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干物女
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1:
飛鳥
私は干物女。名前は飛鳥。22歳。無職歴半年。毎日家でぐーたら。同棲中の彼氏とモコっていう犬と暮らしてる。
2006-12-08 00:32:00 -
201:
飛鳥
「もっと早くに俺に相談しとけば‥」お兄さんの声が頭の中でこだまする。あたしは自分で自分のチャンスを捨てていた。『もう1度チャンスを作るしかない!』あたしはこの日決心した。お兄さんには「多分‥言いにくいけど‥もう無理だと思うよ‥?」と言われた。だけどあたしは諦められなかった。最初はテレビの中の隆君が好きだった。出会った隆君は、意地悪で性格も良くなくて‥けれどテレビとは全然違う良い所もいっぱいあって‥。もう1人の人間として大好きになっていた。
2006-12-27 01:36:00 -
202:
飛鳥
それからは自分から隆君に連絡をするようになっていた。この頃のあたしは隆君からしたら少しウザかったと思う。けれどあたしには他に考えが浮かばなかった。子供だった。一緒に遊んだ日は『好き』をアピールした。けれど隆君の中では、あたしを1人の女性として見てくれる事は無かった。
2006-12-27 01:41:00 -
203:
飛鳥
それが分かったのはあたしが中学を卒業して、水商売を始めた時。仕事で酔っぱらっていたあたしは、いつものように隆君にしょうもないメールを送った。『仕事終わったぁ☆今日は美容院で頭セットしてもらった(*^^*)見せたかったなぁ♪』多分こんなメールだったと思う。しばらくして入ってきたメールは隆君の携帯からだったが、隆君からではなかった。『題名 隆の彼女です。』あたしはメールを開いた。『飛鳥ちゃんと隆が友達なのは知ってます。あたしと隆は付き合っています。隆と連絡とるのやめてもらえますか?』こんな内容で長文が送られてきた。あたしは酔いが一気に覚めて、『分かった。』とだけ返事を送った。その彼女は、隆君が昔から好きだと噂があった女の子だった。もうあたしには勝ち目はなかった。
2006-12-27 02:59:00 -
204:
飛鳥
その子と付き合ったらしい時期に、隆君は芸能界を引退していた。あたしはもう隆君の眼中には無いと思った。電話が鳴る。『着信 隆君』電話に出る。「さっきはごめんね♪」いつも通りの隆君。「大丈夫なの?」「うん。さっきの気にしないでね♪」どうやら彼女が勝手に携帯を見て送ったらしい。けどなんでそんなフォローするの?大切な彼女がいるなら、あたしなんてどうでもいいじゃない‥。あたしは悲しくなった。「ねぇ‥今から会える?」
2006-12-27 03:06:00 -
205:
飛鳥
欲望に負けた。「おじゃましま〜す♪」隆君はあたしの部屋をキョロキョロ見渡し、「豹柄好きなの?女の子の部屋って感じ♪」と、ソファーに座った。「頭!!かわいいね♪」「セット行ったから‥」あたしが言い終わらないうちに、隆君はある物を発見した。「男物の服があるッ♪」指差しながらこっちを見る。転がり込んでいたTの服だった。「たまにうちに泊まりに来る子の服。」あたしは買ってきた飲み物をコップにいれながら言う。
2006-12-27 03:18:00 -
206:
飛鳥
「ふ〜ん♪」隆君は物珍しいのか、まだキョロキョロしていた。少ししてからポンポンとソファーを叩き、あたしに隣に来いとばかりに呼ぶ。隣に座るあたしを「飛鳥かわいいねっ♪」なんて言いながら、抱き締められた。『この関係でもいい。隆君と一緒にいられるなら。』好きすぎて、もうどうにでもなれって思った。隣の部屋には妹達が寝ている。声を押し殺しながらエッチをした。終わった後、腕枕をされながら隣では寝息をたてている隆君。体だけでもいい。少しでも特別なら、あたしはそれで良くなっていた。
2006-12-27 03:27:00 -
207:
飛鳥
それからは、ホテルだったり隆君の家だったりあたしの家だったり‥、秘密の関係が続いた。相変わらず電話では冷たかったりするけど、会えば優しい隆君が大好きだった。その頃にいろんな噂をたてられた。ヤリマンだとか、売女とか、利用されてるとか‥。それでも隆君とは体だけの関係じゃなく、悩みを聞いてくれたりしてくれていた。あたしが隆君の先輩にヘタウチした時もかばってくれて、裏で話をつけてくれていたり。そのせいで悩んでいた時も朝まで電話を付き合ってくれて、あたしを励ましてくれた。
2006-12-27 03:35:00 -
208:
飛鳥
お兄さんの家に遊びに行った時だった。お兄さんの友達やあたしの友達と、みんなで飲み会した時。「隆とはどうなの?」コソッとお兄さんに聞かれた。みんなはワイワイ賑わっていて、あたし達の会話は聞こえてない。「ちょくちょく会ってます。」あたしは素直に言った。「飛鳥がこの場にいて襲われたりしないのは、隆のおかげなんだよ」と言われた。「隆が飛鳥の事、彼女じゃないけど大切にしてるのみんな知ってるから、無理矢理手をだしたり口説いたりしないんだよ。」
2006-12-27 03:42:00 -
209:
飛鳥
確にお兄さんの友達には、みんなに良くしてもらっていた。すごくかわいがってもらっていたと思う。あたしが遊びに来た時は、いろいろ遊びに連れてってもらってたし、楽しく過ごせるようにしてもらえてたと思う。けれど誰として携帯の番号を聞く人もいなかったし、酔った勢いでどうにかなった事もなかった。「そうやで。」考えていると後ろから声がした。隆君の友達の卓ちゃんだった。「飛鳥は隆の羊やん。隆の持ってる牧場の柵の中にいる羊が、飛鳥なんやん。」
2006-12-27 03:51:00 -
210:
飛鳥
あたしの頭が『?』になっている。卓ちゃんは続ける。「隆は、飛鳥を柵から出したくないねん。誰かが柵に勝手に入ってくんのも嫌がる。柵の中やったら自分の目が届くやん?だから安心。その中にいる羊が飛鳥って事。」なんとなく分かった。隆君はあたしの飼い主って事らしい。前に「妹みたいで心配なる。」って言われた事も思い出した。あたしはおかしくて笑った。だってその例えがピッタリやったんやもん。転がされてても、そうやって心配してくれてる事が嬉しかった。
2006-12-27 03:58:00