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━値段━
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1:
ぬち
━ジリリリリーン━
「………ン。」
ズキズキする頭を押さえながら携帯に手を伸ばした。。2006-12-15 03:06:00 -
186:
ぬち
《付き合ってください。 …………普通でごめん。》言った拓が恥ずかしそうに下を向いた。 〈……はい。〉 照れてる拓が可愛くて笑ってしまった。
2007-01-14 08:58:00 -
187:
ぬち
《笑ってんなって!あ〜あかんまじではずいわあ》 〈……ってか普通でごめんってなんなん?〉 いじわるく言った。 《ありきたりなん嫌って言ってたからさあ…色々考えたけどかっこいい言葉思い浮かばんかったの!てか、リカこそはいってなんやねん?》 今度は拓がいじわるく言った。 〈………………。〉 急に恥ずかしくなって下を向いた。
2007-01-14 11:02:00 -
188:
ぬち
《はいって…普通うんとかやろ。なんで敬語なってんねん?》 拓がちゃかし続ける。 〈も〜うるさい!ほんまやめてよ〜!〉 拓の口を手で押さえた。 《……はい。》 拓がニヤニヤしながら言った。 〈ほんまにやめてって!もう嫌やあ。嫌いやあ。〉 恥ずかしくてまたうつむいてしまった。 《うそ。ごめん。ごめんな?めっちゃ可愛いかったで。リカちゃんこっち向いて?》 拓が優しく言う。 私は顔をあげた。
2007-01-14 11:14:00 -
189:
ぬち
拓が私を見つめる 視線が絡む 私は静かに目を閉じた ━…二度目のキス…━
2007-01-14 11:22:00 -
190:
名無しさん
2007-01-14 11:23:00 -
191:
ぬち
《マヂで?おめでとう!よかったやん!》 アユの声が店内に響いた。 私はしずかに頷いた。 《ニヤついてんなって。マジうざいし。》 アユが笑いながら言った。 〈ごめん…でも…ニヤけるわ。〉 拓が帰った後私はアユをいつもの喫茶店に呼び出し、事の次第を話していた。 《はいはい。よかったですねぇ。》 アユが呆れたように言ったと同時にアユの携帯が鳴った。
2007-01-14 11:31:00 -
192:
ぬち
《もしもしィ……うん。……うん。………はぁい。また連絡します。》 〈だれ??〉 聞いた私にアユは気まずそうに言った。 《………客。》 〈はあ?あんた辞めるゆうたやん?〉 《……だってさあ、正直キャバの給料だけやったら無理やん。》 確かに今までの生活を考えると正直苦しい。店でもらえる給料が1日2万そこそこ。不安は私にもあった。
2007-01-14 11:45:00 -
193:
ぬち
〈そうやけど………。〉 続く言葉がみつからない。 《アユには無理やわ。キャバはちゃんと行くで?でもそれだけで生活できひんもん。》 〈………わかった。〉 そう言うしかなかった。 私のわがままにアユを振り回す訳にはいかない。 真面目になろう? なんて今更正義感をふりかざす事もできない。 ただ、アユと自分が重なり辛くなる。 1度どん底まで落ちた人間はそこから抜け出せるの? そんな思いがぐるぐる頭中を駆け巡っていた。
2007-01-14 11:56:00 -
194:
ぬち
それから、幸せだけど平凡で退屈な毎日が続いていた。 拓は毎日仕事で、お金の無い私は店に逢いに行く事も出来ない。 ただなんとなくキャバに行く。そんな毎日に疲れていた。
2007-01-14 12:04:00 -
195:
ぬち
━p.m.9:00━ 《リカちゃんほんまに可愛いなあ。お肌スベスベやし。やっぱ若いから?》 ━…さわんなや。…━ 思いとは裏腹に営業用スマイルで会話を続ける。 〈え〜別に特に手入れとかもしてないで?モチハダってやつかなあ?〉 ━…拓に逢いたい…━ 無理して笑って飲んでたった2万。拓も忙しいらしくなかなか会えない日が続いていた。 生活の苦しさ、仕事のストレス、逢えない辛さ。 私は爆発寸前だった。
2007-01-14 12:19:00