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一人ぼっちが嫌なだけ
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1:
さき
目が覚めて気付いた。あれ?家じゃない。隣には男が寝ていた。二日酔いの頭を軽く叩きながら昨日の出来事を思い出す。
飲み会に行って…ゲームして…そっか。こいつと二人でこっそりばっくれたんだっけ。
私は裸。こいつも裸。名前も下の名前しか知らない相手と私は寝てた。2006-02-06 12:18:00 -
100:
さき
どうしよう…
「受験…があるから黒染めしたんです」
私あほやった。何でぱくられてたって言わんかったんやろう。隠す必要なんかなかった。夏川らのせいでぱくられてたって言っとけばよかった。
「はぁ?受験?笑わせんなや。ヤンキーはヤンキーらしく人の道はずして生きろや」2006-02-07 21:36:00 -
101:
さき
私は黙って走った。逃げようと思って急いで走った。でもすぐに手をつかまれてつかまった。
「なに逃げてんねん」
「なぁーお前夜神連合に仕返ししたったらえーねん。こいつまわして報復や」
一番偉そうな奴がヨシって男にそう言った。ま…わす?2006-02-07 21:40:00 -
102:
さき
「すいません。ほんとにそれだけはやめて下さい…私ほんまはばくられてました。今日…出てきたとこなんです。夏川先輩らにはめられて捕まって…だから夜神には戻る気もないし私になにかしたって仕返しにもなりません…よ」
必死で喋りまくった。みんな笑ってた。2006-02-07 21:42:00 -
103:
さき
「お前ほんなら何でさっき嘘ついてん?俺は嘘が一番嫌いなんや。やれ」
そいつはあごで私のほうをさした。私は一人の男に後ろから羽交い締めにされ、汽車の中にひきづられた。声が…でんかった。
「お願……やめ…」
もうわけがわからんかった。次から次に知らない男のものが入ってくる。痛くて叫べば顔を殴られ口を手でふさがれた。2006-02-07 21:46:00 -
104:
さき
私の生まれて初めてのセックス。処女を失った日。涙もでんかった。
いつか本気で好きな人ができた時に、その時まで…って思ってた。そんなことも泡のようにはじけてしまった。
男たちはやるだけやるといなくなった。走り去っていくバイクの音が耳に残る…私が心をなくした日。涙を流すことを忘れた日だった…2006-02-07 21:52:00 -
106:
さき
ふとももやいろんなところについた汚いものを私は自分のジャンパーで拭いた。ジャンパーはその場に置いてスエットとズボンだけになって汽車の中から出ると、空からは雪が舞い降りてた。
寒さも感じひんかった。ただ…心が冷たくなっていく気がした。2006-02-07 21:58:00 -
107:
さき
暗い夜の道を歩いてると前から発電光をつけた自転車が二台走ってきて私の目の前に止まった。
私の目に映ったのは…チャンポリ。警察や…
条件反射で逃げようとした私を警察官はすぐに取り押さえるとそのままパトカーを呼ばれ、警察に連れていかれた。2006-02-07 22:02:00 -
108:
さき
なんでまたこなあかんねん…私がそう思ってるとすぐに見覚えのあるおっさんが私のところに来た。
「おーまたやらかしたらしいのう。出てきたその日に傷害事件とは…あきれてものもゆえんわ」
警察官は私を見てそう言った。
「はぁ?なんのことよ!」私はわけが分からんかった。2006-02-07 22:06:00 -
109:
さき
「お前中学乗り込んで先生殴ったらしいやんけ。六針も縫う大怪我やったらしいぞ」
「は…い?」
武藤や…そう思った。私は…悪くない。
「なぁ、自己ぼう…なんやったっけ?自分を守るためやってんって!あいつ私の体触ってきたから…」2006-02-07 22:08:00 -
110:
さき
「自己防衛ってか?もうええから。その先生から一通り話は聞いた。いきなり殴り掛かったらしいな。また逆戻りやな。次は厳しいぞー。へたしたら少年院行きやな」
笑って言われた。あ…そうや。忘れてた。こいつらはこうゆう奴やってんな。
頭ごなしに決めつけて事実じゃないことまでを真実に変えてしまう。武藤の言葉を信じるんや…2006-02-07 22:12:00 -
111:
さき
世の中腐ってる。間違いだらけや。間違ってるやつらが偉そうに笑う。
間違ってるやつらが大きい顔してる。こんなこと…
「さっさと連れてけや。年少でもどこでも行ったるわ」私は否定することをやめた。
何でって?そんなんしても意味がないねん。私を信じて耳をかしてくれる人もおらんし何を言ってもムダだらけ。2006-02-07 22:23:00 -
112:
さき
考えてみればあの日私が鑑別所から出たことには何の意味もなかった。
何のために出た?東先生に会いたくて、真面目に頑張って出所予定よりも早く出れたんやんな…。
それが…先生には会えず、武藤みたいに会ったり星光連合の奴らにまわされて…結局出戻った。どんだけあほやねん…2006-02-07 22:26:00 -
113:
さき
私はあの警察官の言う通り、家庭裁判所で少年院送致を言い渡された。
次は一年と長かった。でもぱくられるのが長かろうが短ろうがそんなことはもう
━どうでもいい━2006-02-07 22:34:00 -
114:
さき
心を失い、涙を流すことも忘れた私は、人であることすら分からなかった。
少年院一日目、鑑別所の時よりもやばそうな奴らが周りにはいっぱいいた。すぐに新入りやなぁと煽られ、使われる。
死んでもええわ。そう思ってた私は、聞いた。
「一番偉い奴誰?挨拶しとこうと思って」
「あぁ、やめとけって。関わらんほうがいいで」2006-02-07 22:39:00 -
116:
名無しさん
しおり?読んでるからがんばってね?
2006-02-07 23:43:00 -
117:
さき
「さっさとゆえ殺すで」私がそう言うといきなりそいつは殴りかかってきた。
「新入りがいちびんな!」私とそいつは取っ組み合いの喧嘩になったけどすぐに監視員に止められた。
鑑別所の時と違うのは、団体で行う体操や食事以外、私は個人部屋みたいな場所に入れられてた。たいしたことしたわけちゃうのに初日から暴れたかららしいけど。2006-02-07 23:47:00 -
118:
さき
でもそんな日が続いた11日目、食事をしてた私の目の前にどかっとデカイ女が座った。
「お前なんかうちに用あるらしいやん」
「は?誰やねん」
「一番偉い奴探してたんちゃうんか。うちがここでは一番偉いんじゃ。口の聞き方考えろよ」
へぇー。こいつか。なんや図体でかいだけのシャクレやん。2006-02-07 23:50:00 -
119:
さき
「なぁあんた何やらかしてぱくられたん?」
私はひるむことなく聞いた。そいつは腹が立った顔で私を見ながらゆった。
「刺してぱくられたんじゃ文句あるか?」
「殺したん?」
「死なんかったけど。ってお前に何の関係があんねん」2006-02-07 23:55:00 -
120:
さき
「ほんな殺人未遂?」
「まぁうまいことやって傷害になったけど」得意げに私に向かって話す。
「ほんなら一緒やん。ちゅーか傷害とかザラやろ?なんであんたが一番偉いん?なんか持ってんの後ろ」2006-02-07 23:58:00 -
121:
さき
「あほか。そんなんなくても余裕やわ。お前どこのやつやねん?」
「元は夜神。今は…」
「今はなんやねん」
「今はどっこも入ってへんわ。一匹狼やな。なーんも考えてへんし死ねるでいつでも。だから次出た時は二人殺したろうかと思って今計画してんねん」2006-02-08 00:02:00 -
122:
さき
「お前…頭いってんの?監視員に聞こえてんで」
「あー。聞こえるようにゆうてるからな。傷害もくそもないわ。だいたい誤認逮捕やで?でもだーれも信じてくれんし信じてもらいたい人もおらんからな。それなら飯食えて寝れるとこあるほうがいいかなと思っただけ」2006-02-08 00:04:00 -
123:
さき
「気に入った。うちは道化師魔天楼のレディースの総長」
「魔天楼…ってあの摩天楼?」
びっくりした。魔天楼は関西一大きい暴走族で、男女共に人数もかなりおる。同じ名前のレディースもあって、それは魔天楼のバックがあるからレディースさえも私ら暴走族からは一目置かれるような存在やった。
その…総長…なんや2006-02-08 00:10:00 -
124:
さき
「仲ようしよや。肝すわってそやわ。あんた」
そう言って笑った魔天楼のレディース総長。彼女の名前は福本すず。彼女は私の人生で初めて友達と呼べる存在になっていく。
歳は私より二つ上だった。15歳の春、私は二度目のいい出会いをした。東先生以来やった…2006-02-08 00:16:00 -
125:
さき
「歳なんぼ?」「15」
「くそがきやな」
またすずは笑った。くそがき。今まで何度も言われたことのある言葉やった。でも変やったな…あの時から。
くそがき、ゴミ、恥さらし、虫けら、笑い者。今までこんな言葉ばっかり言われてた私。ろくな育ち方せんやろ。
でもすずに言われた時は、なんか嫌な気持ちにはならんかった。2006-02-08 00:20:00 -
127:
さき
「私は中村さき。あんたは?」私は聞いた。
「うちは福本すず。つーかお前あんたはないやろ。うちお前より二つ上やで」
「ほんならすずやな」
「は?くそ生意気やなぁ。まぁえーわ。お前はほんならさきな。まぁよろしく」
考えてみれば魔天楼の総長相手にこんなことをしてるって思ったらゾッとした。少し前の私なら…絶対に無理やったのに。2006-02-08 00:25:00 -
128:
名無しさん
2006-02-08 01:07:00 -
130:
さき
でも嬉しかったな…。つっぱっていちびっててもほんまは心のどこかで一人ぼっちが嫌やったんやと思う。人に心を開きたかったんかな…
次の日からすずとよく一緒におった。なんか分からんけど私もすずとおったらすげーと思われてたみたい。あのレディース魔天楼の総長、福本すずを呼び捨てにするやつなんてここには誰一人おらんかったから。2006-02-08 15:06:00