先輩は迎えに来ると言うので私達はユウ先輩を待った2007-03-19 09:50:00 -
28:
るか
ユウ先輩はすぐに着いた。着くなり私達はすぐに後部座席に乗り込まされ行き先も告げられず車は走り出した。
「何でルカまで殴られんだよ?全部出来る限り説明しろ」ユウ先輩がアヤコに言った。
アヤコはタクヤ先輩が出るなと言った出口から出た事、出たらすぐにチームの人に見つかりカズヤ先輩とつるんでいる事を怒られ、黙っていたらルカが追って来て2人まとめてボコボコにされた事など説明した。私はあの日の事を思い出しながら、また殴られるのかなと思って少し恐くなってきた2007-03-19 16:41:00 -
29:
るか
それにきづいたアヤコは「今日は絶対ルカだけは大丈夫だから」と言って私の方を見た。それを聞いてユウ先輩は「アヤコ…ルカちゃんも今日は心配すんな」と言って携帯で「もぅ着く」とだけ誰かに電話した。ユウ先輩の言葉通り私達はすぐに海辺の駐車場に着いた。そこには数台の車とカズヤ先輩達がいた。
2007-03-19 16:50:00 -
30:
るか
アヤコは車から降りると、私を隠すように前に立ってカズヤ先輩達の方へと歩きだした。
私達に気付いたカズヤ先輩はこっちに向き直ると開口一番「悪かった」と真剣な顔で頭を下げた。そして私達に会わせたい人がいるからと言い電話をし始めた。
その口調は恐ろしい程きつく、私が知っているカズヤ先輩とは別人のようだった。電話が終わり数十分の沈黙の後一台の車が着いた。カズヤ先輩が黙って運転席に近寄るとドアが開き女の人が出てきた。
黒いコートに黒いブーツ、暗い茶髪にメッシュのかわいい系の顔立ちなのになぜかキレイな人…2007-03-19 17:10:00 -
31:
るか
この人がカズヤ先輩の彼女かぁ。
悔しいけれど2人がならんだ姿は誰の目にもすごくお似合いで私は不覚にも涙がこぼれた「ルカ?」アヤコが心配そうに口を開いた。私はアヤコの優しさに涙が止まらなくなりその場から逃げ出そうとしたがユウ先輩に掴まれてカズヤ先輩達の方へ向き直させられた。するとカズヤ先輩は「ユキ、持って来てないみてーだな」とその女の人に言った。
ユキ先輩「もぅ少し考えさせてよ」
カズヤ先輩「今日まで待ってもう少しはもうねぇよ」
ユキ先輩「…」
カズヤ先輩「持って来たのか持って来てねーのか答えろよ」2007-03-19 17:25:00 -
32:
るか
私達は何の話か分からず黙って見ていた。
2007-03-19 17:42:00 -
33:
るか
カズヤ先輩とユキ先輩の話を整理すると前々からカズヤ先輩はユキ先輩にレディースを引退するよう言っており、今回の事件で私達は悪くないのに理不尽な理由で、しかもユキ先輩が個人としてではなく私事にチームを使った事がカズヤ先輩の怒りに触れたらしく、私とアヤコに対して詫びを入れると言う事で私達の目の前でユキ先輩の特攻服を焼いて引退するか、またはカズヤ先輩と別れてカズヤ先輩に一切関わらないかという選択を言い渡されたようでカズヤ先輩はさっきから特攻服を持って来たのか別れるのか聞いているのだった…
2007-03-21 06:54:00 -
34:
るか
少ししてユキ先輩は自分が乗ってきた車を指差し車の方へ戻ると後部座席から真っ赤な特攻服を取り出した。私は正直別れてほしいと心底願っていたのでユキ先輩が特攻服を取り出した瞬間、なにもかもどうでもよくなった…黙って私はユキ先輩の特攻服の刺繍を見ていた…失恋かぁ…とぼんやり考えながら。するとユキ先輩はコートを脱ぎ特攻服を着た。そしてこのまま焼いてくれとカズヤ先輩に抱き着き、泣いた…カズヤ先輩は悲しそうな顔をして
「さようなら」
と言うと泣きつくユキ先輩を押しのけ一人車に乗って帰って行った2007-03-21 07:07:00