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28:
そうするには結構な努力も必要だったけどな。
ただ甘い言葉と、笑えるだけの話だけじゃ、成り立たないと思ったからな。
自分自身の幅を広げようと思った。
歳相応の接客ができなきゃと、自分を律したよ。
まあ、それでも今もシャンパンコールになると、はしゃいじゃうけどな。2006-07-02 17:38:00 -
29:
役職の肩書きも頂いて、フロアー全体に目を配り、
新人の教育にも力を入れなきゃならんくなった。
自分の営業成績だけ考えてる訳にもいかんしな。
そろそろ若いもんに、道を譲らにゃならん時期なんだろう。
それでも、ナンバー入りしてる俺を、
俺は自分で褒めてんだけどな。自画自賛。
2006-07-02 17:50:00 -
30:
「ねえ、一真、あのヘルプ感じは悪くないけど、
全然喋らないのよね。」
3年来の馴染み客が俺にこぼした。
「そりゃ悪い事したな。ごめんな。」
「ううん、いいんだけどさ、礼儀正しいし、見た目も悪くないじゃん?
素材いいのにもったいないよ。」2006-07-02 18:12:00 -
31:
お客のこう言ったストレートな意見は、俺にとって非常にありがたい。
なんだかんだ言って、新人に目が届かない時は、多々あるからな。
それにお客の意見はシビアだ。
あまりにややこしい事を言われると、聞き流す事もあるが、
大抵はありがたく心に留める。2006-07-02 18:22:00 -
32:
今回駄目だしをくらった新人君は、
入店3ヶ月目の那智だ。
お客が言う様に、礼儀正しいし、テーブルマナーも会得して、
無愛想な訳でもない。ルックスもいい。
ただ、しゃべれない。
この間、ナツロウとも話してたんだけどな。2006-07-02 18:33:00 -
33:
ナツロウからもアドバイスを受け、那智はそれを実践しているらしい。
普段から、無口な訳でもないらしい。
で、二人の予想は、羞恥心が邪魔するんじゃないか?って事だった。
さて、どうしたものか。
とりあえず、「帰りヒマ?」と、那智を営業終了後、メシに誘った。2006-07-02 18:40:00 -
34:
「お疲れさん。」「お疲れ様です。」
行き付けの飯屋に入り、ビールで乾杯した。
那智は向かい側で、背筋を正して座っている。
説教食らうと、身構えてんだろうな。
「お前もっとリラックスしろよ。俺まで緊張しちゃうよ。」
「はい、すいません。」2006-07-02 18:54:00 -
36:
「へえ、また何でホストに?」
俺の質問に、那智は躊躇いがちに口を開いた。
「金、貯めたかったんス。・・・自分の店開く資金の為に。」
へえ・・・。俺は本心から感心した。
「お前、ちゃんと目標持ってんだな。」
「あ、そんな甘いもんじゃないって、分かってんスけど・・・。」2006-07-03 22:46:00 -
37:
「いや、俺がお前の歳の頃は、全然将来のビジョンなんてなかったよ。」
那智は俺のグラスにビールを注ぐ。
「そうっスか?」
「うん。な〜んも考えないで、だらだら大学行ってたよ。
別に、夢ってもんもなかったなあ。」
俺は那智のグラスに、ビールを注ぎ返してやった。
「あ、ありがとうございます。」2006-07-03 22:52:00