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一番星に恋をする

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  • 1:

    「あ!一番星!」
    夕方の空に星が輝く。
    小さい頃母と見た一番星。横を見ると母は優しく微笑んだ。その瞬間が大好きで一番星を見つけるととても幸せに感じたんだ。
    だからきっと私はアナタに恋をした。

    2006-05-22 00:21:00
  • 121:

    『お前究極アホやな!』
    電話の向こうで爆笑する夕輝に殺意を覚えた。ワラ
    「もう!本気で痛いねんからな!」
    『はいはい、頑張れよ☆また電話するわ♪』
    勝手にかけてきて勝手に切る。夕輝はいつもこうやった。

    2006-05-22 10:59:00
  • 122:

    夕輝と付き合ってから穏やかな日々が続いた。
    勝手気ままな夕輝に振り回される事もあったけど自分の心すべてを見せていないせいかちょうどいい距離感やった。でもたまに苦しくなる。私は誰にも心を見せずに生きていく。夕輝だけじゃない、サヤやユキにも。それは上辺だけの付き合いともいえるんやんな…

    2006-05-22 11:42:00
  • 123:

    なぁ、夕輝。人間て簡単に死んでまうんよな。私はそれを人一倍わかってたハズやのに夕輝と過ごすうちに忘れてた。
    だからこんなに痛いんかな?どんなに叫んでももう優しい声は聞こえない

    2006-05-22 11:59:00
  • 124:

    〜♪
    「ん…はい‥」
    『叶?!夕輝やけどタカシから聞いたけどお前今日誕生日なん?』
    誕生日…?
    「ん〜‥しらぁん」
    『知らんちゃうわ!ええから今すぐ出てこいよ!』

    2006-05-22 12:07:00
  • 125:

    2月5日。私の二十歳の誕生日。
    「ホンマや‥誕生日か」
    私は誕生日があまり好きじゃなかった。お母さんが死んでから私の誕生日はなくなった。祝う気のない人にわざわざ祝ってもらうのが嫌で誕生日を自分から言う事はなくなった。

    2006-05-22 12:11:00
  • 126:

    時計を見ると夜の8時やった。
    「あ、仕事いかな」
    珍しく爆睡したせいか体がダルイ。一時間で支度を済ませ家を出た。この日はなかなかタクシーが捕まらなかった。私は仕方なく少し歩くけどタクシー乗り場まで行く事にした。

    2006-05-22 12:17:00
  • 127:

    〜♪ 着信 夕輝
    『もう家出た?』
    「出たけどタク捕まらんからタク乗り場までいかなアカン」
    『歩きちゃうん?危ないし電話しとくわ』
    「ええよええよ、着いたらまた連絡するから」

    2006-05-22 12:21:00
  • 128:

    珍しく夕輝が心配して電話を切らなかったのに私は自分から切った。
    なんで切ったんやろう。甘えてれば良かった。
    私は誕生日があまり好きじゃなかった。でもこの日から‘嫌い’になった。

    2006-05-22 12:23:00
  • 129:

    〜♪
    あ…携帯なってる‥
    この音誰やっけ…
    そうや…夕輝や‥
    出な‥でも頭痛い‥夕輝…

    2006-05-23 00:18:00
  • 130:

    頭のすぐそばに転がってる携帯をゆっくり手をのばしてとった。
    「は‥い…」
    『叶?お前今どこおるん?』
    どこ‥?どこやろ…
    「わからん…」

    2006-05-23 00:23:00
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