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━†Tears†━
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1:
◆O0SM2LCy2c
「ねぇユキナ…ユキナは、大きくなったら何になりたいの?」
『ゆーちゃんねぇ、ママみたぃになりたい!!』 「……ママみたい?」 『そぅ!大きくなったらねママみたぃになりたい☆』
ママみたいに―――…
2006-07-31 03:10:00 -
41:
◆O0SM2LCy2c
うわ…… すごい着信履歴やん。
携帯の着信履歴、メールは店長とお客さんがほとんどだった。実は、あたしはまだ店長と別れていない。 いや、正式に言うと別れられていなかった・・・ 凌に出会ってからは、凌の事しか見えなくなって基本的に二股とか出来るタイプじゃなかったから良く悩んだ結果… 2年間付き合っていた彼に別れを告げた。一応、店の上司という事もあったし多少なりとも気まずい気持ちはあったけど、店なんていくらでも変わればいいと思ってた。
だけど、別れを切り出しても納得してくれず「嫌だ」の一点張り…。結局、店を辞める事もなくズルズルときてしまい現在に至る。
……本当は、誰かに支えてもらわないとあの時のあたしには耐えられなかったのかもしれない。2006-08-01 08:45:00 -
42:
◆O0SM2LCy2c
ズルイ女だと分かってる。きっと、いつか罰が当たることも…
だけどね凌、あたしの罰は想像してたより遥かに残酷なものだったよ……。
2006-08-01 08:57:00 -
43:
◆O0SM2LCy2c
凌が来て、二人で朝方のミナミを歩いた。
この時間のこの街は、一番悲しげに見える。夜はキラキラと輝く賑やかなネオン街も、一瞬で、まるで違う世界のように見えるから…。
「雪奈んち、こっから近いの?」
『……え?あぁ、うん。近いよ。タクですぐ!』2006-08-01 09:17:00 -
44:
◆O0SM2LCy2c
「そっかぁ〜。初雪奈んちだなぁ☆楽しみぃ〜。笑」ニコニコと嬉しそうに笑う凌。なんだかあたしまで自然と笑みが零れてしまう…
「ユキナァ、ほらっ。」 『…………え?』
突然、目の前に差し出された大きな手―――。2006-08-01 09:22:00 -
45:
◆O0SM2LCy2c
「お前、迷子になりそーやから。笑 ほらっ、はやく手貸してや☆」 『迷子って……自分の家やのに。。。』
ゆっくりと凌に手を差し出す…。
凌と手を繋ぐ事は初めてではなかった。毎晩、店の中でもあんなに近くにいるのに。やっぱり外でこんな事されると今更ながらに… 緊張してしまう。2006-08-01 09:29:00 -
46:
◆O0SM2LCy2c
「じゃあ、飯食ってから帰ろかぁ〜。腹減ったし雪奈ビクドン行こうや☆」 『うん……!!』
どうしてあの時、この手を離してしまったんだろう?凌は、最後まで現実と戦ってくれていたのに―――‥
2006-08-01 09:35:00 -
47:
◆O0SM2LCy2c
ご飯を済ましてあたし達は手を繋いだままタクシーに乗り込み、家に迎った。 『ただぃまぁ〜。』
「ただぃまぁ〜♪」 『っ……?』
「あ、間違えた☆自分の家やと思ってたわ。笑」
無邪気なところも好き。
2006-08-01 09:39:00 -
48:
◆O0SM2LCy2c
しばらく普通に部屋で会話してると、凌が何かに気付いたように呟いた。
「なぁ雪奈……アレって?」
凌の視線の先には、タンスの上に飾ってあった家族写真。家族三人で撮った最初で最後の写真……。
『…あぁ、うちの両親だよ☆今は別々に住んでるけどね。』
本当は、父が何処にいるのかも分からない。父の姿を見たのは、あの日が最後だった。母の葬儀の日―― 。2006-08-01 09:52:00 -
49:
◆O0SM2LCy2c
あたしに母がいない事は、なんとなく凌には言わないでおこうと思った。病気がちの母親と二人で暮らしている凌には、少し酷だと思ったから。
「そっか……仲良さそうでいいな。」
そう呟いた凌の目に、あの日のあたしがどう映っていたのかなんて…その時は、考えもしなかった。2006-08-01 09:58:00 -
50:
◆O0SM2LCy2c
「なぁ雪奈…雪奈はなんで夜の仕事しようと思ったん?」
突然の凌からの問い掛けだった。
『……なんで…かな。世の中を見てみたくなったからかな。昼間には見れない世界を、あたしも見てみたくなったから。』
母が残した唯一のモノ…。あたしの母は、若い頃から水商売をしていた。もともと店のオーナーだった父と知り合い、二人はそのうち付き合うようになった。 三年後にそのまま結婚して翌年に、あたしが生まれた。2006-08-01 10:14:00