-
夜遊び夜遊び
-
お水お水
-
ホストホスト
-
風俗風俗
-
ビューティビューティ
-
ファッションファッション
-
悩み相談悩み相談
-
モデルモデル
-
芸能芸能
-
雑談雑談
-
食べ物・グルメグルメ
-
生活生活
-
恋恋
-
インターネット・ゲームネット・ゲーム
-
ギャンブルギャンブル
-
過去ログ倉庫過去ログ倉庫
-
運営運営
恋なんかじゃない
-
1:
〜♪♪・・・携帯が歌う。メールだ。
僕の従順な相棒は、一日に何通もの手紙を受け取り保管してくれる。
僕はゆっくりと開封していく。
「今日はありがとう!」
「明日は3時頃行くね☆。」
2006-06-07 11:31:00 -
81:
「ナツロウさん!おはようございます!」
店に出勤すると那智が駆け寄ってきた。
「おう!おはよう!」
「今日の僕変じゃないですか?いけてます?」
那智はしきりにスーツの襟や髪に手をあてて、ファッションチェックを求めてくる。
ここ最近の毎日の儀式のような物だ。
今日は特に気合が入る。那智のバースデーだ。
僕はポケットから包みを取り出した。2006-06-13 22:33:00 -
82:
「21歳おめでとう。これからも頑張れよ!」
那智は受け取ると、しばらく呆然と黒いリボンの結ばれた箱を眺めていた。
「・・・・ナ・・ナツロウさん!ぁりがとうございます!
・・俺、俺めちゃくちゃ嬉しいぃっス!!」
半泣きになっている那智の肩を抱いて、もらい泣きしそうになった。2006-06-13 22:39:00 -
83:
「お前よく頑張ってるよ。これからも一緒に頑張ろうな!」
「はいっ!!頑張ります!!」
那智へのプレゼントは、シルバーのブレスだ。
那智は包みを解いて、中身を出すと、掲げるようにして見入っていた。
「・・ほんと・・ほんとありがとうございます!
今日から俺ずっと着けさせてもらいます!」
堪え切れずに那智は泣き出した。2006-06-13 22:54:00 -
84:
「おいおい、泣くのはまだ早いだろ!」
「す・・・すいません!俺、嬉しくて・・・。」
「そんなに喜んでもらえて、俺も嬉しいよ。さっ!今日も頑張ろうぜ!」
「はい!!」
あ・・そうだ。この事も伝えておかなきゃな・・・。
「あ!那智、今日ナツキさん来るよ。」2006-06-13 22:58:00 -
85:
「マジっスか!?」
「うん。オープンから来るって言ってた。」
「俺、会いたかったんですよ!俺すげぇハッピーバースデーっスね!」
スキップしかねない足取りで那智はバックヤードに向かって行った。2006-06-13 23:40:00 -
86:
入店3ヶ月目の那智はこの所何かが落ちたように、みるみる成長している。
テーブルマナーはしっかりしていたし、場の空気も読めない訳でもない。
「あいつは出来るはずだと思うんだけどなあ〜。」
閉店後に食事に行った時の事だ。上司の一真さんが那智の事を話してきた。
「俺もそう思いますよ。」2006-06-14 12:03:00 -
87:
「何でだろうな?この前も俺の卓で、黙って酒だけ作ってたよ。」
「顔は笑ってるんですけどね。」
一真さんは箸を振って、
「それ!暗いとか、そういうんじゃないんだけどな。
卓に俺がいるときは、まあいいんだけどな、他の卓に行ってて
客と二人になった時に困るんだよなあ。」2006-06-14 12:11:00 -
88:
僕は口の中の肉を飲み込むと、タバコに火をつけて考えた。
「・・・あいつね、何を話していいか分からないって言ってましたよ。」
一真さんはグラスにビールを注ぎながら苦笑いしている。
「・・・うん、まあ新人にはよくある悩みだな。そんな事言ってちゃホストは務まらないんだけどな。」
僕は注がれたビールを飲み干した。2006-06-14 12:20:00 -
89:
「一応ね、色々教えてみたんですよ。本読め、映画観ろ、
外に出掛けて色んな事を吸収して来いってね。」
一真さんは黙って頷いている。
「自分自身のカテゴリーを増やせば、客との共通項は見つかる。
話題に困る事もないと思うんですよ。」2006-06-14 12:29:00 -
90:
「あいつはそれを実践しているのか?」
「はい。あいつ素直ですからね。今まで食わず嫌いだったものにも挑戦してみますって。」
「それから何か変化はあったのか?」
一真さんはビールを追加した。2006-06-14 12:38:00