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恋なんかじゃない
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1:
〜♪♪・・・携帯が歌う。メールだ。
僕の従順な相棒は、一日に何通もの手紙を受け取り保管してくれる。
僕はゆっくりと開封していく。
「今日はありがとう!」
「明日は3時頃行くね☆。」
2006-06-07 11:31:00 -
61:
僕らの卓は、那智も交えて、とても和やかな空気に包まれていた。
ナツキさんは僕らとの会話を心から楽しんでくれていた。
「ねえ、私今日とても楽しいの。こんなに笑ったの久しぶり。」
「僕らも本当に楽しいですよ。」
向かい側で那智も大きく頷いている。2006-06-11 15:05:00 -
62:
「本当にどうもありがとう。」
そう言うと彼女はチラッと視線を下ろした。
「・・・今日はそろそろ帰るね。ほんとありがとうね。」
「え・・・?もう?」
まだ彼女が来店して、2時間も経っていない。
「うん。お会計してもらえるかな?」2006-06-11 15:12:00 -
63:
「そうかあ・・・。那智チェックしてきて。」
「はい!」
なぜだろう。僕はひどくがっかりしていた。
「あの・・、良かったらアドレスと番号を交換してもらえませんか?」
ナツキさんは少し困った顔をした。2006-06-11 15:16:00 -
64:
「ご迷惑はおかけしません。イタ電とかしませんから。」
彼女は表情を緩め、頷くと、カバンから携帯を取り出した。
「アドレスだけでもいいかな?」
「ああ!全然!ありがとうございます!」
僕のメモリーに、ナツキさんの名前が加わった。2006-06-11 15:21:00 -
66:
---今日は接待があるから行けない。よろしく。-----
彼からの提示連絡。・・・今日は来ないんだ。
---明日久しぶりに会わない?連絡待ってるよ☆----
友達の未来だった。
未来は私の生活を知っている数少ない友達の一人。
月に2〜3回、食事に行ったりする。
彼との契約が決まった時に、一番最初に話したのは彼女だった。2006-06-11 23:40:00 -
67:
「何それ?」
「言葉の通り。倉田さんと付き合うの。」
未来はタバコを灰皿でもみ消すと、アイスコーヒーを一気に飲み干した。
「ナツキ、あんた自分が何言ってるか分かってる?
自分がどういう立場になるか分かってる?」
「うん・・・。」2006-06-11 23:43:00 -
68:
私は未来の手を握った。
「ありがとう。確かに倉田さんにはいっぱい助けてもらった。義理もあるよ。
でもね、それ以上に私、あの人が好きなのよ。私が一緒にいたいの。」
未来は私の手を握り返すと、泣き出した。
「あんた、バカじゃないの?」
「うん。自分でもそう思う。」2006-06-11 23:53:00 -
69:
未来は涙を手で拭うと、真っ直ぐ私を見て言った。
「・・・分かったよ。あんたが決めたって言うなら何も言わない。
でもね、自分のしてる事少しでも疑問に思ったら、すぐにやめるんだよ。」
「うん。」
「それと、何してても私たちは変わらないって約束して。」
「うん。ありがとう。約束する。」2006-06-11 23:58:00 -
70:
未来はマスカラが落ちて真っ黒になった顔で笑った。
「ほんっとバカなんだから。」
確かあれは春の終わりごろだった。
未来の部屋で窓から入ってくる風が心地よかったのを覚えている。
今でも私は暖かい風が吹くと、あの時の未来の真っ黒になった目尻を思い出す。
後にも先にも私は未来が泣くところを見た事がない。
2006-06-12 00:11:00