小説掲示板ケーキ+ZIPPO÷2=単車のスレッド詳細|夜遊びweb関西版

夜遊びweb掲示板 関西夜遊びweb掲示板 関西
エリア選択

夜遊び掲示板を検索する

スレッドタイトルを対象とした検索ができます。※スペースのあり、なしで検索結果は異なります。

掲示板リストメニュー

ケーキ+ZIPPO÷2=単車

スレッド内検索:
  • 1:

    名無しさん

    俺が実際に経験した物語を少しアレンジして書きました?初めてなんでよろしくです?

    2005-09-02 19:35:00
  • 2:

    龍二

    「じゃあまた後で。」
    ガストを出た俺と健はそう言って竜也と別れた。その日、俺ら3人は地元にある『杉田工房』という所でチームのステッカーを作りに行った帰り、ガストで飯を食っていた。
    竜也は車、俺と健は単車だった。

    2005-09-02 19:39:00
  • 3:

    龍二

    ガストの裏に停めてあった単車に乗って近くの公園に行こうとした時、ふいに
    「おい、お前ら。」
    と呼ばれた。目立つ単車だったのでからまれるのはしょっちゅうだった。
    『またかよ…。』そう思いながら、
    「何や。」

    2005-09-02 19:44:00
  • 4:

    龍二

    俺はそう言うと振り返った。そこにはオッサンが3人立っていた。
    ちなみにこの単車はパクリもんやった。
    最初は持ち主かと思った。「警察や。」その言葉を聞いた瞬間、健は全速力で逃げようとした。

    2005-09-02 19:48:00
  • 5:

    龍二

    でもすぐに捕まり、地面に押さえ付けられた。俺も腕を掴まれ、
    「離さんかいボケぇ!!」怒鳴りながら必死に抵抗した。健はドライバーを持っていたためすぐに軽犯罪法違反でワッパ(手錠)をかけられた。それを見た俺は抵抗するのをやめた…

    2005-09-02 19:52:00
  • 6:

    龍二

    「もうすぐパトカー来るからとりあえず乗れ。」
    辺りを見ると、さっきまで3人だったポリが今は7人ほどおった。
    「分かったから手ぇ離せや。」
    俺は静かに言った。

    2005-09-02 19:56:00
  • 7:

    龍二

    「もっと暴れとったらお前にもワッパはめるとこやったぞ。」
    さっきまで俺の手を掴んでいたポリが言った。俺はそいつに一発食らわせとった。公務執行妨害で無理矢理引っ張られるところやった。

    2005-09-02 20:00:00
  • 8:

    龍二

    健は先に着いたワゴンで、俺はパトカーに無理矢理乗せられN警察署に向かった。管轄の警察署だった。そこに向かう途中、
    「お前ら出てくるのずっと張ってたんや。」隣に座っていた年配のポリが言った。
    「あっそ。」

    2005-09-02 20:05:00
  • 9:

    龍二

    「お前、家どこや?」
    「何でそんなこと言わなアカンねん。」
    「歳は?」
    シカトした。
    「まぁ後で全部調べさせてもらうわ。」

    2005-09-02 20:09:00
  • 10:

    龍二

    これまでに4回、ポリに《お世話》になったことがあるので捕まることは慣れていた。
    初めてパクられたのは小5の時。いわゆる『ちゃりパク』で、一緒に行動していたツレと捕まり、交番に連れて行かれた。

    2005-09-02 20:14:00
  • 11:

    龍二

    『初犯』だったことや、反省しているということで始末書で済んだ。
    2回目は中2の時。原チャをパクろうとしたが運悪く、そこは警察寮やった。そこの住人、つまり警官に見つかり、必死で逃げた。その場で捕まることはなかったが、

    2005-09-02 20:19:00
  • 12:

    龍二

    『犯行現場』に自分のメットを忘れて逃げてしまった。しかも、そのメットには俺の名前、《りゅうじ》のステッカーを貼っていた。後日、出頭命令で管轄のT警察署に出頭した。
    その時は窃盗未遂で処理され、結果処分保留の不起訴だった。

    2005-09-02 20:23:00
  • 13:

    龍二

    その後2回パクられたが、留置所に入ったのは1回、1日だけやった。今回もそう思っていた。
    俺と健は別々の部屋で『取調べ』を受けた。
    「あの単車誰のや?」
    「知らん。」

    2005-09-02 20:28:00
  • 14:

    龍二

    「ほな何で持ち主でもないお前が乗っとるんや?」
    「拾ってん。」
    「ウソつくな!」
    「分かった、もう全部言うから何か飯食わせてやぁ」時間はもう夜の10時だった。その時、ケータイが鳴った。

    2005-09-02 20:33:00
  • 15:

    龍二

    お母んからのメールだった。
    「何時頃帰ってくる?」
    『わからん、そのうち帰るわ。』
    そう返した。家を空けるのはしょっちゅうだった。ポリ署にいることは言わなかった。どうせ後でバレることなのだが…

    2005-09-02 20:37:00
  • 16:

    どらみ

    見てるし頑張ってなぁっ(o^-')b応援してますっっ☆

    2005-09-02 20:41:00
  • 17:

    龍二

    そうこうしているうちに、若いポリがカツ丼を持ってきてくれた。ドラマとは違ってコンビニのカツ丼だった。
    食べ終わると俺は、
    「実は…この単車イジってくれ、できるまで足に使ってええから…って先輩に頼まれてん。恐いセンパイやから断れんかった。」

    2005-09-02 20:42:00
  • 18:

    龍二

    まったくのデタラメを言った。《窃盗》でパクられるよりも、《拾得物横領》の方が罪が軽くなるから。
    「先輩の名前言え!」
    「あだ名しか知らん。ヨッちゃんって人や。」
    それもウソ。
    ポリは調書を書き始めた。

    2005-09-02 20:45:00
  • 19:

    龍二

    どらみさん、あざ〜っす?頑張ります??

    2005-09-02 20:47:00
  • 20:

    龍二

    『よっしゃ!信じてくれた!!』
    …でもその後すぐに健の部屋で事情を聞いていたポリがやってきて、
    「アイツは全部吐いたぞ!お前もホンマのこと言うた方がええんちゃうか?」
    ニヤニヤしながら言った。ポリが、〈カマ〉をかけることは知っていた。

    2005-09-02 20:51:00
  • 21:

    龍二

    実際、2回目にパクられた時も〈カマ〉をかけられ本当のことを言ってしまった。
    「ホンマのことも何も、ちゃんと白状しとるやんけ」全部ウソだったが、そのウソで貫く自信があった。
    「そうか、じゃあ単車に付いとるデッキは何や?」

    2005-09-02 20:55:00
  • 22:

    龍二

    《デッキ》とは車に付いてある『オーディオデッキ』のことで俺と健は単車にデッキを付けてスピーカーで音楽を流していた。周りでは流行っていた。「あれは俺のや。」
    実際は〈車上荒らし〉をした時に盗んだ物やった。当時、俺と健は〈車上荒らし〉を繰り返していた。

    2005-09-02 21:01:00
  • 23:

    龍二

    盗むものは主に、CD、デッキ、ハイウェイカード、金やった。
    CDは中古CD屋で売って金にした。
    ハイウェイカードは金券ショップに売った。
    デッキはツレや先輩に、盗品であること、修理には出さない、という条件で格安で売った。

    2005-09-02 21:05:00
  • 24:

    龍二

    売った金は健と2人で分けた。チームのステッカーを作ったのもその金やった。
    ポリの執拗な尋問に対してうまく言い逃れていたが、深夜2時、とうとう裁判所から『逮捕状』が降り、俺は逮捕された。日付は4月19日に変わっていた。

    2005-09-02 21:10:00
  • 25:

    龍二

    「今日は泊まっていけ。」ポリに言われた。共犯同士、同じ留置所には入れないので俺はN警察署の近くにあるA警察署に身柄を拘束された。
    所持品を全て預かられ、身体検査もされ、俺は『少年房』に入った。時間はもう3時を廻っていた。

    2005-09-02 21:16:00
  • 26:

    龍二

    少年房に入れられる時、そこに1人の『先客』がいることに気付いた。
    ――ガシャン。
    重い鉄扉が閉まった…
    「ハル君!ハル君やんっ!」
    「おうっ、龍二やんけ!お前何したん?」

    2005-09-02 21:33:00
  • 27:

    龍二

    「単車パクって俺もパクられた(笑)」
    ハル君は俺とタメ年、地元でケンカNO.1のツレだ。
    俺はパクられた経緯を話した。
    「ダッセーなぁ!(笑)」 ハル君は笑いながらそう言った。

    2005-09-02 21:43:00
  • 28:

    龍二

    「ハル君は何したん?」
    「俺は傷害。一緒におった人がヤクザやってかなりややこしいことになっとんねん…。」
    「でも、久しぶりの再会がこんなところやとはなぁ…」
    俺とハル君は苦笑いした。その日は、もう遅かったので少し話したところで寝ることにした。

    2005-09-02 21:53:00
  • 29:

    龍二

    「…起きろ。」
    留置所のポリ(番頭)に言われた俺ら2人は、まだ眠い目をこすりなが布団をたたんだ。その後、房の掃除、歯磨きを終え番頭さんが持ってきた朝食を食べた。A警察署の朝食はパン、苺ジャム、バター、それに牛乳だった。

    2005-09-02 22:01:00
  • 30:

    名無しさん

    かなり質素な食事を済ませた俺らは、昨夜の話の続きを始めた。ハル君らグループが起こした傷害は、かなりややこしいことになっているらしい。事件にもなり、新聞にも載った。幸い、ハル君自身は主犯格ではく周りにいただけだったので比較的軽い処分で済みそうだと言った。

    2005-09-02 22:15:00
  • 31:

    龍二

    久しぶりの再会ということもあり、話すことはたくさんあった。
    ハル君の彼女のこと、それが気になって仕方ないこと、幸い、俺には彼女がいなかったのが救いだった。今日でパクられて何日目か、タバコがめっちゃ吸いたい、そんな他愛もない話で盛り上がった。

    2005-09-02 22:19:00
  • 32:

    龍二

    「長谷川、行こか。」番頭さんが俺を呼びに来た。
    「――はい。」
    房を出た俺は、手錠をはめられ、腰に縄を巻きつけられた。
    「行ってくるわ。」
    ハル君に言って、取調べを受けるため留置所を一旦出た。

    2005-09-02 22:27:00
  • 33:

    龍二

    留置所を出た俺は、担当の刑事に連れられ取調べ室に向かった。
    部屋に入るとそこには、鉄格子がはめられた窓、壁にはマジックミラーが付いてあった。これは隣とつながっている。被害者が、犯人を確認するために付いていて、これを覗く。もちろん、こちらから隣は見えない。あとは机の側にパイプイスが2つ、ドアの脇にパイプイスがもう1つあった。

    2005-09-02 22:35:00
  • 34:

    龍二

    不必要な物は一切ない、殺風景な部屋――。息が詰まりそうになる。
    ドアのそばにはインターホンがあった。
    イスに座ると、縄をそのイスに結ばれた。その後、手錠をはずされた。一連の『作業』を確認し終えると、付き添いのポリがドアを閉め、去って行った。

    2005-09-02 22:44:00
  • 35:

    龍二

    内側にはドアノブはなかった。逃げないようにするためだった。外から鍵をかけ、取調べが終わるとインターホンで外部と連絡を取り、外から開けてもらう。
    完全な『密室』だった。さすがにここから逃げることはできそうにない、もちろん逃げる気などなかったが。
    「さて、始めるか。」

    2005-09-02 22:53:00
  • 36:

    龍二

    今日はここまでにします?よかったらまた読んでやって下さいね??スレのタイトルは、完結まで秘密です?

    2005-09-02 22:55:00
  • 37:

    龍二

    眠たくないんで更新します?

    2005-09-03 01:22:00
  • 38:

    名無しさん

    担当の刑事は言った。  「まず、住所、名前、生年月日、母親、父親の名前言え。」
    「K市S区N町………」 聞かれた質問に答えた。 「昨日と違って素直やな。」
    「早く帰りたいから。てかオッサンの名前何やねん。俺だけに言わすんかい。」「おっ、スマン。ワシは西山や。」

    2005-09-03 01:32:00
  • 39:

    龍二

    見た目は30才後半、恐そうなイメージはなかった。「お前、タバコは?」 「吸わへん。」 「そうか。良かったな。吸わせてやりたいけどワシも刑事しとる以上、未成年にタバコ吸わせるわけにはいかんからな。お前が吸わんヤツでよかったわ。」 「オッサンが吸いたい時は吸うてええで。煙たいのは慣れとうし。」

    2005-09-03 01:43:00
  • 40:

    龍二

    「ありがとう。この仕事は根気いるからな、イライラ吸いたくなるんや。」 そう言うとさっそく吸い始めた。取調べには慣れていた。
    『○月○日、僕が逮捕された事についてこれから…』西山刑事はワープロに文を打ち始めた。

    2005-09-03 01:48:00
  • 41:

    龍二

    「健も調べ受けとん?」 刑事に聞いた。
    「あいつはホンマのこと全部言うとるぞ。単車に付いとるデッキのこともな。お前ら車上しとったやろ。」『……!!あのアホ!余計なこと言わんでええのに…』
    これはヤバいと実感した…

    2005-09-03 01:57:00
  • 42:

    龍二

    最初に48を打たれ、さらに調べる必要がある場合は10日延長、さらにまた10日、計22日になる。 「に、にじゅうににちぃぃ!?」
    今までとは比にならない。目の前が真っ白になった。「お前、余罪あるやろ。今は単車の窃盗でパクられとるけど、口割らんかったら他の件でサイタイ(再逮捕)していつまでも帰れんぞ。」

    2005-09-03 02:18:00
  • 43:

    龍二

    西山刑事の目が鋭くなった。
    (終わった…ハル君には48で帰れる言うたのに。出たらハル君の彼女に、ハル君は元気やったで!って伝える約束したのに…)
    いろんなことが頭の中をよぎった。
    お母んにはいずれ分かることだが、弟や妹にも心配をかけてしまうことになる。

    2005-09-03 02:28:00
  • 44:

    龍二

    ようやく、自分が犯した罪の重大さに気付いた。
    「カンベも行くぞ。」 「カンベ…」 少年鑑別所のことだ。まさか自分が入るとは夢にも思わなかった。いや、夢で見たことはあった。入ったことのあるツレから聞いた話によると、

    2005-09-03 02:33:00
  • 45:

    龍二

    「とにかくすることなくて暇や。唯一の楽しみは就寝前の2時間のテレビだけや。気ぃ狂いそうなるで。」その話を聞いた夜、その夢を見た。生き地獄だったのを覚えている。
    勝手に想像して震えた。

    2005-09-03 02:37:00
  • 46:

    龍二

    「まぁ、お前次第やな。」「カンベだけはホンマ勘弁してやぁ…ちゃんと話すからさぁ…。」
    22日拘留が決まった以上、ウソを並べて余計に帰る日が長くなることも勘弁だった。
    たかが窃盗。本当のことを言えば22日で帰してくれるはずや…

    2005-09-03 02:48:00
  • 47:

    な⊃

    しおリ?

    2005-09-03 03:22:00
  • 48:

    名無しさん

    ?

    2005-09-03 12:27:00
  • 49:

    龍二

    「あれはお前がパクったんやな?」
    「うん。」
    「じゃあ、ことの経緯を覚えとる限り細かく教えてくれ。」
    1日目は家族構成、今までの経歴、仕事の内容を聞かれて終わった。
    「今日はここまでや。おつかれさん。」
    …(こんなことがあと21回も続くんか…)考えるだけで気が滅入った。

    2005-09-03 19:08:00
  • 50:

    「終わりました、開けて下さい。」
    ──しばらくするとドアが開き、また留置所に戻った。
    「どうやった?48で済みそうか?」 ハル君に聞かれた。 「いや…22日やってさ、終わったわぁ…。」 「マヂかよっ!最悪やん!」

    2005-09-03 19:20:00
  • 51:

    龍二

    「まぁ、ハル君がおるからええけど1人やったらヒステリー起こすわ…。」 「俺も調べ受けてきた。やっぱまだまだかかりそうやわ…。」
    「良くないけど、良かった。」
    「なんやそれ。」

    2005-09-03 19:30:00
  • 52:

    龍二

    「だってハル君出てったら俺1人やん、まだおるってことはよくないけど、まだ一緒におれるのは良かった。」
    「意味わからん。」
    自分でも言っている意味が分からなかった。

    2005-09-03 19:33:00
  • 53:

    龍二

    A警察署でのせめてもの救いは、最近新しく建て直したこと、そのおかげで部屋がきれいだったこと、そしつ何より晩飯(弁当)が美味いことだった。
    「ここの弁当美味いなぁ!ここやったら一生おってもええわぁ(笑)」
    「さっきと言うとること違うやんけ。終わった…とか言うとったくせに。」
    「だって弁当がこんな美味しいとは思わんかったもん。」

    2005-09-03 20:12:00
  • 54:

    名無しさん

    頑張れ?

    2005-09-04 17:27:00
  • 55:

    名無しさん

    ケーキってモンブラン??

    2005-09-04 17:48:00
  • 56:

    龍二

    一度、別の署の留置所に入った時の弁当は最悪だった。ご飯の他におかずが2、3個しかなかったのを覚えている。
    それに比べ、A警察署の弁当は豪華だった。おかずもそうだが、漬物、おまけに味噌汁までついていた。浮浪者がワザと捕まる理由が納得いく。

    2005-09-04 22:47:00
  • 57:

    龍二

    「ホンマ税金ドロボーやなぁ。シャバでもドロボー、檻の中でもドロボーやったら世話ないで(笑)」
    弁当箱を回収しに来た番頭さんが、
    「差し弁はいるか?」
    と聞いてきた。

    2005-09-04 22:52:00
  • 58:

    龍二

    「差し弁って何なん?」
    俺はハル君に聞いた。
    「晩飯まだ足りんかったら注文できるねん。すいません、俺カツカレーで。」
    「カ、カツカレー!?あんな美味いもん食うて、さらにまださらに食べれるんやぁ。スゲぇ…。」

    2005-09-04 23:14:00
  • 59:

    龍二

    番頭さんに差し弁できるメニューを教えてくれた。
    「迷うなぁ。ちょい待ってよ…チャーハンにするわ!」
    「分かった、ほなお前の所持金から引いとくな。」
    「えっ?う、うん。」
    さすがに差し弁まで警察が面倒みてくれるわけではなかった。

    2005-09-04 23:19:00
  • 60:

    龍二

    幸い、所持金は4万ほどあった。
    ワクワクしながら俺は差し弁がくるのを待った。
    差し弁が届き、俺とハル君は口いっぱいに頬張った。「ゲプッ。」
    「龍二、汚ねぇなぁ!」
    「ええやん別に。男同士やねんから(笑)」

    2005-09-04 23:24:00
  • 61:

    龍二

    2人して笑った。
    その後、番頭さんが紙袋を部屋に入れた。
    「何それ?」      「お菓子とか雑誌。週2回、月曜と木曜に買えるねん。サンデー読む?」
    「読むぅ!」
    「明日木曜やし、お前も何か買ったら?エロ本は無理やけどなぁ(笑)」

    2005-09-04 23:30:00
  • 62:

    龍二

    「マヂかよっ!ちょっと期待してんけどなぁ…。最近ずっと女おらんかったから、エロ本は必需品やったのに…」
    俺が残念そうに言うと、
    「お前ホンマおもろいなぁ!」
    ハル君は満面の笑みを浮かべた。
    「そのサンデーのグラビア見て抜いとけ(笑)」

    2005-09-04 23:36:00
  • 63:

    龍二

    「おう!そうするわ!今週誰よ?あっ!マイちゃんやんけ!キターーー…って、さすがに水着だけで抜けるほどの想像力があるのは健くらいやわ!」
    「ノリ突っ込み長っ!」
    ハル君にダメだしされた。「そういえば、健は今頃何しとんやろ?独りかなぁ…」

    2005-09-04 23:42:00
  • 64:

    龍二

    後々分かったことだが、健は全くなかったので、何も買えず房でひたすら筋トレをしていたらしい。健らしかった。
    「就寝準備するぞ。」
    番頭さんが来た。ということは9時だ。
    房の扉が開き、押し入れに向かった。押し入れは、房を出て通路を少し行ったところにある。

    2005-09-04 23:48:00
  • 65:

    龍二

    朝、起きた時もその場所に直しにいった。もちろん、通路を歩く時は私語禁止。淡々と作業を開始した。
    「消灯〜。」
    番頭さんの声が聞こえ、こうこうと点いていた電気が消え、予備電灯に変わった。布団には入ったものの、『夜行性』だった俺が寝れるわけがなかった。

    2005-09-05 00:01:00
  • 66:

    名無しさん

    がんばれ?

    2005-09-05 01:28:00
  • 67:

    名無しさん

    題名の意味ぉしぇて????

    2005-09-05 01:34:00
  • 68:

    龍二

    応援ありがとうございます?題名は、一応完結で話すつもりなんで完結するまで見守ってくれたらうれしいです??

    2005-09-05 01:53:00
  • 69:

    龍二

    「ハル君?」
    少し沈黙が続いたが、  「何や?」
    「よかった。起きてた。」「当たり前やん。そんなすぐに寝れるかいな。」  「早よ出たいなぁ…」  「せやな、女も待ってることやし…。」
    「ええなぁ。俺も出たら女作ろっと!」
    早く帰りたくて仕方がなかった。

    2005-09-05 02:05:00
  • 70:

    龍二

    「女紹介したろか?」
    「してくりっ!」
    即答した。       「俺もお前も早く出られたらな。」        「うん。」
    この時俺は、まさか自分が少年院まで行くことになるなど知る由もなかった。

    2005-09-05 02:13:00
  • 71:

    龍二

    昨日、ろくに寝ていなかったせいか俺はいつのまにか寝てしまった。
    2日目―――。
    今日も昨日と同じ日課が始まる。
    朝飯を食べ終え、しばらくすると番頭さんが俺を呼びに来た。   「今日は朝からか…行ってくるわ。」 「おう。」
    昨日と同じ作業をし、留置所を出た。

    2005-09-05 02:21:00
  • 72:

    龍二

    取調べ室に入り、刑事がワープロを打ち始めた。
    「今日は夕方までみっちり聞くぞ。早よ調書まきたいやろ?」
    「うん。」
    事件の経緯を事細かに聞かれ、覚えている範囲で答えた。
    昼飯は、留置所の面会室で食べた。

    2005-09-05 02:25:00
  • 73:

    龍二

    取調べ室に戻り、刑事に尋ねた。
    「今日って、何月何日?」房には時計などない。もちろん、カレンダーも。
    「4月21日や。」   「そっか…じゃああさってやなぁ…。」
    「何かあるんか?」   「ツレの結婚式やねん。出席したかったわぁ…。」 4月23日はツレの結婚式で、数か月前には招待状も届いていた。

    2005-09-05 02:32:00
  • 74:

    龍二

    「アホなことするからや。」
    刑事に言われた。
    「ホンマなぁ…自業自得やわ。」
    「まぁお前はまだまだ人生長いんやし、こんなアホなことばっかせんと帰ったら親孝行でもしたれ。」
    「親孝行かぁ…。」 それも悪くないと思った。

    2005-09-05 02:37:00
  • 75:

    まぁさ

    読んでるし頑張ってな???

    2005-09-05 02:41:00
  • 76:

    龍二

    両親は俺が中学の時、離婚した。それが原因でグレてしまったりするヤツはいるが、俺はそうではなかった。
    自分がグレた原因を親のせいにしたくはなかったし、親のせいにするのは筋違いだ。

    2005-09-05 02:42:00
  • 77:

    龍二

    両親が離婚した時、俺は母親についた。弟も妹も一緒だった。
    お母んは、俺ら3人を養うために昼も夜も働いた。 当時、育ち盛りだった俺は特に金がかかったと思う。(よし、帰ったらお母んの好きなケーキバイキングでも連れて行ったるか…。)もちろん、自分で働いた金で。

    2005-09-05 02:48:00
  • 78:

    龍二

    「そうそう、昨日お母さんに事情話したぞ。今までと違って長くなることもな。」
    「せいせいしてたんちゃう?手のかかる俺がおらんくなって。」
    俺は突っ張って言った。 「アホか!この世になぁ、息子が捕まって喜ぶ親がどこにおるねん!!」
    刑事に怒鳴られた俺は、シュンとなった。

    2005-09-05 02:56:00
  • 79:

    龍二

    取調べが終わり留置所に戻ると、番頭さんに
    「風呂入ろか。」
    と言われた。      そういえば、パクられてから1度も風呂に入ってなかった。入浴は週2回、火曜と金曜だった。久しぶりの入浴は気持ちよかった。

    2005-09-05 03:03:00
  • 80:

    龍二

    部屋に戻り、ボーッとしていると番頭さんがやってきて、
    「面会や。」
    と言われ、面会室に向かった。手錠はされなかった。面会時間は10分間。部屋に入ると、お母んとガラス越しに対面した。
    「久しぶりやな。」   俺は他人に話すように言った。

    2005-09-05 03:10:00
  • 81:

    龍二

    まぁささん、読んでもらえて嬉しいです?これから生い立ちや当時の心情、恋バナとかも書いて行くんでこれから先も読んでやってください?

    2005-09-05 03:13:00
  • 82:

    龍二

    「刑事さんから全部聞いたよ。あんたはホンマに…。」
    お母んは涙をこらえながら言った。
    「ちょっと間帰られへんみたいやから。」
    「まぁ、あんたの元気な顔見れてよかったわ。お母さん、昨日から何も食べられへんねんよ…」

    2005-09-05 03:18:00
  • 83:

    龍二

    「よかったやん。これで痩せられるな…。」
    本当は素直に謝りたかった。ちゃんと、
    『ごめんなさい。』
    って言いたかった。でも、それを言ったら何もかもが崩れて、涙が止まらなくなると思ったからあえて強がった。

    2005-09-05 03:23:00
  • 84:

    龍二

    「そうやな、あんたはお母さんのこと嫌いやもんな。でもな、お母さんはあんたのこと大好きやで。あんたが例え人を殺してしまったとしてもお母さんの気持ちは変わらへんから…今日は着替えと、あんたの好きな車の雑誌持ってきたよ。また来週来るわね。」
    そう言うと、お母んは帰った。
    …ちゃうねん!お母んが嫌いで言うたんちゃうねん…。言えなかった。

    2005-09-05 03:33:00
  • 85:

    龍二

    面会が終わり、さっそく着替えた。房に戻ると、ハル君が帰ってきていた。
    「お母ん来たんか?」
    「うん。泣いとったわ…」「そらそうやろ。自分の息子が警察に捕まったらどこの親でも泣くわな。」
    「あーあ、どうせやったら親父について行ったらよかったわぁ。」
    心にもないことを言った。強がっていたから…

    2005-09-05 03:39:00
  • 86:

    みゃび

    気持ち分かるし切なぃ‥(ノ_・。)

    2005-09-05 03:40:00
  • 87:

    龍二

    親父について行くなど、考えたこともなかった。
    今まで俺が捕まっても親父は知らん顔だった。 親父のことは嫌いやったけど、大嫌いではなかった。離婚の原因は、親父に新しい女ができて俺ら家族より新しい女を選んだから。 離婚する時、親父は 「ワシのとこ来るか?新しいお母さんは、別に子供がついてきてもいいよって言うてる。どうや?」
    と、俺に聞いてきた。

    2005-09-05 03:47:00
  • 88:

    龍二

    「アホか!俺のお母んは1人で十分じゃ!!俺はお母んとこに残る…うっ。」
    その時、腹に激痛が走った。親父のパンチが、みぞおちにもろに入った。
    「ワレもえらなったのぉ!いつからワシにそんな口叩けるようになったんやコラ。」

    2005-09-05 03:53:00
  • 89:

    龍二

    親父はシノギ、いわゆるヤクザやった。若い頃は、親父のことを街で知らんヤクザはおらんかった。喧嘩も鬼のように強かった。
    そんな親父に、まだ中坊やった俺が勝てるはずがなかったが、俺は歯向かった。胸ぐらをつかまれた俺は、宙に浮いた。
    「勝手にせぇ。」
    俺は親父に突き飛ばされ、壁に頭を打ちしゃがみこんだ。悔しくて涙が止まらなかった。

    2005-09-05 04:04:00
  • 90:

    龍二

    お母んは隣で泣いていた。もしお母んが止めに入っていたらお母んまで巻き添えをくうところだった…
    「クソ親父…。」
    俺はつぶやいた。親父の耳には届かず、そのまま家を出て行った。
    前にも言ったが、両親のせいで俺がグレたんじゃない。自分がやりたいことをやった結果こうなったわけで、決して親を恨んだりはしていない。

    2005-09-05 04:13:00
  • 91:

    龍二


    「龍二、お前出たらまず何したい?」
    ハル君に聞かれた。
    「せやなぁ…とりあえず出所祝いってことで暴走やな(笑)」
    「でもお前、もう18やで。ええ加減卒業せーよ…」「俺は一生現役や(笑)」 「お前ならやりかねんな(笑)」

    2005-09-05 04:20:00
  • 92:

    名無しさん

    暴走するのは好きだった。5年経った今でも、たまに暴走りたくなる。もちろん、行動には移さないが… 中学2年の時、ツレのお兄ちゃんがやってた暴走族の集会にツレと2人でこっそり見に行ったことがある。現在でこそ暴走族はめったに見ないがその頃は、土曜日になればあちらこちらでコール音が聞こえていた。

    2005-09-05 04:29:00
  • 93:
    2005-09-05 04:43:00
  • 94:

    みゅ

    めっちゃォモロィ?みゅも龍二君みたぃな子ばっかと今まで付き合ってきたカラめっちゃゎかる?完結頑張れ?

    2005-09-05 04:47:00
  • 95:

    龍二

    みゅさん、はじめまして?みゅさんの友達も俺みたいなヤツですか?ヤンキーって端から見ると恐いですが、実際輪の中に入ってみると以外と普通なんですよね?ただみんなより目立ちたかったりするだけで…俺もそうでした?これからも頑張って書くんでよろしくぅ?

    2005-09-05 18:34:00
  • 96:

    龍二

    生まれた家の『環境』は、初めはよかった。貧しくもなく、どちらかと言えば裕福だったし、母親の愛情は十分に注がれた。しかし、周りの『環境』はお世辞にも良いとはいえなかった。もし、閑静な住宅街で生まれ、周りの環境もよければ俺はグレなかったかもしれない…
    ツレのお兄ちゃんは暴走族の総長だったが、俺ら“弟”や、仲間には優しかった。筋が通らないことは大嫌いで、仲間がボコられていると聞くと1人でも助けに行く人だった。

    2005-09-05 18:42:00
  • 97:

    龍二

    だから、シンナーやドラッグなんかも大嫌いだった。ある日、お兄ちゃんの後輩がシンナーを吸っている所をお兄ちゃんは見た。
    その日の夜、お兄ちゃんは後輩を呼び出し、真剣に後輩から事情を聞いた。
    お兄ちゃんは決して頭ごなしに怒らなかった。暴力で解決しても、またいずれ同じことをするってことを知っていたからだ。

    2005-09-05 18:47:00
  • 98:

    龍二

    だから、まず話を聞き、それに対して的確な答えを導いた。
    後輩は、最初は興味本位で吸っていたら辞めれなくなったと話した。お兄ちゃんは、シンナーやドラッグは一度覚えてしまうとなかなか抜け出せないこと、将来子供ができた時、子供に何らかの影響が現れるかもしれないこと等、ドラッグがもたらす恐怖を後輩に話した。
    それを聞き、後輩は泣きながらお兄ちゃんに謝り、お兄ちゃんは後輩を抱き締めた。

    2005-09-05 18:53:00
  • 99:

    龍二

    次の日、後輩は一切シンナーに手を出さなかった。 幸い、その後輩は吸い始めだったので依存性はほとんどなかった。
    もし、シンナーに手を出してしまいそうになった時はお兄ちゃんに、
    「俺を殴って下さい。」 とお願いした。

    2005-09-05 18:57:00
  • 100:

    龍二

    お兄ちゃんは本気で殴った。そして、
    「よく我慢した。それでこそ俺の仲間や。」
    と言って抱き締めた。
    ここまでくると『仲間』ではなく『ファミリー』だった。ファミリーの絆は固かった。

    2005-09-05 19:00:00
  • 101:

    龍二

    俺は本気でお兄ちゃんに惚れた。この人についていきたいと思った。そして、俺はその『ファミリー』に入った。
    確かに、俺達ヤンキーは社会の『はみ出し者』の集まりだった。片親ってだけで世間に冷たい視線を向けられ、次第に居場所がなくなり同じ『はみ出し者』の集まりに参加する。

    2005-09-05 19:05:00
  • 102:

    龍二

    そして暴走族を作る。暴走している時は全ての嫌なことを忘れさせてくれた。 風が心地良かったし、何よりも仲間の温もりがそこにはあった。
    暴走族を肯定するつもりはないが、一方的に否定するのも解決の糸口にはつながらない、むしろ余計反発するだけだと中坊なりに思った。

    2005-09-05 19:10:00
  • 103:

    龍二

    俺が17才になったある日、お兄ちゃんはポリにパクられそのまま引退した。そして、二代目として俺が選ばれた。
    俺は少し不安だったが、ファミリーは全員一致で俺が新しい二代目としてふさわしいと言ってくれた。
    初代の意志を引継ぎ、シンナーやドラッグはもちろん他のチームとぶつかり合うことはさせなかった。

    2005-09-05 19:15:00
  • 104:

    龍二

    誰も好き好んで無駄な喧嘩はしたくないはずだ。縄張り争いなどくだらない喧嘩はしなかったし、むしろ一緒に暴走るくらいだった。だが、楽しい日々もそう長くは続かなかった…
    ある日、後輩がファミリーに入りたいと言ってきた。

    2005-09-05 19:19:00
  • 105:

    龍二

    俺はその後輩を歓迎した。でも、それが良くなかった。そいつの兄貴がプッシャー(売人)だったからだ。 すでに弟はドラッグに心身共に蝕まれていた。そのことに気付いたのはその後輩が自殺した時だった。『キマり』すぎてマンションの屋上から飛び降りたそうだ。

    2005-09-05 19:24:00
  • 106:

    龍二

    あまりにも若すぎる死だった。気付くのが遅すぎた…俺がもっと早く気付いていれば…悔やんでも悔やんでも悔やみきれなかった。 兄貴をぶっ殺してやりたかった。でも、兄貴はすでにパクられていた。
    「暴力では何も解決しない。」
    その時、初代総長から教わった言葉を思い出した。 (そうや、一番大切なことを忘れとった…あとは法が兄貴を裁いてくれる。)

    2005-09-05 19:30:00
  • 107:

    龍二

    俺はそう自分に言い聞かせた。でも、頭では理解できたが心の中は理解するまで時間がかかった。
    そして、心が理解するまでに俺は次の事件を起こしてしまった…

    2005-09-05 19:33:00
  • 108:

    な⊃

    ∪ぉリ

    2005-09-05 22:33:00
  • 109:

    名無しさん

    気になるぅ?

    2005-09-06 09:39:00
  • 110:

    まぁさ

    ずっと読んでるょ??頑張ってね???

    2005-09-06 12:28:00
  • 111:

    名無しさん

    >>1ー112

    2005-09-06 12:48:00
  • 112:

    名無しさん

    2005-09-06 12:49:00
新規レスの投稿
名前 (8文字まで)
E-mail
必須本文 (750文字まで)
ケーキ+ZIPPO÷2=単車を見ている人におすすめの掲示板

スレッドタイトルを対象とした検索ができます。
※スペースのあり、なしで検索結果は異なります。