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恋なんかじゃない
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1:
〜♪♪・・・携帯が歌う。メールだ。
僕の従順な相棒は、一日に何通もの手紙を受け取り保管してくれる。
僕はゆっくりと開封していく。
「今日はありがとう!」
「明日は3時頃行くね☆。」
2006-06-07 11:31:00 -
202:
「だろ?そうやって自分を労ってさ、明日への活力を補うんだろうな。
俺もさ、それがしたいんだよ。酒はもともと大好きなんだけどな。だけどさ・・。」
「だけど?」
一真さんはまたビールをあおる。
「旨いな〜って、気持ちよく酔うことができないんだよな。
特に店ん中だと、俺が酔いつぶれるなんてあっちゃならんからな。」2006-06-25 22:22:00 -
203:
一真さんは、フロアマネージャー。何かトラブルはないか、
効率よく席を回せているか、常に目を光らせていなければいけない。
「お前とさ、こうやって仕事終わった後に飲む酒は旨いよ。
でもな、これが素面の状態だったらもっと旨いだろうなってな。
今の俺にとっては、お前が言う様に酒は水みたいなもんなんだろうな。」
「いつかお互いが素面の時に、夕方から飲みたいですね。」
一真さんは笑って頷いた。2006-06-25 22:34:00 -
204:
部屋に帰り、着替えるとベッドに横になり、お客へメールを送る。
明日のスケジュールを確認して、携帯を閉じた。
「女がさ・・・。」
「え?」
「俺の女がさ、一緒に住んでたんだけど、これが愚痴とか言わない奴だったんだよ。」
「優しい人ですね。」
一真さんは真面目な顔で続けた。2006-06-25 23:47:00 -
205:
「俺の仕事を理解しようとして、いろんな事我慢してくれたよ。
昼働いてるから、生活も間逆になるしな、
あいつ自分が仕事から帰ったとこなのに、俺の顔見たら「お帰り。」
って言ったよ。」
僕は黙って一真さんの話を聞いていた。
「溜め込んでたんだろうな、ある日突然いなくなったよ。
あ・・俺の女じゃないな、俺の女だった女だな。」2006-06-26 01:47:00 -
206:
一真さんは自分自身を嘲る様に笑った。
「お前さ、好きな女いるんだったら、精一杯「好きだ。」って、言ってやれよ。
言葉や態度でちゃんと示してやれよ。」
僕は黙ったまま、深く頷いた。
「俺達の口はさ、営業トークや、シャンパンコールする為だけに付いてんじゃないからさ。」
一瞬一真さんは、本当に悲しそうな顔をした。2006-06-26 02:02:00 -
207:
一真さんは喪失感に一人で耐えているのだろう。
大好きだった人と一緒に居た空間に、一人で居るのはどんなに辛いだろう。
僕は何も言えない自分の無力さが、もどかしかった。
僕は深呼吸して、目を閉じた。
瞼に浮かんだ、一真さんの顔に弾かれて、僕は携帯を握った。2006-06-26 20:18:00 -
208:
----今日仕事が終わったら連絡もらえませんか?------
達也君からメールが入っていた。
私はすぐに電話をかけた。
「もしもし?」
「あ、私菜月です。」
「今仕事終わったんだね。お疲れ様。」
「うん。ありがとう。どうしたの?」2006-06-26 20:41:00 -
209:
達也君は少し間を置くと、ゆっくりと言った。
「今から、少しでいいから、会ってもらえないかな?」
私は何も言えず、黙り込んでしまった。
「ごめん、急にこんな事言って。
でも、もし時間があったら、少しでいいから会ってくれないかな?」
「・・・ごめんね。今日は用事があるから・・・。」2006-06-26 20:50:00 -
210:
「じゃあ、明日はどうかな?会えない?」
私は、自分がものすごく残酷な生き物に思えて、悲しくなった。
「明日も、駄目なの。ごめんね。」
「そうかあ・・・、じゃあ・・・」
「明後日、お店行くよ?」
私は彼の言葉を遮って言った。2006-06-26 20:55:00 -
211:
「違うんだよ、そういう事じゃない。僕は店に来て欲しいって言ってるんじゃない。」
達也君の言葉は穏やかだけど、力強かった。
「あ・・・ごめんね・・・。」
「そんなに謝らないでよ、俺が急に言ったんだし。
でも、時間がある日に、会えないかな?
菜月さんが都合いい日でいいから。」
私達は木曜日の達也君の仕事が終わった後に、会う約束をした。2006-06-26 21:07:00