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干物女

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  • 1:

    飛鳥

    私は干物女。名前は飛鳥。22歳。無職歴半年。毎日家でぐーたら。同棲中の彼氏とモコっていう犬と暮らしてる。

    2006-12-08 00:32:00
  • 191:

    飛鳥

    「こないだの‥」「ん?」「あのっ‥こないだの子って彼女‥なの?」あたしは自分の中でモヤモヤとして、気になっていたあの事を聞いた。「ん〜、そうだよ♪」隆君はさらっと隠す事もなく答えた。「ふーん。」「何?ショックだった?」ちゃらけながら隆君は聞く。「別に。」あたしはこれ以上言葉に出せなかったから、話を変えた。気付けばコンビニの駐車場。「何か飲み物いる?」「なんでもいい。」車にあたしを残して、コンビニへと行く隆君。あたしの携帯が鳴る。『着信 のりか』あたしは名前を見て電話に出るのをやめた。今の状況がのりかの耳に入ったらヤバいから。

    2006-12-26 05:36:00
  • 192:

    飛鳥

    しばらくして帰ってきた隆君は「はいっ♪」とあたしに午後の紅茶のレモンティーを渡した。「最初にお兄の家で会った時に、これ好きって言ってたでしょ?」あの時、あたしを無視してた時の会話覚えててくれたんだ‥。なんかズルい‥。隆君は女心を分かってる。どうすれば女の子が嬉しいかとか、喜ぶかとか‥。あたしは「ありがと」とだけ言って受け取った。「ねぇ‥♪ホテル行こっか?」隆君は笑顔であたしに言ってきた。あたしには断る理由が無かった。もう頭の中は隆君でいっぱいだったし、彼女の事なんがどうでもよかった。

    2006-12-26 05:44:00
  • 193:

    飛鳥

    人生で初めてのラブホテル。中は少し古いせいかゴテゴテしていて、落ち着かなかった。「お風呂はいろ♪」隆君とあたしは一緒にお風呂に入る。泡風呂のおかげで体が隠せる。初体験は済ませていたけど、やっぱり恥ずかしい。お風呂を出て、バスローブを着る。隆君は先にベッドに座っていた。あたしはソファーに腰をかけ、レモンティーを一口飲み込んだ。「こっちおいで?」ポンポンッとベッドを叩きながら、隆君はあたしを呼んだ。あたしは緊張しながら隆君の隣に座った。

    2006-12-26 05:51:00
  • 194:

    飛鳥

    「飛鳥♪緊張してるの?かわいいッッ♪」と言うとあたしの唇にそっとキスをした。あたしの心臓はもうバクバクで、今にも大爆発を起こしそうなぐらい激しく脈をうっている。何も言えないでいるあたしを優しく押し倒す。キスが激しくなる。あたしの顔は多分真っ赤になっていただろう。首筋から胸へと、彼の舌は段々と下半身に向かっていく。優しいキスを全身にしていく。「あぁ‥ん」あたしは声を我慢していたがもう限界だった。「入れていい?」そう言うと隆君はあたしの中に入ってきた。

    2006-12-26 05:59:00
  • 195:

    飛鳥

    最初はゆっくり、段々激しく動く。「あぁっっ!あんっっ!」あたしの声も激しくなる。「もう‥いく!」そう言うと隆君は果てた‥。事が終わりグッタリしているあたしに、隆君はレモンティーを持ってきてくれた。「はいっ♪」優しい隆君。その後もたくさんキスをした。あたしは隆君の腕枕で眠った。すごく安心できる腕だった。次の日隆君の携帯の音で、あたし達は目を覚ました。もう朝の11時。『今日は学校サボりだ‥』その後2人でシャワーを浴び、ホテルをでて家まで送ってもらった。

    2006-12-26 06:07:00
  • 196:

    飛鳥

    また明日続き書きます?

    2006-12-26 06:08:00
  • 197:

    飛鳥

    家に着いたあたしは、まだ夢の中にいるようだった。『隆君が好きだ‥』あたしの中の気持ちは大きく膨らんでいた。携帯に手を伸ばす。あたしはダメだと分かっていながらも、隆君にメールを送った。『あたし、隆君の事好き。付き合ってほしいです。』これだけ打つのに30分かかった。送信。メールを送ってすぐに電話が鳴った。『着信 隆君』あたしは一瞬固まってしまったが、通話ボタンを押した。「はっ‥はい!」緊張しすぎてどもる。「メール見たよ!ありがと♪」「うん。」もうダメだ‥緊張のせいでちゃんと喋れない。沈黙になる。すると隆君が沈黙を破った。「飛鳥‥誰にも内緒で付き合える?」

    2006-12-27 00:56:00
  • 198:

    飛鳥

    『?!』誰にも内緒で?あたしは状況が読めなくて、「内緒?」と聞いた。「うん。内緒♪家族にも内緒。誰にも言わないで付き合うの。それでもいい?」あたしは頭の中でいろいろ考えた。彼女がいるから?二股かける気だから?2番目って事?ぐちゃぐちゃなあたしの頭。「なんで?嫌だ!なんで付き合ってる事誰にも言っちゃダメなの?!」あたしは隆君が、何を考えてるか分からなかった。隆君は「そっか‥」と言うと「また連絡するね」と電話を切った。「断るなら、そんな期待させるような事しないでよ‥」あたしは1人失恋に泣いた。15歳になる前の秋だった。

    2006-12-27 01:05:00
  • 199:

    飛鳥

    その後、隆君からの電話が減った。あたしからも気まずくてあんまり電話をしなくなった。この日は久しぶりにお兄さんからの連絡があって、お兄さんの家に遊びにきていた。ストローをくるくるすると、レモンティーの中の氷が『カチャッ』となった。「ふーん。でっ?飛鳥は嫌だって言ったんだ?」お兄さんの声。この間の事を相談していた。「うん。だって二股とか嫌なんだもん。」あたしはストローで氷をつつく。「隆は彼女ととっくに別れたよ」あたしは踏みつけられた蛙のような顔で、お兄さんの顔を見た。

    2006-12-27 01:15:00
  • 200:

    飛鳥

    「え?それ本当?!」「うん。多分飛鳥ちゃんのその話のちょっと前かな?」あたしは固まった。「じゃあなんで?なんで隆君は内緒で付き合おうとか言うの?」意味がわからない。内緒にする理由も見当たらない。「隆は、付き合う時にそれを絶対相手の子に聞くみたいだよ。」お兄さんの話によると、隆君は仕事上あまり派手な付き合いができない。だから、女の子も我慢する事が増える。それを耐えれなくて女の子は隆君から離れていってしまう。だから最初に内緒にできるか聞いて、女の子の覚悟を試す‥。あたしはその試験?に落ちた。

    2006-12-27 01:25:00
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