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ななめ後ろ
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1:
田中
廊下からバタバタと誰かが走ってくる音
がらっと教室のドアが開いた必死な顔で友達の隼人が「大変やべーよ」2008-03-19 15:01:00 -
7:
田中
「なぁ真吾、俺まじ狙ってくよ」隼人は冗談ぽく笑って言った
「展開早いね」僕は流すように話を聞いていた。
放課になると綾瀬さんの周りにだぁーっと人が群がった2008-03-19 15:34:00 -
8:
田中
どこから来たの?
彼氏いる?友達になろ?
そんな言葉が飛び交う
綾瀬さんは笑う事なく戸惑っているのかキョロキョロしていた
2008-03-19 15:38:00 -
9:
田中
チャイムが鳴って
みんなが席に着く綾瀬さんはほっと安堵した表情を見せた
いつの間にか僕は彼女の事ばかり見ていたらしい
目が合ったがその視線はすぐ流され窓の外に向けられた2008-03-19 15:51:00 -
10:
田中
授業を終え放課後
僕は部活のため部室に向かう。昇降口で靴を履いていると後ろから足音がして振り返る
「あっ…」立っていたのは綾瀬さんだった。
「帰らないの?」突然口走った何て言えばいいんだろう何か話さなきゃそう思ったんだろう。2008-03-19 15:56:00 -
11:
田中
「あなたは…部活?」綾瀬さんは明らかに動揺している僕を見て少し笑ながら言った
「あっはい」あなたと言われ自分の名前を知らないという事に気付く…名乗るべきか?
「そう、頑張ってね。さよなら」彼女は僕が名前を言うタイミグを遮り靴を履いて昇降口を出た2008-03-19 16:16:00 -
12:
田中
何だか言わないと後悔するような気がした…
僕はとっさに走り彼女を追いかけた
「綾瀬さんっ!」門を出た所で歩いている彼女を呼び止めた
「何?」不思議そうに振りむいた
「僕、森岡真吾!よろしくね」と言うと僕は走って逃げた
自分でもなんであんな事したのか分からない。でもなんだかスッキリしたそんな感覚だった2008-03-19 16:23:00 -
13:
田中
部室に行くと隼人が待っていた
「遅いぞ真吾!」
「わりっ」平謝りするとすぐ着替えてスパイクに履き替えた
隼人に後ろめたい気持ちが少しだけあった
「真吾行くぞ」待ちきれない様子の隼人は先に部室を出た2008-03-19 16:29:00 -
14:
田中
一時間サッカーを楽しむ恋よりサッカーのが楽しいそう思っていた。
告白された事はなくはないでも付き合う意味がよく分からず断っていた…
でも真吾の気持ちは徐々に変わりつつあった
今日転校してきたばかりの彼女に出会う事によって2008-03-19 19:34:00 -
15:
田中
毎朝起きるのが苦痛だった面倒…その言葉が適切か
だけど今朝は母親の声で起こされる事なく
余裕をもって家を出た
早く学校へ行って彼女に会いたかった
2008-03-19 19:44:00 -
16:
田中
学校へ向かう道
通いなれている道のはずなのにいつもと違って見えるのは多分人が歩いてないからだろうか
学校に着くと教室も廊下もガランとしていた2008-03-19 21:22:00