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〜Noni〜

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  • 1:

    知香

    あなたが好きで…

    あたしはどんどん変わっていった。

    あたしだけを見てほしくて…

    2006-10-24 15:11:00
  • 139:

    知香

    広瀬さんは同性にも人気があった。変な意味ではなく、単純にみんなから好かれていた。

    広瀬さんの周りにはいつも人が集まるし、上司には可愛がられ、部下には慕われる。

    不思議な感じもするけど、広瀬大地という人間のフレンドリーなキャラが知らないうちにみんなの人気者になっていた。

    2006-10-30 20:19:00
  • 140:

    知香

    なんか緊張する…。つい2〜3時間前まで一緒にいたことを思い出すと、あたしはみんなに囲まれている広瀬さんのほうを見ることができなかった。

    「何してたんすか朝までーやらしいわぁ」
    「何がやねんお前ら」
    「どうせ彼女と遊んでたんでしょー」

    2006-10-30 23:30:00
  • 141:

    知香

    部下である男性陣に囲まれた広瀬さんは、四方八方から彼女ネタでからかわれていた。

    「あほかさっさと仕事始めんぞ」

    広瀬大地は肯定も否定もせずに自分のデスクに座った。"彼女"か…。朝まで一緒だったのはあたしやのに。

    2006-10-30 23:35:00
  • 142:

    知香

    なんだか少しテンションが下がった気がした。広瀬さんはいつもと同じ広瀬さんで、何も変わった様子なんてない。

    あたしだけが一人で浮かれてるような気持ちになる。

    やっぱりあたし…カッコ悪い馬鹿女やん。

    2006-10-30 23:38:00
  • 143:

    知香

    「沙織んどうしたんテンション低いやん?眠いん?」

    昼休みの休憩中、食事をするあたしに向かって由衣がそう言った。

    「うん眠い」あたしは短い返事で由衣に答えると、そのまま箸を置いてため息をついた。

    2006-10-30 23:41:00
  • 144:

    知香

    「もう食べへんの?めっちゃ残ってるやん」

    由衣は不思議そうにあたしを見ていた。あたしも自分が不思議でたまらない。

    食事がのどを通らないって感じ?ああいう感覚は初めてだった。

    2006-10-30 23:44:00
  • 145:

    知香

    「元気ないやん。なんかあったん?」

    「ん?ないない」

    あたしは何故か由衣に話すことができなかった。あたしってなんなんやろう…そう思うと、はっきりしていない現状ではどう説明していいのかも分からなかったから。

    2006-10-30 23:48:00
  • 146:

    知香

    「沙織ん!先行くねぇ」

    由衣の言葉に反応してふと顔を上げると、広瀬さんが近付いてきてあたしのすぐ隣に座った。由衣は何を思ったのか席を立ち、先に行ってしまった。

    「ちょっ…由衣!?」

    2006-10-31 01:12:00
  • 147:

    知香

    「なに焦ってんねん(笑)置いてかれたんか?」

    焦っていたあたしに広瀬さんは笑いながらそう言った。

    「あ、そういえば眠くない?大丈夫か?」

    2006-10-31 01:16:00
  • 148:

    知香

    「あ…大丈夫…です」

    それ言うだけでもういっぱいいっぱい…うまく話すことができない。

    「嘘やん!?俺ばりばり眠たいねんけど」広瀬さんはそう言うと大きなあくびをした。

    2006-10-31 01:18:00
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