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【 金木犀 】
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1:
◆WpSnIpcg.c
黒い列。
白い花。
青い空。
‐君はシアワセでしたか‐2006-10-29 07:41:00 -
31:
◆ufXYPj0GAM
もう、かれこれ何年の付き合いになるのだろう。
アイとは幼少の頃からいつも一緒にいた。いつも一緒に行動して、どちらかが落ち込んだ日にはどちらかが励ましどちらかが嬉しい時は喜びを共に分け合った。
今日は、それを一番に実感した日。
‐アイがいて良かった‐2006-10-30 03:54:00 -
32:
◆WpSnIpcg.c
あの日の声は
私達の【真実】だったね―
2006-10-30 04:03:00 -
33:
◆WpSnIpcg.c
「ひか…り、祥悟くんにちゃんと…最後のお別れ…しに行こう?」
そう言って握り締めた手を優しく、黒い列の先へと 導いてゆく。
《あぁそうか…あたしは、この手を待っていたんだ》
現実を受けとめきれない自らを、誰かが彼の元へと引っ張ってくれる。
そんな“手”を――2006-10-30 04:09:00 -
34:
◆ufXYPj0GAM
祥悟の眠るその箱の前で、あたしは白い花をそっと彼の手に添える――
冷たい手…
昨日までは温かかったあたしの大好きなこの手…
《ひかり―――!俺まだまだ一人前ちゃうけどっ… お前の事、世界一幸せな花嫁にしたるからなっ―!》2006-10-30 16:07:00 -
35:
◆ufXYPj0GAM
祥悟のウソツキ…
2006-10-30 16:10:00 -
36:
◆ufXYPj0GAM
啜り泣く声。
泣き崩れ声も出ない姿。
彼を愛する全ての人が
彼の冥福を祈ってくれた。2006-10-30 16:13:00 -
37:
◆ufXYPj0GAM
祥悟の両親に挨拶をすませあたしは一人、その場を離れた。白い息だけが、視界を遮る―
駅前に着くと、街の景色は三日後に迫るクリスマス一色に染まっていた。キラキラ輝くネオン。ショーウィンドウに映る数々のツリー。鳴り響く クリスマスソング…。2006-10-30 16:21:00 -
38:
◆ufXYPj0GAM
あたしは一人ぼっち。
‐ねぇ祥悟、アンタも今 そこでは一人なの?‐2006-10-30 16:25:00 -
39:
◆ufXYPj0GAM
家に着くと、中は真っ暗でより一層部屋の中が冷たく感じた。まだ、テーブルの上に置きっぱなしだった二人分の飲みさしのコーヒー。お揃いのマグカップをキッチンへと運ぶ
カチャ―…2006-10-30 16:31:00 -
40:
◆WpSnIpcg.c
キッチンから見渡す半年前から彼と一緒に住んでいたこの部屋は、なんだか すごく ゙広ぐ‥感じた―。
《ひかり――!聞いてや!俺、次の現場一人で任される事になったねん!…なぁすごいやろっ!?》2006-10-30 16:46:00