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一人ぼっちが嫌なだけ
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1:
さき
目が覚めて気付いた。あれ?家じゃない。隣には男が寝ていた。二日酔いの頭を軽く叩きながら昨日の出来事を思い出す。
飲み会に行って…ゲームして…そっか。こいつと二人でこっそりばっくれたんだっけ。
私は裸。こいつも裸。名前も下の名前しか知らない相手と私は寝てた。2006-02-06 12:18:00 -
138:
さき
「なにを任すん?」
「うちがやったる。さきはもう自分の手汚したりすんな。うちあと五ヵ月ぐらいで多分出れるから…お前はあと十ヵ月ぐらい残ってるやろ」
「なにゆうてんのよ!やめてなそうゆうの。すずは早く出て戻るべきところに戻らなあかんねんから」
私は必死ですずに言った。2006-02-08 15:45:00 -
139:
さき
「人間な、強いものと弱いものがあるとすればそれはなんやと思う?」
すずは静かに聞いた。
「金もってるとか…あとは権力があるとかかな?そんな感じちゃうの?」
考えたけどそれしか浮かばんかった。
「ちゃうで。って言いたいとこやけど…結局そうなるわな。目には目を歯には歯をってゆうやろ」2006-02-08 15:51:00 -
140:
さき
「さき…お前がその星光の総長らにまわされたのは誰のせいや?お前の入ってた族のせいやろが。だからきっちり両方にカタつけさすから。魔天楼の先陣きって大戦争やったるわ!」
大…戦争…
「そんなことして大丈夫なん?いくら魔天楼でもすずになんかあったりしたら…やっぱりあかん。やめて」2006-02-08 15:55:00 -
141:
さき
「お前うちを誰やと思ってんねん。道化師摩天楼のレディース総長福本すずやで。うちはやるってゆうたらやる。決めたことはもう曲げれんから」
「そんな…」
結局すずはそう言って話を終わらせた。次の日からはその話題を口にすることもなくて、私もそんなことすっかり忘れてた。2006-02-08 15:58:00 -
142:
さき
少年院での生活は思ったよりも楽しかった。多分それはすずがおったからやと思う。
最初はでかい図体でいきがりのシャクレなんて思ってしまってたけど、よく見ればシャクレも変ではないし、大きい体やけど肉付きもそんなになくて綺麗な体をしてた。2006-02-08 16:01:00 -
143:
さき
「さき」「すず」と呼び合いながら毎日を私らなりに楽しみながら過ごしてた。一日一日がとても早くて、まるで学校にいるみたいに笑いのたえへん場所で…
でもそんな日々も長くは続かんかった。すずが出所になったから。
素行もよくなって、私と知り合ってからのすずは生活監視員にも変わったと言われるぐらい変わったらしい。2006-02-08 16:05:00 -
144:
さき
「さき手紙書くからな。うちがおらんようなって泣いたりすんなよ」
「はぁ?泣かんわ」
「強がんなって。出てくんの待ってるから。迎えに来たるからな」
「私もう族とか興味ないし。一匹狼ゆうたやん」
最後の日、私たち二人はこんな他愛ない話をずっとしてた。2006-02-08 16:08:00 -
145:
さき
「誰もお前に族入れってゆうてないやん。普通に…あれやん。あれ。なんてゆうん…遊んだらえーねん」
ちょっとすずは照れてるように見えた。
「なぁすず。ありがとう。私すずがおったから楽しかったで。こんな場所でもめっちゃ毎日が天国みたいやった。会えてよかった」2006-02-08 16:11:00 -
146:
さき
「うちもさきと会えてよかったわ。お前みたいなやつとこれから先出会うことなんかないやろな。ぱくられたことに感謝するわ。ポリもたまには役にたつもんやな」
「やなぁ」
私とすずは二人して笑ってた。多分私は久しぶりに心から笑えたような気がした。福本すず。彼女は私にとって初めての【友達】そして二人目の【恩人】。2006-02-08 16:17:00