-
夜遊び夜遊び
-
お水お水
-
ホストホスト
-
風俗風俗
-
ビューティビューティ
-
ファッションファッション
-
悩み相談悩み相談
-
モデルモデル
-
芸能芸能
-
雑談雑談
-
食べ物・グルメグルメ
-
生活生活
-
恋恋
-
インターネット・ゲームネット・ゲーム
-
ギャンブルギャンブル
-
過去ログ倉庫過去ログ倉庫
-
運営運営
俺の話
-
1:
暢生
俺の話を書こうと思う。ほんま頭悪いし小学生の作文以下やけど、書きたいので読む人は読んで下さい(旧掲示板コピペ)
2005-12-14 06:14:00 -
61:
『うん、知ってるよ。凄く良い人だった。暢生くんの目はお父さんの目やで。』『えっ?』『暢生くんは昔から裕奈にうりふたつやったやん?でも目はな、お父さんにそっくりやで』俺は自分の目ん玉を触った。痛かった。──拓哉さんがイイと言ってくれた目。俺をホストの道へと導いた目。
『おかんは、最期に会いたいかな?その…俺の父親に、知らせんでいいんかな?』
茂子ねぇちゃんは静かに言った。『私にはわからへん。裕奈に聞いてみてあげて。』2005-12-15 01:31:00 -
62:
俺はおかんに『俺の父親』の事を切り出すのを躊躇ってた。ほんまに聞いた方がいいのか、きかへん方がいいのか。聞いたらおかんは何て答えるのか。
裕子に相談したら『会いたいって言うかはわからんけど、心の中では少しは会いたいって思ってるハズやで。だってノブ兄のお父さんやで。』と言われた。そして『ノブ兄も会いたいんじゃないの?』そう言ってくれた裕子はなんとなくやつれて見えた。『ただ、最近忙しいから疲れてるだけやで』と言ってたけど、手首を見るとリストカットが増えてた。俺は何か言おうとしたけど、辞めた。そのかわり、裕子の頭を撫でた。
そして俺は決めた。明日おかんに切り出そう。早くしんと時間がなくなってしまう。余命が宣告されてから、もう三ヶ月が経ってた。2005-12-15 01:32:00 -
63:
『おかん…』俺は病院に居た。今日はミーティングは出やんとお母さん所行ったれ、と拓哉さんと代表が言ってくれたから、俺は朝から病院にいる。『ん…?』一時期は抗がん剤でボロボロになっていた母だけど、今は抗がん剤も辞めて穏やかな顔をしている。そんな母を見てたら、ただ死ぬのを待ってるだけ…みたいに見えて涙が溢れそうになった。でもあかん。俺は絶対おかんの前では泣かんって決めてんねん。絶対や。
2005-12-15 01:33:00 -
64:
『あんな、おかん…俺の父親に、会わんでいいんか?』一瞬黙って母は『父親かぁ…』と言った。そして穏やかな痩せこけた顔を俺に向けてしばらく黙った。そして『こんな姿見せられへんやん。』と言った。『でも、暢生にはお父さんの話、全然してないもんなぁ。私一人で十分やと思ってたからなぁ…』『俺はおかん一人でほんまに幸せやし全然十分すぎるくらい十分や!』
しばらく沈黙があっておかんは息をついた。『暢生の「暢」はお父さんから取ってんで。』唐突に言った。『どんな…ヒト?』2005-12-15 01:34:00 -
65:
『暢生、男は泣いたらあかんとは言わん。逆に辛い時は泣かなあかん。でもその涙は一人の女性にしか見せたらあかんよ。』『うん…』『暢生にはそんな女性はおるん?』俺は考えた。おかんの病気が発覚した時、俺はりんの腕の中で泣いた。でもやっぱり頭に浮かぶのは──裕子。
俺は頷いた。『うん、居てるよ。俺の片想いやけどな。』おかんはニコっとして『そっか。』と言った。ほんまに良い人でな、お互いほんまに好き合ったよ。でもな私は一般庶民。お父さんはある財閥の長男。跡取り息子やってん。そんな身分の差とか言ってる様な時代じゃなかったよ。でもな、お父さんは財閥の為に結婚せなあかん女性がおったんよ。仕方ない事やってん。別れて私もいほんまに良い人でな、お互いほんまに好き合ったよ。でもな私は一般庶民。お父さんはある財閥の長男。跡取り息子やってん。そんな身分の差とか言ってる様な時代じゃなかったよ。でもな、お父さんは財閥の為に結婚せなあかん女性がおったんよ。仕方ない事やってん。別れて私もいい男性を探そうって思ってた。でもな、別れてから気付いてん。暢生、あんたが私のお腹の中にいてんで。』2005-12-15 01:36:00 -
66:
削除削除されますた
あぼ~ん -
67:
『私はめっちゃ嬉しかったよ。心の底から喜んだ。茂子や両親は心配しやったけどな。彼と一緒になられへんかった私への神様からの贈り物やと思ってん。』俺は嬉しかった。神様からの贈り物、俺の事をそう言ってくれた。
『でもな、一度は考えたよ。私が産んでもこの子を不幸にするだけちゃうかなって。でもそんな気持ちはすぐに吹っ飛んだよ。私が目一杯愛してあげればいいねんってすぐにわかったから。』
俺はベットに寝てるおかんの手をにぎりしめてた。ほんで知らんうちに泣いてた。息もできひんくらい泣いてた。俺は昔からおかんの事が好きで好きでしゃーないガキやった。おかんの事、尊敬してたし愛してた。
『ぉ゛がん…俺゛を…産んでぐでて…ぁ゛ぢがどぉ゛…』俺は出ない声を無理矢理出して言った。『だから涙は一人の女性にしか見せたらあかんって言ってるやろ…』おかん、めっちゃ愛してる。
2005-12-15 01:37:00 -
68:
俺はおかんにそぉ言われて泣き止まなあかん思って、多分十分くらいかかったけど、しばらくしてどうにか泣き止んだ。ほんで俺は、まだちょっとかすれた泣き声で聞いた。『おとんの名前、なんてゆうん?』
『櫻井暢彦やで。』あまりにも幸せそうに言うので、痩せこけたおかんが少しふっくらした様に見えた。
『櫻井暢彦…』俺は声に出して言った。何でかわからんけど凄い嬉しかった。「暢生」の「暢」は「暢彦」の「暢」。俺の分身がいるみたいだった。「櫻井」という姓。漢字は違うけど裕子と同じ姓という事がめちゃめちゃ嬉しかった。(裕子の姓は「桜井」のはずだ。)
『櫻井暢彦か…』俺はもう一回言った。俺はおかんに、会わせてやりたいと思った。2005-12-15 01:39:00 -
69:
俺はおかんの病室を出て廊下の椅子に座って考えた。「どうやったら見つけられる?」タウンページで「櫻井」って姓の家に片っ端から電話してみるか?
そして俺はその答えに辿り着いた。──福田さんだ。俺はすぐに病院を出て福田さんに電話して事情を話した。『お前の話こんがらがってわかれへん。とりあえず今から会って話そう。うちの事務所に来るんでもいいし、どっかの喫茶店で話すか?』俺らはミナミの青山で話す事になった。2005-12-15 01:40:00 -
70:
俺は一回おかんの病室に戻って、少しおかんと喋ってミナミに向かった。
『暢生、もし私がおらんくなっても暢生は一人じゃないからな。』『俺はおかんを失いたくない。』『暢生がそう思ってくれてる限り、暢生は私を失う事はないよ。』俺は何も言えんかった。
『暢生、気を強くもちなさい。自分に正直に生きなさい。』俺は涙をこらえて『うん』とだけ言った。2005-12-15 01:41:00