小説掲示板やっぱりあんたはすごいからっのスレッド詳細|夜遊びweb関西版

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やっぱりあんたはすごいからっ

スレッド内検索:
  • 1:

    奈々

    この世に生をうけてから23年
    大嫌いだったあなたは随分年をとりました。
    決してあなたの目につかないここで、あなたを前にしては言えない言葉を綴ります。

    2008-04-10 04:01:00
  • 2:

    奈々

    私が物心ついた時からあなたは厳しい人でした。私が保育園に通っていた頃、担任の先生に噛みつき怪我をさせた時の事。今でも鮮明に覚えています。あなたはまだ体重20キロ少しの私を職員室で引きずりまわしましたよね。家に帰った私に「家にあがるな」と怒鳴りつけ玄関で食事をさせた事あなたは覚えていますか?

    一つ言います。
    私はあなたが大嫌いでした。

    2008-04-10 04:07:00
  • 3:

    奈々

    小学校へ上がっていじめられて家に帰ればあなたは「情けないっ!」と私をかばうどころかハネのけた。一つ下の妹がイジメにあえば抱きしめてなぐさめていたのに…。私を何故同じように抱きしめてくれなかったのですか?
    その時、あなたが言った言葉覚えています。「あんたはお姉ちゃんやから。妹かばえるくらいに強くなれ」と…。

    2008-04-10 04:12:00
  • 4:

    奈々

    私は強くなりました。私をイジメていた子を待ち伏せしてランドセルでありったけの力で何度も殴りつけました。「ごめんなさい」と何度も言わせました。
    その後その子の両親が家に殴り込みに来た時、あなたは私をその両親の前でボコボコに殴りました。
    「強くなれって言ったやん」泣きながら言う私にあたなは深いため息をつき相手の親に何度も頭をさげていました。

    あの時、あなたを深く恨み死ねばいいと神様にお願いしました。

    2008-04-10 04:17:00
  • 5:

    奈々

    家は貧乏でした。
    父がいませんでした。
    服などはフリーマーケットで売っている50円の服でした。
    クリスマスパーティーの時のプレゼントを包む包装紙は新聞に入っているスーパーのチラシでした。あなたはよく言いました「お父さんがいないから貧乏」だと…。
    自然に両親がいる家は裕福なんだと根強い観念をもったのもこの時くらいでした。

    2008-04-10 04:21:00
  • 6:

    奈々

    遠足に行く時のオヤツの値段を300円を修正液で消して百円に書き直していた事、中学にはいってから初めてしりました。体操服のブルマがやぶれてしまった時、よくにた色の毛糸のパンツをブルマと思い込まされはいていたのは私だけでした。物差しがほしいと言った私に、下敷きに適当なメモリをうち「もっていけ」と言った事覚えていますか?「ありがとう」そう言って受け取りましたが学校へいくなりペコペコに折り曲げて捨てました。

    2008-04-10 04:28:00
  • 7:

    奈々

    学校への行きしな道端で使い捨てライターを拾いました。何かに火をつけたくてトイレにあったトイレトペーパー全てに火をつけました。近くで見ていた友達に密告されあなたに連絡がまわりました。何故か次の日の朝礼で全校生徒に謝るよう先生に言われました。前の晩あなたに殴られガタガタになった足で朝礼台に登り謝る私の横であなたも一緒に頭をさげていました。何度も朝礼台で私の頭をバシバシ殴っていたあなた。それを見ていた同級生は今でも言います。漫才みたいだったと…。

    2008-04-10 04:35:00
  • 8:

    奈々

    今日は終わり

    2008-04-10 04:36:00
  • 9:

    奈々

    8時だよ全員集合で志村けんのばか殿は実在した江戸時代の十八代将軍だと私に嘘をつきましたね!
    私のバギナのことを、小学生の時に「これはおまんちょだよ」って嘘をつきましたね!
    男性はカップヌードルでシコるけど、女性はちくわを突っ込んでオナニーするのだと安上がりなオナニーを教えましたね!
    そしてあなたは密かに電動バイブでオナニーしてエクスタシーに達し失神していましたね!

    2008-04-10 04:45:00
  • 10:

    奈々

    父親が居ないあなたは、一人でエクスタシーに達する術を身に付けていました。だけど、自分自身の左手の指でアナルに突っ込んで、右手の指で手マンするのはやめて下さい。
    「二兎追う者一兎も得ず」
    ですよ!

    2008-04-10 04:52:00
  • 11:

    奈々

    そんな貧乏な私達でも旅行には行く事ができました。胸をはずませバスをおりると海の家のように潮風でやられた国民宿舎でした。朝から晩まで海に入り真っ赤に火照った体で家並みの小さい風呂につかりました。さっぱりして風呂からでると大衆食堂のような食堂には似合わない程の豪華な海の幸のフナ盛りがかざられていました。伊勢エビを初めてお目にかかった記念すべき日でした。さほど大きくないコブリな伊勢エビの刺身をあなたは二切れ程私達兄弟の取り皿にいれてくれました。二切れの伊勢エビが口の中でピチピチ跳ねる様な感じ…感動的でした。

    2008-04-10 14:37:00
  • 12:

    奈々

    夜には浜辺で花火をしました。一人三本づつ手持ち花火を振り回して遊びました。いつも仲の悪い私と兄と妹もこの日だけは気味が悪いくらいに仲良しでした。

    2008-04-10 14:39:00
  • 13:

    奈々

    みんなお葬式では泣いていました。でもあなたは鼻を真っ赤にしていただけでした。「なんで泣けへんの?」そう聞いた私をあなたはギュッと抱きしめ見たこともない悲しい顔をしました。
    告別式が終わってみんなが寝静まった時、あなたは布団の中で泣いていました。「おかあちゃん…おかあちゃん…」と今にも消えてしまいそうな声で何度もおばあちゃんを呼んでいました。

    2008-04-10 14:49:00
  • 14:

    奈々

    いつかあなたも死んだ時私もあなたのように泣くのですか?
    あなたが死ぬなど考えた事もないし、あなたは絶対にいなくならない存在だと私は思っています。あなたも今の私のようにおばあちゃんが消えない存在だと考えていたのですか?

    2008-04-10 14:54:00
  • 15:

    奈々

    中学生になりました。当たり前のように頭をマッチャに染めました。鼻にピアスもあけました。
    ドキドキして家に帰るとあたなは食事をする手をとめいきなり押し入れをあさりはじめました。鉄拳がとんでくる覚悟をしていた私はホッと安心息を吐き「いただきます…」と箸をもった時でした。ムイムイムイムイムイ…ブァーブァーブァー…。変な音がして振り返るとあなたは片手にバリカンをもって私にかかってきました。

    2008-04-10 15:00:00
  • 16:

    奈々

    必死に抵抗し命カラガラトイレに逃げ込み鍵をかけました。
    「お前正気か!?女やぞ!ってかなんやねん!そのバリカン!」ドアノブを握りしめ私が叫ぶとあなたはドア越しにこう答えました。
    「お兄ちゃんがちっちゃいとき使ってたバリカンや!お前がこんな事する気しててとっておいたんや〜!はいっ!キレーに刈ったるからでておいでー」そのあなたの言葉に私はドアノブを握る手にさらに力をいれました。

    2008-04-10 15:07:00
  • 17:

    奈々

    12時前になりやっとトイレからでるとあなたはもう眠っていました。でも枕元にはバリカンがおかれていました。私はソッとバリカンを盗むと電池を抜き取りタンスの奥深くにそれを隠しました。
    そして安心しきって眠りました。

    私があまかった…

    2008-04-10 15:11:00
  • 18:

    奈々

    ザクッザクッ…
    変な音で目がさめるとあなたは私の髪を切っていました。おばあちゃんが内職で使っていた大きなハサミでした。ビックリして飛び起きると、もう前髪がありませんでした。「その髪型やったら外ようでんやろ〜!しゃーないっ!鼻のピアスのその間は許したるわぁ〜」あなたはそう言ってガハハっと気分良さそうに笑って出掛けていきました。

    2008-04-10 15:15:00
  • 19:

    奈々

    目が覚めると、坊主頭だけはかろうじて逃れましたが、かなりわかめちゃんカットになってました。
    そしてさらに違和感を覚えたわたしはパンツを脱ぐと、あろうことかマン毛が全剃りでパイパンにされてました。
    わたしは具が丸見えになり、恥ずかしい思いをしましたが、彼氏はかなり興奮して喜んでたんですよ!

    2008-04-10 15:20:00
  • 20:

    奈々

    1?にもみたない前髪は時代遅れのお笑い芸人のようでした。鏡の前で今後を考え涙しました…。

    2008-04-10 15:22:00
  • 21:

    奈々

    必死におこずかいを貯めて夢の120?ルーズをかいました。当時は二千円以上した代物でした。短いスカートに120?のダボダボルーズは私の足を長く細く演出してくれました。三足しかないルーズを毎日帰るとお風呂場で手洗いしました。そんなある日の事…。家に帰るとあなたは珍しく廊下を雑巾がけしていました。関心しながらあなたを見た私は目を大きく見開きました。あなたがもっていた雑巾は私の宝物の120?ルーズソックスでした。慌ててあなたから奪い取ると、120?ルーズは雑巾がけがしやすいように20?めやすにカットされていました。

    2008-04-10 15:34:00
  • 22:

    奈々

    「なにやってんのよーっ!アホちゃうん!?えっ!?これなにっ!?」発狂する私にあなは、こう答えました。「だってぇ〜もう汚かったからいらんのかなぁ〜思ってー穴あいてたしぃ〜。新しいの買ったるやんかぁ〜。そんな怒らんでぇ〜」と…。新しいのを買ってもらえるならと私は少し得した気持ちになりました。そしてその日、あなたと一緒にコポにいきました。ルーズをレジに通し値段が出ると、あなたは動きを止め「やっぱこれやめます!」そう言ってルーズを元あった位置になおしました。

    2008-04-10 15:44:00
  • 23:

    奈々

    そんな私にも彼氏ができました。初めての彼氏でした。大好きで大好きで仕方がありませんでした。毎晩家の電話で何時間も話しました。ある日電話代の請求が来て私はボコボコに殴られました。それから、電話は三分と決められました。「電話で喋んねんやったら家の下で喋れ!」あなたのこの言葉のおかげで彼氏は毎晩家に会いに来てくれました。

    2008-04-10 16:00:00
  • 24:

    奈々

    そんなある日、初めて彼氏と家の下でキスをしました。緊張で震えがとまりませんでした。でも凄く幸せで何度も何度もしました。付き合いはじめて4ヶ月が経った時の事でした。何度もキスをして他愛もない話をたくさんして幸せいっぱいに家にもどると、あなたは不自然な格好で本を読んでいました。「…ほんま…今時の子はっ…」舌打ち混じりにあなたは言いました。その言葉であなたが見ていた事に気がつきました。「今時の子は幸せな子がいっぱいやからっ」私が満面の笑みで言うとあなたは本を私に投げつけ「ゴムは絶対つけやーっ許さんでー!」と怒鳴りつけました。その時は何を言っているのか分かりませんでしたが、私が聞き直すとあなたはフン!と言い布団に入ってしまいました。
    あなたは少し天然です。って言うか随分飛んでいる人でした。

    2008-04-10 16:10:00
  • 25:

    奈々

    中学二年になりました。相変わらず我が家には私を怒鳴りつけるあなたの声が響いていました。
    それは朝8時から始まり夕方まで続きます。近所のおばあちゃんが毎朝見送ってくれる時も「また朝から起こられて〜」とあきれ気味に笑って言います。

    毎日がそんな朝でした。

    2008-04-10 16:17:00
  • 26:

    奈々

    中学二年で私はタバコを覚えました。彼氏の影響でした。何故かその時から段々とする事がエスカレートし、学校で毎日先生と喧嘩するようになりました。女友達の間でも派閥ができみんな散り散りになりやりたい放題でした。そんなある日の事。一年の時仲のよかった愛子が私の彼氏と怪しい関係にあると風の噂で耳にしました。彼氏を問いただしてみた所何か隠している様子でした。愛子にも聞いてみましたが愛子は鉄板で否定しました。何か心に引っかかった私は彼氏が約束してくれない日に親友の美香と彼氏の家を張り込みました。電柱の影にかくれジッと待っていると彼氏がでてきました。自転車にまたがりどこかに行く彼氏を遠くから尾行しました。

    2008-04-10 16:27:00
  • 27:

    奈々

    彼氏がいきついたのは地元から少し離れた公園でした。公園につきなりベンチに座りタバコをふかす彼はあきらかに誰かを待っていました。私は願います…来るのが愛子ではないようにと…。そんな私を美香も心配そうに見ていました。
    チリンチリーン
    自転車のベルがなり彼が振り返り片手をあげました。そこには招かれざる客…愛子が嬉しそうに彼に手をふっていました。

    2008-04-10 16:37:00
  • 28:

    奈々

    それを見た瞬間に美香が飛び出しそうになりましたが、私はグッと美香の腕を掴み止めました。「なんで?あいつら奈々の事裏切ってんねんで?」鼻息を荒くする美香に私は「分かってる…」と一言だけ返しました。私も今すぐに飛び出していって二人を殴りつけたかった。だけどグッとこらえしばらく二人を見ていました。愛子は彼の上にまたがり楽しそうに笑うとキスをしました。それを見て初めて彼とキスをした時の事を思い出しました。幸せで嬉しくてそれだけで飛べそうに思えた彼のキス。それを今は違う人とやっている。そんな彼を見てると涙が止まらなくなりました。私は泣きながらも美香の手を引きウチに帰りました。美香は私を心配しズット側にいてくれました。

    2008-04-10 16:49:00
  • 29:

    奈々

    部屋で泣いていると、あなたが帰ってきました。「何ないてんの〜?」スーパーの袋を重たそうに床くあなたに私は彼の事を話ました。あなたはそれを聞くとゲラゲラ笑います「うーなもん!男は浮気するもんやぁ〜!あんたのおとおちゃんもよーさん女おったわぁ〜っ!一々泣いとったら体もたへんよっ!ガハハっ!」そう言って。あなたを横目で睨みながら私は泣いている事が馬鹿馬鹿しくなりました。そしてその想いは悲しみから怒りへと変わっていきました。

    2008-04-10 16:55:00
  • 30:

    奈々

    次の日…。学校へ行く朝あなたを見送る時に私はこう言いました。「今日仕事早退できるようにしといてな…」と。あたなは「え?何て?」と聞き直しましたが私は無視して学校へと向かいました。学校へ近くなれば近くなるほど…怒りがチリチリ上がってきます。隣で自転車をこぐ美香もあえて何も言いませんでしたがやったんでオーラが湧き上がっていました。愛子は私達とは違う派閥…。美香が最もキライとする貴美子がしきっているグループでした。貴美子は学年で一番キレイで超ワガママ。お兄ちゃんが地元の有名人だからとよく自慢して仲間を集めたりするような子でした。貴美子から集団リンチをされ学校へこなくなった仲間もいました。その件もあり二年に上がってすぐ美香と貴美子が大喧嘩になり大半の友達は貴美子の方へ行ってしまいました。だから美香は貴美子が大嫌いでした。美香も嫌いな貴美子が私も大嫌いでした。

    2008-04-10 17:11:00
  • 31:

    奈々

    美香と計画をたてました。昼休み私が愛子を呼び出せば仕切り屋の貴美子は必ずくる…。そこで美香が貴美子に話しをつけ私も愛子と話をつけると。血だらけの愛子を彼氏に突きつける事を企てました。

    2008-04-10 17:19:00
  • 32:

    奈々

    昼休みになりました。貴美子達はいつも別館校舎の二階廊下でたむろしています。そこに美香と二人むかいました。そこには以前は私と美香とみんなでバカをやっていた仲間もいました。私が言います「愛子ちょっと話あんねん。きてくれへん?」するとやっぱり貴美子が入ってきました。「話やったらここでしたら?」と…。美香が貴美子に怒鳴りつけました。「お前らに関係あるかい!奈々は愛子に用事あるんや!うちはお前に用事や!ちょっとこいや!」美香の迫力に貴美子の周りはシーンとします。そりゃそう…。バックなんかはぶいてしまえば美香が一番強いって事みんな知ってるから。

    2008-04-10 17:28:00
  • 33:

    名無しさん

    おもろいぞー

    2008-04-10 23:26:00
  • 34:

    奈々

    貴美子もプライドがあるのか、周りに助けを求めるように美香の喧嘩をかいました。だけど貴美子の周りは相変わらずシーンとしたまま…誰も助けにははいりません。美香はその様子を見ると私にウイングだけを残し貴美子と二人どこかに行ってしまいました。残った私も愛子に言います。「早いこと話つけようや」と…。周りは誰も助けを「早く行けや」と言うように愛子を見ました。みんな自分が可愛いから…。自分を守る為にみんなが自然と私側に回っていました。

    2008-04-11 03:08:00
  • 35:

    奈々

    私は愛子をつれて別館の三階へとあがりました。愛子と向き合った時自然に愛子と彼とのキスシーンが蘇り沈黙が私と愛子の間を通り抜けました。……。いつもより長く感じた沈黙でした。
    愛子は気まずそうにチラチラ上目遣いで私を見ました。私はフゥーっと息をはくとキュッと目に力を入れ言いました。「昨日どこいてた…?」と。私の愛子は小さく「家」とだけ答えました。私はため息混じりに言います。「本間…?…昨日●◇公園いてなかった?康樹(彼)と…」私のこの質問に愛子は頭をガシガシかきました。図星だったのでしょう…。彼女は何も言わずに頭をただかいていました。

    2008-04-11 03:30:00
  • 36:

    奈々

    「私みてんやん…昨日あんたが◇●公園にいてんの。誰といてたかは愛子が一番分かってるやろ?」一年の時の思い出があるのか私の苛立ちとは裏腹に私は冷静に愛子に話しかけていました。

    2008-04-11 03:34:00
  • 37:

    奈々

    愛子は泣き出しました。彼が好きだ…と。私に別れてほしい…と。彼もそれを望んでいる…と。愛子の話を聞けば聞く程、段々自分の存在が嫌になりました。そしてそれ以上問い詰める気も、そこにいる事さえ嫌になり泣いて私に謝る愛子を残して私は席をたちました。教室にもどりつうもなら落ち着かない席に座ると私は我を失ったようにただボーっと空を見ていました。

    2008-04-11 04:03:00
  • 38:

    奈々

    「奈々!」声がして顔をあげると美香が立っていました。「あ…美香…貴美子は…?」とおぼつかない様子で聞いた私に美香は少しほこらげに笑い一度だけ頷きました。美香は私の前に座ると私の頭を撫でながら言いました。「あんたは…っ本間…怒る時は怒らな…」それだけ言い私を何度も撫でてくれました。私はただ何も言えず泣いているだけでした。怒れない自分に腹がたち、そして遣り場のない怒りを抑える事が辛くてしんどくて私は泣いていました。

    2008-04-11 04:11:00
  • 39:

    奈々

    彼は言ってくれました。笑っている私が好きや…と。優しい私が好きや…と。
    私は彼に嫌われるのが嫌だった。最後まで彼の好きな自分でいたいと思いました。彼には愛子から話が回ったのか彼からも何を言ってくる事もありませんでした。
    もう少しで約束の日でした。一年付き合う事ができるなら…一緒にいる事ができたなら、自分の初めてをあなたにあげる…と。
    約束の日はお互い見えない存在のように廊下をすれ違っただけでした。

    2008-04-11 04:17:00
  • 40:

    奈々

    初恋もこんな感じで終わってしまった私をあなたはやっぱり笑います。
    それはあなたの優しさですか?無神経ですか?でもあなたが笑えば笑う程当時の私には辛かった。
    あなたも女なのにそれが分からなかったのですか?今でも無神経なあなたは天性的なものかもしれないですね。

    2008-04-11 04:22:00
  • 41:

    奈々

    中学三年になりました。環境が少し変わりました。二年の時のあれ以来学校で貴美子を見る日がドンっとへりました。先輩もいなくなり大好きな仲間ももどってきました。愛子も貴美子がいなくなってからは私と美香の後をつけてくるようになりました。
    朝にはあなたの怒鳴り声がやっぱり響いていました。

    2008-04-11 04:25:00
  • 42:

    奈々

    三年にあがると、色んな中学の女子ともめあう事も多々ありました。傷害事件でとりあげられ、あなたが初めて警察署に私を迎えに来た日もこの年くらいですね。
    あなたが警察署に迎えに来た時、私には分かります。階段を力いっぱい踏むあたな…。独特な音が静かな警察署に響き、その一分後には私の悲鳴が警察署いっぱいに響き渡りました。警察官二人に取り押さえられているあなたを見て何度もそのまま拘留してくれと願ったでしょう…。あなたに殴られる事はなれていました。だけど一つ納得できない事がありました。覚えていますか?私が生まれて初めて壊れてしまった時の事を。

    2008-04-11 04:33:00
  • 43:

    奈々

    それは何気ない日常を過ごしていた私と美香を襲った。私と美香の2人だけの溜まりばがあった。人気の少ない寂れた公園。私達の前では葉っぱ公園と呼ばれていた。誰もいじらないから伸びて伸びて大変な事になってしまった葉っぱが生い茂っている小さな公園だった。いつものように美香と草むらに隠れタバコを吹かす…。卒業式の話に花がさいていた時だった。「私刺繍欄に絶対奈々の名前いれるっ!あんたの詞考えてるし、楽しみにしといて!」美香がそう言って笑った。私も笑って頷く。そんな他愛もない話をしていた時だった。

    2008-04-11 04:48:00
  • 44:

    奈々

    いきなりあなたが乱入してきて、私と美香のタバコを取り上げながら、私をボコボコにしました。
    私は半分気を失い倒れてました。気が付くとそこには変わり果てた美香の姿がありました。
    髪型はワカメちゃんカット、服はボローニャ、スカートはズタズタにされ、パンティーが近くに落ちていました。美香は泣きじゃくりながら私に寄りかかってきました。とその時、ノーパンの美香の陰部が見えて、唖然となりました。なんと美香はパイパンにされていたのです。私は直ぐにあなたの仕業だと分かりました。

    2008-04-11 10:24:00
  • 45:

    ?

    読んでます
    更新楽しみに
    してま-す

    2008-04-11 14:58:00
  • 46:

    名無しさん

    おもしろいけど誤字多すぎやから気をつけてほしい

    2008-04-11 17:05:00
  • 47:

    名無しさん

    パイパンのくだりって本間なん?
    いっつも荒らしやと思ってまうんやけど…

    2008-04-11 18:19:00
  • 48:

    名無しさん

    おもろい?

    2008-04-12 03:57:00
  • 49:

    奈々

    46は私じゃないですよ?

    書きます。

    2008-04-15 03:44:00
  • 50:

    奈々

    ブブーンブン!派手にふかすバイクの音と共に三人組の男の子達が公園へと入ってきました。私と美香の座るベンチの横に座る三人に私と美香はきまずくなり席を立ちました。その時、三人のうちの一人が私達に声をかけました。「ごめーん!俺ら来たから帰るとか〜?俺ら別に害ないし座っといてよ〜」と…。私も美香も振り返り軽く会釈して座り直します。それが私の生涯忘れられない出会いとなった日でした。

    2008-04-15 03:54:00
  • 51:

    奈々

    「自分らどこちゅう〜?」タバコの煙を鼻から大袈裟に吹き出し訪ねるその人に「●中です…」と力なく答える私達。私達の中学を聞いた途端に妙にテンションが上がった三人に囲まれ座る私と美香…。何を聞かれても「はい」としか答えられない肩狂い時間が一瞬に過ぎました。彼らは私達の2つ上で喜美子のお兄ちゃんと同じ年だったらしく、中二からの二年間をズット少年院に入っていて…などを永遠と私と美香に語りかけていました。「そうなんですか〜大変やったんですね〜」と社交辞令。心の中では「だからなんやねん?ズットパクられてとったらよかってん…」と言った感じでした。

    2008-04-15 04:04:00
  • 52:

    奈々

    次の日の朝も日課であるその公園に一服しによります。昨日にあった三人の陰口を永遠とたれながら。すると美香はパッと思い出したように言います。「でもさ…バンダナベルトにかけてた人はかっこよくない?窪塚めっちゃ意識してる感じやけど。」…。「え〜っ?」美香の発言に頭を振り絞り三人を思い出します。だけど聞いたはずの名前も顔も何も思い出せません。ただ自分の横に座っていた奴の前歯がなかった事と息がやたらに臭かった事以外は…。

    2008-04-15 04:12:00
  • 53:

    奈々

    あなたはよく私を馬鹿だと言います。そりゃそう…。人の名前を覚えるのも顔を覚えるのも苦手です。だけど一度嗅いだ臭いは忘れません。それはあなたが私にくれた動物的な何かなのでしょうか?あなたも嫌いな人を指すときこう言います。「本間あいつクッサイ顔して!」と…。

    2008-04-15 04:16:00
  • 54:

    奈々

    しばらく経ちました。その日は昼休みに先生ともみ合いのケンカになり学校を放り出されてしまいました。先生からあなたに回る連絡が気になります。玄関を開けた時あなたが飛びかかってくる事を想定し対処法を一人考えながらいつもの公園で一服いってる時でした。チリンチリーンチリンチリーンチリンチリーン必要以上に鳴る自転車のベルに頭が来て遠くを睨みます。私の見る先には以前この公園で出会ったあの三人ぐみの二人が私目掛けて手を大袈裟に振っていました。ハァー…深いため息とともにタバコの煙をはきすて会釈すると私は自分の自転車に跨り力いっぱいこぎました。

    2008-04-15 04:27:00
  • 55:

    奈々

    チリンチリーンチリンチリーンチリンチリーンチリンチリーン…。自転車のベルを鳴らしながら二人は私を追いかけてきました。「うわっ!きもっ」私も負けじと自転車をこぎ逃げます。すると二人はベルによりいっそう力をいれ鳴らしながら叫びだしました。「ちょっとーっ待って待って待って〜」…と。見知らぬ通行人が私を白い目で見ていました。私が悪人にでも見えたのでしょうか?私は何故かバカバカしくなり自転車のブレーキを力一杯に握り止まると後ろにいた二人を見てため息を一つ吐きました。

    2008-04-15 04:33:00
  • 56:

    奈々

    「なぁーんで逃げんのぉ〜せっかくまた会えたのにぃ〜」と二人に訪ねられた私は…「あっすいません…変なおっちゃんに見えたんです」と無理な理由…。なんだかんだでそのまま、またあの公園に連れ戻されてしまいました。

    2008-04-15 09:31:00
  • 57:

    奈々

    「今日連れの子は〜?」と聞かれました。美香の事…。「今日はいてません」とだけ返します。何故なら二人にガチではさまれて座らされていたから…●○●←とこんな感じに…。その日は歯ぬけの口臭の人はいません。その日いたのは美香いわくの窪塚似の亮介とイッサに見えなくもない感じの哲治…。まぢまぢ二人の顔を見ながら悪くもない…と少し思ったりしました。

    2008-04-15 09:38:00
  • 58:

    奈々

    その日は三人で沢山の事を話しました。歯ぬけの人は勝くんという名前らしく見かけとは違い地元でNo.1になれる程の強さだったとか…。
    色んな話をしてるうちに夕方になりました。学校が終わった美香が公園へとやってきました。少しビックリしたように二人に会釈する美香…。美香も加わり話により一層花が咲き出した時…。ポケベルがなりました。あなたからのラブレターでした。(4949帰って来なさい ママ)…と。4949…って至急至急ですか?私は来たメッセージをそのまま美香に見せました。あなたの事をよく知っている美香も私同様に顔を青くして「おつかれ…」そう言って私の肩をポンポンと叩きました。

    2008-04-15 09:51:00
  • 59:

    奈々

    自転車に跨りため息をつくと哲治が私を呼び止めます。「ベル番教えてや」…と。私は手帳を一枚ちぎり自分の番号を記入して哲治に渡しました。「送ったろか?」と言って笑う哲治にキュンと胸に何かが刺さりました。少し恋を感じのぼせた私のベルが再びなります…。(アトニフンデカエツテコイママ)…。あなたの怒りゲージがMAXなのに気がつきました。再びベルの画面を美香に見せると美香は小刻みに首を横に振り怯えたように言います…「あ…ああんた…早よかえり…血の…雨がふるわ…めっちゃ怒ってるやん…数ちゃん…」と。私は急落したテンションを背中いっぱいに出しみんなに力なく手をふり帰りました。

    2008-04-15 10:02:00
  • 60:

    奈々

    虐待…。周りは言います。私も思います。それを言ってもガハハと笑ってあなたはこう言います。「アホかっ!我がの子殴って何が犯罪ぢゃ〜ぁ!分からん奴はしゃーないねん!道間違えそうなってる我が子もよう助けられへん親の方がウチから言わせたらよっぽど虐待じゃ〜!ガハハっ!」…と。あなたの言っている事は間違っているようで、でも何故か納得してしまう言葉ばっかりでした。あなたと私が親子だから…あなたの親という生き方を見てきた私だから納得できるのだと私は思います。

    2008-04-15 10:28:00
  • 61:

    奈々

    テッケンが出てきたその日からの何日間私は学校へも外へも行けませんでした。心配した美香が家から湿布なりサロンパスなりをいっぱいもってきてくれます。「今回の数ちゃん…相当きててんやろな…。」と私を見て痛々しく言う美香に私は何も返さずウンウン…と頷くだけでした。

    2008-04-15 10:36:00
  • 62:

    名無しさん

    おもろい??

    2008-04-17 00:34:00
  • 63:

    奈々

    ありがとうございます。

    2008-04-17 19:48:00
  • 64:

    奈々

    体から痛みが消えました。その頃からはよく哲治達と会うようになっていました。美香は亮介といい感じです…私も哲治と二人キリで会う事が多くなりました。哲治は前の彼氏のように毎晩会いに来てくれます。でもまだお子ちゃまな私…。一緒にいるだけでドキドキして、哲治の顔を直視できません。いつの間にか哲治が大好きになっていました。
    ある夜。
    いつもようにポケベルにメッセージがはいります。

    2008-04-18 09:47:00
  • 65:

    奈々

    (アトニフンデツクデ!)…と。メッセージが入るといくら眠くても、あなたが怒鳴ろうとも、私は鏡の前に座り髪を結い、顔を作ります。「付き合おう。」そう言ってくれた哲治により可愛くより早い返事をだせるように軽くシュミレーションしたりしながら、いつも哲治が曲がってくる門をジッと見つめます。

    2008-04-18 09:59:00
  • 66:

    奈々

    ズッズッズッ…いつも夜だけお気に入りのキティちゃんのスリッパをはいてる独特の哲治の足音が聞こえ哲治がカッコつけて歩いてきました。「うーすっ!」溢れんばかりの笑顔をグッと殺し普通にふるまう私。
    それはいつもの小さな幸せな時間のはじまりでした。

    2008-04-18 10:06:00
  • 67:

    奈々

    何の他愛もない話を永遠とします。でも幸せです。哲治と話していると時間を忘れました。
    すると…あなたの声が…「お前いつまで外で喋っとんねん〜!そんだけ外好きやったら外で寝ぇ〜!」…と。哲治が心配そうに私を見ます。「大丈夫!大丈夫!いつもやから…あいつ頭おかしいから気にしやんといて」…と私。少し無視して続けて話しているとバザッと何か降ってきました。私の肌布団でした。私は哲治にニコっとだけ笑いかけ降ってきた肌布団を家の中にしまい平然を装います。
    バザッドサッ!次は敷き布団と枕が降ってきました。降ってきた寝具を抱え再び家の中にいれました。哲治は変な顔をしていました。きっと笑いたかったのでしょう…。

    2008-04-18 10:20:00
  • 68:

    奈々

    あなたの行動にもなれていた私は無視して哲治と話続けます。
    「あんさ…奈々な好きな奴とかおるん…?」…と哲治がいきなり切り出しました。(ヨッシャー!やっと来たこの話!)と心の中で叫ぶ私。その気持ちが出ないようにグッと顔に力をいれ可愛い顔を作ると「いてないよ…」とだけ返しました。
    ………。気まずい、モジモジしたイイ感じの沈黙が流れたその時…。

    2008-04-18 10:28:00
  • 69:

    奈々

    バザッバザッドサッと雪崩のようにまた何か降ってきました。それはさっき降ってきて私が家の中にいれたはずの寝具と私のパジャマでした。
    「もーあなたのことホームレスって呼ぶからね!おやすみ!ホームレスちゃん!」…とあなたの声。これには哲治も吹き出し笑いだしてしまいました。哲治の爆笑に私も苦笑いしかありませんでした。

    2008-04-18 10:58:00
  • 70:

    奈々

    何時間もかけて作ったムードがパァです…。沸々と湧き上がるあなたへの怒りを殺し、道に広がった自分の寝具を拾い集め乱暴に家の中へほりこみました。
    「じゃそろそろ帰るわ」と哲治…。笑いすぎたお腹を抱えて哲治は帰っていきました。作り笑顔で哲治を見送ると…ファイ!ウソ寝をするあなたの枕を強引に引き抜くとそれを窓からなげました。
    ムクッと立ち上がったあなたは…「とってこい…」と一言。だけど私も譲れません。噛みつくようにあなたに食いかかっていきましたが……結局返り討ちにされてしまいました。泣く泣く外にあなたの枕を拾いにいくと、枕を何度も踏みつけました。私の小さな抵抗でした。

    2008-04-18 11:20:00
  • 71:

    奈々

    私は何度あなたにかかっていったでしょうか…?ボコボコにされて何度夜中に奇襲をかけてもあなたに勝てる事はありませんでした。
    ただ一発…!それが届かなくて私はどれほど悔しかったでしょう…。朝目が覚める時たまに考えたりしました。目覚めると食パンとオレンジジュースにサラダ、ヨーグルトが用意され白いエプロンの似合うキレイなお母さんが笑顔で言ってくれる「おはよう〜」爽やかな清々しい朝に似合うお母さんをどれほど望んだでしょう…。でも現実はヘルメットをかぶったあなたから朝からチキンラーメンを袋ごと渡され、「早く食え!」と怒鳴られる…食パンにヨーグルトなどほど遠いのか現実…。いつも疑問でした。何故あなたは仕事に出掛ける時30分まえからバイクのヘルメットをかぶっていたのか…。ズット疑問でした。

    2008-04-18 11:32:00
  • 72:

    奈々

    そんな事もあり、色んな邪魔もあり、やっとの思いで哲治の彼女になれたのは11月になってからの事でした。だけど彼女になっても2人で会える日はほんの少しでした。何故ならば勝がよく私達と一緒に行動するようになったからです。夜も私にあいにくる哲治に勝はベッタリと付いて来ていました。最初はただ暇だから付いて来ているものだと思っていました。だから私も邪魔だなと思うだけで、そんな深くは考えもしませんでした。

    2008-04-18 11:43:00
  • 73:

    奈々

    そんなある日最初の事件が起こりました。クリスマスの日でした。私はあなたに2ヶ月分のお小遣いを返上してクリスマス美香の家へ泊まるとウソをつき外泊許可をもらう事ができました。本当は美香と哲治と亮介、勝とみんなで哲治の家でクリスマスパーティー…。でもあなたにそんな本当の事言えるはずもありません。
    美香の自宅の番号をおいていくように言われた私は適当な番号を書きそれをあなたに渡しました。

    2008-04-18 11:53:00
  • 74:

    奈々

    誕生日にいとこの美沙姉ちゃんがくれたアルバのワンピースに20?の圧底ブーツ。目頭にガッツリ白ラインを書きメイクバッチリ!ギャルモードON!毎年のお年玉で貯めていた貯金を少しおろして買った哲治へのプレゼントのジッポのライターを握り締め喜ぶ哲治を妄想します…。「ありがとう奈々…めっちゃ好きやで…」そう言ってキス…ドンドン膨らむ妄想に頭の中は大変な事に…。

    2008-04-18 12:03:00
  • 75:

    奈々

    まぁ、そんな事も考えながら自転車をこぎ、しばらくして哲治の家につきました。もう美香もきている様子でした。インターホンを鳴らすと哲治がでてきました。ジャージ姿が妙にセクシーでした。部屋にはいるともうみんなが揃っていて、哲治のお母さんが作った美味しそうで綺麗な料理がたくさん並んでいました。みんなでつまんでいるとお酒を飲もうとなり、私と哲治が買いに行く事になりました。

    2008-04-18 12:19:00
  • 76:

    奈々

    コンビニでたくさんのお酒を買って帰る途中…。私は哲治にプレゼントを渡しました。哲治は私の妄想どうりに凄く喜んでいる様子でした。
    「俺もあんねん…」…と哲治はそう言ってポケットから小さな小箱を取り出しそれを私にくれました。開けてみると指輪が入っていました。

    2008-04-18 12:23:00
  • 77:

    奈々

    哲治の家にもどるとみんなで買ってきたお酒を浴びる程飲みました。みんな酔いつぶれて眠ってしまった時私は誰かに起こされました。勝でした。「これ俺からお前に…」と勝…。「あ、ありがとう…」そう言って受け取りまた寝ようとすると勝は急に立ち上がりズボンを脱ぎ始めアレをポロリとだしたました。一気に酔いがさめました。ギュッと目をつむり隣で眠っていた哲治にしがみつきました。「へっへっ」勝は気持ち悪く笑っています。「てっちゃん…てっちゃん…!おきてぇ…」私が哲治を起こそうとすると勝は慌てたようにウソ寝をしました。勝が怖くなりました。私はただ哲治にギュッとしがみつき極力動かないようにしました。そしていつの間にか眠ってしまいました。

    2008-04-18 12:41:00
  • 78:

    奈々

    次の日の朝方目が覚めると昨日勝にもらったプレゼントが目にはいり、同時に昨日の勝の行動を思い出しました。吐き気がしました。まだみんな眠っていましたが私は先に帰る事にしました。家につき自分のベットでしばらく寝ました。「奈々ーっ!」あなたの怒鳴り声で目が覚めました。「あんた昨日どこおったぁー!?」…とあなた。「美香の家やけど?何で?」となれたようにウソをつきます。あなたの目つきが変わったのが分かりました。「ふーん?美香の家ねぇ〜。美香の家はNTTかぁ?」…とあなた…。そのあなたの発言は…。私が適当に書いた番号に電話し、それが使われていなかった事を表しました。その後酒臭いと言われ酒を飲んだ事もバレ。哲治にもらった指輪も見つかり哲治達と一緒にいた事もバレました。案の定私はスッコスコにされ半年間の小遣いカット╋門限を6時にされ╋2ヶ月間の洗い物係をまかされる事になりました。これでもテッケンの痛みに比べればウンコのような罰でした。

    2008-04-18 12:58:00
  • 79:

    奈々

    そのクリスマス以来…。私は哲治と会う事を少し減らしました。勝と会いたくなかったからです。あの日の事を哲治に言う事も考えましたが、きっと友達の事を悪く言う私を哲治は嫌うような気がしました。それに勝は酔っていて覚えていないと言うでしょう。だからその事は私の中だけで片付ける事にしました。

    2008-04-18 13:04:00
  • 80:

    奈々

    1月の寒い日のある晩の事でした。私の家に亮介から電話がありました。美香とケンカをして終わりそうだから相談にのってほしいとの事でした。家の下に亮介が来ました。ケンカはほんの些細な理由からでした。だけど美香は一度言い出したら聞かないタチです。そこで何とか私に間を取り持ってほしい…亮介は私にそう言いました。もちろん私は心よくOKしました。

    2008-04-18 13:11:00
  • 81:

    奈々

    「お前哲治の事ちゃんと好きなん?」亮介のいきなりの質問でした。私は少し疑問をもちながらも「好きやで!めっちゃ」とだけ答えます。何でも哲治が最近会いたがらない私を疑問に思い亮介に相談していたみたいでした。そんな哲治が愛おしく感じました。そして亮介にだけ勝の事を相談する事にしました。

    2008-04-18 13:17:00
  • 82:

    奈々

    話を聞いた亮介はビックリした様子でした。「…そんなんあったんや…可哀想になぁ…ってか勝からのプレゼントって何やったん?」…と亮介。私は首を横に激しくふりながら答えます。「気持ち悪いからあけてない…」…と。亮介にもってくるように言われました。そして二人で恐る恐るあけてみると勝の写真がいっぱい入っていました。二人で唖然としました。………。「…あけん方が…よかったな…」と亮介。私も亮介に悪乗りして開けた事を心の底から後悔しました。

    2008-04-18 13:24:00
  • 83:

    奈々

    勝の事は亮介と私の二人だけの約束となりました。そして亮介が帰った後私は勝の写真の始末に困りました。ブス線なあなたに写真を渡してみました。あなたは写真を見るとケッっと唾を吐くように写真を投げ捨てました。三枚続けてあなたに渡してみると…。「いい加減にしてよー!気持ち悪いっ!」そう言って発狂していました。それもそのはず…。25枚入ってあった写真全て勝が自ら自分だけをとった笑えない写真。あなたが発狂する気持ちも分かりました。だけど、捨てるに捨てられないのもあり、目につかないタンスの奥にしまう事にしました。

    2008-04-18 13:34:00
  • 84:

    奈々

    亮介から相談をうけた私は美香をなだめ上手く取り持つ事ができました。それからと言うもの亮介は私によく相談してくるようになりました。私もよくポケベルに入ってくるイタズラメッセージの事を亮介に相談したりしました。「美香は知ってるん?勝の事…。」…と亮介。私は首を横に振り答えます。「言われへんよ…そんなん。あの子そんなん聞いたら勝だろうが関係なく突っ込んで行くと思うし…そんな危ない事させられへんよ…ってかこうやって会ってるけど、やっぱり美香とか哲治からしたら気分よくないと思うねんやん…極力やめよ。」私の言葉に亮介はウンウンと頷きます。たまに電話などはありましたが会って話したりする事はこの日以来なくなりました。

    2008-04-18 13:53:00
  • 85:

    奈々

    2月…。卒業を間近に控えた私と美香は大忙しでした。卒業式に着る刺繍欄をもってあっちに行ったり来たりのある日…。哲治からメッセージが入りました。(今すぐ電話してこい)…と。刺繍屋さんで電話をかりて電話をするといつもとは明らかに違う声のトーンの哲治でした。「●○にあるファミレスにすぐこい!」それだけ言うと哲治は電話を切ってしまいました。哲治の態度に腹をたてた私は哲治を無視する事に…。その日の大変な事になるとも知らずに…

    2008-04-18 14:01:00
  • 86:

    奈々

    用事をすませ帰路につく私と美香。門限の6時を過ぎてしまって美香が家まで送ってくれる事になりました。家につくと家の前に哲治がいました。昼間の電話の態度を思い出し無視して家にはいろうとした時…。

    2008-04-18 14:23:00
  • 87:

    奈々

    哲治は私の髪を引っ張りだしました。これには私も美香もビックリでした。「お前!奈々になにしてんねん!離せやー!」美香が叫びます。私も小さいなりに必死に抵抗しましたが、微々たるもので哲治ははなしてくれません。「乗れ!」哲治に言われ止まっていた原付バイクに渋々跨る私…。ブーン!凄い勢いでとばす哲治のバイクの後ろを美香が必死に追いかけてきていました。

    2008-04-18 14:28:00
  • 88:

    名無しさん

    気になる

    2008-04-20 03:36:00
  • 89:

    奈々

    ついたのは哲治達と出会った公園でした。バイクから降りた私はビックリ…。そこには顔の原型さえもとどめていない亮介がダランとベンチにもたれかかっています。亮介と対面して勝がおいしそうにタバコを吹かしていました。私と哲治の後を自転車でおいかけてきた美香も悲鳴まじりに亮介に駆け寄っていきました。私は何のこっちゃ分からずにただ亮介を見ていました。

    2008-04-20 19:11:00
  • 90:

    奈々

    「お前らが悪いねんで…」…と哲治。お前ら?まだ理解ができない私でも哲治が言った「お前ら」は私と亮介を指している事には気がつきました。「え?本間意味わからんねんけど!何で亮介にこんなんすんのよっ!」発狂混じりに美香は勝に飛びついていきました。勝はだるそうに顔をしかめ「奈々に聞いたら?」と私に振るしまつ…。私をクワッと睨み美香は駆け寄ってきます…。「いゃいゃいゃ…私も意味わからんし…!てっちゃん!何の事なん!?説明して!」…。そう哲治に突っかかる私を哲治は突き刺さる様な冷たい目で睨むと一言だけの衝撃発言…。「お前…亮とやったんやろ?」…と。

    2008-04-20 19:21:00
  • 91:

    奈々

    ビックリもここまでくれば頭がクラーっとします…。もうバカバカし過ぎて鼻で笑ってしまうほどでした。「フッ…ちょっと待ってぇーや〜。本間いい加減にして…何で私と亮介がやる事あんのよ…アホらし…帰る…」私はそう言い残し二人に背中を見せた時でした。グッと後ろ髪を引っ張られました。いつもあなたに引っ張られ過ぎて神経が遠い私でも。あなた以外にやられると頭にクルものです。「…ちょっと哲治いい加減にして…」そう言って振り返って再びビックリ!私の髪を握っていたのは美香でした。「あんた…逃がさんで…」そう言った美香の顔は頭にきすぎて血の気がひいてる様でした。

    2008-04-20 19:30:00
  • 92:

    奈々

    「あんた私の事信用でけへんの?」そう言って私の髪を握っている美香の手を払いのけつい睨んでしまいます。「じゃ説明しいや…」…と美香。説明も何も私には話す事はありません。私は「何もないねん…」と言うように首を横にふりました。………。思い沈黙が私達の前に流れた時でした。「じゃ俺用事あるから〜また何かあったら電話して〜くれぐれも別れたりすんなよぉ〜なかよーせーや。じゃ」…そう言って勝が背中を向け歩いて行きました。(あいつや…!)頭にピン!と来ました。私は走って勝を追いかけると勝の服を掴みました。

    2008-04-20 19:41:00
  • 93:

    奈々

    「お前やろっ!しょーもない事哲治に吹き込んだん!」つい巻き舌混じりになってしまいます。でも勝は冷静に答えました。「そやで?だから?お前らが二人であったん見たし、亮も亮でお前と関係あったん認めたで?お前もなちゃんと認めて哲治に謝れや。お前らが悪いんやから…」勝はまるで勝ち誇ったようでした。あの時の顔は今思い出しても吐き気がします。臭い息を私に吐きかけ大人びた顔でため息を吐くあいつの顔は…見事に残念でした。

    2008-04-20 19:47:00
  • 94:

    奈々

    「一回合っただけやのに?やったとか言われるん?」と私が言うとバカ勝は見事に乗ってきました。「お前一回だけちゃうやろ!何回もあってんのちゃんと見てんのや!」…と。そう、これは私のかけたカマです。家もかなり離れているのに毎日通るような道でもないのに…私の家付近をタイミングよく亮介と会っている時だけ見るなんて…お前はエスパーかよ…。とこんな感じです。亮介はきっと勝に殴られ無理矢理「やった」と言わざるを得ない状態だったとバカな私でも分かりました。

    2008-04-20 19:55:00
  • 95:

    奈々

    ボロをだした勝に私は一気につめよりました。「なんで?なんでそんなタイミングよく私と亮介が会ってる見るん?会ってたんは私の家の前やで!見張ってたり、つけたりしやん限り分からん話じゃないの!?あんたあの辺に何の用事あんの?なぁ!教えて!なぁっ!どうせ亮介にも無理矢理言わしてんやろ!」…と。勝は顔をジリジリさせていました。そして段々と都合が悪くなって追いつめられた勝は逆ギレ…。私はその場で何度か殴られました。哲治が勝を止めている間に私は美香を公園からつれだします。

    2008-04-21 00:34:00
  • 96:

    奈々

    「美香聞いて!私らみんな勝にはめられてんねん!理由は分からんけど…亮介と会ってたんは美香の話とか、私が勝にされた事とか哲治にどないも言われへん事相談のってもらってただけ。やましい事なんか一切ないから!」…など色々な言い方で美香に説明しますが美香は納得の行かない様子で私の顔を睨んでいました。「勝の事の相談って何?」美香の質問に私はクリスマスの事を話ました。だけどそれは逆に美香を逆撫でしてしまいました。「なんで私じゃなくて亮介に相談したん!?やっぱりあんたも下心あったからやろ!」…と。

    2008-04-21 00:41:00
  • 97:

    奈々

    「美香聞いて!私らみんな勝にはめられてんねん!理由は分からんけど…亮介と会ってたんは美香の話とか、私が勝にされた事とか哲治にどないも言われへん事相談のってもらってただけ。やましい事なんか一切ないから!」…など色々な言い方で美香に説明しますが美香は納得の行かない様子で私の顔を睨んでいました。「勝の事の相談って何?」美香の質問に私はクリスマスの事を話ました。だけどそれは逆に美香を逆撫でしてしまいました。「なんで私じゃなくて亮介に相談したん!?やっぱりあんたも下心あったからやろ!」…と。

    2008-04-21 00:42:00
  • 98:

    奈々

    もう私が何を言おうと美香にはもう届きませんでした。美香のボルテージは段々とあがっていきました。「もう誰も信じられへんわ!男にも親友にも裏切られてウチって一体なんなん…」…と美香は涙をため言いましたがそれを言いたいのはズバリの私…。信じてもらえない事も勝に殴られた事も彼氏である哲治に冷たい目で見られる事にも段々と腹が立ってきました。「何ヒロインきどってんの?それ私のセリフやから…。お前がようホザク親友ってこんなもんかい!アホらしーの!お前だけは信じてくれる思った私がアホやったわ!」…とつい出てしまいました。当然美香も怒ります。だけど私も譲れなくて負けるとは分かっていましたが食ってかかっていきました。

    2008-04-21 00:51:00
  • 99:

    奈々

    自分では美香相手によく出来た方だと笑えて今は思う事ができますが、当時の私は死ぬ気必死っ必死っでしたから…。どちらが勝ったとか負けたの以前に駆けつけた哲治に止められて終わりました。私は哲治にツバをかけ「一生私の前に現れんな!」その捨て台詞を吐き一人帰りました。

    2008-04-21 00:55:00
  • 100:

    奈々

    今思えば些細な事かもしれませんが、当時の私はこんな些細なキッカケでさえ壊れる事ができました。毎日学校で美香が視界に入るだけでイライラしました。先生や他の生徒にも莫大な迷惑をかけました。そして一番迷惑をかけたのはあなたですね。その日を境にあなたとの喧嘩も増えました。いつもなら殴られっぱなしでしたが、あなたの手を払いのけ羽交い締めにしたりと家庭内でも荒くれる私にあなたはよく付き合ってくれました。

    2008-04-21 01:01:00
  • 101:

    名無しさん

    おもろい

    2008-04-21 01:02:00
  • 102:

    奈々

    そんな状態がしばらく経ち、もうすぐ卒業式という日でした。私はいつかに美香と行った刺繍屋に行きました。頼んでいた物がやっと出来たという連絡を受けて。だけど出来た所で嬉しくありませんでした。私は刺繍屋にスカートの後全部に長文の美香との思い出の詩を縫ってくれるように頼んでいたからです…。私は物をもらい無愛想に店をでると近所のマクドナルドへと行きました。

    2008-04-21 01:11:00
  • 103:

    奈々

    連絡をうけ迎えに来たあなたも最近の私の様子を刑事に売り込みました。「もう正直私には…手におえないかもしれません」…と。(何言っちゃてんの〜?)と自分の耳を疑いました。だけどあなたは疲れていました。兄の大学費などを稼ぐ為に仕事を増やして…あなたがあの時言ったあの言葉、あなたの痛みが今なら少し分かりますが…当時はあなたをどれ程恨んだ事か…。結局私は前科も何件かあり、あなたの言葉もありで鑑別所装置〜♪なけなしのお年玉をかけて作った刺繍欄も一度も腕を通す事なく妹へと下っていきました。チャンチャン♪

    2008-04-21 01:40:00
  • 104:

    奈々

    私が捕まっている時、あなたは一度だけ面会にきてくれました。「あら〜あんた元気そうやん♪凹んでるかな思ってリンゴジュース買ったけどいらんなぁ〜」…。あなたはそう言うと私に買ってきたはずのリンゴジュースをパックがベコッと凹む程に吸い上げました。「ちょっと!一口くらいちょーだいや!」…と私。見張りの教官が強い目で私を睨みます。シュンとなり私はあなたがすするリンゴジュースのパックがショボショボになるのをただ見ていました。

    2008-04-21 01:46:00
  • 105:

    奈々

    面会では普通は家族の事を聞いたり、今後を話すなどの場だと思っていました。ですがウチは違います。どうしてもここのお菓子のカリントウが食べたいから150円を下さい。私は面会が終わるまで頼み続けました。帰り際にやっと了解をだしてくれたあなたは本当に150円だけを鑑別所に残し家へと帰っていきました。入所して最後らへんでやっとカリントウを食べる事ができ、私は口いっぱいに小さな幸せを噛み締めました。

    2008-04-21 01:54:00
  • 106:

    奈々

    家に帰る事ができたのは卒業式の5日後頃だったと思います。家に帰り久しぶりに食べた炙りたての子持ちシシャモの味が忘れられず未だにあの感動を覚えています。
    まぁ、特にといったオチもなく私の中学校生活こんな感じで終わりを迎えました。

    2008-04-21 01:59:00
  • 107:

    名無しさん

    更新も早いしおもろいなあ?

    2008-04-22 22:45:00
  • 108:

    名無しさん

    うん?おもろい?おかん素晴らしいなぁ?

    2008-04-24 00:01:00
  • 109:

    奈々

    ↑さん方々ありがとうです♪

    2008-04-24 01:47:00
  • 110:

    奈々

    いくら朝から晩まで働こうが貰えるお給料は12万ほど…そこからまたあなたに何だかんだひかれ手元に残るのは五万円もありませんでした。あなたは言いました「中学の時私に散々迷惑かけた慰謝料や!これでも安いわ」…と。そんな生活に納得できる訳でもなく私は夜スナックに働きに行く事にしました。朝10時から4時までラーメン屋で働き、8時から2時までスナックとかなりハードな生活でしたが、オシャレをしたい。遊びに行きたい、と願えばそんなに苦ではありませんでした。もちろんあなたには内緒でした。

    2008-04-24 01:57:00
  • 111:

    奈々

    そんな生活を送っていたある日の事でした。スナックのバイトが終わり一時過ぎに自宅へ帰った私。あなたに気付かれないようにソーっと家の鍵をあけていると「奈々!」…名前を呼ばれ振り返るとそこには美香が立っていました。美香と会うのはあの件以来の事でした。私は「今更なんやねん」と言うように美香を見ます。
    「…奈々…ほんまごめん…助けてほしい…」美香は小さく呟くように言いました。

    2008-04-24 15:39:00
  • 112:

    奈々

    無視しようと思いましたが変な情が働き私は彼女をホッておく事ができませんでした。
    「……。入ったら?」…そう言って家の扉をあけ言いました。

    2008-04-24 15:41:00
  • 113:

    奈々

    兄が出て行った後に私が移った三階の小さな部屋に美香を連れ込みました。もちろんあなたには秘密です。
    シュボ…。タバコに火をつけ一気に肺へと送りこみました。お互い何も話ません…。美香は私が喋りだすのを待っているようにも見えました。
    「……ごめん。私バイトバイトでむっちゃ疲れてんねん。用事ないんやったらサッサと帰って」…と私はキツく言いました。

    2008-04-24 15:47:00
  • 114:

    奈々

    ……ウッ。美香が軽いオエツをあげたので私はとっさにゴミ箱を彼女の前にさしだしました。
    「…奈々本間ごめん…。今更あんたに甘えるとか本間ないよな…私…奈々が捕まった時、私亮介に全部本間の事聞いてん…あんたの事信じられへんかった自分がめっちゃ嫌やった…。私自分の事ばっかりで…」…と。美香は呟き泣き出しました。そんな美香を何も言わずにただ見ている私…。きっと彼女はそんな事を言いにきた訳ではない…とおおよその事を考えながら…。

    2008-04-24 15:57:00
  • 115:

    奈々

    「それやったら…。手紙とか書けたんじゃないの?本気で詫びる気持ちあったんやったらさー。私がパクられとったん知っててんから。そやろ?」…と言う私に美香はウンウン…と頷くばかり…。「で?別にそんなん言いに来たんじゃないやろ?何か頼みもんでもあんのちゃうん?」…と言った私に美香は頷く事もやめ涙をいっぱい溜めた目で見つめてきました。

    2008-04-24 16:04:00
  • 116:

    奈々

    「私…妊娠してんねん…」…と。私は正直ビックリしました。私と美香のモットーは「貞操守ろう」というのが唯一のキャッチフレーズ。もちろんこの当時の私も処女でした。「亮介の子供?」…私が訪ねると美香は首を横に振り「○○のボーイズBARの男やねん。」…と小さく答えました。
    「どないするん?下ろすん?産むの?」私が聞くと美香は「産みたい…」とだけ答えました。

    2008-04-24 16:12:00
  • 117:

    奈々

    それからしばらく美香の話を聞いていました。何やら親に相談した所、大反対をされ、家を飛び出したとか…。
    「家しばらく泊めて…」…と美香は言いました。ですがまだ私の中に引っ掛かる物がありました。「ごめんやけど…ウチはあかんわ…。あんたもウチのババアの性格分かってるやろ?…それに…」私が言いかけたその時、美香はいきなり立ち上がりテーブルに置いてあったハサミを手に取ると「もういい!じゃ私ここで死ぬ!この子とここで死ぬわっ!奈々も誰も分かってくれへん!もういい!」…そう言って。私は必死に彼女をなだめました。「分かった!分かった!ババアには私から何とか言うから!ちょっと落ち着き!」…とそう言って…。

    2008-04-24 16:21:00
  • 118:

    奈々

    正直…迷惑な話です。都合のいい話です。ですが昔の事を思い出し、同じ女と思えば可哀想で仕方ありませんでした。私は美香を落ち着かせベッドに寝かせると自分は死んだおばあちゃんが使っていた部屋で眠る事にしました。

    2008-04-24 16:24:00
  • 119:

    奈々

    「こらっ!奈々!起きろ!」パシッと何かでオデコを叩かれ目が覚めました。目をあけるとあなたがスリッパ片手に私を覗きこんでいました。「あんたの部屋におんの誰やのっ!」…と寝癖満開で訪ねるあなたに寝ぼけながら「美香」と名前を挙げました。「あんたらケンカしてたんちゃうね!何であの子が家いてんの!理由はっ!?家出か!?」…と。あなたの質問攻めで私はスッカリ目が覚めてしまいました。

    2008-04-24 16:30:00
  • 120:

    奈々

    「しばらく家泊める事なったから…」トーストをトースターに放り込みあなたに言いました。「なんでやの!あの子家あるやろ!親心配するから帰らし!」…と、当然な理由をあなたは上げてきました。「何かその親といろいろあるみたい…可哀想やで。理由聞いてみ?」私が言うとあなたは首を横に振りながら「アカンアカンアカンアカン…」と連呼していました。「なんでやねん!理由聞きたいんやろ?自分で聞いたらええやん。私は可哀想すぎてよう言われへんわ」…と私が言うとあなたは何も言わずにヘルメットをかぶりました。そして仕事に出掛ける際に「私が帰ってくるまでにちゃんと家に帰らせときや!じゃないと…お前も一緒に放り出すから!」…と鬼のような顔をして言いました。

    2008-04-24 16:44:00
  • 121:

    奈々

    私はその日美香をおきラーメン屋のバイトにはいきましたがスナックは休む事にしました。ラーメン屋から急いで自宅に帰りると美香はまだグッスリ眠っていました。余程考えこみ眠ってなかったに違いな…そう思い出すました。

    2008-04-24 23:41:00
  • 122:

    奈々

    しばらきして美香が目を覚ましました。コンビニで買ってきたカップ麺を食べさせると美香はガッツいて食べました。そしてあなたに言われた事を美香に伝えました。「やっぱりウチにはおかれへん」…と。美香はガッカリしながらもこう言いました。「オカンがさ…訳分からんおっさつ連れ込んだりするねんやん…子供の事話てもオッサンがチャチャいれてきてややこさなってさぁ…私本間居場所ないねん…」と。何だか余計に同情が働きました。父がいない私にも共感できるものがあったからです。

    2008-04-24 23:49:00
  • 123:

    名無しさん

    お母さんの愛情に気づくんかな?私の場合は手遅れやったから心配や。乗り越えてな

    2008-04-25 02:27:00
  • 124:

    奈々

    ダンダンダン!大袈裟な足音とともにあなたが三階に上がってきたのが分かりました。部屋の扉があくとやはりヘルメットをかぶったままのあなたが立っていました。「美香!お母さん心配するから早く帰ったり!」…とあなた。私が話の腰をおり言います。「まぁ美香の話も聞いたってぇや」…と。「もぉなんやの…」不愉快そうに眉間にシワをよせながら、あなたはソファーに腰掛けました。「ってか家入ったらメット脱いでっていつも言うてるやろ!」…私が言うとあなたは舌打ち混じりにメットを脱ぎました。

    2008-04-25 19:38:00
  • 125:

    奈々

    美香がゆっくり話はじめました。あなたは何も言わずに頷くだけでした。そして最後に美香はこう言いました。「毎週土曜日にはオッサンがいてないから…オカンとも二人で話す事できるねん…。数ちゃん…お願い…それまでここにおいて…」…と。

    2008-04-25 19:44:00
  • 126:

    名無しさん

    続きまだかなぁ?
    楽しみにしてます?

    2008-04-30 07:26:00
  • 127:

    名無しさん

    あげ

    2008-04-30 19:31:00
  • 128:

    奈々

    更新おくれてごめんなさい…

    2008-04-30 23:23:00
  • 129:

    奈々

    しばらく沈黙が続いた後あなたはゆっくり席をたちながら言いました。「勝手にしぃ…」…と。まさかあなたが許してくれるなど思っていなかったから正直ビックリしました。初めてあなたの事を優しい人間だと思う事ができました。

    2008-04-30 23:27:00
  • 130:

    奈々

    それからしばらく奈々は家にいました。私はなんだかをだ仕事を頑張っいます。奈々の食費は私の給料からジャンジャンひかれていたからです…。「家電話したら?」私が言うと「まだおっさんいてるし無理…」と奈々は答えます。そんな日が1ヶ月ほど続いた時でした。ラーメン屋のバイトが終り家に帰ると…

    2008-04-30 23:31:00
  • 131:

    奈々

    間違えてる…
    奈々じゃなくて美香ね…

    2008-04-30 23:33:00
  • 132:

    奈々

    美香の姿がありませんでした。コンビニにでも行ってるのだと思いしばらく待ちましたが美香は帰ってきませんでした。私はあまり気にする事もなくスナックのバイトへ行きました。

    2008-04-30 23:37:00
  • 133:

    奈々

    仕事から帰ると、まだ美香は帰っていない様子でした。「家かえったんや」そう思い込み1日の疲れを癒やしベッドにはいりました。

    どれほど眠ったでしょう?

    2008-04-30 23:40:00
  • 134:

    名無しさん

    あげ?続き気になる?

    2008-05-01 15:18:00
  • 135:

    名無しさん

    面白い?

    2008-05-02 13:16:00
  • 136:

    名無しさん

    読んでます?めっちゃおもろい?

    2008-05-02 18:38:00
  • 137:

    名無しさん

    続き気になります??

    2008-05-06 06:52:00
  • 138:

    名無しさん

    続ききになる?

    2008-05-06 22:14:00
  • 139:

    かなこ

    これも放置かよ

    2008-05-10 11:23:00
  • 140:

    名無しさん

    書ける時にでも書いて下さいね 応援してる方は沢山居るはずです(U_U)

    2008-05-19 01:50:00
  • 141:

    名無しさん

    書いてほしいな??

    2008-05-27 01:50:00
  • 142:

    奈々

    久しぶりの更新すいません…

    2008-05-29 09:49:00
  • 143:

    奈々

    ペッコーン〜頭の痛みと一緒に何かが大きく凹んだ音がしました。「いったぁ…」寝ぼけながらも薄く目をあけると、あなたがオカキの空き缶片手に仁王立ちしていました。「なにすんのよぉ…」布団に潜りながら呟くと、あなたはバサッと布団を剥ぎ取り、もう一度私の頭を缶でブチました。これには流石の私もプッチン!飛び起きます。

    2008-05-29 09:55:00
  • 144:

    奈々

    「いったいなっ!なんやねんっ!?」私は吠えました。だけどあなたは何も言わず缶を振りかざしてきます…。

    2008-05-29 09:58:00
  • 145:

    名無しさん

    また放置するの

    2008-05-30 03:03:00
  • 146:

    名無しさん

    久しぶりの更新ありがとう?ずっと待ってました?

    2008-05-30 03:23:00
  • 147:

    奈々

    あなたの顔面は真っ白に蒼白していて怒りのレベルがマックスを通り過ぎているのが分かるほど…でも、何故あなたがそんなに怒っているのか私には何の心当たりもなかった。

    2008-05-30 20:25:00
  • 148:

    名無しさん

    頑張ってネ?

    2008-05-30 20:35:00
  • 149:

    奈々

    私は命ガラガラにあなたを宥めます…。「ちょっちょっ、ちょっと待って!何で怒ってんの!?」
    「…やかましいっ…お前みたいな奴生かしておかれへんわ…」ボソっと言ったあなたのその一言に今までにない殺意を感じ取りました。

    2008-06-01 01:12:00
  • 150:

    奈々

    私は慌てて妹の部屋に逃げ込みました。そして眠っている妹を叩き起こすと助けを求めました。ダルそうに「なんなん…?」と言いながら頭を掻く妹の後にスッポリ隠れました。

    2008-06-01 01:15:00
  • 151:

    名無しさん

    あげ

    2008-06-02 11:42:00
  • 152:

    名無しさん

    やっぱりあんたはくさいからっ

    2008-06-02 15:01:00
  • 153:

    名無しさん

    頑張れ?

    2008-06-04 05:37:00
  • 154:

    名無しさん

    毎日見にきてますよ♪
    更新有難うな♪♪

    2008-06-11 00:01:00
  • 155:

    名無しさん

    毎日見にきてますよ♪
    更新有難うな♪♪

    2008-06-11 00:02:00
  • 156:

    奈々

    急な転職の為ずっとかけずじまい…もうしわけない今からきゅうぴっちでかきます

    2008-06-20 01:34:00
  • 157:

    奈々

    「ちょー!あのババアどないかして!」妹に耳打ちで訴えました…
    「誰がババアじゃっ!」あなたの怒鳴り声と共に缶のフタがブーメランの様に飛んできました。
    「うわっ!」妹が布団でガードして間一髪!

    2008-06-20 01:39:00
  • 158:

    奈々

    「おねぇ何したん!?オカンめっちゃ怒ってるやん!」と妹…
    私は激しく首をふります「しらん!しらん!しらん!」妹は顔をしかめてため息をはきました。

    2008-06-20 01:46:00
  • 159:

    奈々

    「お前こらっ!何妹の後かくれとんじゃ!はよでてこい!お前みたいなんはウチがさばいたる!」あなたはそう怒鳴ると布団を剥ぎ取りました。
    本当に殺されると確信を持ちました…

    2008-06-20 01:51:00
  • 160:

    奈々

    「まぁまぁ…オカン…ちょっと待ちーや。何をそんな怒ってるん?」妹が仲裁に入ってくれました。
    「…お前は黙っとけ…」あなたの威嚇全開の顔に妹の顔も引きつります…。

    2008-06-20 01:59:00
  • 161:

    奈々

    「おねぇ殺すんはオカンの勝手やけど、殺されるおねぇも理由は知ってから殺された方が気持ち良く死ねるんちゃう?まぁ…とりあえず理由だけでも教えたりーや…?はい…空き缶こっちちょーだい…」
    妹は上手にあなたを宥め、冷静にあなたの手から凶器である空き缶を受け取りました。

    2008-06-20 02:04:00
  • 162:

    奈々

    「お前がまさか人の金に手つけるとはな…アホでどーしようもない奴ってのはしょーがいにしろな…ウチは泥棒は許せん!泥棒なんか苦労して育てた覚えあらへんど!」あなたの言葉に私は余計に意味が分からなくなりました。色んな事を思い出しました…。(昔に友達から借りパクしたプーマのスニーカーの話?それとも…中学の時の先生から借りた弁当代の事?万引きなんか中学以来やってないし…。)

    2008-06-20 02:13:00
  • 163:

    奈々

    色々考えましたがピン!とくる事が見あたらずに私は妹を見て首を傾げました。妹は「もぅ無理…行ってこい(天国へ)」と言うように凄く悲しい顔すると私をあなたの前に突き出しました。

    2008-06-20 02:22:00
  • 164:

    奈々

    「ちょっと待って!ごめん!まじでピンってこやんねんけど!万引きなんか中学以来やってないし!借りパクとかはやってるかもしらんけど、まだパクってないもん!借りてるだけ!一応相手から了解もらってるから泥棒ではないやろ!?そやろ?」そう言って妹を揺すり尚も助けてを求めました。

    2008-06-20 02:29:00
  • 165:

    名無しさん

    がんばれ?

    2008-06-20 02:33:00
  • 166:

    奈々

    「借りパクって…返せや…ってかオカンは何の事言ってるん?オカンの金おねぇがパクったって言ってるん?」妹の話を折るように「まさか!あり得へん!」と口走りました。私からすればそんなの自殺行為…絶対にあり得ない話です。

    2008-06-20 02:36:00
  • 167:

    奈々

    「オカン…それは絶対ない思うで?だってそんなんしたらどうなるって、おねぇが一番知ってる話やから、いくら金に困ったかて、オカンの金に手だす根性あらへんて!」妹の言葉に私は「それ!正解っ!」っと頷きました。

    2008-06-20 02:43:00
  • 168:

    奈々

    あなたの蒼白な顔に血の気が戻っていくのが分かりました。「…それもそやな…」あなたの話方も普通になりました…が、なんだか段々腹が立ってきました。さっき缶で殴られた所がジンジン痛み余計に怒りをかりたてました…。「それもそやな…ちゃうわっ!最初から考えたら分かるやろ!何!?寝てる人空き缶でシバいて起こして!金バクった言うて濡れ衣きして!やりたい放題やな!さいってーやっ!」

    2008-06-20 02:55:00
  • 169:

    奈々

    「あんたが日頃の行い悪いからやん!(笑)」…隣にいた妹に半笑いで言われてしまいました…。その一言で私の怒りのボルテージも急降下…ションボリです…。

    2008-06-20 02:57:00
  • 170:

    名無しさん

    それでそれで?

    2008-06-20 02:58:00
  • 171:

    奈々

    「ってかナンボなくなったん?」と妹があなたに聞きました。あなたは小さく答えます。「奈々からもらってた…お金全部…」
    「はっ!?」私は耳を疑いました。私がバイトを始めてから渡していたお金全部と言うと…ザッと計算しても50万はあったからです…。

    2008-06-20 03:01:00
  • 172:

    奈々

    「はっ!?意味わからんて!何でそんなんバクられんの!?銀行入れてんちゃうん?」私はあなたを問い詰めます。それもそう…私が死ぬ気で働いたお金半年以上分…。あなたに半無理矢理むしられたお金です…ムキにもなります…

    2008-06-20 03:09:00
  • 173:

    奈々

    「百万なったら銀行いれよーと思ってたの!急なお金いる時もあったから!せっかく…家立て直す頭金にしよーと思ってたのに…もぅ…信じられへん…」とあなた…
    (家の頭金って…)私の頭には「家の頭金」っていう言葉と毎日油まみれになって働いてた自分の姿が交互にフラッシュバックしていました。

    2008-06-20 03:17:00
  • 174:

    奈々

    「ってか、どこ直してたん?」と妹が問い詰めると、あなたは力なく「おばあちゃんの人形の下」と力なく答えました。死んだおばあちゃんの部屋には日本人形がガラス棚に入っていて、お金はその人形の下に隠していたらしいのです…。妹は慌てて部屋を飛びだしました。少しして戻ってくると空の茶封筒をもっていました。「こんなか入れてたん?」妹が訪ねるとあなたは首を一度縦に振りました。空の茶封筒が虚しくシャカシャカいっていました…

    2008-06-20 03:31:00
  • 175:

    奈々

    「ってか、こんなん盗めるん家の中おっても、不自然じゃない人だけやん!普通の泥棒やったら封筒ごともっていくって!ってか、おねぇ!美香ちゃんは!?」
    「しらんで…昨日帰ってきたらもぅおらんかったもん…」と私が返すと妹は「ビンゴやな」っとだけ言いました。私もそしてあなたもスイッチが入ったようにお互い目を合わせました。

    2008-06-20 03:38:00
  • 176:

    奈々

    今日はここまで(^^
    時間作ってまた書きます…

    2008-06-20 03:39:00
  • 177:

    名無しさん

    美香め〜?

    2008-06-21 03:40:00
  • 178:

    名無しさん

    ミカ??????

    2008-06-21 14:27:00
  • 179:

    名無しさん

    読んでるょ?

    2008-06-21 14:48:00
  • 180:

    名無しさん

    頑張って下さい?

    2008-06-22 12:33:00
  • 181:

    奈々

    少し時間ができたので書きます。

    読んでくれてはる人ありがとうございます。

    2008-06-25 13:12:00
  • 182:

    奈々

    私は慌てて部屋にもどり美香の荷物があるかを調べました。
    美香の荷物を見て怒りが爆発しました。美香はジャージや部屋着などは全て置き去りにして、普段着る服のみを全て持って行ってました。お荷物になる物のみを残して身軽に飛んで行った美香を想像すると頭に血が登り目が飛び出しそうな感じでした。

    2008-06-25 13:18:00
  • 183:

    奈々

    私は仕事先に連絡を入れその日は休みをとりました。「大変な事があったので!休みます」そう、店長に言って。

    2008-06-25 13:21:00
  • 184:

    奈々

    休みをとると私は慌てて美香の家へ…。心配したあなたも私の後を原チャリで追いかけてきました。美香の家はマンション…中学時代はよく遊びに行った場所です。でも、その時の私たちには思い出に浸る余裕なんてなかった…。エレベーターを待っている余裕もなく、階段で八階までダーッシュ!!
    「ななぁ〜っちょっと待ってぇ〜!エレベーター使おう!」オエツしながらあなたは私の後をフラフラになりながら上がってきました。

    2008-06-25 13:26:00
  • 185:

    奈々

    八階につくと美香の家のインターホンを連打…!ピンピンピンピンピンピン…。ポーンの音がでてこれないほどの速さで。
    「ちょっと奈々!押しすぎ!やめなさいっ!」…とあなたは私の腕をつかみます。「うっさい!離せ!」私はあなたの腕を払いのけ、力いっぱいにドアを蹴りました。「オラッ!でてこいっ!おるんは分かっとんや!」…まるで悪徳金融の取り立てでした。

    2008-06-25 13:32:00
  • 186:

    奈々

    ガチャガチャ…ガチャ。鍵を開ける音がしました。私わドアノブを握り力いっぱいに手前に引きました。ドアの前には頭をボッサボサにした美香のお母さんが顔をムクムクにムクませて顔をしかめて立っていました。「奈々ちゃん…なんやの…時間何時や思ってんの…」…とおばちゃん。

    2008-06-25 13:37:00
  • 187:

    奈々

    それもそう…まだ時間は七時頃の朝っぱら…ですが…その一時間前に私はオカキの缶で叩き起こされたんですよ。あんたの子供のせーでっ!って感じで美香のおばちゃんを睨みます。「おばちゃん!美香は!?おるやろ!?」…て私。美香のおばちゃんはよりいっそう顔をしかめて「いてない!」とだけ言いドアを閉めようとしました。

    2008-06-25 13:41:00
  • 188:

    奈々

    「このババア!」私はドアを再び引き戻すと、美香のおばちゃんを払いのけズカズカと家に入っていこうとした所…「奈々っ!」あなたに呼ばれ振り返りました。
    「靴脱ぎ!」あなたにそう言われ私はムすっとして靴を脱ぎました。
    今、あの現状を思い出すと何であの時にその言葉やねん!と思い出して笑ってしまいます。

    2008-06-25 13:46:00
  • 189:

    奈々

    中に入ると家じゅうの扉を開きました。奈々の2つ下の妹も怯えたように私に「奈々さん…どうしたんですか?」と言いました。
    「美香はっ!?どこ!?」私が訪ねると美香の妹は「知らないです…」と言うだけ。玄関前ではあなたが美香のおばちゃんに事情を説明しているようでした。

    2008-06-25 13:55:00
  • 190:

    奈々

    タンスやトイレ…風呂場にクローゼット…ベランダ全てを見ましたが美香はいませんでした。「なっ?おやんやろ?本間にズット帰ってきてないんだって…」とおばちゃんは言いましたが私の気は収まるわけはなく、逆に怒りが募っていくだけでした。

    2008-06-25 13:58:00
  • 191:

    奈々

    美香の妹に問い詰めます。「美香、最近だれとおった!?絶対ほかにつるんでるやついてたやろ!?」…美香の妹はテンパって首を横にふるだけ。「いいから!思い出して!絶対おるはずやねん!名前ほんのりあがってた奴の名前だけでもえーから!」美香の妹はジーっと顔をしかめると、「あっ!」っと閃いたように「まさのぶくん!って人と明菜って人がよう下にお姉ちゃん呼びにきてましたよ!」そう言うと慌てて部屋から美香のプリクラ手帳を持ってきました。

    2008-06-25 14:05:00
  • 192:

    奈々

    「この人達!」美香の妹が指さしたプリクラに太った女の子とギャル男チックな二人…。私の記憶の中にはいない二人でした。
    「どこの子?」そう妹に訪ねた時怒鳴り声が…。
    「そもそも、おたくが勝手に美香家に泊めて始まった話やろ!ウチの娘うんぬん…」美香のおばちゃんの声でした。

    2008-06-25 14:10:00
  • 193:

    奈々

    慌てて二人に駆け寄るとあなたは怒鳴っている美香のおばちゃんを睨みつけていました。その目は凄く冷たい目で初めて見る様な顔でした。
    「ウチの娘がとったって言う証拠あるん!?」と美香のおばちゃんはあなたを指差し言いました。あなたはしばらく黙って言いました。

    2008-06-25 14:14:00
  • 194:

    奈々

    「あんた…人に指差しな…。証拠?今はないよ。でもな調べたらすぐでてくんねん。でもな、警察だす前にやってんやったらやったって本人に言わさなアカンちゃうの?やってないんやったらやってない…話聞くために私らここきたんやわ。後、あのアホ(私)を見張りに。あんたも親やねんやったらな、自分の子供もっと信じてな、一緒に探すくらい言われへんの?おらん!言うて鉄板はってる場合ちゃうやろ。」… そうあなたに言われた美香ママはクッと顔をしかめてあなたを見ていた。

    2008-06-25 14:33:00
  • 195:

    奈々

    「わかりました。そこまで言われてウチも黙ってられへん。ウチもウチで探しますわ。でもあの子が無実やった時は…。」 と美香のおばあちゃんはそこで言うのをやめた。あなたはその先の言葉が分かっているように軽く頷いた。

    2008-06-25 14:40:00
  • 196:

    奈々

    「奈々!帰るで!」あなたの言葉で私達は帰る事に…。帰りの道中私はあなたに聞いた。「なんで私が家にズカズカ入って行った時、止めへんかったん?」
    するとあなたは軽く笑ってこう言った。

    2008-06-25 14:46:00
  • 197:

    奈々

    「人間ってな色んな奴おんねん。人笑いながら裏切る奴、いくらしんどーても一緒にいてくれるやつ。色んな人間のパターンはあるけど大人なったら今よりもっと裏切る人間がでてくる。でもな大人なったら、そんな裏切りにも慣れてしまうねん。一々怒られへんようなってくる。怒られへん人間はまた同じ事繰り返す。人裏切る事に何も感じやん人間になってまう。今回で美香が本間に盗んでんやったら…あんたが怒ったたらいい。間違ってる事教えたったらいいねん。あんたも友達に言われて気ついた事とかあるやろ?ケンカしても間違ってる事教えたる事が友達やし、親ではでけへん事でもあるってオカンは思うから。」って…。

    2008-06-25 14:59:00
  • 198:

    奈々

    「何言ってんの?あんな女しばいたら終わりや!もぅ友達ちゃうし!あいつがどんな人間なってバチ当たっても私に関係ないもんっ死んだらいいねん!あんな女!」…こう返した私にあなたは笑いかけてた。
    未来を見ているように。

    2008-06-25 15:05:00
  • 199:

    名無しさん

    おもろいわー!!

    2008-06-26 00:46:00
  • 200:

    奈々

    私は家に帰るなり美香を探した。中学時代の友達…に電話をいれ、美香がつるんでいるらしいギャル男と太った女。でもみんな心当たりがないらしかった…。仕方ない…そう思い私は久しぶりの奴の家に向かった。無駄に顔が広いあいてなら…そう思って。

    2008-06-26 01:16:00
  • 201:

    奈々

    チャリをこぎ…ついた所…。哲治の家でした。あの勝の件があってから一切の接点を切って半年以上の時間がたっていました。でも、こいつしかいない…仕方ない決断でした。

    2008-06-26 01:22:00
  • 202:

    奈々

    インターホンを押すと哲治のおばちゃんがでてきた。私の顔をみて首をかしげるおばちゃんに挨拶する…「私、杉山と申します。哲治くんいますか?」おばちゃんは軽く頷くと可愛い顔に似合わないビックリするようなドスのきいた声で哲治を呼んだ。「て゛つ゛し゛っ友達!友達来てるよ!哲治!聞こえてる!?」
    しばらくしてブスッとした哲治が階段を降りてきた。

    2008-06-26 12:24:00
  • 203:

    奈々

    「お前声でかいねんっ!うっとぉーしいわっ!ババア!」おばちゃんにヤジる哲治を私は可愛らしく呼んだ。「てっちゃん?」哲治は私を見ると目を細め「奈々…?」と一言。「おひさですっ」なんて言って照れ混じりに笑ってみせた。久しぶりに見た哲治は少し太ったようにも見えたがやっぱり男前だった。

    2008-06-26 12:29:00
  • 204:

    奈々

    哲治はなんだか嬉しいような不機嫌のような微妙な顔をして「どないしたん」と言ったから、なんかこっちもつられてしまって…ちょっと黙った…。「用事あるんやろ?」哲治の言葉で我に返り本題へ…

    2008-06-26 21:10:00
  • 205:

    奈々

    「…あんなぁ、まさのぶってゆうギャル男知ってる?」…と私。哲治は顔をしかめると「どこのやつ?」と私に聞いた。でも私はギャル男という感じと「まさのぶ」の名前しかしらない。哲治の質問には「それ以上わからん」と首を横に振った。

    2008-06-27 01:12:00
  • 206:

    奈々

    「それだけやったら分からんやろ?まさのぶなんか死ぬほどおるぞ!ってか、そいつがなんやねん?まわされたんか?」と哲治が冗談半分に言う…だけどこっちは笑える状態じゃない。私は下から哲治を睨むと舌打ち混じりに一発…「チッ…シャレ言うてる場合ちゃうわ…ハゲ」。

    2008-06-27 01:17:00
  • 207:

    奈々

    「お前本間なまいき!年上やぞ。俺!」哲治が言ったがもちろんスルー。「じゃ美香は?美香最近見た!?」ちょっとムキになった私を察したのか…哲治は真顔で「美香やったら亮に聞いてみ?最近亮にあった時、美香の話してたから一緒におるかもよ?番号知ってるけ?」と情報をくれた。哲治の家に電話を借りて亮くんに電話をする…トゥルルトゥルル…呼び出し音がなる中、顔をあげると哲治が鬼の様な顔でこちらを見ていた。

    2008-06-27 01:25:00
  • 208:

    奈々

    「てっちゃん顔こわいで」私が突っ込むと哲治はフンっというようにタバコに火をつけた。トゥルルトゥルル…何度もコールを鳴らしたが亮は電話に出なかった。仕方がないので留守番電に自分の名前と要件を言って電話を切った。「かけ直してくるかもしらんから、ちょっと待たせてな。」私がそう言うと哲治は「勝手にせぇや」と冷たく言った。哲治の態度は(こいつウザっっ)そう思わずにいれないぐらいの悪さだった。

    2008-06-27 01:30:00
  • 209:

    奈々

    沈黙が流れる中…哲治ママの声が…「哲ぅーっ!お母さん仕事いくからねーっ!あんた、絶対変な事しなやっ!分かってるー!?女の子も気つけんねんでぇーっ」ママの言葉に哲治が怒鳴る…「うるさいねんっ!何もせーへんわっ!はよいけやっ!」…そう言ってる哲治の顔は真っ赤になっていた。いつもクールを装っていた哲治の意外な一面が見え笑いが止まらなかった。

    2008-06-27 01:38:00
  • 210:

    奈々

    ケラケラケラケラケラ…お腹がねじれるくらい笑ってる私に哲治がムキになり怒った。「笑いすぎや!お前の家だって上から布団何回もふってきたやんけ!あれよりマシやっ!ホームレスちゃん!(笑)」逆に私をイジリに回った哲治。「うるさいって!ウチのばばぁネタは禁句や!ってかそんなん覚えとかんといてっ!すぐっ、忘れて!」私が言うと哲治は思い出しながらバカみたいに笑っていた。「ホームレスちゃん…ホームレスちゃん…」って声をかすめさせながら…。

    2008-06-27 01:47:00
  • 211:

    奈々

    なんだか私もつられて笑ってしまった。あんなに爆笑したのはいつぶりだろう?美香の事も昔の事も全部忘れて私は哲治と笑っていた。

    2008-06-27 01:50:00
  • 212:

    奈々

    「で、そんな事より美香と何あったん?」…哲治が思い出したように言います…。私も哲治の言葉で美香の事を思い出しました。「…あんな…」私は1からの全てを哲治に話しました。「まじで!?」哲治は眉間にシワをよせてビックリした様子でした。

    2008-06-27 12:30:00
  • 213:

    名無しさん

    気になる〜

    2008-06-27 14:16:00
  • 214:

    奈々

    「その話にまさのぶって奴がかんでるって事か〜」…と哲治。「いやっまだかんでるとは言い切れないけど、何かどっかのボーイズBARの子の子供はらんだって言ってたから。そいつの事ちゃうかな?って私は思ってるねん。」…私が言うと哲治は少しためて言った。「うっしっ!俺もそいつ一緒に探したるわっ!」…と。哲治の言葉に私は嬉しさと安心を隠せませんでした。その時の哲治はすっごく大きく凄くかっこよく私の目に写りました。

    2008-06-27 15:54:00
  • 215:

    奈々

    哲治ワールドの起動により、まさのぶという男が見つかるのにそう時間はかかりませんでした。美香がいなくなって何日か経った日、バイト先に哲治がきました。長靴姿に変なハッピ…バイト姿の私を見つけた哲治はドア越しにこちらを指差し笑い転げていました。そこには亮介の姿も知らない人の姿もチラホラ…。みんな哲治につられて笑っていました。

    2008-06-27 17:57:00
  • 216:

    奈々

    「奈々ちゃん…外の子ら知り合い…?」店長が不思議そうにいいます…。「いやっ…、知らないですけどねぇ…ラリってんじゃないですか?」…と店長にシラッと言いましたが心の中では全員、麺を湯がくカマの中に沈めてやりたい思いでした。

    2008-06-27 18:07:00
  • 217:

    奈々

    チャッチャっと仕事を終わらせ「おつかれさまでぇーす!」と店長に笑顔で挨拶をかわすと哲治めがけてダーッシュッ!!跳び蹴り一発いれよーと思いましたが、寸前でコブラがえり…六人程の目の前で大袈裟に転んでしまいました。

    2008-06-27 18:13:00
  • 218:

    奈々

    ドカンと笑いが吹き上がりました。「笑いすぎ!ってか見つかった!?ギャル男!」早く空気を切り替えたい思いで私が言うと、哲治も亮くんも過呼吸気味に「おった…おった…」と答えます…。「もうっ!笑うんなしっ!早く連れて行って!」過呼吸気味の哲治の腕を引っ張りバイクの方へ連れて行きました。ヘルメット着用オッケイ!哲治にしっかり捕まりギャル男の所へゴーっ!!

    2008-06-27 18:31:00
  • 219:

    奈々

    ギャル男は意外に近い所にいました。駅で数えると4つ程しか変わらない所…。哲治がすぐ探せたのにも納得でした。

    2008-06-27 18:35:00
  • 220:

    奈々

    ついたのはファミレス…みんなでゾロゾロ行くのもアレなんで、私と哲治と亮介で入る事に…。入り口の奥には哲治の友達らしき男の子と美香のプリクラに移っていたギャル男のまさのぶの姿が…「どもっ…」軽く会釈すると二人も会釈を返してきました。哲治、私、亮が並んで座り本題へ…。

    2008-06-27 18:41:00
  • 221:

    奈々

    「美香の彼氏なんですか?」…私が聞くとまさのぶはキッパリ答えました。「やめてっ!ないから!」…と。「じゃアキナって子と付き合ってんですか?」次に私がこぅ聞くとまさのぶ君は笑いだしました。「それも勘弁っ!ありえへんからっ!」彼の笑いはカンに触る笑い方で…横にいた哲治は目をピクピクさせました。

    2008-06-27 18:47:00
  • 222:

    奈々

    「じゃどーゆう関係ですか?」私が聞くとマサノブははっきり言いました。「客!」…と。「客?あっ、お店の?」私が聞くとマサノブは「うん」と頷きました。「わざわざ、お客さんの家呼びに行ったりするんですか?バーテンて…。」私が言うとマサノブは「バーテンじゃないし!ホストやし!」とエバリながら言いました。

    2008-06-27 18:57:00
  • 223:

    奈々

    「お前喋り方どないかならんか?」隣にいた哲治が突っ込みました。「えっ?なんで?めっちゃ普通やん俺。」…とマサノブは言いますが、その喋り方は明らかに相手を挑発していました。ガンっ!哲治がテーブルの裏を膝で蹴りました。「お前こらっ!」…と立ち上がろうとする哲治の腕を引っ張ります。「てっちゃん!喧嘩しにきたんちゃうで!」そう言って。

    2008-06-27 19:08:00
  • 224:

    奈々

    哲治はグッとこらえました。「ありがとう」そう哲治に言うと、話へ戻ります。「美香が妊娠したって言ってたんですけど、マサノブくん?の子供じゃないんですか?」
    「はぁ〜?ないない!俺ちゃうわそれ!俺そんな下手こかんし、してたとしてもあいつの場合想像ちゃう?」またもイラっときました、

    2008-06-27 19:12:00
  • 225:

    名無しさん

    いつも気になるところでとまるうー

    2008-06-28 05:03:00
  • 226:

    奈々

    すいません…

    2008-06-28 09:40:00
  • 227:

    奈々

    「ちっ」亮と哲治の舌打ちもかぶります。「美香どこにいてるか知らないんですか?」最後の質問をマサノブに投げると…彼は白々しい態度で「さぁ〜」と答える…。その「さぁ〜」は哲治と亮介に拷問してくれと言ってる様なものだった。一気に二人の目ツキが変わる…私はテーブルの下から二人の手をギュッと握り「やめてください…」と心から願いました。

    2008-06-28 09:53:00
  • 228:

    奈々

    こいつは絶対何か知ってる…そう確信はありましたが、マサノブはどう触ってもキッチリ山を返してきました。もう話を聞く事は無理だと思いました。「亮くん…てっちゃを…帰ろ。多分何も話してくれはらへんわ。この人…」私達は帰る事に…帰り際…哲治がマサノブを釘を打ちました。「お前…美香が見つかった時どないなるか…キッチリ腹くくっとけ」…と。

    2008-06-28 12:05:00
  • 229:

    名無しさん

    めちゃ気になるぅ〜(><)

    2008-06-28 16:55:00
  • 230:

    奈々

    それからはまた一からの振り出し…。たまに美香からの連絡あったという亮介の所にもパタリと連絡はなくなりました。きっとマサノブが美香に忠告したのでしょう…。あなたはもぅ美香を追いかけるのは止めろと私に言いましたが、私の美香への怒りは日に日に重なるばかりでした。それを隣で宥めてくれたのは哲治でした。

    2008-06-28 19:12:00
  • 231:

    奈々

    哲治のおかげでどれほど気が紛れたでしょう…。美香への怒りも薄まり私は普段の生活へと戻りつつなっていたのは美香がいなくなってから1ヶ月程たった時でした。

    2008-06-28 19:15:00
  • 232:

    奈々

    その時期ぐらいかな?哲治をあなたに紹介したのは…別に付き合ってる関係とかじゃなく、友達として。行儀の良い哲治をあなたは意外にすぐに気に入りました。よく私家族にまじり哲治が食卓にいる事もありました。そんなある日でした。

    2008-06-28 19:23:00
  • 233:

    奈々

    何かのきっかけでみんなで焼き肉か何かを食べに行った時だったと思います。みんなお腹いっぱいになり家に帰りました。あなたが鍵を開けている時どこか聞き覚えのある音が私の耳に入ってきました。

    2008-06-28 19:27:00
  • 234:

    奈々

    「ちょっと!みんなシー!」みんなを黙らせ耳をすましました。「どないしてん?」何故かそこにいた哲治が言います。「うるさい!シー!」哲治を黙らせ神経を耳に集中させると「チャリンチリン…」と何かのさびれたいような鈴の音が…。「てっちゃん!ちょっとその変!探して!」私は叫びました。「なんやねん!?いきなり!」哲治が顔をしかめます「美香!どっかに美香いてる!探して!」私が言うと哲治は「はぁっ!」といった様子で辺りを探し始めました。

    2008-06-28 19:40:00
  • 235:

    奈々

    「チャリン」の音と共に車の影から影が飛び出していきました。「てっちゃん!あっち!逃げた!」哲治が影を慌てて追いかけました。「こらっ!まて!」哲治はあっさり捕まえました。やっぱりそれは美香でした。哲治が怒鳴り美香の胸ぐらを掴みました。「おのれこらっ!今更何しにきたんじゃ!殺される覚悟か!?」
    「哲治!女に手あげたらウチがしょーちせんぞ!」あなたの言葉に哲治はピタリと止まりました。私はというと何かが一気に込み上げてきたように動く事ができませんでした。

    2008-06-28 19:47:00
  • 236:

    名無しさん

    うわー気になる〜

    2008-06-29 01:58:00
  • 237:

    名無しさん

    オカンばりいけいけ?
    続き頑張って下さい?

    2008-06-29 07:13:00
  • 238:

    奈々

    あなたは哲治から美香を放すと美香の手を引き家へと入っていきました。「奈々!」哲治に呼ばれてパッと目が覚めたように我に返りました。そしてそれは私の中の怒りも目覚めさせました。家の中に入るや私は玄関にあった傘を握りました。「奈々!あかん!傘おけ!」哲治が私から傘を奪い取ろうとします。「もぅてっちゃんいいから…帰ろうか…?」私が言うと哲治は私から傘を奪い「あかん!帰らん!一緒におるから。」と言って私の手を握ってくれました。それはまるで私を守ってくれている様なそんな気持ちが伝わってくるようなものでした。

    2008-06-29 11:12:00
  • 239:

    奈々

    哲治に連れられ部屋に入ると机を挟み美香が座っていました。「お前どーゆうつもりやねん!何しにきたんや!ようこれたもんやの!殺される覚悟できとんか!」私が吠えると美香はボソッと答えました。「殺してくれてもいいよ…奈々。」力ない美香の言葉にカチンときました。そして美香に飛びかかると何度も殴りました。

    2008-06-29 22:42:00
  • 240:

    奈々

    私が殴っているのに美香は無抵抗でした。そんな様子を見てあなたが私の腕を掴みました。「奈々!もぅやめ!相手無抵抗やろ!そんなん喧嘩ちゃう!」そう言って…。ふと美香を見ると口から血が吹き出し、鼻血もでています。そして目にいっぱいの涙をためて私を見ていました。「ごめん…」と美香の口がそう言ってるように動いたかと思うと、美香の目からは次から次へと涙がこぼれ落ちました。

    2008-06-30 00:20:00
  • 241:

    奈々

    私が殴っているのに美香は無抵抗でした。そんな様子を見てあなたが私の腕を掴みました。「奈々!もぅやめ!相手無抵抗やろ!そんなん喧嘩ちゃう!」そう言って…。ふと美香を見ると口から血が吹き出し、鼻血もでています。そして目にいっぱいの涙をためて私を見ていました。「ごめん…」と美香の口がそう言ってるように動いたかと思うと、美香の目からは次から次へと涙がこぼれ落ちました。

    2008-06-30 00:21:00
  • 242:

    奈々

    美香を掴む私の手から力が抜けていきます。「私があんたに何で気ついたか分かる?あんたが昔からズット大事にしてるその鈴や。死んだおじいちゃんにもらったとか昔言うてたよな?お前が何しとんかちゃんと見てるんちゃうか!今のお前の最低な姿!お前なんか本間殺す価値もあらへんわ…自分で勝手に死ね」私は上から美香を見下すと冷たく言いました。

    2008-06-30 00:29:00
  • 243:

    奈々

    昔…中学の時。よく美香と授業を抜け出して遊んでたました。美香が私を迎えに来る時にシンとした廊下に聞こえる美香の鈴の音。お守りにくっつけられたその鈴の音がリアルに耳に残っていて…悲しい事にも変わってしまった美香の存在を教えてくれました。まるで美香のおじいちゃんが私に美香を助けてあげて…と言っている様にも思えました。

    2008-06-30 00:35:00
  • 244:

    奈々

    「ウェッウェッ…」とひたすら泣き通す美香を置き私は部屋へと戻りました。「お前なんか本間殺す価値もあらへん」と自分の言った言葉が頭をグルグルと回りました。「私は間違ってない。あいつなんか本間死ねばいい」そう自分に言い聞かせますが、何か自分でも分からない物が沸々と込み上げてきました。「なんでこんなんなってん…なんで昔のままでおられへんねん…」人が変わってしまう事への怒り…悲しみを初めてこの時知りました。

    2008-06-30 00:42:00
  • 245:

    奈々

    みんなは今考えたりしませんか?
    昔は何をしていた訳でもない…お金がなかっても楽しかった。
    カラオケにいけなくても、ボーリングができなくても、ドライブに行けなくても、公園やどこかに友達といるだけで笑えた事…。
    今になれば何がおもろかったんやろ?って思い出して笑える時はないですか?
    私はあります。その思い出にはいつも美香がいていつもバカをやっています。戻りたい…最近つくづく思います。

    2008-06-30 00:49:00
  • 246:

    名無しさん

    ?

    2008-07-02 00:21:00
  • 247:

    奈々

    その後はというと美香の母親が美香を迎えにきました。母親の車に乗り込もうとしない美香にあなたが言いました。「ちゃんとオカンと話してからウチおいで!数ちゃん待ってるからな!美香!」あなたの言葉に美香は軽く頷き車に乗り込み帰っていきました。美香が帰った後、あなたは私の部屋に入ってきました。「奈々!タバコ一本くれるか?」タバコを吸わないあなたが言うので不思議に思いながらもタバコを一本あげました。

    2008-07-03 10:00:00
  • 248:

    名無しさん

    読んでマス?

    2008-07-03 13:48:00
  • 249:

    名無しさん

    ?

    2008-07-07 22:54:00
  • 250:

    名無しさん

    >>252
    なんか、グッときた。ほんまに…年を重ねるごとにそう思うわ

    2008-07-09 01:08:00
  • 251:

    奈々

    あなたは顔をしかめながら煙を一度はくと一言だけ言い残して部屋を去りました。「怒りってゆーのは不思議やけどその時だけやぁ…パッと湧いて知らん間に冷めてる…。冷めへん怒りが存在したら…そん時は刺し合い殺し合いの世界やぁ。でもなぁ、思い出とか情ってのはなぁ…厄介やけど中々冷めてくれへんからなぁ〜。」…と。

    2008-07-10 03:25:00
  • 252:

    奈々

    あれから何日が過ぎました。美香の母親がお金をもってやってきましたがあなたはそれを追い返しました。「これは美香の手から奈々が受け取るもんやから」…そう言って。
    私は迷っていました。美香の話を受け止めてあげるかあげないかを…。美香は嘘をつくかもしれない…それでも聞いてあげるのか?そんな事を考え迷っていました。でも…あなたから一つの話を聞いて私は心に決めました。

    2008-07-10 03:31:00
  • 253:

    奈々

    今でも思い出せば鮮明に蘇る、あなたのあの時の話…初めてあなたからお父さんの事を聞いた話…DV癖があった父の話。
    「そんなんな、オカンはそうやって美香の事許せっポイ事言うけどさぁ!じゃぁ、オカン、お父の事許してんの?殴られたりしててんやろ?私ちっちゃかったから知らんけど…昔オバァがお父の事最低な奴ってよぅ言ってた」そう言った私の質問にあなたはちょっと恥ずかしそうにして言った。

    2008-07-10 03:40:00
  • 254:

    奈々

    「許したか?…なぁ。どうやろ?分からんわぁ〜殴られてた事思い出したら腹立ってしゃーなかったけど、なんでやろなぁ?今は何かそんなん思い出されへんねん。たまに奈々が笑ってる顔見た時オッサンの顔思い出すけど、あんたみたいに大口開けて笑ってるオッサンしか思い出されへん。嫌ぁ〜な事いっぱいあったハズやのになぁ〜。」…って。初めてみるような女の子なあなたに私は少し見とれてた。キモイけど何か可愛くて、キモ可愛なあなたに見とれてた。顔しらんけど、あなたの目線の先には笑ってるオッサンがおるような気がして。

    2008-07-10 03:48:00
  • 255:

    奈々

    あなたがこと時の私に教えてくれた事。
    怒りってゆう一時の感情に負けない、自分のハッキリした気持ちの大切さ。それを貫き通す事の難しさ。そして本当の思いやり…。「今しか出来ひん事やから…」あなたはよく言ってたけど、今ならその意味が少し分かります。大人になればなるほど捨て身になれない。…そういう事でしょ?…

    2008-07-10 03:57:00
  • 256:

    奈々

    その後、私は美香の話を聞きました。彼女にも色々あったらしく、例のホストくんに恐喝されていたそぅです。実際、美香や美香の周りの子達からの被害届でホスト君は捕まりました。何をネタに恐喝されていたのかは、未だに私は知りません。「それは…どうしても言えない」美香の譲れない意見だからです。美香を許すのには凄い時間がかかりましたが、今はよく隣で爆笑しています。そして私を支えてくれています。私は許した自分を悔やまないし、逆に今は凄いなぁと思えます。

    2008-07-10 04:05:00
  • 257:

    奈々

    …十代にはまだまだ色々ありました。19になり哲治と同棲も始めたりしました。実家を出る際、「でていったら二度と帰ってくんな!」あなたにそうキツく言われましたが、哲治とケンカする度に実家へ帰る私。「お前なんしにおんねん!」…と。仕事が終わり帰ってきた、あなたにすがりつき散々愚痴をこぼしました。あなたは昔の様にヘルメットを被ったまんま晩御飯の支度に入ります。「なぁーっ!ちゃんと聞いてーやっ!ってかメット脱げやぁ〜。本間あのアホ哲なぁ!」付きまとい話を続ける私をあなたはよく怒鳴ったものです…「じゃかましいっ!しっょーもない話!ゴチャゴチャゴチャゴチャ!はよ帰れーっ」って中学の時の様に…。

    2008-07-10 04:16:00
  • 258:

    奈々

    成人式は凄く嬉しかった。式の3日前にあなたに呼ばれて実家に帰ると、ドンっ!と掛けられた振り袖着物。あなたが昔袖を通した物です。古い物でしたが、凄く凄く嬉しかった。ケチなあなたからのサプライズだったから。式当日にあなたに着せてもらってる時、あなたは鼻をグズグズいわせていました。「…泣いてんの?」私が聞くとムキになった様子で「泣いてないわっ!ブタクサや!ブタクサ!か・ふ・ん・し・ょ・うです!」…って。「あっそ」って私も返したけど…私も凄く泣きそうになってたから…あんまり突っ込まれへんかった。

    2008-07-10 04:30:00
  • 259:

    奈々

    「あっ!今日、写真屋に予約入れてるから!二時に滝口の写真屋きてな!一緒に写んねんからコマシな服着てきてなー!」私はそう言って式に出掛けた。会場には久しぶりに会う連れに感動しながら林家ペー、パー並みに写真を撮った。

    2008-07-10 04:35:00
  • 260:

    奈々

    ある程度気も済み…滝口写真屋へ行くと、まだあなたは来てない様子…。「おっそいなぁ…」イライラしだした時、ブゥーンブゥーンって聞き慣れた原付のエンジン音…。とピーっピーっと笛の音。目を凝らし音の方を見ると、あなたの走る原付の後ろをチャリポリが追いかけて来ていました。よく見るとあなたは大好きなヘルメットをかぶっていませんでした。

    2008-07-10 04:40:00
  • 261:

    奈々

    「ごめん奈々っ!あんたが急に写真とか言うから!めっちゃ服探しててん!」…あなたが着てきたのは黒地に黒のスパンコールでジャラジャラ描かれたクロヒョウのワンピースを着ていました。昔…あなたが参観日の度に着ていた、あなたコンシンの一張羅…。「…ってそれまだもってたんや…」私は失笑ものでしたがあなたは久しぶりに着る一張羅にルンルン?っと言った様子でした。

    2008-07-10 04:49:00
  • 262:

    奈々

    「ハッ…ハッ…」息を切らしあなたに付いて来ていたチャリポリが追いつきました。「ちょっと…ハッ…何で止まれへんの…ちょっと免許証…みして…」とポリスマンの一言にルンルン?だったあなたの目つきが一瞬変わりました。「あんたっ!今日なんの日か分かってんのーっ!?成人式や成人式っ!ウチの娘の成人式や!しょーもないっ!やから飛ばす気かーっ!」…とあなた。誰がどう聞いてもあなたの方がヤカラでした…。あなたはあまりのテンション急上昇で、自分がヘルメットをかぶっていない事に気付いていなかった様でした。

    2008-07-10 04:56:00
  • 263:

    名無しさん

    ウチんちと似てる?主さんもお母さんも可愛い?最後まで読むんで頑張って下さい?

    2008-07-10 05:00:00
  • 264:

    奈々

    「あんた…ノーヘルやで」…私の指摘にやっと気付いたあなたでしたが、撮影時間をすでにオーバーしていた為、寒空の中、警察を待たせていました。「ヘッヘッウチはテッキリお前がまた警察相手にしょーもない事やったかと思ったわぁ」…あなたはそう言って茶目っ気タップリに笑いましたが、外に立っていた警察からすれば、殺してやりたいくらいのババアだったに違いありません…。

    2008-07-10 05:02:00
  • 265:

    奈々

    そんな事もありましたが腕のいい写真屋さんだった事もあり、キレイにとってもらえました。やっぱり親子やなぁ…そう思わずにはいれないくらい写真の中の私とあなたはソックリに笑っていました。

    2008-07-10 05:09:00
  • 266:

    奈々

    去年…ズット地方にいた兄が帰ってきました。兄があなたの誕生日に家を立て直しました。新しい家にあなたは大満足でした。「新しく家を買うから…一緒に住もう…」兄は言いましたが、あなたは断固拒否でした。「ウチはおばあちゃんが生きてたここで、ウチが生まれたこの家で死にたいねん…」そう言って。兄は新しく買うより安くついたと、あなたの満足げな顔を見て笑っていました。

    2008-07-10 05:18:00
  • 267:

    名無しさん

    ええー話やった?
    でも虐待怖い(苦笑)

    2008-07-10 13:18:00
  • 268:

    名無しさん

    マジ泣きやー?

    2008-07-10 18:25:00
  • 269:

    名無しさん

    コレで終わり??

    2008-07-11 01:20:00
  • 270:

    名無しさん

    >>274こいつなに勝手に終わらしてんの(笑)

    2008-07-11 07:25:00
  • 271:

    名無しさん

    ↑主怒りすぎやから

    2008-07-11 14:47:00
  • 272:

    名無しさん

    数ちゃんブラボー!!!

    2008-07-16 00:09:00
  • 273:

    名無しさん

    このまま放置??

    2008-07-19 16:29:00
  • 274:

    名無しさん

    待ってマス〜(^-^)ノ

    2008-08-24 04:31:00
  • 275:

    名無しさん

    みたい?

    2009-09-17 00:37:00
  • 276:

    名無しさん

    あげ

    2010-11-23 06:12:00
  • 277:

    名無しさん

    あげ

    2014-03-21 17:22:00
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