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霊感体質
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1:
菫
―痛いよ…。淋しい…。
いつもの帰り道。消えかかった街頭の下に、いつもならいないものが、そこにはいた。ツインテールの髪型に、フリルがついた服を着て、その子は泣いていた。年は10才にも、満たないといった感じだ。
2007-09-26 23:59:00 -
161:
菫
―あたしのね。
すると、スミレはゆっくりと話し出した。
―昔の、恋人を探して欲しいの。生きていても、死んでいてもいぃ。ただ一度会って、どぅしても伝えたい事があるの。
スミレは、服のポケットからシガレットケースをだすと、一本取りだし火を点けた。煙草の煙が、ゆっくりと上に登る。2007-10-06 02:26:00 -
162:
菫
「―――……分かりました。見付けられるか、分かりませが、出来る限りの事はやってみます。」
正直、生きてるのか、死んでるのか分からない人を、探すなんて100%無理だと思ったが、スミレの寂しそうな、なんとも言えない横顔を見ていたら、ほっておけなくなってしまった。
―本当に?嬉しい。ありがとね、菫!
そぅ言って笑った、スミレの笑顔は、とても綺麗だった。2007-10-06 02:35:00 -
163:
菫
俺達は、幽霊屋敷もといスミレの家に来ていた。スミレが言うには、その恋人の手掛りになるものは、この屋敷にしかないとのこと。
―鍵開けてくるからちょっと待ってて。
スミレは門をすり抜け、反対側にまわり、鍵を開けた。閂が錆びているのか、門を開けるとギキィーと言う嫌な音がする。
2007-10-06 14:33:00 -
164:
菫
敷地の中に入ると、最初来た時みたいな嫌な雰囲気はなくなっていた。
「てゆーか、スミレさん。」―何?
「スミレさん、自由に動けるなら、自分で探した方が早いんじゃないの?」
俺の疑問に、スミレは淡々と答える。2007-10-06 14:41:00 -
165:
菫
―だってあたしは、幽霊よ?死んでるのよ?
「…………。」
呆然とする俺を無視して、スミレは屋敷の方へ歩いて行く。そして振り返り俺に言った。
―ホラ!早く来なさいよ!!渋々俺は、スミレの方へ歩いて行く。2007-10-06 15:10:00 -
166:
菫
はぁ。先が思いやられるな。外から見た屋敷と、内から見た屋敷では、デカさも迫力も違うかった。
洋風の煉瓦造りの塀に、赤い屋根、何十年も前に建てられたとは思えないぐらい綺麗だったが、窓ガラスは割られ、壁のあちらこちらには、意味の分からない落書きが書かれていた。
―肝試しに来る、クソガキ共が、ガラス割ったり、落書きしたり、本当ムカつくわ。
と、怒りながら呟いた。2007-10-06 15:19:00 -
167:
菫
「まぁまぁ、それより中に入りましょ?」
ぶつくさ言うスミレを促し、家の中に入る。玄関を開けると、広い大理石の床に、吹き抜けの天井。そしてエントランスの中央にある、螺旋階段。金持ちだなぁ、と俺は感心していたが、良く見ると階段は埃にまみれ、クモの巣が張られ、あまり触りたいと思えなかった。2007-10-06 15:24:00 -
168:
菫
土足であがっていぃのかと悩んでいたが、靴を脱いであがるのは、不可能だと思い、靴のままあがった。
「おじゃま、します。」
―菫、こっちに来て。階段あがって。
スミレに言われたく通り、階段をあがる。あがるたんびに、ギシ、ギシ、と音がする。2007-10-06 15:30:00 -
169:
菫
二階の、一番角の部屋。その前にスミレは立っていた。―ここが、あたしの部屋よ。
ゆっくりとドアを開けると、八畳程の部屋に、デカイ、セミダブルのベッドと、アンティークの机に、棚があった。だけど部屋の中は、荒れ果てていた。2007-10-06 15:36:00 -
170:
菫
―なんらかの手掛りはこの部屋にあるはずよ?
と、スミレが言った。
「じゃあ、お邪魔して。」そぅ言って、スミレの恋人だったと言う人の手掛りを探す。まずは、クローゼットを開ける。開けたと同時に、埃が一気に舞う。とっさに口を覆うが遅く、咳が止まらない。2007-10-06 15:39:00