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田中くん
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1:
だだ ◆HQtu3/IfJ2
(フィクションです)
寂しいのは帰り道
今日のアナタを思い出しながら
43号線を跨ぐ歩道橋を渡る2006-04-28 11:15:00 -
2:
だだ ◆HQtu3/IfJ2
「もう無理やわ」
田中くんの荒い息が私の髪にかかる。どうしてこんなコトになってしまったんだろうか・・・
タバコの臭いが染み込んだ青いカーテンからは、どこまでも続いているような光の道がまっすぐ玄関まで続いていた。
学生の一人暮らしの典型の様な田中くんの部屋。小さな玄関を入るとすぐキッチン。その背中にはユニットバス。2、3歩進むと白い扉があって扉の中側にはパブロ・アイマールのポスターが貼ってある。2006-04-28 11:21:00 -
3:
だだ ◆HQtu3/IfJ2
ワンルーム。6畳半か7畳くらい・・・かな?白い本棚には難しそうな大学の本と一緒に、漫画とサッカー雑誌が並ぶべき順番で並んでいた。
ペン立てには変わった形の定規と、ハサミと爪切り、髪どめ・・・彼女のかな?黒の髪どめ・・・
田中くんの唇が、私のうなじをいかにもな感じで沿う。短くて四角い爪が付いた右手がワンピースの裾をたくし上げた。こんな状況で、私なんでこんな冷静に部屋を観察しているんだろう・・・。2006-04-28 11:28:00 -
4:
だだ ◆HQtu3/IfJ2
「やめて」
本心なのか演出なのか自分でもわからないけど・・・一応言ってみる。実際そんなノリ気じゃなかった。今日どんな下着を着けているかも覚えていない。
私にとって今のこの状況は、どう考えたって予想外。2006-04-28 11:30:00 -
5:
だだ ◆HQtu3/IfJ2
「もう無理。ごめん」
ごめん・・・先に言うならやめてよ。意味のないセックス。
「やめて」
声低くして呟いた。否定の意味をこめる。私より少し幅の広いだけの、男にしては小さなの肩を押し上げる。でも、それを押し戻す力は、私よりもはるかに強くて、田中くんも男だったんだと思い知らされた。瞬間、なんともいえない恐怖が背中を電流のように走った。2006-04-28 11:35:00 -
6:
だだ ◆HQtu3/IfJ2
恐怖。
「だめだよ。こんなことしたら・・・。友達の関係壊したくない」
よくありそうなセリフを吐く自分を、もう一人の自分が冷ややかに見つめてる。
「友達の関係壊れる訳じゃないやろ。っていうか・・・ここで止めたって俺たちもう戻れないだろw」2006-04-28 11:38:00 -
7:
だだ ◆HQtu3/IfJ2
胸元まで下りていた顔を上げると、田中君はそう言ってクスリと笑った。暗闇に慣れていた目が、艶やかに光る八重歯を捉える。
「バカ」
苦笑いしながら、田中くんの頬をブッた。
「いてーよ」
田中くんも同じように私をブつ。2006-04-28 11:41:00 -
8:
だだ ◆HQtu3/IfJ2
そのまま
しばらく見詰め合って
私達はセックスをした。
一言も言葉を交わすことなくセックスした。2006-04-28 11:42:00 -
9:
シン ◆h0fr/yRh8w
田中エロス\(^_^)/すげっ
2006-04-28 11:51:00 -
10:
だだ ◆HQtu3/IfJ2
4時頃、目が覚める。背中から深めの寝息がシーツをつたい伝わってくる。
しばらく寝息に合わせて呼吸してみた。
覚えておこう。最初で最後の田中くんの寝息。
テーブルの上の鍵で扉を閉めて新聞置きに入れると、置手紙もすることなくうる覚えの道を駅まで辿り、始発から二番目の電車で家に帰った。2006-04-28 11:51:00 -
11:
だだ ◆HQtu3/IfJ2
シンさん>
書きありがとう2006-04-28 11:52:00 -
12:
だだ ◆HQtu3/IfJ2
「ナツキちゃんおはよう♪」
鼻にかかったいつもは心地いいその声に背中がビクついた。
「おはよう。今日要約発表なんだ↓」
罪悪感と自己嫌悪・・・少しの優越感が心の中に渦を作り出す。
「先生今日機嫌よかったらいいのにねぇ・・・がんばってね!」2006-04-28 11:56:00 -
13:
だだ ◆HQtu3/IfJ2
「うん。噛まないように気をつけないと」
目じりを垂らし無理矢理笑うと、レジュメを確認するフリをしてスグに目を逸らした。
カゴバックの中では携帯が鳴り続けてる。
着信 田中くん★2006-04-28 12:00:00 -
14:
だだ ◆HQtu3/IfJ2
「ナツキちゃん次授業?」
残ったレジュメもカバンに入れる私に奈々ちゃんが話しかけてくる。
「ううん。今日はゼミだけだからこれで終わり」
「そっか。あのね私もタマちゃんも今日これで終わりだから、お茶するんだけど?」2006-04-28 12:20:00 -
15:
だだ ◆HQtu3/IfJ2
「あー・・どうしよかな。昨日このレジュメ作ってたから寝てなくてさw」
自分が悪いのになんでだろ。奈々ちゃんの目がまっすぐ見れない。
「えーいいやん。ナツキちゃんも一緒に行こうよ!相談あるから聞いてよー」
そう言って後ろから飛びついてくるタマちゃんに、しょうがないなーと笑いながら私はペンケースを直した。2006-04-28 12:23:00 -
16:
だだ ◆HQtu3/IfJ2
私達の女子大は都心から少し離れたA市にあった。駅からは近く、沿線に大学が多いため電車はいつも学生で溢れている。当然4限終わりなんかはラッシュ並に学生で混んでいるので、そういう時間を避けるのとバイトまでの暇潰しのために、4限終わりはお茶することが多い。
駅までの細く長い商店街の入り口にあるレンガ作りのパン屋。そこのアールグレイをちびちび飲みながら、通行人を景色にお茶をするのが私達の恒例だった。
「んで・・・タマちゃん。あの子とはどーなったの?」
私のその言葉にタマちゃんの小さなたれ目が更にトロンと垂れた。2006-04-28 12:29:00 -
17:
だだ ◆HQtu3/IfJ2
タマちゃんはクルクルパーマをあてた実写版アニーみたいな女の子。ボーダーの服がよく似合って、明るくて根っからの幹事肌。ゼミの飲み会なんかも気が付けばタマちゃんが仕切ってくれていることが多かった。
「あのね。自分でも反省してるんだけど・・・バカなことしたって・・・」
自分のことを言われているのかと思わず紅茶を飲む手が止まる。パチリパチリと瞬きをしながら奈々ちゃんは眉をひそめてタマちゃんの方を向いて深く頷いている。2006-04-28 12:45:00 -
18:
だだ ◆HQtu3/IfJ2
そこから30分間。タマちゃんは大分遠回りしながら、バイトが同じ好きな男の子とエッチしちゃった話をした。タマちゃんは3ヶ月前くらいから、その子に片思いしていた。でも相手には最近まで彼女がいて・・・まぁよくある話でむこうがフリーになった瞬間ドライブに誘われてヤッってしまったらしい・・・。んで、ヤッた次の日はメールが来たんだけど、それから連絡が取れないと・・・彼はバイトから社員に昇格して来月から職場が変わってしまうと・・・。
タマちゃんに自覚があるのかないのか・・・それはもう典型的なやり逃げらしかった。
なぜか涙ぐむ奈々ちゃんを見て、もしかしたら田中くんとエッチしたのバレたのかな・・・とかありえない心配したりして・・・。2006-04-28 12:52:00 -
19:
だだ ◆HQtu3/IfJ2
タマちゃんは相談に乗ってという割には話すだけ話すとすっきりしたようで、二杯目にカフェオレを頼むとゴクゴクと飲んで
「合コンしてー」とかクシャクシャ笑っていた。
アドバイスなんてする必要ないんだろう。タマちゃんはもう十分傷ついてる。私達に報告するだけでも、傷は浅くなることなく更に深くなっただろう。
私からタマちゃんに教えることなんて何もない。これはきっとタマちゃんの決意表明だったんだ。もうこんなコトはしないでおくよっていう・・・。2006-04-28 12:55:00 -
20:
だだ ◆HQtu3/IfJ2
「今度みんなでさぁUSJ行こうよ!」
タマちゃんが思いっきり机を押すので、カップの中のアールグレイに波がたつ。
「えーじゃぁTDLでいいじゃんw。USJ遠いよー」
「えー大阪すぐだよ?新幹線でさ!」
タマちゃんの思いつきはいつものこと。ただ彼女のスゴイとこは、その行動力としきり上手な性格で、計画を計画で終わらせないところ。結局、奈々ちゃんと私は夏休みにUSJに行く約束をさせられて、7月までに5万くらい用意しておくというノルマを与えられた。2006-04-28 13:00:00 -
21:
だだ ◆HQtu3/IfJ2
家に着き、携帯を見る。窓からは夕日が半熟タマゴみたいにトロトロになりビルとビルの間から私の横顔を照らしている。白い家具で統一された私の部屋は、ぬいぐるみくらいはあるものの、必要最低限のものしか置いていない愛想のない部屋だった。最近のお気に入りのダニエル・ポーターを薄く流し、ソファーに寝そべる。
「ご飯はー??」
二階からのお母さんの声に
「いるー」と返事して目を閉じた。
2006-04-28 13:06:00 -
22:
だだ ◆HQtu3/IfJ2
不在着信 13件
・・・これじゃあ私がヤリ逃げしたみたいじゃんw
田中くん・・・連絡ブチってくれてよかったのにな・・・2006-04-28 13:36:00 -
23:
だだ ◆HQtu3/IfJ2
奈々ちゃんからメール。
またお茶しよね♪今日話せなかったけど、田中くんの話また聞いて!もう私どうしたらいいかわからないんだよー泣2006-04-28 13:37:00 -
24:
だだ ◆HQtu3/IfJ2
あたしもどうしたらいいかわかんないよ
2006-04-28 13:39:00 -
25:
だだ ◆HQtu3/IfJ2
その日の
晩御飯はカレーだった。
2006-04-28 13:40:00 -
27:
だだ ◆HQtu3/IfJ2
29さん>
違いますよ
でもよく読んでました
2006-04-28 21:24:00 -
28:
だだ ◆HQtu3/IfJ2
あなたに見つめられると忘れそうになるの
先のない恋ということ 愛されてはいないこと
理屈でわかっていても諦めきれないのは
どこかで期待してる あなたの心変わり2006-04-28 21:28:00 -
29:
だだ ◆HQtu3/IfJ2
「この歌。男にはだいぶ重いよなぁw」
そう言ったのは確か初めて二人でカラオケに行った時だった。
「しばじゅん超いいじゃん!田中くんも聞きなよ」
「男がこんなん聞いてたらキモイわw」2006-04-28 21:29:00 -
30:
だだ ◆HQtu3/IfJ2
「じゃぁそろそろ何か曲入れてよ!私3曲も連続で歌って疲れた」
「入れたよ」
「なに?」
「グループ魂」2006-04-28 21:31:00 -
31:
だだ ◆HQtu3/IfJ2
「は?」
「お前にはわからんやろなぁ・・・いけふくろうを見た時のあの感動わ」
「クドカン好きだったんだw」
「かなり好き。」2006-04-28 21:32:00 -
32:
だだ ◆HQtu3/IfJ2
「クドカンとリリーフランキー似てない?」
「似てねーよw」
その時、田中くんが歌ったのは大分ふざけた歌だった。みんなでカラオケに行く時に歌ってるケツメとかと違って完璧自己満足の世界。
「アホか!奈々ちゃんの前でこんなん歌ったら退かれるやんけw」2006-04-28 21:35:00 -
33:
だだ ◆HQtu3/IfJ2
普段、みんなでいる時は・・・てかまぁ奈々ちゃんがいるからだろうけど・・・中田くんはヘタクソで自己流なものの標準語を話していた・・・というか話しているつもりらしかった。
でも二人でいる時が関西弁とのチャンプルで、たまに怒っているんじゃないかって思う時があった。
2006-04-28 21:38:00 -
34:
だだ ◆HQtu3/IfJ2
「田中くんって関西弁似合ってるよね」
「そりゃ大阪人やから。テレビの関西弁っていつまであんなんするつもりやねんやろな『うちはかなしゅうてかなしゅうてー』」
「『ぼちぼちでんなぁ』とか・・・言わないの?」
「商店街の魚屋のおっさんは言うかな」2006-04-28 21:41:00 -
35:
名無しさん
29です。勘違いすみませんm(__)m
2006-04-28 23:19:00 -
36:
名無しさん
?
2006-04-30 05:16:00 -
37:
?
読んでるよ?続きが気になります?頑張ってくださぃ?
2006-04-30 08:48:00 -
38:
名無しさん
?
2006-05-04 05:45:00 -
39:
名無しさん
プ
2007-04-11 04:35:00