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アタシの過去全部

スレッド内検索:
  • 1:

    リサ

    メチャクチャかもしれんけど、後悔はしたくない。
    過去の男関係中心にノンフィクションで書いていきます。
    はっきり言ってかなり自己満小説です。
    下手やし文章おかしいやろうケド。。。
    マィペースに更新するので気長に見てください☆

    2006-08-23 13:39:00
  • 2:

    リサ

    名前はリサ。
    裕福な家庭に育ち、厳格な父とおとなしい母と真面目な兄に囲まれ、真面目に生きてきた。
    ━━中学に入るまでは何一つ不満はなかった。

    2006-08-27 08:56:00
  • 3:

    リサ

    アタシには小六からすでに彼氏がいた。
    …まぁ、小学生の頃は「彼氏」より「両思い」って感じやけど。
    彼は隣の学区の同い年。
    中学に入り、彼が不良グループにいた事もあり、アタシも少しずつ変わっていった。

    2006-08-27 09:03:00
  • 4:

    リサ

    学校に行かずカラオケやゲーセンで遊んだり、連れの家でしゃべる。
    初めてのタバコは意外と普通に吸えた。決しておいしくはなかったけど。
    欲しいものは全て鞄に詰め込み平気でパクった。気にくわない奴がいたり遊びに行く前はカツアゲをした。
    こんな事は、今となればなんてことない事かもしれないけど、ウチの真面目な両親からしたら、立派な不良だった。

    2006-08-27 09:16:00
  • 5:

    リサ

    学校に行かずカラオケやゲーセンで遊んだり、連れの家でしゃべる。
    初めてのタバコは意外と普通に吸えた。決しておいしくはなかったけど。
    欲しいものは全て鞄に詰め込み平気でパクった。気にくわない奴がいたり遊びに行く前はカツアゲをした。
    こんな事は、今となればなんてことない事かもしれないけど、ウチの真面目な両親からしたら、立派な不良だった。

    2006-08-27 09:19:00
  • 6:

    リサ

    アタシの髪が金髪になった日、アタシはいつものように生活指導室に呼ばれ、担任はウチに電話を入れた。
    『髪の色、スカートの長さ、それに生活態度。何度指摘しても改善されません。家庭で話し合いの場を持ってください。』
    急にかかってきた電話で、両親はかなり動揺したと思う。ウチの親はアタシの悪業を知らなかったし気付いてはいなかったから。

    2006-08-27 09:38:00
  • 7:

    名無しさん

    カツアゲて・・・裕福な家庭で育った子はやらんやろ

    2006-08-27 12:28:00
  • 8:

    リサ

    7さん、読んでくれてありがとうございます。お金に困っていたわけではなく、親に気付かれず遊ぶお金がほしかったんです。悪い事をしてストレス発散してたのもあるなかぁ。最低ですよね。

    ━続き書きます。。。

    2006-08-27 19:34:00
  • 9:

    リサ

    家に帰ると玄関で親が待っていた。
    『オマエ今日先生から電話あったぞ。何や、その髪の色?オマエ何しとんや?』
    「…………」
    アタシは何も言えず黙って立っていた。

    2006-08-27 19:39:00
  • 10:

    リサ

    『オマエはおやなめとんか?』
    その言葉と共に、体に衝撃があった。初めて、アタシは親に殴られた。何発か殴られ泣くアタシを、父は冷たい目で見下ろしながらリビングに消えていった。
    ━この時初めて、アタシの中に恐怖と殺意がわいた。

    2006-08-27 19:43:00
  • 11:

    もも

    頑張って?完結してください?

    2006-08-27 22:07:00
  • 12:

    リサ

    ももサン、ありがとうございます?読んでくれてめっちゃ嬉しいです??完結できるように頑張っていくんで長い目で見ててくださいね?
    ━少しだけ続き書きます。

    2006-08-28 09:04:00
  • 13:

    リサ

    残されたアタシはゆっくり立ち上がり、自分の部屋に向かった。ベットに倒れこんだアタシの体は震えていた。
    (何で?みんなしてるやん。しかも、たかだか一回の電話で…なんで殴られなアカンの?)
    万引きやカツアゲがバレたわけではない。先生は「生活態度に問題あり」としか言っていない。
    厳格な父にはその一言が十分、子供を殴る理由になるんだろうけど、アタシからしたら理解できなかった。
    その日、声を殺して泣いた。

    2006-08-28 09:17:00
  • 14:

    リサ

    次の日からアタシは父を避けるようになった。初めて親に手を挙げられた恐怖でいっぱいだった。学校もサボる事なく毎日通った。
    反抗的な態度は相変わらずだったけど―。

    何もない毎日が何日か続いたけれど、ある日また先生から電話がかかってきた。
    理由は『授業中マンガを回し読みしていたから』

    2006-08-28 09:29:00
  • 15:

    リサ

    家に帰ると父に怒鳴られ、殴られた。その日は酔っていたらしく、長々と説教されて何度も殴られた。

    それから父は、酔って機嫌が悪い日はアタシを殴るようになった。
    初めて手を上げられた日から父は恐怖でしかなく、トラウマになっていた。

    2006-08-28 09:59:00
  • 16:

    リサ

    母と兄に助けを求めた事もあった。
    けれど、兄はかかわる事を避けたし、母は見ているだけ。
    自分が殴られているのを見られたくない。屈辱だった。止めれないのなら消えてほしかった。

    2006-08-28 10:02:00
  • 17:

    リサ

    スキだった家族がキライになった。
    (アタシには友達と彼氏がいる。)

    2006-08-28 19:40:00
  • 18:

    リサ

    『リサの学校の文化祭の日、行くから』
    「マジで?何しに?喧嘩?」
    『…わからんけど多分。』

    ケンゴの学校とアタシの学校は仲が悪い。ケンゴが文化祭に来て会えるのは嬉しいけど彼が喧嘩するのは嫌だった。

    2006-08-28 20:00:00
  • 19:

    リサ

    『俺等見つけても話し掛けんなよ。ゴチャ終わったら行くから』
    ケンゴはアタシの家が厳しいのを知っているからそぅ言ったんだろうけど、携帯もない時代にいつドコで会うという約束もなく待っているなんてできなかった。

    「校門にヤンキーたまってるらしいで」
    うちの学校は大半が真面目で上品。ケンゴ達を見つけるのは簡単だった。

    2006-08-28 21:35:00
  • 20:

    リサ

    アタシはすぐに校門まで走った。ケンゴ達の姿を見つけると、後ろからみんなに抱きついた。
    「うわっっ、ビビった!」「なんやオマエ久しぶりやんけ!」「元気やったか?」
    ほとんどの子は久々に会って喜んでくれたけど、ケンゴだけはなぜか少し怒っていた。
    『…来んなって言ったやん。』

    2006-08-29 04:29:00
  • 21:

    リサ

    機嫌悪く言われた言葉の意味がわからなかった。

    (は?久々やのに何それ?会いたくなかったん?ってか何で怒ってるん?)

    「なんでなん?久々みんなに会いたかったしな!見つかりたないならわからんように来て。アンタ等、目立ちまくりやで。」

    2006-08-29 04:34:00
  • 22:

    リサ

    『…もぉ、ええわ。なんし後で行くから。オマエは帰れ。』
    「は?今から喧嘩行くんやろ?なら無理やん。アタシは今ここにおりたいねん。喧嘩の前には帰るから。」

    そう言ってケンゴを無視してみんなと一緒にしゃべっていた。

    2006-08-29 04:39:00
  • 23:

    リサ

    「ケンゴと喧嘩か〜?」
    そぅ言って話し掛けてきたのはと。二人ともタメでケンゴと一緒によく遊んでいたし、気が合った。
    『別に。なんかしらんケド怒ってるからほっとくねん。』
    その後しばらく、3人で話していた。たまにケンゴの方を見たけど、ケンゴは一度もこっちを見てはくれなかった。

    2006-08-29 05:02:00
  • 24:

    リサ

    「もし付き合うなら俺とおみ、どっち?」
    話の流れで、冗談で翔にそんな質問をされた。
    のんびりやで癒し系なおみ君と、少し自己中けど男前でなんでも完璧な翔。
    『う〜ん、どっちもイイ男やからなぁ☆悩むわ〜。ケド泣きたくないし、おみ君かな〜。』
    笑いながら適当に返し、言い合っている二人を眺めていると、いきなり手を捕まれた。

    2006-08-29 05:11:00
  • 25:

    リサ

    (…ケンゴ!?)
    そう思って振り替えると、生徒指導の先生が立っていた。

    「ちょっと来なさい。」
    アタシは手をひっぱられ、生徒指導室まで連れていかれた。

    2006-08-29 05:14:00
  • 26:

    リサ

    「アイツ等とは知り合いか?」
    『………』
    アタシは何も答えなかった。ウザィ。せっかくの楽しい気持ちが台無しだ。

    「東中学の奴らやな。あんな奴らとおったら生活も今後の人生狂うぞ。」

    2006-08-29 07:41:00
  • 27:

    リサ

    その一言にアタシは切れた。アタシを悪く言われるならいい。でも連れやケンゴをけなされるのは我慢できなかった。
    『彼氏やけど?自分の男と話して何が悪い?ってか、あの子等の事なんも知らんとそんなん言わんといてくれる?ムカツクわ。』

    ――言った後でハッとした。(…しまった!!)

    2006-08-29 07:45:00
  • 28:

    リサ

    ケンゴを可愛がっている先輩は、地元では一番名前も顔も知られているヤバイ人。なのでケンゴも、そこそこ名前と顔を知られていた。

    (付き合っている事が先生にバレるとウザイ…。)

    しかし、口から出てしまった言葉は取り消せない。アタシは開き直るしかなかった。

    2006-08-29 07:53:00
  • 29:

    リサ

    何を言われても聞かないアタシに先生は説得を諦めたらしく、『別れなさい。それと、親にも報告するからな。』と言い、部屋を出ていった。
    (…は?親とか関係ないやん!ほんま無理…。また殴られる…。)
    体が震える。父の暴力はトラウマになっていた。

    文化祭で騒ぐ、楽しそうな声が遠くで聞こえる。アタシはしばらく、そこから動けなかった。

    2006-08-29 08:02:00
  • 30:

    リサ

    少しして校門に戻ってみたけどケンゴ達の姿はなかった。
    文化祭も終わり、アタシは帰りたくないのもあって校門でケンゴを待った。

    ―結局、暗くなってもケンゴはこなかった。虚しくて泣きそうになったけど悔しくて我慢した。
    (…後で来るって言ったやん。ケンゴの嘘つき。)

    2006-08-29 09:36:00
  • 31:

    リサ

    それから憂欝な気持ちで家に帰った。

    玄関を開けると予想通り父が立っていた。
    「オマエはどれだけ親を馬鹿にしたら気が済む?」

    2006-08-29 09:40:00
  • 32:

    リサ

    リビングに入った瞬間に体に痛みが走る。
    (…やっぱりアタシの話は聞いてくれないんや。)

    そこからはあまり覚えていない。
    リビングでいたはずなのに気付くと廊下で蹴られていて、アタシは泣きながらごめんなさいと叫んでいた。

    2006-08-29 09:48:00
  • 33:

    リサ

    憎しみに満ちた目でアタシを見下ろす父。少し離れて黙って立っている母。騒ぎに気付いていても決してかかわろうとはしない兄。

    家族は全員キライ。

    その日もアタシは自分の部屋で声を殺して泣いた。

    2006-08-29 19:08:00
  • 34:

    リサ

    少し落ち着いたとき、母が部屋に入ってきていった。「悪い子達と付き合ってるらしいね。あかんよ。別れなさい。」
    『はぁ?関係ないやん』
    「……別れへんなら、お父さんに話すよ。」
    そう言って母は部屋を出ていった。

    2006-08-29 19:21:00
  • 35:

    名無しさん

    読んでたら泣きたくなるわ…主の今が気になるわ、ちゃんと育ってるんかなぁ?素直で無知すぎたんやろなぁ…カツアゲか…人の痛みのわかる人になっててほしい。親の対応には腹立つし嫌いになってもーた主の気持ちめっちゃわかるけどな(>_

    2006-08-29 19:34:00
  • 36:

    リサ

    36さん、書き込みありがとうございます??すごい励みになります?
    今のアタシは…どうなんですかね??一応この後、今のアタシまでの話を書いていく予定なのでそれを見てもらえると嬉しいです?

    2006-08-30 00:46:00
  • 37:

    リサ

    それからの毎日はアタシには地獄だった。
    学校に行けば「ヤンキー」と言われ、アタシと少し話しただけで『あの子と話して平気なん?なんかヤバイんやろ』と言われていたらしい。クソ真面目で窮屈な学校にうんざりした。
    家には6時までには帰らないといけない。帰らなければ父に呼ばれる。それが何より恐くて、嫌々家に帰っていた。
    誰とも話さずテレビもない部屋にこもる。楽しみなんかなかった。

    2006-08-30 00:54:00
  • 38:

    リサ

    ケンゴとも文化祭以来、連絡はとれなかった。
    アタシの部屋に勝手に入りケンゴの番号を調べた母は、ケンゴの家に電話したらしく、電話をかけても取り次いではくれなかった。
    モチロン家にかかってきたアタシへの電話はすべて取り次かず切られた。

    (アタシはヒトリボッチ)

    2006-08-30 01:00:00
  • 39:

    名無しさん

    主さんって布施の人?
    あたしおみ君と翔君って知ってるわ?
    人違いかな?

    2006-08-30 02:12:00
  • 40:

    リサ

    40さん、読んでくれてありがとうございます???
    布施と違いますよ?ノンフィクションですが、名前は変えさせてもらってます?

    ━少しだけ続き書きます。

    2006-08-30 04:18:00
  • 41:

    リサ

    アタシの仲のよかった友達。
    ケンゴ、おみ君、翔、ミキ、哲っちゃん。普段はアタシも含めて6人でよく一緒にいた。
    その中でアタシが電話番号を知っているのはケンゴとミキだけ。
    アタシはミキにも電話をしてたけど、ミキはお隣さんで幼なじみの哲っちゃんと付き合っていて、なかなか家にはいなかった。

    2006-08-30 04:34:00
  • 42:

    リサ

    ケンゴと連絡がとれなくなって2週間。
    やっとミキと連絡がとれた。
    「リサ〜☆やっと連絡とれた〜↑ってか何回か電話くれてんな。ゴメンな〜家帰ってきてなかってん。」
    ひさびさのミキの声にホッとした。
    『ミキ〜、ほんまアンタゎっ!…ってかさぁ、ケンゴ何も言ってなかった?』

    2006-08-30 04:48:00
  • 43:

    リサ

    「…うん。何も聞いてないなぁ。」
    ミキの言葉を聞いた瞬間、全身の力が抜けて、頭が真っ白になった。
    (ケンゴ…何で?)

    「あ、今な〜翔と哲っちゃんとおんねんケド翔が話したいらしいからかわるな!」

    2006-08-30 08:12:00
  • 44:

    リサ

    (なんでケンゴはおらんのやろ…タイミング悪いわ。)
    親が言ったこと、連絡がとれなかったこと、謝りたいのに…。何よりひとりは寂しくて耐えれない。ケンゴの声が聞きたい…。

    『もしも〜し?翔やけど。生きと〜かぁ?』
    「……………。」

    2006-08-30 08:18:00
  • 45:

    リサ

    『お〜い?……ってかオマエ等うるさいわっ!ちょー移動するから待ってな☆』
    「え?あ、うん。」
    『…もしもし?移動した!ひさびさやん♪元気か?なんかケンゴと大変みたいやん。平気か?』
    「え?翔、ケンゴからなんか聞いたん?ケンゴはアタシになんか言ってなかった?」

    2006-08-30 08:23:00
  • 46:

    リサ

    『あ〜…なんか、親から連絡あって関わんなって言われたって。そっから連絡つかんし…。』
    「それで?アタシ謝りたいねん。でも連絡とれんし。翔、ケンゴに連絡とれるようにしてくれん?」
    『あ〜…でもアイツな、もーえーわって言ってんねん。まぁ一応言ってはみるけど…』

    アタシの体から一気に血が引いた。体が凍り付く。翔の声が遠くで響く。

    2006-08-30 08:32:00
  • 47:

    リサ

    (もぅいいって?意味がわからん。)

    『俺とおみ、明日そっち行くねん。会おや☆学校終わる頃に公園とこおるから来て?』
    「わかった」
    平静を装って電話を切った。頭の中はパニック状態で…ケンゴに電話したかった。直接話を聞きたかったけど、恐くてかけることはできなかった。

    2006-08-30 08:39:00
  • 48:

    リサ

    次の日の放課後、急いで公園に向かった。(もしかしたらケンゴもいるかも…!)そんな淡い期待を抱きながら。
    走って公園に着くと、原チャに座ったヤンキー発見。翔と、おみ君。ケンゴの姿はなかった。わかっていてもテンションは落ちる。
    「リサ〜2週間ぶり!」
    『あ、うん。ひさしぶり。…なぁ、二人なん?』

    2006-08-30 10:18:00
  • 49:

    リサ

    「そうやで。二人でこの辺に用事やったからな。あ、一応ケンゴにも声かけてんけどな〜来んて。」
    『ふーん。』
    (ってコトは謝りたいって伝えてもこんかったんや。)

    もぅ終わりなんやと、この時感じた。

    2006-08-30 10:23:00
  • 50:

    リサ

    学校にも家にも自分の居場所はなくて、ケンゴの所だけがアタシの居場所だと思っていた。でも、それも失った。
    悲しくて、寂しくて、泣きたかったけど、弱い所を人に見せたくなくて平気な顔をした。

    ひさびさの楽しい時間はあっという間で、二時間ほどして父が恐いアタシは帰る事にした。

    2006-08-30 10:29:00
  • 51:

    リサ

    「アタシそろそろ帰らな。最近めっちゃ家厳しいねん」
    『そっか。あ、これ俺とおみん家の番号!また暇やったらかけてこいや♪』
    そぅ言って番号の書いた小さな紙を渡された。
    「じゃ、またね。」
    『お〜。お疲れ』

    2006-08-30 19:47:00
  • 52:

    リサ

    家に向かって歩いていると後ろからうるさい原チャが近づいてきた。振り替えるとおみ君がいた。
    「家まで送るわ。」
    『翔は?』
    「連れおったみたいでしゃべってる。俺知らん奴やしなー暇やからリサ送るって言ってきたわ☆」
    人見知りのおみ君は初対面の人が苦手で、アタシも初めはまったく話さなかった。きっと今も気まずくて逃げてきたんだろう。

    2006-08-30 23:02:00
  • 53:

    リサ

    『ほんまは気まずくて逃げてきたんやろ〜?』
    「うるさいわ!リサが寂しいかなーと思っておっかけてきたのに☆」
    『寂しないしな!』
    「ほんまかぁ?…ケン君のことは?」

    2006-08-30 23:07:00
  • 54:

    リサ

    『別に〜アタシも、もぉえーし。アタシ約束破られるんイヤやねん。』
    ほんまは大丈夫じゃなかったしケンゴの事で頭がいっぱいだった。けど強がりなアタシはそんな事言えない。
    「そっかぁ。俺あんまケン君としゃべらんし知らんけど。……なぁ、俺は嘘つかんしアカンかなぁ?」

    2006-08-30 23:16:00
  • 55:

    リサ

    『はぁ?』
    意味がわからなかった。「嘘つかんし俺じゃ…」って?理解した瞬間、顔が赤くなるのを感じる。
    「やからぁ、好きやってんけど。」
    改めて言われて一気に思考回路がパニック状態になる。
    (いやいや、おみ君と出会った頃からアタシはケンゴの彼女やん?好きとかマジで??ありえん!)

    2006-08-30 23:22:00
  • 56:

    リサ

    『え?いや、マジで言ってる?嘘や〜ん☆ビビるわ〜!』
    「冗談でこんなん言わん。考えといて。じゃ、お疲れ。」

    気付くとちょうど家の前で、おみ君はさっさと帰ってしまった。

    2006-08-31 00:30:00
  • 57:

    リサ

    帰ってからのアタシはなぜかすごく焦っていた。

    (ケンゴに電話しよう。早く…ケンゴの声を聞きたい。)
    電話をするのは恐い。けどどうしてもケンゴの声が聞きたかった。

    2006-08-31 01:20:00
  • 58:

    リサ

    ━プルルルル…プルルルル…

    心臓がバクバクしている。早く早くと焦るけど、誰かが電話に出るのが恐かった。

    「…もしもし。」

    2006-08-31 01:34:00
  • 59:

    名無しさん

    読んでるよ??この小説好きやわ?

    2006-08-31 02:29:00
  • 60:

    リサ

    60さん、ありがとうございます??ヘタクソやし内容はアタシのつまんない過去ですが?完結まで見てくれると有り難いです?書き込みはすごい励みになります??頑張って更新しますね??

    2006-08-31 03:15:00
  • 61:

    リサ

    電話に出たのはタクヤ。2才下のケンゴの弟だった。ケンゴとそっくりで、ちっちゃくて可愛いからアタシ達はに「ケンチビ」と呼んでいた。

    『よかった、ケンチビ?リサやけど。ケンゴおる?』
    「まだ帰ってきてないで。」
    『いつ帰ってくるん?』

    2006-08-31 03:37:00
  • 62:

    リサ

    「わからんなぁ。最近あんま会ってないし…」
    『…わかった。じゃあ。』
    そぅ言って電話を切った瞬間涙が溢れてきた。涙は止まることなく、アタシはひたすら泣いていた。

    (なんでなん?寂しい。ツライ。何でアタシだけヒトリボッチなん?)

    2006-08-31 03:52:00
  • 63:

    リサ

    泣きすぎて涙も出なくなり茫然としていたアタシを、現実に戻したのは父の怒鳴り声だった。
    「オマエ懲りてないみたいやな!?まだあんなクズ等と関わっとんか?」

    多分おみ君といるのを見られていたんだろう。父はアタシが泣いていた事に気付くわけもなく、その日も何発も殴られた。
    もう出ないと思っていた涙がまた流れ出した。

    2006-08-31 04:00:00
  • 64:

    リサ

    (もぅ嫌。何でアタシだけ?誰か助けて。)
    この頃は毎日のようにそんな事を思っていた。無性に寂しかった。誰かに受け入れてほしかった。必要とされたかった。安心したかった。

    寂しさに耐えれなくなったアタシはおみ君に電話をかけていた。
    ケンゴを好きだったのに、おみ君の優しさに逃げた。

    2006-08-31 05:37:00
  • 65:

    リサ

    『会いたい。』
    アタシがそう言うとおみ君は迷う事無く「行くわ。今から出てこれるんか?」と言ってくれた。この一言で少し安心した。自分の居場所を見つけれたような気がした。

    すぐに出ていく事はできない。親が寝てから、家の近くの公園で待ち合わせをした。
    アタシは親が寝てすぐ、こっそり家を抜け出した。約束の時間よりだいぶ前。なのにおみ君はアタシより先に公園にいた。

    2006-08-31 05:42:00
  • 66:

    名無しさん

    読んでます?

    2006-08-31 06:08:00
  • 67:

    リサ

    『おみ君?早いな☆びっくりした。』
    「おぅ。」
    『……………』

    変な空気が流れて、しばらくアタシ達は無言だった。

    2006-08-31 06:50:00
  • 68:

    リサ

    67さん、ありがとうございます!少し更新しますね☆

    2006-08-31 07:00:00
  • 69:

    リサ

    泣き腫らしたアタシの目。ひどい顔。いきなりの電話。夜中の呼び出し。アタシが逆の立場なら、何があったか問い詰めてると思う。
    けど、おみ君は何も聞かなかった。ただ、アタシの横に黙って座ってた。

    それがとても心地よくて、アタシもしばらく黙って座っていた。

    2006-08-31 07:06:00
  • 70:

    リサ

    しばらく沈黙が続いた。なんとなくおみ君のほうを見ると目が合った。
    『………急にゴメン。』
    やっと出た言葉は、今更な謝罪の言葉。おみ君は少しびっくりした顔をして、笑っていた。
    「いいよ。」
    『…なんで笑ってるん?』

    2006-08-31 07:11:00
  • 71:

    リサ

    「いや、ずっと無言でリサしゃべるん待っててやっとしゃべったと思ったら変な顔で謝るねんもん。気抜けたわ。」
    『いや、だって見てるから!ってか変な顔って何よ?失礼ちゃう〜?気抜けたって何よ?』
    「ゴメンゴメン!いきなり会いたいとか言ってくれたから、何かあったか返事されるかと思うやん?そんで緊張してたら笑かしてくるからさぁ。」
    『…………』

    2006-08-31 07:18:00
  • 72:

    リサ

    「何があったんか話したくなさそうやからリサが自分から言うまでは聞かんけど、呼んでくれたんが俺でよかった。何かあったらすぐ来るし嘘もつかん。な、付き合って?」

    おみ君の言葉はすごい嬉しかった。アタシの居場所を作ってくれる。寂しくて、一人でいたくない。

    『うん。そばにおってな?』

    2006-08-31 07:25:00
  • 73:

    リサ

    『うん。好きやで。』
    そう言って優しく抱き締められてキスされた。

    ―ケンゴの顔が浮かんだ。 
    アタシはまだケンゴのことが好きなのに、ケンゴ以外の人とキスをした。

    2006-08-31 09:58:00
  • 74:

    リサ


    アタシのファーストキス。もちろんケンゴだった。小六の頃は本当に両思いって感じで恋人らしいことはしてない。
    中学に入って少しした頃、遊んだ帰りに寄った公園で初めてキスをした。
    すごい恥ずかしくてドキドキして、その日の夜はずっとケンゴの事ばかり考えてしまってた。

    2006-08-31 10:06:00
  • 75:

    リサ

    おみ君とのキス。アタシはドキドキしていた。
    でもケンゴとは違う、罪悪感のドキドキ。

    多分、アタシはこの時わかってた。アタシの好きなのはケンゴ。
    けど、寂しさと孤独から抜け出したくて、気付かないようにしてた。何より、安心を手に入れたかった。

    2006-08-31 10:14:00
  • 76:

    リサ

    それからアタシ達はお互いの事を話した。何が好きだとか、普段は何をしてるとか。
    いろんな話をしたけど、父に手を上げられる事は言わなかった。同情されたくなかったし、心配されるのも嫌だったから。

    午前4時。うちの両親は起きるのが早い。話はつきなかったけど、抜け出したのがバレると恐いので、親が起きる前に帰った。

    2006-08-31 14:53:00
  • 77:

    名無しさん

    今となればなんでもない?!万引きカツアゲがなんでもないなんてどんな神経してんの?

    2006-08-31 15:40:00
  • 78:

    リナ

    78さん、それだけを指して書いたつもりはなかったのですが…万引きやカツアゲは確かに犯罪で、なんともないと書いたのはおかしいかもしれません。若い頃に少しヤンチャしていたら普通と思って書いてしまいました。
    ━少し更新します。

    2006-09-01 03:03:00
  • 79:

    リサ

    家に帰って一人になった時、頭に浮かんだのはやっぱりケンゴだった。
    (ムカツク。何なん?おみ君ならそばにいてくれる。)
    そう思いながら眠りについた。
    次の日からまたつまらない毎日。でも寂しくはなかった。

    2006-09-01 03:16:00
  • 80:

    名無しさん

    ワーイっ更新されてる!読んでますよ?

    2006-09-01 03:19:00
  • 81:

    リサ

    落ち着いてて、心が広くて怒らないおみ君。喧嘩はなかった。
    それなりの毎日。相変わらず家は厳しかったけど、落ち着いてはいた。
    中2になった頃、アタシはおみ君と別れた。理由は覚えていない。なんとなくだったと思う。
    『別れよう。』
    アタシの言葉におみ君は怒るわけでもなく、笑顔で「わかった。でも連れでおろな」と言ってくれた。

    2006-09-01 03:26:00
  • 82:

    リサ

    81さん、ありがとうございます????今日はもう終わりのつもりだったんですが、もぅちょっと書きますね???

    2006-09-01 03:43:00
  • 83:

    リサ

    それからのアタシは何も考えず、告られてキライじゃない相手だったらみんな付き合った。同じ学校の子、友達の先輩や友達、みんななんとなく付き合って、なんとなく別れた。
    この頃の彼氏はみんなおみ君と同じ、寂しさを紛らわすためだった。
    最低だと思う。気持ちがない彼氏でも、誰かがいないとと毎日がしんどくてしょうがなかった。
    でも、一つ決めていた事がある。
    『ケンゴとつながりのある人とは付き合わない』

    2006-09-01 03:51:00
  • 84:

    リサ

    中2の10月最後の土曜日、アタシの誕生日にミキから電話があった。
    「誕生日オメデト〜☆プレゼント渡したいから明日うち来て〜。」
    『何よいきなり?ってかアタシの予定も考えてくれますか〜?』
    「まぁまぁ、えーやん☆」
    そんな感じで一方的に電話は切られた。

    2006-09-01 04:18:00
  • 85:

    リサ

    少し強引だけど、ミキはミキでアタシの事を考えてくれてたんだと思う。

    昼過ぎにミキの家に着いた。「あ〜リサ!ひさびさ☆入って〜♪」
    『うん。お邪魔しま〜………す?』
    部屋に入った瞬間、目を疑った。だって、そこにはケンゴがいたから。

    2006-09-01 04:25:00
  • 86:

    リサ

    久々に見るケンゴは少し雰囲気が変わっていた。金髪の髪は茶髪になっていて、髪は前より短くなっていた。優しい目は前と変わらない。
    気まずいはずなのに、アタシはケンゴから目が離せなかった。

    「何しとん?さっさと座り〜や!」
    ミキの声にやっと我に返り、ケンゴを避けて端の方に座った。

    2006-09-01 11:10:00
  • 87:

    リサ

    「でもな〜翔だけ用事でこれんねんて!ゴメンな。」
    『いやいや、ミキ謝る事ちゃうやん!ほんまありがとう!』
    アタシが半泣きになっているとミキは近づいてきて、「っていうかホンマのプレゼントはケンちゃんやから。ミキは気のきく奴やろ♪感謝しーや」と囁いた。
    『はぁ?おせっかいミキ!別にいらんし!』
    言葉では反対の事を言ったけどミキにはバレているらしく、ミキはアタシを見てニヤニヤ笑っていた。

    2006-09-01 14:25:00
  • 88:

    リサ

    (略)ナシ

    2006-09-01 17:53:00
  • 89:

    リサ

    アタシ達がじゃれている時、男チームは何やら熱くジャンケン大会をしていた。どうやら負けたのは哲っちゃんらしい。
    「こら〜アホミキ!ビール全然たりひんやんけ!買いに行くぞ!」
    『買い出しジャンケンかよ!ってかミキ負けてないのに巻き添えやん!ま、優しいミキちゃんはついていったるけど〜。』
    「え、じゃあアタシも行くわ」

    2006-09-01 18:00:00
  • 90:

    リサ

    『いやいや、リサは今日主役やねんから接待受けとき〜☆アタシは使いっぱしりしてくるから!」
    手を引っ張られ、無理矢理ケンゴとおみ君の間に座らされた。
    『ちょっと…』
    戸惑っているアタシを放置して、哲っちゃんとミキはさっさと買い出しに行ってしまった。
    (何が気きくミキチャンやねん!何もわかってないやんか!元彼二人ってめちゃ気まずいっちゅーねん!どーしよ…)

    2006-09-01 18:19:00
  • 91:

    名無しさん

    読んでますよ??これ毎日楽しみにしてるねん?

    2006-09-01 19:58:00
  • 92:

    リサ

    93さん、ありがとうございます??毎日時間を見つけて更新していましたが、これからちょっと忙しくなるので更新が遅れます???ごめんなさぃ。

    2006-09-02 09:47:00
  • 93:

    リサ

    軽くパニックなアタシがとった行動は、一人でお酒大量一気。とにかく酔えば関係ない。無言で一気をしまくった。
    「いやいや、オマエ何しとんねん?ストレス溜まっとんか?」
    ケンゴがそう言って、二人を見ると大爆笑していた。
    「無言で無表情で一気って!相変わらず男前やなお前☆あ〜苦しい!」
    ひさびさのケンゴの笑顔は、とてもかわいかった。

    2006-09-02 15:20:00
  • 94:

    リサ

    『うっさい!黙って。』
    ケンゴの笑顔に見とれてしまった自分に気付いて、キツイ言葉を言ってしまった。それでも2人はゲラゲラ笑っていた。
    その理由は、酔っていたから。
    (なんや。そんな焦る必要なかったんやん。)
    ほっとした瞬間、アタシもさっき一気したビールが回ってきた。

    2006-09-03 05:56:00
  • 95:

    リサ

    それからの事はあまり覚えていない。ミキと哲っちゃんが帰ってきて、みんなで騒いでて気付いたら眠ってしまった。

    起きると目の前に幸せそうに眠るケンゴの顔があった。なんで横に寝てるのかわからず、ビックリして酔っていた時の事を思い出そうとしたけど無駄だった。
    (なんかわからんケドいいかぁ。かわいい寝顔。)
    みんな寝てるし、しばらくケンゴの寝顔を見つめていた。

    2006-09-03 08:22:00
  • 96:

    リサ

    「あ、起きた〜?そろそろ起こさなアカンと思っててん。ほい、みんな起きて起きて!」
    『おっ、おはよう。』
    キッチンからいきなり現われたおみ君にかなり動揺しながら返事をした。後片付けをしてくれたらしく、部屋はキレイに片付いていた。
    (ケンゴ見てたん見られてないよな?)
    「あ、そうや。みんな起こす前にリサに話あるんやった。」

    2006-09-03 13:56:00
  • 97:

    リサ

    『え?何?』
    かなりドキっとした。顔には出さないが、心の中では一瞬でいろんな事を考えた。
    「ちょっと外でよか。」
    『うん。』
    おみ君について行き、外に出た。外はもう暗くなってきていた。

    2006-09-03 14:05:00
  • 98:

    リサ

    少しの沈黙の後、おみ君は話しだした。
    「俺、言葉下手でうまく聞けんから単刀直入に聞くなぁ。あんな、今日リサ見て思ってんけど、リサはケンゴを好きなんじゃないん?」
    『え?なんで?』
    「そぅ思ったから。答えてや。」
    『………わからん。でも好きかもしれん。ってかたぶん好きやなぁ。今日会って思った。』

    2006-09-03 14:12:00
  • 99:

    リサ

    ケンゴが好き。言葉にした瞬間に、すごく恥ずかしくなって下を向いた。
    「やっぱりなぁ。リサがケンゴを見る目がハートやったから☆めちゃ楽しそうに笑ってるしなぁ。わかりやすいわオマエ!」
    『いや、でも好きでも無理やん。ケンゴにブチられて終わったんやし。』
    「好きって素直に言ったらえーやん。ほんまリサは意地っ張りやな。しゃーないなぁ、ええ事教えたるわ」
    『うるさい!何よ?』

    2006-09-03 14:21:00
  • 100:

    名無しさん

    めっちゃ気になるぅ??

    2006-09-03 17:49:00
  • 101:

    リサ

    102サン、読んでくれてありがとうございます?
    文章力ないんで更新だけは頑張ろうと思ってたんですけど??最近なかなか書く時間がなくて…ゴメンナサィ??

    ━少しだけ更新します!

    2006-09-04 04:02:00
  • 102:

    リサ

    「ケンゴはリサをブチっとったわけじゃないねんで。」
    『なんで?あきらかブチっとったやん!』
    「だからそれは誤解やねん。俺もややこしくした内の一人やから偉そうな事言えんけどな。なんし、素直にリサが気持ち伝えたら一番ええと思うで。」

    アタシが反論と質問をする前に、おみ君は家に入っていった。

    2006-09-04 04:42:00
  • 103:

    リサ

    (意味わからん。言うだけ言って、後は聞くなって態度とられても…。あきらかブッチやったやん?違うとか意味わからんし。おみ君わかりづらいねん。はっきり言えや〜!)

    一人で色々考えていると玄関が開き、アタシの荷物を持った寝起きのケンゴが立っていた。

    「これ。もぅ帰らなヤバイやろ?送ってく。」

    2006-09-04 04:48:00
  • 104:

    リサ

    (略)ナシ

    2006-09-04 04:49:00
  • 105:

    るみ

    才能あると思う?だってめっちゃ気になるときに書くやめてるもん?読者にしたら次読みたくなるキモチ倍増する?ガンバって?

    2006-09-04 06:34:00
  • 106:

    リサ

    るみサン、ほんまにありがとうございます???めちゃめちゃ嬉しい?励みになります?頑張るんでこれからも読んでくれると嬉しいです??

    2006-09-04 11:59:00
  • 107:

    るみ

    ガンバって?早く書いてな?

    2006-09-05 19:50:00
  • 108:

    名無しさん

    がんばって?

    2006-09-05 20:37:00
  • 109:

    リサ

    るみサン、110サン、ありがとうございます??最近時間がなくて更新できなくて?マイペースですができるだけ毎日書けるよう頑張りますね?
    ━少しですが更新します。

    2006-09-06 05:32:00
  • 110:

    リサ

    『あ、ありがとう。』
    「じゃ、乗って。」
    そう言って原チャのキーを回すケンゴ。昔のアタシは、ケンゴの後ろに乗るのが大好きだった。けどこの時は乗りたくなかった。
    ミキの家から駅までは原チャで5分。歩くと15分。原チャだとすぐについてまう。それにゆっくり話せない。
    意地っ張りなアタシは『駅まで歩かへん?』の一言が言えずただ黙ってそこから動く事ができなかった。

    2006-09-06 05:50:00
  • 111:

    リサ

    「乗って。」
    『………』
    「何?」
    『………』
    心の中では言わなきゃダメだと思っていてもなかなか声にできない。だんだん空気が重くなり、さらに言いづらくなる。ケンゴが呆れた顔でため息を吐いた時、やっと声が出た。

    2006-09-06 05:57:00
  • 112:

    リサ

    『歩いて行ったらアカン?』
    ケンゴの反応が恐くて目をそらしたかったけど、気になってそらせない。

    その場で固まっているアタシにケンゴは「早く言えや。」と言って少し笑った。

    2006-09-06 06:06:00
  • 113:

    リサ

    ケンゴは口は悪いけど優しいからめったに怒りはしない。でもそれは怒りを表に出さないだけ。だからアタシはケンゴが内心どぅ思っているか不安だった。

    歩きだしたアタシ達の間にはしばらく会話はなかった。中途半端な別れ方から、初めての再会。聞きたいことはたくさんあったのに、言葉にならなかった。

    2006-09-06 08:52:00
  • 114:

    リサ

    考えまくった末にやっと出た言葉は『元気やった?』という、ありきたりな言葉だった。
    「うん。」
    『………』
    会話はそこで終わってしまった。

    2006-09-07 10:38:00
  • 115:

    リサ

    あんなに近い存在だったケンゴが、今は誰より遠い存在になっていた。
    そんなケンゴとアタシの関係も重い空気にも耐えれなかった。
    『ってかさぁ、なんでブッチやったん?』
    言った後に、自分の言葉にびっくりした。
    (しまった!!もっと遠回しに聞けばよかった…。前振りもナシにいきなり爆弾発言やん、アタシ。)

    2006-09-07 10:44:00
  • 116:

    リサ

    「いつ?」
    『はぁ?わかるやろ?』
    「あぁ。」

    わかっているのに、知らないふりをするケンゴになんだか腹が立ち、アタシはずっとためていた事を全てをはきだしてしまった。

    2006-09-07 10:47:00
  • 117:

    リサ

    『文化祭の日、アタシ待っててんで?来るって言うから。それに、何回も電話した。あの時うちの親めっちゃ厳しくて電話取り次いでくれんかったからケンゴがかけてくれたんかはわからんけど…。』

    一度話しだすと、もぅ止まらなかった。ケンゴは黙って聞いている。

    『親が電話したらしくて、ほんまにゴメンなさい。でもな、アタシそれでケンゴと別れると思ってなかってん。連絡待ってたし、ケンチビにも翔にも伝言したやん!なんでブッチやったん?』

    2006-09-07 10:55:00
  • 118:

    リサ

    アタシが一気にしゃべり終わると、ケンゴはゆっくり今までの事を話してくれた。

    「ブチってたわけじゃないねん。始めから話すわ。俺な、お前の学校の文化祭の前からちょっとムカついとってん。お前、あん時身内でかなり人気あってんて。口では強気なくせに顔に出るからな、からかうとおもろいーって。ほんで、おもろいがカヮィィって変わってきて、なんかわからんけど俺はムカついててん。みんなに会わしたなかったのにお前が来たから腹立ってんな。」

    2006-09-08 13:50:00
  • 119:

    リサ

    「で、オマエは翔らのとこ行ったやろ?楽しそうに笑ってるオマエ見て、さらにムカついて話し掛けるとかできんかった。そんな俺を待ってるとも思わんかったし、また俺がオマエ待ってて、親とか学校の奴らに見られたら迷惑なるわって思っててん。」

    ケンゴはちゃんとアタシの事を思ってくれていた。それがわかった瞬間、自分勝手な考えをしてた自分に後悔して、涙が出そうになった。

    2006-09-09 14:41:00
  • 120:

    名無しさん

    あげ?

    2006-09-11 00:55:00
  • 121:

    リサ

    122サン、ありがとうございます??今ゎ更新遅くなってしまっていますが、頑張るのでよろしくです?

    2006-09-11 15:31:00
  • 122:

    リサ

    「それからオマエの親から連絡あって電話もできんし、ミキに頼もうと思ってんけど俺も忙しくて…あと、なんか格好悪くて頼めんかってん。そんなんで時間たってもてん。やからブチっとったわけちゃうねんけど…ごめんな。」

    アタシはヒロの話をただ黙って聞いていた。なぜだかわからないけど、涙が止まらなかった。

    2006-09-11 22:01:00
  • 123:

    名無しさん

    ヒロってケンゴのこと?? 

    2006-09-11 23:19:00
  • 124:

    リサ

    125サン、そうです?間違ってました??ヒロ→ケンゴです?ごめんなさい??

    2006-09-12 13:17:00
  • 125:

    リサ

    「ってかな、タクヤからは電話あったでって聞いたけど翔からは何も聞いてないで?ってか何でオマエらは連絡とれとん?あと、リサはおみと付き合ってたんやろ?ブチられたってか、俺がフラれたと思っててんけど。」
    『え?ちゃうし!』

    それからアタシはケンゴと別れた後の時の話をした。
    何度も電話して冷たく切られた事、ミキつながりで2人の番号を知った事、翔に伝言を頼んだ事、おみ君と付き合っていた事。

    2006-09-12 13:42:00
  • 126:

    リサ

    『翔から伝言とか聞いてないし。アイツほんまありえへん。』
    アタシがすべて話し終えるとケンゴは少し怒ったようにつぶやいた。怒りを感じたのはアタシも同じだった。

    (なんでケンゴに伝言したとかもぅいいって言ってたとか…嘘つく意味がわからん。)

    2006-09-12 13:53:00
  • 127:

    リサ

    「まぁ、えーわ。…ってかアカン!笑ける!ちょー、オマエ自分の顔見てみ!苦しい〜!」
    怒っていたケンゴがいきなり大爆笑しだしたので、慌てて鏡を出して顔を見ると大変な事になっていた。
    『ありえへん!見んといて〜!ってか笑いすぎ!』

    涙でメイクはグチャグチャで、アタシの顔はすごい事になっていて、必死に隠そうとするアタシとそれを見て笑うケンゴ。さっきまで真剣な顔で話をしてたのが嘘みたいにアタシ達はお腹が痛くなるまで笑っていた。

    2006-09-12 14:03:00
  • 128:

    リサ

    『も〜最悪。はぁ〜疲れたわぁ!』
    笑い疲れて落ち着いた時、駅の近くに着いていた。
    (せっかく昔みたいな雰囲気になったのにもぅすぐ帰らなあかん…ケンゴと戻りたい。)
    急におとなしくなったアタシに気付いたケンゴは、アタシの頭を撫でてくれた。
    「どーしたん?」

    2006-09-12 14:11:00
  • 129:

    リサ

    (今、言わなかったら後悔する。)
    わかっていても、今まで告白なんかした事ないアタシはほんとにドキドキで、緊張で何もしゃべれないし考えられなくて、急に静かになったアタシに気を使ってしゃべっているケンゴの話はうわの空だった。


    『………より戻せへん?』

    2006-09-12 16:13:00
  • 130:

    リサ

    ケンゴが何か話している途中、いきなりアタシは言ってしまった。急すぎてケンゴはびっくりしたらしく、アタシの言葉がよく理解できてないらしい。

    『好きやねんけど。』
    アタシが言い終わったと同時に、ケンゴはアタシを抱き締めた。
    「俺も。」

    2006-09-13 12:27:00
  • 131:

    リサ

    それからアタシ達は手をつないで駅まで行き、門限ギリギリまで話をして、別れを惜しみながらにバイバイした。帰りの電車の中でもケンゴの事ばかり頭に浮かび、フワフワした気分で帰った。

    (ずっとアタシはケンゴの事好きやったんや。)

    2006-09-14 13:48:00
  • 132:

    リサ

    家の前に着いた瞬間、現実に戻る。門限を少し過ぎてしまっていたので時間を気にしつつ静かに玄関のドアを開く。
    アタシの家は門限になると鍵を掛けられる。そしてアタシは鍵を渡してもらってはいない。
    幸いにも扉は開いていた。
    (ラッキー♪さっさと部屋に上がろ。)

    2006-09-14 13:53:00
  • 133:

    リサ

    そっと扉を閉め急いで部屋に向かう途中、運悪く父に遭遇した。
    『毎日毎日遅くまでよく遊びまわれるなぁ。何しとんねん。ほんまオマエはどーしようもないな。』

    この頃のアタシの門限は6時半。夏なんかまだ外は明るい時間。アタシはいつも6時半ギリギリまで帰らなかった。それも父は不満らしく、門限は6時半だけどギリギリに帰る日が続くと怒られた。
    そんな父の考えは理解できなかったが、怒られるのが嫌で早めに帰ったりもしていた。

    2006-09-15 00:14:00
  • 134:

    リサ

    いつもは苦痛で仕方のない父の言葉も、この日はなんとも思わなかった。

    (幸せ。)

    久しぶりにそんな気持ちになれた。気付かないふりを続けてきたけど、やっぱりアタシはケンゴがずっと好きだった。

    2006-09-15 00:49:00
  • 135:

    リサ

    次の日も、その次の日も、アタシは幸せな毎日を送った。
    相変わらずな厳しい家も父の怒鳴り声も、ケンゴの存在があるだけでなんとかやりすごせた。
    あまり連絡をとれなくて、一緒にいる時間は短くても、ケンゴの存在はアタシにとってとても大きな安らぎになっていた。

    一緒に笑ってはしゃいで、喧嘩もするけど幸せな毎日が続いた。

    2006-09-15 00:56:00
  • 136:

    リサ

    12月24日。クリスマスイブ。
    学校は終業式で早く終わり、ケンゴに近くまで迎えに来てもらってケンゴの家に向かった。
    『おじゃましまーす♪』
    「あ、みんな仕事やで。」

    ケンゴの一言で内心ホッとした。ケンゴママもケンゴパパもケンチビも、みんな優しくて大好きだったけど、やっぱり気を遣うし緊張する。それに久しぶりの2人の時間を大切にしたかった。

    2006-09-15 13:22:00
  • 137:

    リサ

    (略)
    ケンゴの一言で内心ホッとした。ケンゴのママもパパもケンチビもみんな優しくて大好きだったけど、やっぱり気を遣うし緊張する。それに久しぶりの2人の時間を大切にしたかった。

    2006-09-15 13:27:00
  • 138:

    リサ

    ケンゴの部屋へ向かう。綺麗に片付いたケンゴの部屋はアタシの一番の落ち着ける場所になっていた。
    いつものようにソファーに座る。プーさんのクッションが置いてあるこの場所は、アタシの特等席だった。

    『ここリサの一番好きな場所やねん♪』
    「俺の横が一番やろ。」

    2006-09-16 05:58:00
  • 139:

    リサ

    『残念!プーのが好きやし♪』
    真顔で見つめてくるケンゴにドキドキして、素直にはなれなかった。

    「プーには負けへん。」
    そぅ言ってケンゴはアタシにキスをした。いつもよりも長くて激しいキスだった。

    2006-09-16 06:03:00
  • 140:

    リサ

    出会って2年、別れていた期間をのぞいても付き合って1年は経っていた。何度かそういう雰囲気になった事はあったけど、恥ずかしくて逃げていた。

    「今日は逃げへんの?」
    『…うん。』
    アタシは前から決心していた。興味と好奇心はあったし、逃げてばかりもいられない。不安は消えなかったけどクリスマスイブというイベントに便乗して雰囲気に流されるのも悪くない。

    2006-09-16 21:12:00
  • 141:

    リサ

    それからケンゴはたくさんキスをしてくれて、優しく大事に抱かれた。初めてのセックスは緊張しまくりだったけど、不思議と恐怖も不安もどこかに消えていた。

    (幸せやぁ。)
    痛みもあった。気持ち良かったわけではない。けれど、心からそぅ思えた。

    2006-09-17 16:07:00
  • 142:

    リサ

    「大好きやで。絶対幸せにするからな。」
    『うん。アタシも大好き。』
    ━ガチャ…
    「ただいまぁ」
    甘い気分に浸っている間もなく玄関の方からケンゴママのご帰宅。アタシ達は慌てて服を着て、電気をつけた。

    2006-09-18 21:02:00
  • 143:

    リサ

    「リサちゃん来てるん〜?あ、いらっしゃい。お茶飲む?ケーキあるよー二人で食べ。」
    ケンゴママはとてもマイペースな人で、いきなりドアを開けて返事をする間もなくしゃべって、リビングへ消えていった。
    『気まず!バレてないよなぁ?もー嫌やぁ。』
    「いけるやろ。」
    初めての余韻も空気もなくなったアタシ達はとりあえずケンゴママのいるリビングでお茶をすることにした。

    2006-09-20 17:01:00
  • 144:

    名無しさん

    ケンゴの家族はみんな明るくて優しくて、家にはいつも暖かさがあった。そんな家庭が羨ましくてしかたがないアタシにとって、ケンゴの家は理想的でとても居心地がよかった。
    冬休みの間、しょっちゅうケンゴの家に遊びに行っていた。

    2006-09-22 19:51:00
  • 145:

    リサ

    家に2人でいれば、必然的にする機会も増える。休みの間、アタシ達は何度か体を重ねた。

    5回目の時、ケンゴはアタシの秘密に気付いた。毎回恥ずかしいからと、電気は消していた。でもその日は消していなかった。

    「オマエ何やねんこれ。ケンカしたんか?誰にやられた?」

    2006-09-22 20:11:00
  • 146:

    リサ

    アタシの秘密。脇腹と太股にあるアザ。父に殴られた後だった。

    『転けた。』
    慌てて体を隠す。白い肌に大きな青いアザ。笑ってごまかせる空気ではなかったが、それでもアタシは笑って言った。
    「もう一回だけ聞く。何してん?」

    2006-09-23 22:46:00
  • 147:

    リサ

    『ケンカちゃうで。』
    「じゃあ何やねん。」
    『……殴られた跡?』

    笑いながら言った。暖かい家庭で育ったケンゴには、アタシが父に殴られているなんて恥ずかしくて惨めで、知られたくなかった。

    2006-09-24 00:30:00
  • 148:

    リサ

    「ふざけんで話せ。なんで殴られてん」
    ケンゴは真剣な顔で、笑うアタシを睨んだ。空気が重くなる。

    『……親に…遊び回るなって言われて、手あげられてんねん。』

    2006-09-24 02:55:00
  • 149:

    リサ

    「はぁ?いつから?なんで話さんかったん?」

    ケンゴの顔には怒りが満ちていた。親の話を他人にするのは初めてだった。アタシは質問に答えるので精一杯で、少しづつしか話せないアタシの言葉をケンゴは根気強く待って聞いてくれた。
    話してる間、我慢していた涙も止まらなくなり、すべて話した時にはアタシは大泣きだった。
    人前で泣くのは久ぶりだった。

    2006-09-24 03:12:00
  • 150:

    名無しさん

    アゲ?待ってるで?

    2006-10-04 17:52:00
  • 151:

    名無しさん

    アゲ??

    2006-10-04 19:18:00
  • 152:

    リサ

    152さん、153さん、ありがとうございます??
    色々あったのもありますが、正直読んでくれている人がいると思っていなかったので更新していませんでした。本当にごめんなさい?自己満小説なんですが最後まで書きたいと思います。

    2006-10-06 08:04:00
  • 153:

    リサ

    アタシが落ち着くまでケンゴは優しく抱き締めながら何度も大丈夫やでと言ってくれた。その言葉で逆にアタシの涙は止まらなくなり、ケンゴの腕の中で気が済むまで泣いた。

    「話しに行く。」
    やっと呼吸が落ち着いた時、ケンゴは一言つぶやいた。

    2006-10-06 08:18:00
  • 154:

    リサ

    『絶対に嫌!ほんま無理。こんといて。ほんまに平気やから!』

    アタシは必死に拒絶した。
    親には会わせたくない。親とケンゴがもめる所なんて見たくもないし、言った所で何も変わらない。むしろ、また離されるだけ。それだけは嫌だった。

    2006-10-06 08:23:00
  • 155:

    リサ

    「じゃあオマエはずっと手上げられてて平気なんか?そんなん俺が無理や。」

    そぅ言って今にも家を飛び出しそうな勢いのケンゴを、アタシは必死に止めた。

    『ほんまにやめて。言って聞くような人じゃないねん。アタシはケンゴがおれば平気やから!』

    2006-10-06 08:27:00
  • 156:

    リサ

    話をしに行くというケンゴと必死に止めるアタシの言い合いは続いた。

    『…いいよ。行ったら?でも無駄やで。離されるだけやし』
    「でも、そんな体見たらほっとけんやろ!それにもぅ何されても俺はオマエから離れへんし。」
    『そぅやな。アタシはケンゴがおったら平気。でもな、家におるときアタシは一人なんやで?アタシは毎日あの家に帰るねん。守るって言っても家の中ではアタシ一人やねん。ケンゴが今行けばアタシは今よりもっと一人の時苦しくなる。』

    2006-10-06 08:42:00
  • 157:

    あーみ

    わくわく?
    主頑張って?

    2006-10-06 08:44:00
  • 158:

    リサ

    「………」
    そぅ言うと、ケンゴは何も言わなくなった。長い沈黙。アタシもケンゴもわかっていた。
    結局アタシ達は中学生で何もできない事。勢いだけでどうにかなるほど現実は甘くはない。保障もない、先もわからない、世間なんか何も知らない。恐かった。

    2006-10-06 08:53:00
  • 159:

    リサ

    あーみサン、ありがとうございます??サボってた分、もぅ少し更新しますね??

    2006-10-06 08:56:00
  • 160:

    リサ

    『平気やから。傍におってくれたらそれでいい』

    ケンゴは辛そうな顔でアタシを強く抱き締めて「ごめんな」と言い、しばらくアタシ達はそのままでいた。

    ケンゴの辛そうな顔は今でも覚えている。本気で想ってくれてる気持ちが痛いほど胸に突き刺さり、また涙が出た。

    2006-10-06 09:08:00
  • 161:

    リサ

    帰り道、いつもケンゴは家の近くまで送ってくれる。親にバレるとうるさいのでいつも家から見えない道の角まで。

    『バイバイ。』
    そう言って家に向かって歩いて行く。ケンゴのいない帰り道からは一気に現実で、寂しくて憂欝で最悪の気分になる。

    2006-10-06 09:19:00
  • 162:

    リサ

    家に帰り自分の部屋に急ぐ。アタシが家にいても部屋から出るのはトイレとオフロとご飯の時だけ。ひきこもりなわけではなく、親と顔を合わすのが嫌だった。
    テレビもない部屋に一人、小さな音にもビクビクしながら過ごしていた。自分の部屋なのに、ストレスが溜まる。

    家を出たい。一人暮らしがアタシの何よりの夢だった。

    2006-10-06 09:28:00
  • 163:

    リサ

    一階に部屋がある父は普段、二階には上がってこない。けれど酔うとアタシの部屋に上がってくる。階段を上がってくる父の足音が聞こえると恐怖だった。

    「なんでオマエはそんなんなんや?」
    殴られる理由なんか覚えていない。アタシからすると普通の事でも、厳格な父からすれば狂っているらしい。理解してもらえない事はわかっているから、黙って耐えた。

    2006-10-06 09:37:00
  • 164:

    リサ

    「ほんまに俺の子か?」「おかしいんがわからんのか?」「どんだけ迷惑かけたら気済むねん」
    何を言われても、何も思わなかった。遠くの方で違う事を考えている自分がいる。
    「オマエは恵まれとるねん。こんな大きい家住めてまともな生活できる。誰のおかげかわかっとんか?」

    この言葉には怒りを覚えた。アタシには地獄。恵まれてなんかない。
    小さなボロアパートでもいい。愛がある温かい家庭がほしいとこの時心から思った。

    2006-10-06 09:48:00
  • 165:

    リサ

    (略)
    小さなボロアパートでもいい。愛がある温かい家庭がほしいとこの時心から思った。

    2006-10-06 09:50:00
  • 166:

    リサ

    家では怯えて過ごし、学校に行けば相変わらず不良と言われていた。理解してくれている友達は少なく、アタシの唯一の安らぎはケンゴだった。
    喧嘩もするけどケンゴといる時間は幸せでいっぱいで、嫌な事も平気だった。


    中三の夏、そのケンゴを失った。

    2006-10-06 10:06:00
  • 167:

    リサ

    別れは突然だった。

    キッカケは翔の一言。
    「ケンゴが浮気している。」
    『………へ?今なんて?』

    2006-10-07 13:36:00
  • 168:

    リサ

    信じられなかった。考えた事もない事を前振りもなしにいきなり言われてアタシの思考回路は完全にストップしていた。

    『はぁ?ありえへんて〜。ってか想像つかんし!誰とよ?なんで知ってるん?何情報?』

    ケンゴはそんな事しない。信じていたし、何を言われてもケンゴが浮気してるなんて考えられなかった。それなのにアタシの口から出る言葉は疑いの質問ばかりだった。

    2006-10-07 17:56:00
  • 169:

    2006-10-08 12:09:00
  • 170:

    リサ

    あサン、読んでくれてありがとぅございます?

    相変わらず更新はマィペースですが、今から少し更新します?

    2006-10-08 19:43:00
  • 171:

    リサ

    「俺らの学校の下の子で、ちょっと前聞いてんけど。思い当たる事とかない?怪しい所とかなかったら噂やし嘘なんちゃうかな。」

    翔はそれ以上何も知らないと言った。
    ケンゴが浮気なんかありえない。でも、思い当たる事があった。
    最近ケンゴはアタシに探りを入れてきていた。

    2006-10-08 20:00:00
  • 172:

    リサ

    「今日何してた?」「誰といた?」「隠し事なしやで。」最近この言葉が多い。

    (自分が浮気してるから疑うようになった?)
    ケンゴを疑うつもりはなかったけど、そんな思いとは逆に不安が膨らんでいく。

    2006-10-08 20:10:00
  • 173:

    リサ

    家に帰ってすぐケンゴに電話した。
    「もし〜?リサ?今帰ってきたん?おかえり♪今日は何してたん?」
    『ただいま。今日は翔としゃべってたよ。ケンゴは?』「へぇ。俺は今日は遊びに行ってないで。」

    急に冷たいケンゴの態度。後で知ったが、少し前から翔とケンゴは仲が悪かったらしい。そんな事を知らなかったアタシはケンゴの態度にカチンときた。

    2006-10-08 20:18:00
  • 174:

    リサ

    沈黙が続く。重い空気が流れる。
    『ケンゴ、隠し事なしやで。浮気してないよな?』
    「はぁ?してないし。翔が何か言うたん?」

    直接聞いた所でほんとが何かわかるわけがなかった。けど安心したかった。その言葉がケンカの原因になってしまった。

    2006-10-08 20:23:00
  • 175:

    名無しさん

    ガンバレ?

    2006-10-09 11:12:00
  • 176:

    リサ

    『ちゃうし。ってか何で逆ギレ?余計に怪しいし』
    「してないわ。どーせ翔に何か吹き込まれたんやろ。何言われたんか知らんけど俺を信じんと翔を信じるんや。ふ〜ん。」
    『はぁ?遠回しに探り入れるよりマシやろ。』
    「あ?そんなんしてないやろが。」
    ケンゴもアタシも言いだしたら引かない性格。言い合いは続いた。いつもならどっちかが途中で折れるのに、この時はどっちも引かなかった。

    2006-10-09 12:38:00
  • 177:

    リサ

    『男のくせに器ちっこいな。普段はイキっとるくせに。』
    この言葉にケンゴは本気でカチンときたんだと思う。
    「はぁ?オマエこそ女らしくしてみたら?かわいらしいミキみたいな彼女が羨ましいわ〜。」
    『あ?ほんならおしとやかな女みつけろや。オマエなんかいらんわ。』
    「あっそー。ほななー。」

    2006-10-09 12:45:00
  • 178:

    リサ

    そぅ言って電話を切られた。勢いで言ってしまったものの、ケンゴの態度と言葉に腹が立つので掛け直さなかった。
    (ケンゴなんかしらん。絶対アタシからは連絡とらん。)
    そぅ思い、ムカツキながら眠りに就いた。

    それから2日、3日経ってもケンゴから連絡はなかった。

    2006-10-09 12:51:00
  • 179:

    リサ

    (なんでなんっ!)
    すぐ連絡してくるだろうと軽く考えていたのに、ケンゴからの連絡は1週間経ってもくる事はなかった。

    (電話したい。)
    本当はそぅ思っているのに、なんだか負けたような気になって、意地とプライドが邪魔をした。ちょうど寂しさを紛らわせてくれる相手もいた。翔だった。

    2006-10-09 15:12:00
  • 180:

    リサ

    翔はアタシとケンゴの喧嘩を知って、何度も電話をくれ、暇を見つけてアタシの地元に遊びにも来ていた。
    自己中な所はあるけど男前でアタシをかまってくれる翔。一緒にいると寂しさは紛れた。

    2週間が経った頃、ケンゴから連絡がきた。
    「別れよか。」

    2006-10-09 15:19:00
  • 181:

    リサ

    『わかった』
    不思議とアッサリと別れの言葉が出た。
    何度も別れて戻ってを繰り返していたから?別れを薄々感じていたから?今でもなぜだかわからないままだ。
    涙も出ない。寂しくもならない。不思議な感じだった。

    2006-10-09 15:27:00
  • 182:

    リサ

    ケンゴと別れて何日かしてから翔と会った。

    「付き合って。」
    急な言葉にアタシの心は落ち着いていた。少し前からなんとなく気付いていた。
    アタシの答えはもぅ決まっている。

    2006-10-09 15:32:00
  • 183:

    リサ

    『ありがとう。でも、ごめんな。無理やわ。』

    翔の気持ちに気付いていて優しさに甘えていた。最低だと思う。けど、ここで付き合ったらおみ君と同じ事をしてしまう。もぅ、ケンゴつながりの人とは付き合わない。それだけは決めていた。

    2006-10-10 09:40:00
  • 184:

    リサ

    「なんでなん?何がアカンの?ケンゴとかおみが気になるん?俺が守るから!」

    何を言われてもアタシの答えは変わらない。ごめんと何度も言い、家に帰った。

    次の日も、その次の日も、翔は電話をくれた。

    2006-10-10 09:46:00
  • 185:

    リサ

    「早く付き合ってやぁ〜」
    『いや、無理って言ってるやん?』
    「照れんなって!」
    『照れてない〜。無〜理〜☆』
    気付けばこんな会話が当たり前なほど、翔は告り続けてくれていた。正直、迷った事もあった。顔だけで言えば、落ちない女はいないい程の男前。キレイに整った顔で甘い言葉を囁かれた時は、雰囲気に流されて『うん』と言いそうになった事もある。でも、アタシは翔と付き合ったりはしなかった。

    2006-10-10 11:57:00
  • 186:

    リサ

    そんなある日、ミキから電話がきた。
    『ひさしぶり〜☆何やミキ!相変わらず毎日哲っちゃんとイチャついとんやろ!?少しは連絡しろや〜?うちらの友情そんなもんかい!』
    「いや、ちゃうやん!ちゃうんやって!アンタ、ケンゴと別れたん?」
    『せやで〜☆1ヵ月くらい前かなぁ。なんで?ケンゴか翔から聞いてなかったん?』
    「知らんわ!ってかリサがアタシに教えてや!連絡ないんはリサも一緒やんかぁ。…ってかどないしよ…アタシ、ケンゴの事殴ってもた…。」

    2006-10-10 12:08:00
  • 187:

    リサ

    『はぁ?なんでー?』
    「ヤバイヤバイ!まぁ、なんし今から行くし、用意して待っといて!」
    『今から?無理やって!夜中にして!12時半にうちの近くの公園。』
    「了解☆」
    ミキの誘いはいつも急だ。でも久しぶりに会えるのは嬉しい。早めにオフロに入り、もぅ寝ると言い自分の部屋にこもった。

    2006-10-10 12:16:00
  • 188:

    リサ

    うちの親は寝るのが早い。親を起こさないように静かに家を出る。玄関だと鍵が開いているとバレるので裏口から。モチロン家にいるままの格好なので、スッピンにプージャで公園に急ぐ。

    「遅刻やでぇ!お久♪」
    『ゴメン、ゴメン☆お久♪一人?』
    「うん♪哲と翔と3人で遊んでてんケド、先輩らと話するって言うてたから一人できた♪後から来るんちゃう?」

    2006-10-10 12:25:00
  • 189:

    リサ

    『ふーん。ってか殴ったって?なんでなん?』
    「えへ☆なんか強い友情で熱くなりすぎてもた★」
    『意味わからん!何?』
    「なんかなぁ、ちょっと前にケンゴが浮気してるって噂があってん。でもケンゴ見とってそんな感じせんから嘘なんや〜って思って余計な事言わんかってんな。」

    2006-10-10 12:33:00
  • 190:

    リサ

    (あの時や…)
    翔が言っていた噂。それをミキも聞いていたんだろう。話の続きを聞きたかったから何も言わず話を聞いていた。

    「ほんで、そんな話も今日まで忘れててんけど〜今日な、ケンゴとユキが手繋いで歩いてんの見てもて…」
    『………!』

    2006-10-10 16:49:00
  • 191:

    ルル

    ガンバって?(≧v≦)この小説ダイチュキ???

    2006-10-11 06:57:00
  • 192:

    リサ

    ルルさん、ありがとうございます??めちゃ?嬉しい??できるだけ毎日更新できるように頑張りますね?????

    2006-10-11 10:16:00
  • 193:

    リサ

    声が出なかった。
    (ユキって誰?ってかなんでアタシこんなに動揺してるんやろ…。)

    大体話の内容は予想できていたはずなのに、ミキの言葉に大きなショックを受けている自分がいる。

    2006-10-11 10:24:00
  • 194:

    リサ

    「ほんで、それ見た瞬間ケンゴ追い掛けておもいっきり平手入れてもた…。そんでどーゆう事?って聞いたら別れたとか言うからさぁ、軽くパニックになって走って逃げてもた☆エヘ★」
    『エヘ★じゃないやろ!?ケンゴからしたら意味わからんやん!ってかユキって誰なん?』

    ショックは消えてなかったけど、ミキに悟られないように普通に聞いた。
    「ユキはうちの学校の1コ下の子やで。最近よく一緒にたまってたねんケド、リサは知らんと思う。」

    2006-10-11 10:35:00
  • 195:

    リサ

    『そーなんやぁ。』
    「うん。ってか別れたなら教えてよー。殴って逃げてもたし、めちゃ気まずいやん。それとなー…」

    ミキの声が遠くから聞こえる。アタシの頭は真っ白で、それからミキの話はまったく頭に入ってこなかった。
    別れた時はなかった寂しさと孤独感が一気に押し寄せてきた。

    2006-10-11 10:40:00
  • 196:

    リサ

    (ヤバイ、泣きそう。)
    そう思った時、ちょうど哲っちゃんと翔が来た。

    『翔!ちょっとタバコ買いに連れてって!』
    来たばかりの哲っちゃんに挨拶もせず、無理矢理翔の原チャの後ろに乗った。

    2006-10-11 11:16:00
  • 197:

    名無しさん

    200?

    2006-10-11 12:26:00
  • 198:

    リサ

    200さん、ぁりがとぅ??カキコあるとやる気出ます??今から少し更新しますね?

    2006-10-11 18:23:00
  • 199:

    リサ

    「え?別にえーけど何やねんオマエ!」
    『いいから!』
    涙は溢れてきて、バレないように翔の背中で顔を隠す。翔はそんなアタシに気付いた。
    「ちょっと行ってくるから待っといてー。」
    早口でそぅ言って原チャで走りだしてくれた。

    2006-10-11 18:30:00
  • 200:

    リサ

    『ありがとー』
    マフラーの音がうるさい中で、翔の背中につぶやいた。
    コンビニに着く頃には涙は止まっていた。

    「タバコ買ってくる?」

    2006-10-11 18:47:00
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