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お兄ちゃんが好き。 part ?
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1:
お兄ちゃんが好き。part ?
http://bbs.yoasobiweb.com//test/read.cgi/yomimono/1117473268/1-52005-06-13 03:45:00 -
430:
グイッ―――
あたしは兄貴に引っ張られるまま、玄関から出ようとした。
『ちょっと待てよ…!!』
その瞬間―――秋吉が立ち上がり、兄貴の肩を掴んだ。
『―――きゃあッ』
バキィ―――ッ
再び鈍い音が、部屋の廊下に鳴り響き、今度は兄貴が床に倒れた。
秋吉はそのまま兄貴にまたがり、二人は取っ組み合いになって殴り合いだした。
2005-06-19 02:23:00 -
431:
『ちょ…やめてッ!!』
あたしは二人に割って入り、殴り合いを止めようとした……が。
バキィッ―――
『きゃッ…ッ』
どちらかの腕が、あたしの顔に当たり、あたしは壁目掛けて吹っ飛んでしまった。
2005-06-19 02:26:00 -
432:
『あ゙ッ?!』
それに驚いたのか、秋吉と兄貴は我に帰り、同時にあたしを見た。
『い…いたぁ…』
ジワァ・・・
頬にあまりに激しい痛みを受け、あたしの目尻から涙が流れた。
《さ…さすが男…理加子に殴られた痛さとはワケが違う……》
『せ、先輩!大丈夫ッスか?!』
秋吉が慌てて兄貴から離れ、頬を押さえるあたしに近づいた。2005-06-19 02:28:00 -
433:
『典子ッ!』
ビクッ―――――
兄貴のあたしを呼ぶ声に、あたしの心は震えた…。
『やっぱりお前…こいつと何かあったんだな?』
『え…』
『昨日帰らなかったのも、こいつと一緒にいたんだろ?』
『……………ッ!!』
―――だから兄貴…ここに?
『話はここを出てから聞く。帰るぞ…』
唇からながれる血を指で拭きとり、兄貴はあたしの腕を再び掴もうとした。2005-06-19 02:29:00 -
434:
バシ…ッ―――
『典子?!』
無意識に、あたしは兄貴の手を振り払っていた。
『ご…ごめんなさい…兄貴…あたし、秋吉と付き合う事にしたから…』
ドクン…ドクン…ドクン…
『…お前……何、言ってる…?』
―――兄貴は、ひどく狼狽した瞳で、あたしを見た。
あたしはそんな兄貴を見れないまま、小さく呟いた。2005-06-19 02:32:00 -
435:
『兄貴の事…もう、お兄ちゃんとしてしか見れない……ッ』
シ・・・・・・・・・ン
あたしと兄貴…そして秋吉の間に、長い沈黙が流れる―――。2005-06-19 02:33:00 -
436:
ガチャ…
不意に、兄貴が扉を開いた。
『……わかった』
―――その一言だけを残し、兄貴はあたしを置いて、去っていった……。2005-06-19 02:34:00 -
437:
『先輩…?』
兄貴が去った後、秋吉が心配そうにあたしの肩を抱いた。
『…良かったんですか…?お兄さん、典子先輩の事が…めちゃくちゃ、好きみたいッスよ?こんなトコまで来て…』
……いいの。こんなあたしじゃ、兄貴を幸せになんか…できない。2005-06-19 02:35:00 -
438:
―――この時のあたしは……
色んなものから、逃げ出そうとしていた。
……兄貴への今までの恋心すら否定して……兄貴への罪悪感を、全て、消してしまいたかった―――。
……本当に、ガキだったと思う。
けど―――
……あたしの精神状態は、限界だった―――――
2005-06-19 02:39:00