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俺の話

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  • 1:

    暢生

    俺の話を書こうと思う。ほんま頭悪いし小学生の作文以下やけど、書きたいので読む人は読んで下さい(旧掲示板コピペ)

    2005-12-14 06:14:00
  • 68:

    俺はおかんにそぉ言われて泣き止まなあかん思って、多分十分くらいかかったけど、しばらくしてどうにか泣き止んだ。ほんで俺は、まだちょっとかすれた泣き声で聞いた。『おとんの名前、なんてゆうん?』
    『櫻井暢彦やで。』あまりにも幸せそうに言うので、痩せこけたおかんが少しふっくらした様に見えた。
    『櫻井暢彦…』俺は声に出して言った。何でかわからんけど凄い嬉しかった。「暢生」の「暢」は「暢彦」の「暢」。俺の分身がいるみたいだった。「櫻井」という姓。漢字は違うけど裕子と同じ姓という事がめちゃめちゃ嬉しかった。(裕子の姓は「桜井」のはずだ。)
    『櫻井暢彦か…』俺はもう一回言った。俺はおかんに、会わせてやりたいと思った。

    2005-12-15 01:39:00
  • 69:

    俺はおかんの病室を出て廊下の椅子に座って考えた。「どうやったら見つけられる?」タウンページで「櫻井」って姓の家に片っ端から電話してみるか?
    そして俺はその答えに辿り着いた。──福田さんだ。俺はすぐに病院を出て福田さんに電話して事情を話した。『お前の話こんがらがってわかれへん。とりあえず今から会って話そう。うちの事務所に来るんでもいいし、どっかの喫茶店で話すか?』俺らはミナミの青山で話す事になった。

    2005-12-15 01:40:00
  • 70:

    俺は一回おかんの病室に戻って、少しおかんと喋ってミナミに向かった。
    『暢生、もし私がおらんくなっても暢生は一人じゃないからな。』『俺はおかんを失いたくない。』『暢生がそう思ってくれてる限り、暢生は私を失う事はないよ。』俺は何も言えんかった。
    『暢生、気を強くもちなさい。自分に正直に生きなさい。』俺は涙をこらえて『うん』とだけ言った。

    2005-12-15 01:41:00
  • 71:

    青山に着くと福田さんと福田さんの会社の探偵らしい人はちょっと待ちくたびれた様に待ってた。
    一通り話すと『名前だけやと難しいとこもあるけど、多分すぐ見付かる筈や。絶対見付けたる!』福田さんは言い、『はい、すぐに見付けます』と横の探偵さんが言った。『金はいくらかかっても構わないんで…』構わない事はないけど、俺は今そんなんより早く見付けておかんに会わせてやりたい気持ちがデカかった。『そんなん心配すんな。タダとは言わんが半額ぐらいに安したるわダボ!』俺はほんまいい人に出会った。

    2005-12-15 01:42:00
  • 72:

    でも、結局おかんは俺の父親に会うことは無かった。
    おかんは俺が『ありがとう』を言った2日後に、他界した。

    2005-12-15 01:43:00
  • 73:

    おかんが亡くなったのは俺の仕事中、真夜中二時頃だった。仕事中の俺の携帯に病院から『危篤だ』と電話がかかってきて、俺はよくわからんかった。拓哉さんに『すぐ母親とこ行ったれ!』と言われてタクシーに押し込まれた。でも、病院に着いた時にはもう、俺のおかんは死んでた。死んでたけど温かかった。寝てるんやろ?って思った。『おかん、おかん』って呼んだ。でもおかんは起きひんくて。おかんは朝は強い人やのに。昔、夜中にトイレ行きたくて起こしたらいつでもすぐに起きてくれたのに。何で起きひんのやろって思っておかんの肩を揺さぶった。細い肩。そしてもっかい言った。『おかん、起きや!…起きてやぁ。。。起きてやぁ…』
    俺は言いながら思い出してしまった。おかんは寝てるんじゃない…
    茂子ねぇちゃんも居てた。美穂も居てた。美穂が何か言った。何て言ったか、わからへん。俺はおかんの痩せこけた頬に触れた。あったかい。
    この日、俺のおかんは死んだ。

    2005-12-15 01:44:00
  • 74:

    その日にお通夜するんかなって思ってたけどその日には、しやんかった。そうゆうもんらしい。俺は家に居る。もう冷たく成ったおかんは布団で寝てる。寝息はない。さっきまで茂子ねぇちゃんと美穂が居てくれた。でも今は二人っきり…いや、一人っきりなんかな。
    『おかん…』話しかけても返事は返って来やんけど、俺らは二人やと思った。

    2005-12-15 01:45:00
  • 75:

    ピロリロリ〜携帯が鳴った。『もしこ、ノブ兄、今どこ?家?』『家やで…』誰ともまともに話せる気がせんかったのに裕子とは普通に話せた。『拓哉くんに聞いて…その、ノブ兄のお母さんの事。それで今病院まで来ちゃって…』『裕子、ありがとう。タクシー乗って。ほんで乗ったら運ちゃんに代わって。』
    ──15分位して裕子が来た。そんなに久しぶりでも無いのに凄い久しぶりな気がした。俺はタク代を運ちゃんに渡して道端で裕子に抱きついた。まだ夕方やった。俺はスーツのまんま。しわしわ。髪の毛のセットもどうなってたかわからんけど多分ボサボサ。でもそんなん関係なかった。
    裕子は俺を抱き締めてくれた。俺は泣いてた。

    2005-12-15 01:46:00
  • 76:


    裕子は泣いてる俺の頭を撫でてくれた。そして一緒に泣いてくれた。同情の涙じゃなかったと思う。心からの涙 に俺は見えた。今思うと『死』というモノを目の前にして、どうにも成らん感情が涙で出て来たんかなとも思う。
    俺は泣いてる裕子にキスをした。裕子も応じてくれた。俺は産まれて初めて本当のキスをした気がした事を覚えてる。

    2005-12-15 01:47:00
  • 77:

    気付いたら俺は、もう冷たく固まってしまったおかんの横で寝てた。精神的にも肉体的にもいっぱい×2がんじがらめやった俺の体は裕子に会った事でほどかれたらしい。
    俺は夢を見た。裕子が肺ガンになって死ぬ夢だった。裕子は肺ガンになったからもうノブ兄とは会えないと言って走って逃げて行く。俺は追い掛けたけど、追いかけても追いかけても追いつけない。ようやく追いついた時、裕子はグッタリして死んでた。肺ガンの裕子を追いかけまわしたせいだ。
    俺のせいで裕子が死んだ。りんが後ろで嬉しそうに笑ってた。

    2005-12-15 01:49:00
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