小説掲示板【 金木犀 】のスレッド詳細｜夜遊びweb関西版

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【 金木犀 】

• 1:

  ◆WpSnIpcg.c

  黒い列。
  白い花。
  青い空。
  
  ‐君はシアワセでしたか‐

  2006-10-29 07:41:00
• 2:

  ◆WpSnIpcg.c

  　　
  「…っく……ひっ…く…」「まだ若いのに…可哀想にねぇ…」
  「即死…だったって？」　「トラックに跳ねられたらしい…わよ…飲酒……？」　　　　
  

  2006-10-29 07:48:00
• 3:

  ◆WpSnIpcg.c

  参列のあちらこちらから　聞こえてくる。
  そんな声―。　
  
  黒い列の先に見えるのは
  私の愛しい人の顔。

  2006-10-29 07:52:00
• 4:

  ◆WpSnIpcg.c

  「あの子…彼女かしら？」「……なんだか結婚間近だったって…」
  「まぁ……可哀想に……」　　　
  結婚――。
  いつの頃からか
  口に出し始めたその言葉。

  2006-10-29 08:03:00
• 5:

  ◆WpSnIpcg.c

  　　
  
  ‐君は私を置いていった‐
  　　　
  

  2006-10-29 08:04:00
• 6:

  ◆WpSnIpcg.c

  涙なんか出なかった。
  周りは私を“冷たい人間”だと言った。
  だけど、きっとそれは　　当たってる。
  あたしは冷たいんだろう。

  2006-10-29 08:08:00
• 7:

  ◆WpSnIpcg.c

  祥悟がいなくなった今でもこうして生きているから。　　
  
  こうして息をしてるから。

  2006-10-29 08:12:00
• 8:

  ◆WpSnIpcg.c

  「ひかりちゃん…？」
  突然の声にハッとして　　声のする方に顔を上げた。「あ…えと…大丈夫？」
  
  《大丈夫―？》とこっちが聞き返してしまいたい程　泣き腫らして真っ赤な目をした彼女は【ユキちゃん】

  2006-10-29 08:27:00
• 9:

  ◆WpSnIpcg.c

  一つ年下の彼女は
  彼のお隣さんに住んでいるいわゆる幼なじみ。
  
  そして
  祥悟の【元彼女】‥。

  2006-10-29 08:30:00
• 10:

  ◆WpSnIpcg.c

  『あたしは大丈夫だよ…。ユキちゃんこそ平気？』　‐昔付き合っていた‐と　彼の口から聞いたのは、　ユキちゃんの存在を知ってからだいぶ後の事だった。「…あ…うん。私はなんと…っ…えへっ…ごめ…ね」
  
  目の前で笑顔を作りながら溢れてくる涙を止めれずにいる彼女を‐
  素直に可愛いと思った。

  2006-10-29 08:40:00
• 11:

  ◆ufXYPj0GAM

  「私……祥ちゃんがいなくなるなん…てなんかまだ…信じられなく…て」
  同時に、彼女は幼なじみに戻った今でも―。彼を一人の男として“好き”なんだと知った。
  『ん…あたしもそんな感じ。』
  
  なんて淡泊な反応。自分でも引いてしまうくらいに。

  2006-10-29 09:25:00
• 12:

  ◆WpSnIpcg.c

  「祥ちゃ…んひかりちゃんの事…本当に好きでしたから…。じゃ…あたし親が待ってるんで……戻ります」　　
  そう言い残してまた黒い列に消えていく彼女。　
  《本当に好きでしたから》　
  どうしてそれをあたしに？

  2006-10-29 09:33:00
• 13:

  ◆ufXYPj0GAM

  やっぱりユキちゃんも、　軽蔑してるかな。　　
  涙一つ流さずこんなところにつっ立ってるあたしを。　　
  ‐ねぇ祥悟、あんたも？‐

  2006-10-29 09:37:00
• 14:

  ◆WpSnIpcg.c

  黒い列。
  白い花。
  青い空。
  
  すっかり冬へと変わった　この季節。

  2006-10-29 09:41:00
• 15:

  ◆WpSnIpcg.c

  時期外れの金木犀の香が　優しく風に　舞う―。　　
  　　　
  私はきっとこの香を
  一生忘れる事はないだろう

  2006-10-29 09:44:00
• 16:

  ◆WpSnIpcg.c

  ―
  ――
  ―――" " "06/10/29 09:51

  2006-10-29 09:51:00
• 17:

  ◆WpSnIpcg.c

  ふと、木の影から黒い列を見つめる人影に気付いた。同じ年くらいの男の子。　しばらくボーっと眺めたけど、見た事ない顔だった。
  
  “綺麗”
  
  大人びた横顔を見て、なぜかそう思った。

  2006-10-29 09:55:00
• 18:

  ◆WpSnIpcg.c

  いや、違う。
  その横顔に光る涙を見て　そう思ったのかも知れない　　　
  彼は泣いていた。
  真っすぐに祥悟を見ながら

  2006-10-29 09:57:00
• 19:

  ◆WpSnIpcg.c

  拓海。
  
  あなたと初めて出会った日私は、涙を流すあなたを姿を見て―　ようやく 祥悟の死を実感しました。
  
  2003年 12月20日‥。

  2006-10-29 10:13:00
• 20:

  ◆WpSnIpcg.c

  　　
  約三年経った今でも
  あたしの脳裏には
  あの日の光景が焼き付いてまだ消えようとしない。　　　　
  

  2006-10-29 10:16:00
• 21:

  ◆WpSnIpcg.c

  あなたの顔が
  あなたの声が
  あなたたの全てが
  
  忘れられない ｡

  2006-10-29 10:18:00
• 22:

  ◆WpSnIpcg.c

  「ひかりっ…！！」
  誰かが名前を呼ぶ声に一瞬で現実に引き戻された。　その瞬間、その男の子と　目が合った―　気がした。　　
  声の方向へ振り替えると、そこには親友のアイが息を切らして立っていた。

  2006-10-29 10:24:00
• 23:

  ◆WpSnIpcg.c

  『アイ…来てくれたんや。ありがと…ね』
  彼女が何かを言う前にそう言うと
  「…に、言ってるんよ！！な…んで言ってくれんかった……ん？アイそん…なに頼りない？ひかりの力…になれやんかった…？」
  
  アイは目を真っ赤にさせてあたしの肩を力いっぱいに揺すった。力のこもるアイの体は、微かに震えてた‥。

  2006-10-29 10:35:00
• 24:

  名無しさん

  金木犀て大阪板のやつちがうん。

  2006-10-29 18:10:00
• 25:

  名無しさん

  大阪板って？

  2006-10-29 18:25:00
• 26:

  名無しさん

  ちゃうｻｲﾄの小説やねんけど、題名まんま一緒やからようじさんまた書きはじめたんか思って。でも自分のﾎムﾍﾟも閉鎖してもう書かんゆうたはったし、主さん人違いやったらすまん。
  

  2006-10-29 18:37:00
• 27:

  名無しさん

  ↑うちも同じﾀｲﾄﾙやから気になって覗いたけど，まったく違うみたいやね??

  2006-10-29 23:10:00
• 28:

  ◆WpSnIpcg.c

  初めまして。同じ題名の小説があったようで、被ってしまいすみません。一切、関係はないので御了承下さい…m(__)m
  更新は遅くなると思いますが、完結までﾖﾛｼｸお願いします！

  2006-10-30 01:10:00
• 29:

  ◆WpSnIpcg.c

  『ごめんね…あたしもさ、まだなんか実感なくて。お葬式もバタバタと…祥悟の両親がしてくれ…てさ』　あたしは、アイの顔を見ながら言った。
  「……ひか……り」
  ｷﾞｭｯ―――　
  今度は優しく、あたしの手を握るアイ―‥。

  2006-10-30 03:41:00
• 30:

  ◆WpSnIpcg.c

  「…ひかりには、アイがついてるから。一人じゃないねんから……ね。」
  
  今にも泣きだしそうな表情。でも、意志の強い眼差しで彼女はあたしを優しく見つめそう言った。
  
  『ありがとう…』

  2006-10-30 03:48:00
• 31:

  ◆ufXYPj0GAM

  もう、かれこれ何年の付き合いになるのだろう。
  アイとは幼少の頃からいつも一緒にいた。いつも一緒に行動して、どちらかが落ち込んだ日にはどちらかが励ましどちらかが嬉しい時は喜びを共に分け合った。　　
  今日は、それを一番に実感した日。
  ‐アイがいて良かった‐

  2006-10-30 03:54:00
• 32:

  ◆WpSnIpcg.c

  　　
  あの日の声は
  私達の【真実】だったね―　　　　
  

  2006-10-30 04:03:00
• 33:

  ◆WpSnIpcg.c

  「ひか…り、祥悟くんにちゃんと…最後のお別れ…しに行こう？」
  そう言って握り締めた手を優しく、黒い列の先へと　導いてゆく。
  《あぁそうか…あたしは、この手を待っていたんだ》　　
  現実を受けとめきれない自らを、誰かが彼の元へと引っ張ってくれる。
  そんな“手”を――

  2006-10-30 04:09:00
• 34:

  ◆ufXYPj0GAM

  祥悟の眠るその箱の前で、あたしは白い花をそっと彼の手に添える――
  冷たい手…　
  昨日までは温かかったあたしの大好きなこの手…
  
  《ひかり―――！俺まだまだ一人前ちゃうけどっ…　お前の事、世界一幸せな花嫁にしたるからなっ―！》

  2006-10-30 16:07:00
• 35:

  ◆ufXYPj0GAM

  　
  祥悟のウソツキ…
  
  

  2006-10-30 16:10:00
• 36:

  ◆ufXYPj0GAM

  啜り泣く声。
  泣き崩れ声も出ない姿。
  　
  彼を愛する全ての人が
  彼の冥福を祈ってくれた。

  2006-10-30 16:13:00
• 37:

  ◆ufXYPj0GAM

  祥悟の両親に挨拶をすませあたしは一人、その場を離れた。白い息だけが、視界を遮る―
  
  駅前に着くと、街の景色は三日後に迫るクリスマス一色に染まっていた。キラキラ輝くネオン。ｼｮｰｳｨﾝﾄﾞｳに映る数々のツリー。鳴り響く クリスマスソング…。

  2006-10-30 16:21:00
• 38:

  ◆ufXYPj0GAM

  あたしは一人ぼっち。
  
  ‐ねぇ祥悟、アンタも今　そこでは一人なの？‐

  2006-10-30 16:25:00
• 39:

  ◆ufXYPj0GAM

  家に着くと、中は真っ暗でより一層部屋の中が冷たく感じた。まだ、テーブルの上に置きっぱなしだった二人分の飲みさしのコーヒー。お揃いのマグカップをキッチンへと運ぶ　
  
  ｶﾁｬ―…

  2006-10-30 16:31:00
• 40:

  ◆WpSnIpcg.c

  キッチンから見渡す半年前から彼と一緒に住んでいたこの部屋は、なんだか　　すごく ﾞ広くﾞ‥感じた―。
  　　　
  《ひかり――！聞いてや！俺、次の現場一人で任される事になったねん！…なぁすごいやろっ！？》

  2006-10-30 16:46:00
• 41:

  ◆WpSnIpcg.c

  それから、気付いたらいつの間にかベットﾞの上で眠っていて…　目が覚めた頃にはすっかり日付が変わっていた。
  だけど、特に食欲もわかず疲れていたあたしはそのままもう一度眠りにつき…
  
  二日間、眠り続けた。

  2006-10-30 16:50:00
• 42:

  ◆WpSnIpcg.c

  夢を見た。
  
  そこは 真っ白の世界。
  あたしはその場所に一人で立ち竦んでいた。
  ふと香る あの香り―。

  2006-10-30 20:49:00
• 43:

  ◆WpSnIpcg.c

  振り返ると、そこには　　誰かが優しく手を伸ばしてあたしを見ている。
  
  祥悟…？
  
  暗くて顔が良く見えない…

  2006-10-30 20:52:00
• 44:

  ◆WpSnIpcg.c

  またこの香…
  
  金木犀の香だけが
  あたしをそっと包み込む。

  2006-10-30 20:54:00
• 45:

  ◆WpSnIpcg.c

  《祥悟…？祥悟な…ん？ねぇ、アンタ昨日何処行ってたん？なんで帰ってこなかったんっ…――？》
  
  叫ぶあたし。
  差し出された手を握ろうとしたその瞬間―
  うっすらと映し出された　顔からは涙が流れていた。

  2006-10-30 20:57:00
• 46:

  ◆WpSnIpcg.c

  あたしがそう言うとほんの一瞬、その人影が悲しそうな表情をした――‥気がした。
  
  
  
  目が覚める。

  2006-11-01 03:08:00
• 47:

  ◆WpSnIpcg.c

  夢…？
  それとも現実……？
  
  眠りに着いた時から変わらない真っ暗な部屋の中で、あたしの頭の中は混乱してた。　　　
  《祥悟……？》

  2006-11-01 03:12:00
• 48:

  ◆WpSnIpcg.c

  ﾊﾞﾝｯ―――
  何かを思い出したように、無我夢中で部屋を飛び出した。
  まとわりつく白い息を掻き分けながら、あたしが着いた先は―…
  祥悟の実家。。

  2006-11-01 09:04:00
• 49:

  ◆WpSnIpcg.c

  「……ひ…かりちゃん？連絡取れないから…おばちゃんもそっちに迎うとこだったんよ…」
  中から出てきた祥悟のおばちゃんは、息を切らすあたしの姿を見てそう言った。『…すいません。携帯の充電切れてたみたい…で』　二日間眠ったままだった　携帯電話は、バッテリーがとっくになくなってた。

  2006-11-01 09:37:00
• 50:

  ◆WpSnIpcg.c

  「これ……ね、ひかりちゃんにも半分持っててもらおうと思って…」
  おばちゃんの手には小さな瓶のようなモノが握られていた。　　
  
  
  何――‥？

  2006-11-01 09:40:00
• 51:

  ◆ufXYPj0GAM

  『………これ。』
  これは――‥？
  
  
  「あの子の……遺骨よ。ひかりちゃんにも持ってて欲しくて…あの子が…祥悟が昨日まで生きていた証を。貰ってくれ… る？」

  2006-11-01 16:39:00
• 52:

  ◆WpSnIpcg.c

  遺…骨
  これが、祥悟――？　　　　　　
  何日か前まで
  あたしの横で確かに
  君は 笑ってた。

  2006-11-01 16:44:00
• 53:

  ◆WpSnIpcg.c

  　　　
  ‐祥悟、私の声…
  　　　　聞こえてる？‐
  
  

  2006-11-01 16:46:00
• 54:

  ◆WpSnIpcg.c

  『……大丈夫です。あたし祥悟を一人になんかしません。』
  「え…ひ…かりちゃ―」　　　　
  何かを言い掛けたおばちゃんの声を聞かず、あたしはその場から走った。
  
  “彼の全てを胸に抱え‐”

  2006-11-01 16:50:00
• 55:

  ◆WpSnIpcg.c

  遠くに行きたいよ。
  どこかどこか
  遠くに‥‥‥。　　　　　　　
  　
  そうすれば今度は　　　　きっと一緒にいられるよね？

  2006-11-01 16:53:00
• 56:

  ◆WpSnIpcg.c

  家に着くと
  相変わらず部屋の中は　　真っ暗で冷たくて。
  
  ‐もう少しだけ…
  　　　　待っててね？‐

  2006-11-01 16:55:00
• 57:

  ◆WpSnIpcg.c

  《ひかり――…俺、お前の事ずっと好きやった。》　《俺と…付き合わへん？》 不器用な告白。
  【彼らしかった。】
  《なぁなぁ――もう付き合って三年やん…？そろそろ一緒に暮らして…親に挨拶しに行きたいんやけど。》　　
  【結婚】いつの頃からか　二人の先に見え始めた確かな未来。

  2006-11-01 17:03:00
• 58:

  ◆WpSnIpcg.c

  薬指でいびつに光る
  名前の入りの
  シルバーリング。　　　　　　　　
  
  彼と私の全ての奇跡――‥

  2006-11-01 17:09:00
• 59:

  ◆WpSnIpcg.c

  
  
  『…メリークリスマス。』
  
  

  2006-11-01 17:11:00
• 60:

  ◆WpSnIpcg.c

  一気に腕が
  
  
  赤く　赤く　染まる。

  2006-11-01 17:12:00
• 61:

  ◆WpSnIpcg.c

  当たり前の毎日が
  当たり前であったのは　　紛れもなく君がいたから。　　
  君がいなければ意味がない。
  君がいなければ理由がない。

  2006-11-01 17:15:00
• 62:

  ◆WpSnIpcg.c

  　　
  ここに生きてる
  　　　　理由がないよ‥？　　　　
  

  2006-11-01 17:16:00
• 63:

  ◆WpSnIpcg.c

  深く　深く
  もっと深く―――‥　　　　　　
  もう一度、
  あなたに逢えるなら。　　　　　
  【傷跡】だってなんだって‐悔やんだりなんか　　　　　　　　しないから…‐

  2006-11-01 17:41:00
• 64:

  名無しさん

  期待あげ?

  2006-11-01 19:45:00
• 65:

  ◆WpSnIpcg.c

  66さん、ありがとうございます。嬉しいです★

  2006-11-01 20:13:00
• 66:

  ◆WpSnIpcg.c

  赤い色。
  暗い闇。
  赤い腕。　　　　　　　　　　　
  
  ‐今すぐ君に逢いたい…‐

  2006-11-01 20:15:00
• 67:

  ◆WpSnIpcg.c

  ﾄﾞﾝｯ―――
  ﾄﾞﾝﾄﾞﾝｯﾄﾞﾝｯｯ――――　　　　　　
  「……い！開け…て！」　　　　
  誰かの声。ドアの向こうから聞こえてくる―
  微かな ‥音。

  2006-11-01 20:19:00
• 68:

  ◆WpSnIpcg.c

  ｶﾞﾁｬｯ――
  ﾊﾞﾝｯ―――――
  「………！？…おいっ！！大…丈夫か…！？」
  
  ‐君だったら いいのに‐

  2006-11-01 20:25:00
• 69:

  ◆WpSnIpcg.c

  止まる事のない 赤。
  痛みさえ 感じないの。　　　　　　
  
  
  ‐迎えに来たのが　　　　　　　　君だったら……‐

  2006-11-01 20:28:00
• 70:

  ◆WpSnIpcg.c

  「……にやって…んねん！あんたがそんな事したら…アイ……ツが…祥悟が報われへんやろｯ…！！」
  
  虚ろゆく視界の中で
  ぼんやりと映る
  人影だけを見ていた。

  2006-11-01 20:36:00
• 71:

  ◆WpSnIpcg.c

  どうして 止めるの？
  
  あたし…は…
  
  彼の所にいきたいのに。

  2006-11-01 20:43:00
• 72:

  ◆WpSnIpcg.c

  　　
  ‐それさえも
  　　　許されないの…？‐
  
  

  2006-11-01 20:44:00
• 73:

  ◆WpSnIpcg.c

  ―
  ――
  ―――
  

  2006-11-01 20:45:00
• 74:

  名無しさん

  66デｽ。また更新楽しみにしてまあｽ(*oωo｀♪)*'｡+.ﾟこれって実話ですか？

  2006-11-01 23:15:00
• 75:

  ◆WpSnIpcg.c

  66さん、実話を少し脚色しています。書き込みありがとうございますo(^-^)o

  2006-11-02 00:41:00
• 76:

  ◆WpSnIpcg.c

  白い天井。
  白いカーテン。
  消毒液の匂い。　　　　　　　　
  気付けば―…
  あたしは一人病院のベッドの上にいた。

  2006-11-02 01:56:00
• 77:

  ◆WpSnIpcg.c

  痛い―――…
  ズキズキと染みる
  腕の 深い傷跡。　　　　　　　　
  
  ━まだ生きている━ 事を痛感させる―‥。

  2006-11-02 02:05:00
• 78:

  ◆WpSnIpcg.c

  ｺﾝｺﾝ―――
  突然ノックされた病室のドア。
  「……ひかり？…起きてる？」
  その向こうから聞こえるアイの声に、なぜかすごくホッとした――

  2006-11-02 02:09:00
• 79:

  ◆WpSnIpcg.c

  あたしの顔を見た途端、アイは涙を流しながら言った。
  「…んでなん？なぁ……なんでひか……りなん？なんで…祥悟くんｯ…なん？」　　　
  彼女はその場で泣き崩れた。
  あたしは、ただ…
  その光景を呆然と眺める事しかできなかった。

  2006-11-02 02:19:00
• 80:

  ◆WpSnIpcg.c

  神様はきっと
  見てるんだね。　　　　　　　
  
  どうして…
  死は あたしじゃなくて　【彼】を選んだの――？

  2006-11-02 02:23:00
• 81:

  ◆WpSnIpcg.c

  念の為に“二、三日入院しなさい”と言う医者の言葉も聞かず…　頼み込んで次の日には退院させてもらった。
  
  
  【傷】は思ったより
  深くなかったらしい‥。

  2006-11-02 02:27:00
• 82:

  ◆WpSnIpcg.c

  　
  祥悟、ごめんね…？
  
  少し遅れちゃいそう…　　　　　　　　　
  

  2006-11-02 02:31:00
• 83:

  ◆WpSnIpcg.c

  病院を出た後アイは家まで送ってくれて、「ひかりが元気になるまで…これから毎日ここに来るからね！」と言っていた。　　　　　
  　　
  『ありがとう…』
  
  心からの気持ちだった。

  2006-11-02 02:35:00
• 84:

  ◆WpSnIpcg.c

  アイが帰った後、ふと昨日までの記憶が蘇る。
  あたしを病院まで連れていってくれたのは――…？　　　　　
  
  誰だったんだろう。。。

  2006-11-02 02:38:00
• 85:

  名無しさん

  ぁげ

  2006-11-02 21:43:00
• 86:

  名無しさん

  気になりゅ?

  2006-11-20 09:51:00