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レイコ
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1:
ユキ
ブーンブーン
真夏だとゆうのに。ラブホテルの一室は、寒いくらい冷房が効いている。
ブーンブーン
僕は、両の手に握られた細く白い首を、力いっぱい締め付ける
ブーンブーン
息が、完全に止まる。
ブーンブーン
僕は、今。この世で一番愛してる人を殺した。
シーツが、濡れている。おそらく失禁してしまったんだろう。
そんなもの、全然汚くない。僕は、冷たくなった体を抱き締めた。
「愛してるよ、レイコ。」ブーンブーン
僕は、レイコにキスをした。
ブーンブーン
辺りには、奇妙な虫が飛んで居るような、機械音が静かに響いていた。2005-06-10 12:55:00 -
841:
名無しさん
また書かんのか
2005-09-12 12:37:00 -
842:
ユキ
チーン
僕は、仏壇の前で静かに手を合わせた。
仏壇には、僕の本当の母さんの写真が飾られている。穏やかに、笑いながら僕を見ている。2005-09-13 07:57:00 -
843:
ユキ
義母が、来る前までは、リビングに仏壇を置いていた。
しかし、今では父の書斎に追いやられてしまった。
父なりに、義母を気づかったのだろうが、僕はとてもそれが嫌だった。2005-09-13 08:00:00 -
844:
ユキ
僕は、毎日かかさず母さんに手を合わせていた。
義母との、肉体関係が始まった時からは、母さんにずっと祈っていた。
なぜ、自分を産んで死んだんだと心の中で責める日もあった。2005-09-13 08:07:00 -
845:
ユキ
でも、今は違う。
僕は、この家から離れてしまう前に母さんにお礼が言いたかった。
『産んでくれて、ありがとう。僕は、今幸せです。』2005-09-13 08:10:00 -
846:
ユキ
口には、出さず。心の中で母さんに伝えた。
『この世界に、レイコが居る世界に産んでくれてありがとう。』
母さんは、写真の中で穏やかに笑っていた。2005-09-13 08:13:00 -
847:
ユキ
書斎を、出て僕は急ぎ足で自分の部屋へ向かった。
水曜日の午後は、義母は必ずエステに行っていて家を空けている。
だが、万が一はちあわせは避けたかった。
僕は、自分の部屋のドアを開けた。2005-09-13 08:19:00 -
848:
ユキ
「!!」
ドアを開けて、僕は呆然とした。
部屋の中は、泥棒が入った後の様にぐちゃぐちゃだった。あらゆる、引き出しは開いていて、中身がとびだしていた。2005-09-13 08:22:00 -
849:
ユキ
僕は、混沌とした部屋に踏み居れた。
そして、机のすでに開け放されている引き出しから銀行通帳と、ハンコを探した。早く、この部屋から出たかった。
この荒れた部屋は、義母の仕業だと思った。2005-09-13 08:27:00 -
850:
ユキ
義母の心の、荒れようが、この部屋を見れば想像出来た。
僕は、見つかった通帳とハンコを、握り締め、ドアに向かって歩いた。
「!」
うっかり、落ちていた紙を踏み、転びそうになった。「あぶな…え!?」2005-09-13 08:33:00