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?人魚のソーダ?
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1:
なお◆l4UcoxfPVQ
君は人魚
青ぃ程透明な
ソーダの海で
流した涙が真珠に変わる
2006-12-02 01:06:00 -
81:
なお◆l4UcoxfPVQ
しばらく他愛もなく話ながらドライブし、…それからあたしがリクエストした海へ到着した。
「あー潮の匂いするー!笑」
ビーチ添いにある石の階段に座り、めいっぱい深呼吸をする。2006-12-03 13:26:00 -
82:
なお◆l4UcoxfPVQ
夜の海は月に照らされ、揺れる波間が幻想的な光を映している。
辺りは潮の香りに満ち、ただ繰り返す波の音だけが
あたしたちを世界で2人きりにした。2006-12-03 13:31:00 -
83:
なお◆l4UcoxfPVQ
「華、寒ないか?」
海を眺めるあたしを充貴は覗き込んだ。
「うん……」
――ドキン…2006-12-03 13:36:00 -
84:
なお◆l4UcoxfPVQ
あたしの指が
そっと絡ませてくる充貴の指の温もりをとらえる。
顔を上げると、彼は海の方だけを向いて穏やかな声で言った。
「繋いでたら温いやろ」
「………うん……」2006-12-03 13:41:00 -
85:
なお◆l4UcoxfPVQ
充貴には、あたしの彼が前嶋であるという事や…まして不倫しているなんて事は黙っていた。
人の男に手を出すようなこんなあたしを知ったら
充貴は一体どう思うんだろう。2006-12-03 13:54:00 -
86:
なお◆l4UcoxfPVQ
「華は子供ん時どんな子やったん?」
充貴はあたしにゆっくりと問い掛た。
そして、あたしの記憶の糸が遠い過去をたぐり始める。2006-12-03 14:01:00 -
87:
なお◆l4UcoxfPVQ
生まれた時にはもう、父親なんていなかったっけ。
優しかった母はいつも少女の様に笑い、いつも誰かに恋していた。
寂しいなんて思った事は1度だって無かった、
だって母はいつだってあたしを愛してくれていたし「愛がいっぱい溶け込んでるよ」って
口癖みたいにいつもソーダを2人で飲んでいた。2006-12-03 14:09:00 -
88:
ここまでを充貴に語ると、あたしはそれ以上を口にするのはやめる事にした。
―――それから母は初めて誰かを本気で愛し、海へ還っていったのだ―――" " "06/12/03 14:122006-12-03 14:12:00 -
89:
なお◆l4UcoxfPVQ
前嶋にさえ言った事のない母の話を、なぜ充貴にしたのかはあたし自身分からなかった。
ただ、母が還っていった海にも似た、深く、暗い、ガラスの様な彼の瞳があたしの心の内へ導いてゆく。
あたしの話を黙って聞いていた充貴がぽつりとあたしに聞いた。
「人を本気で好きになった事ある?」2006-12-03 14:21:00 -
90:
なお◆l4UcoxfPVQ
「……………」
あたしは言葉を返せなかった。
脳裏に浮かんだ前嶋はすぐに消え、あたしは自分の気持ちが分からなくなった。2006-12-03 14:28:00