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霊感体質
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1:
菫
―痛いよ…。淋しい…。
いつもの帰り道。消えかかった街頭の下に、いつもならいないものが、そこにはいた。ツインテールの髪型に、フリルがついた服を着て、その子は泣いていた。年は10才にも、満たないといった感じだ。
2007-09-26 23:59:00 -
65:
菫
「でさ!二丁目の、古びた屋敷あんじゃん!」
奴は、幽霊だのUFOだのといった、そーゆー類のものが大好きな奴だった。そして、何かアレば、俺を誘って心霊スポットに連れて行こうとする。
「だから、興味本位で、そーゆーとこに行くなっつってんだろ。」2007-10-02 21:40:00 -
66:
菫
俺の言葉に、小泉は不服そぅに頬を膨らませた。
「あ、そーだ。」
「何なに!?」
と、小泉の期待に満ちた目が、俺に向けられた。
「あのさぁ、最近この近所で、交通事故があったの知ってるか?」2007-10-02 21:44:00 -
67:
菫
「交通事故?あぁ、確か小学生の子が、車に撥ねられて亡くなったってやつ?知ってるよ。それが何?」
「いや、なんつーか、そのな…」
俺が言い出しにくそぅにしていると、小泉が言った。「幽霊、視ちゃったとか?」
俺は、小泉を一瞬見て頷いた。2007-10-03 00:18:00 -
68:
菫
「視たっつーか、関わってしまったっつーか…。」
俺が言い終わる前に、小泉が話だした。
「マジで!!何やってんの菫君!?何で、そーゆー事を俺にもっと早く言ってくれないの!」
「いや、だって、つい最近の話だし。」2007-10-03 00:21:00 -
69:
菫
とりあえず、小泉には、ミサの事を全て話した。俺一人より、頼りになるか、分からないが、小泉でもいないだけマシだ。
「そっかぁ、そのミサちゃんて子を、母親に会わすねぇ。どぅしたもんかな。」
俺達は、授業も出ずに、小泉が一人でやっている【心霊同好会】の部室に来ていた。まぁ、部室と言っても、使われていない教室を、小泉が勝手に使っているだけだが。2007-10-03 00:26:00 -
70:
菫
「いきなり、ミサちゃんの母親に会いに行って、あなたの娘が、会いたがっていますよ。なんて言ったって不審がられるだけだした。」「だよね、てかさ菫君さ、幽霊視えるけど、視せる事とか出来るの?」
小泉の素朴な疑問に、俺は固まった。そーいえば、それについても、考えてなかった。
「菫君、もしかしてその事も、何も考えてなかったの?」2007-10-03 00:30:00 -
71:
菫
小泉が、呆れた口調で聞いてくる。
「………大丈夫だろ?何かの漫画で見たけど、霊感強いヤツの持ち物に、霊感のない人が触れたら、一時的に、霊感が強くなるって………見た気がする。てか!今は、そんな事より、どーやって母親に会わすかだよ!」
ハァっと、小泉が溜め息をはいたが、あえて無視をした。2007-10-03 00:34:00 -
72:
菫
小泉と、あーだ、こーだと話していたが、いかんせん、アホ二人。思いつく訳がない。
「あ、つーかさぁ、前に女の人、見たんだよな。」
俺の台詞を聞き、鞄から沢山、お菓子を出し、食べようとしていた小泉の手が止まった。
2007-10-03 01:04:00 -
73:
菫
「女の人?」
と、小泉が、身を乗り出して聞いてきた。
「うん。何か、悲しそうに、拝んでたんだよな。」
俺が言い終わるや否や、小泉がまた溜め息をついた。「その人さぁ、そのミサちゃんって子の母親じゃないの?」2007-10-03 11:38:00 -
74:
菫
洗濯物干してくるので、干し終わったら更新します。
2007-10-03 11:41:00