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◆Precious◆

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  • 1:

    諸星リナ。

    幼い頃の夢はなんだっただろう。
    最近思い出せずにいたが、急に思い出した。

    2007-03-02 18:07:00
  • 63:

    諸星リナ。

    着信「ジュン」

    17歳で浮気相手になったまさにその相手だった。
    出てはいけない。
    それは頭のどこかでわかっていた。
    だけど・・・

    2007-03-06 16:07:00
  • 64:

    諸星リナ。

    あたしはジュンを忘れるためにタケルと付き合ったことがこの頃にはわかっていた。
    わかっていても、このままタケルと一緒にいれば忘れられるような気がした。

    だけど、近くにはいないタケル、ジュンはあたしを愛してはいないけどそばにいてくれる。
    この電話に出れば・・・

    2007-03-06 16:11:00
  • 65:

    諸星リナ。

    誰かに構ってもらいたかった。
    誰も気にかけてくれない毎日だなんて耐え切れなかった。

    「はい?」
    「リナーッ!飲むぞッ。来い。今すぐ。」
    「酔ってるん?」
    「んーちょこっと?てか帰ってきて暇ナンやろ?一緒に飲もうや。」

    2007-03-06 16:17:00
  • 66:

    諸星リナ。

    あたしが酒好きなのは、ジュンが酒好きだったからだ。
    ジュンは酔っ払うと電話をくれる。
    だから、あたしは酒が好きだったし、夜という時間が好きだった。

    2007-03-06 16:22:00
  • 67:

    諸星リナ。

    大学生になって、一番にあたしに気がついてくれたのはジュンだった。
    「最近めっちゃキレイになった女おんねん。」とジュン。
    「つれてきたわ。リナやで。」そういってみんなに紹介してくれたのがどれほど幸せだったか。
    それでも、あたしはジュンの一番にはなれなかった。

    2007-03-06 16:25:00
  • 68:

    諸星リナ。

    努力は認めてくれる。
    変われば気がついてくれる。

    それでもジュンはあたしを彼女には選ばない。

    2007-03-06 16:28:00
  • 69:

    諸星リナ。

    その日は珍しく2人だけで飲んだ。
    あたしは、ジュンの前で酔ったこともなければ、潰れたこともない。
    なぜかジュンの前ではいくら飲んでも酔わなかった。

    「相変わらず、オマエ強いなぁ。
    女でオマエより強いやつ見たことないわ。
    リナ、泊まってけよ。」

    2007-03-06 16:36:00
  • 70:

    諸星リナ。

    「さっきまでの話聞いてなかった?笑 
    あたし飼い主いるからムリって。」
    「何もしない。」

    今更そんなこと信じれるわけがない。
    「信じない。」
    そんなあたしの言葉を無視して、ジュンは電気を消す。
    そして、「はい、こここい。」

    2007-03-06 16:56:00
  • 71:

    諸星リナ。

    突っ立っているあたしを強引に引き寄せる。
    「なぁ、リナ?キスして。」
    「なんでやねん。ちょ・・帰るし離してって。」

    急に抱き寄せられたことより、ジュンにキスしてといわれたことの方が驚きだった。
    ジュンはあたしにお願いしたりなんてしなかった。

    2007-03-06 16:59:00
  • 72:

    諸星リナ。

    暗闇の中でジュンの表情は読めない。
    そして、あたし自身もどんな顔をしているのかわからなかった。

    ジュンは笑う。
    「リナ?俺がゆってんねんで?キスしてって。キスして。ちょっと会わん間に男って・・なぁ?俺は??リナッ」

    2007-03-07 20:33:00
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