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♂2nd♀
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1:
麻衣
『いやや。行かんとって。ずっとココにおったらいいやん』
宮原 麻衣、20歳。
彼氏は32歳、既婚者。2006-06-23 11:02:00 -
70:
さっきまで流れていた涙は不思議なほどピタリと止まり、暗くなり始めた部屋の真ん中にただ座り込んでいた。
握った携帯からは彼からの着信が延々と流れている。
‐これでいい。
いい機会やったんや。あたしは鎖から抜け出したんや。2006-08-09 16:33:00 -
73:
時が経つのはいつだって早いものだ。
あたしには同い年の彼氏が出来ていた。
彼を忘れたわけじゃない。まだ忘れられない。この先も忘れる事なんてない。
彼からの連絡は、2ヶ月前の土曜日で途絶えた。
彼に逢いたくて…触れたくて、何度も何度も泣いた。2006-08-09 16:44:00 -
74:
彼氏の名前はタツキ。
電気工事の仕事をしている20歳。
毎日泣いてばかりいたあたしをみかねて、幼馴染みの優衣が紹介してくれた。
よく喋るタツキにたくさん笑わされた。約1ヶ月の友達期間を経て、タツキに告白され先月付き合い始めた。2006-08-09 16:52:00 -
75:
タツキは毎日車で40分かけてあたしに会いに来てくれる。
“彼氏”という存在の人がいつも身近にいる。いつもあたしだけ見てくれる。
あたしだけに見せる顔や、2人の時の甘えたなところ、“彼女やねん”と友達に紹介されるところ。
当たり前なのに、なにもかもが新鮮で…なにより心地よかった。‐あたしはタツキの『一番』なんだ‐2006-08-09 16:57:00 -
76:
幸せだった。彼のときに感じていた漠然とした不安や、先の見えない付き合いじゃなく、未来のある『普通』の恋愛。
あたしは確かにタツキに惹かれていたし、彼はあたしを愛してくれている。
一緒にいると、とても穏やかな気持ちになれた。
2006-08-10 00:43:00 -
77:
タツキはとうとうあたしの実家に住み着いた。自宅同棲というヤツだ。
タツキの前では全然飾らないで素の自分でいれたから、他人と一緒に暮らすという事に何の抵抗もなかったし、両親もタツキを気に入っていた。
付き合って半月足らずで、あたし達は同棲に踏み切った。
これが分かれ道になるとも知らずに。2006-08-10 10:18:00 -
78:
彼との思い出が詰まったあのアパ‐トは解約し、引っ越し資金が貯まるまでの自宅同棲。
ご飯も母が作ってくれていたし、タツキは生活費を毎月3万あたしの家に入れてくれていたから、自宅でやる事は何もなかった。
タツキは極度の人見知りで、両親と3人になるとあまり喋らずおとなしかった。2006-08-10 10:22:00