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お兄ちゃんが好き。 part ?

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  • 1:

    お兄ちゃんが好き。part ?
    http://bbs.yoasobiweb.com//test/read.cgi/yomimono/1117473268/1-5

    2005-06-13 03:45:00
  • 41:

    『あのね、てっちゃん、違うの、これは…』
    『いやぁ〜そっかぁ〜お前ら付き合ってたのかぁ〜ッ!どーりで典ちゃん、俺をフッた訳だぁ〜っ!………なぁ、圭吾!』

    ……………………………………………え?!
    てっちゃんが持ってる木材の後ろから、兄貴が現れた。

    あ・あにき??!
    いたの?!!
    いつから???!

    2005-06-14 03:41:00
  • 42:

    『そうだな』

    兄貴は無表情で答えた。

    ………あ…秋吉と手繋いでたの……み……みら……れ………た?

    《ガ――――――――ン》

    あたしの中で、ベートーベンの「運命」が流れた。

    2005-06-14 03:42:00
  • 43:

    や……やばい……!
    やばいやばいやばいやばい!!!!!
    弁解しなきゃ!!……弁解?!手繋いでたのは事実じゃん??

    あたしの頭はパニックになっていた。
    『ち…違うよぉ〜?こいつが勝手に…』
    あたしが必死で弁解しようとした瞬間―――

    『ごめんなぁ兄貴ぃ!おれら付き合ってましたぁ〜!』
    ―――――秋吉のアホがいらん事を言いやがった。

    2005-06-14 03:44:00
  • 44:


    ………………《殺ス》
    あたしの中に、秋吉に向かって殺意が目覚めた。

    『違うわよ!!誰がこんな奴と付き合うかっ!!第一こいつ彼女いるって……!!』
    『彼女と別れて典子先輩と付き合う事にしましたぁ♪あはは♪』
    ―――――――こいつ!!いい加減にしろよ??!
    『はいはい。ラブラブでいーですね。俺にも女紹介しやがれ』
    てっちゃんは木材を地面に置き、ブツブツ言っている。
    兄貴は………

    2005-06-14 03:45:00
  • 45:

    『俺、先に3階行ってるわ』
    ……そう言って、校舎の中に入っていってしまった。

    《ま……待って兄貴ぃい!!!》

    あたしは心の中で叫ぶしかなかった。
    だって……妹が兄貴に必死で弁解するのも、追い掛けるのも、……はたから見れば…おかしい。

    《兄貴……絶対怒ってた……ど・どうしよう…ちゃんと…話ししなきゃ…》

    2005-06-14 03:46:00
  • 46:

    『秋吉!あんた、どーゆーつもり?!』
    あたしは秋吉に怒鳴りつけた。
    『え?だって。付き合ってるって言ってたほーが何かと便利でしょ?』
    何が便利なんだ?!何が?!
    兄貴には、てっちゃんの弟と来るって言っておいた。でも、まさかこんな事態になるなんて!!
    あ〜〜〜〜〜あたしの馬鹿馬鹿バカバカバカ秋吉のバカッ!!
    『あ…もしかして…典子先輩……』
     ドキッ―――
    秋吉の言葉にあたしは止まった。
    『な……何?』

    2005-06-14 03:47:00
  • 47:

    『もしかして、好きなんッスか…?』

    『え……?!』
    ば……バレた……?!
    『俺の兄貴の事…』

    ……は?てっちゃん?
    『フッた後で、後悔してたとか……?だから俺がさっき言った事に怒ってるんじゃ…?』
    秋吉がマジマジとあたしに聞いてくる。
    『やめて…。違うわよ。怒ってないわよ…。だけどちゃんと二人に弁解しといてよね。さっきのは冗談だって』

    2005-06-14 03:49:00
  • 48:

    ……あたしも兄貴に…… 言い訳(?)しに行かなきゃ……。
    学祭早々、ブルーだ………………。
    『おい!そこの二人!いちゃついてないでコレ運ぶの手伝え!スタッフだろ!』
    てっちゃんがふくれながら木材を指さして、あたしと秋吉に言った。
    そのまま三人は、三階にある『お化け屋敷』へと向かったのだった。

    2005-06-14 03:50:00
  • 49:

    『すっげー!』
    『すごーい!』

    あたしと秋吉は再び感嘆の声を上げた。
    『お化け屋敷ってダサッって思ってたけど、スッゴイ本格的だねぇ!』
    『だろ??…ダサいは余計だけど』
    てっちゃんは笑いながら 入口に柳の葉を吊している。
    『敢えて暗くなってからオープンするから、それまでにお前らちゃんと準備手伝えよ?』
    『えー!ちょっとだけ他まわってきていーだろ?俺、腹減ったッ』
    秋吉が手をお腹に当てながら不満げに言った。 

    2005-06-14 03:51:00
  • 50:

    『手伝ってからだ!…あ、典ちゃんは何か食べてきていーよ!』
    『あッヒイキじゃねーか!セコ!』
    てっちゃんと秋吉の会話をよそに、あたしはキョロキョロと辺りを見回した。
    『…あの、てっちゃん……兄貴は?』
    辺りに兄貴の姿は見えない。
    『圭吾?ああ、あいつなら違うサークルの奴らん所行ってるけど?』
    『違うサークル?』
    『タコ焼きんところ!』
    ………そこに兄貴がいるのね。

    2005-06-14 03:52:00
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