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君が笑ってくれるなら。

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  • 1:

    ◆qKVw/6MKg6

      
    君が笑ってくれるなら  なんだって出来る。     

    少なくともあたしは   あの頃―
    本気でそう思っていた。

    2007-09-12 00:38:00
  • 8:

    ◆qKVw/6MKg6

    沙織は、お店の古株の女の子。当時はまだ身分証明などの規定が甘く、彼女は16の頃から水商売をしていたらしい。あたしが言うのもなんだけどなかなかのやり手だ…。今風の髪型に、今風のメイク。ドレス選びにも、やはり今時の彼女らしいセンスが表れている。     
    「葉月、最近沙織と仲ええらしいなー。」 
    水割りを片手に、席に着くなり隣に座る正吾が言う。正吾は、あたしの長年の付き合いの大切なお客様だ。『…ん?んー仲いいっちゃ仲いいんかな?最近は良く話してるかも。』
    「そっかそっか(笑)まぁ、若い子に慕われるのはええことやないかー。」         
    慕われる―、とはまた少し違う気がする。沙織が最近やたらと懐いてくるのには理由があるからだけど…。

    2007-09-12 01:46:00
  • 9:

    ◆qKVw/6MKg6

    「初めましてぇー。沙織です☆お隣いいですかぁ?」   
    ちょうど隣のテーブルの新規二人に、沙織が着いた。派手な見た目とギャップのある愛嬌のある話し方に、席もお客様もすぐに盛り上がってるようだった。  「お願いしまぁーす!オーダーお願いしまぁす♪」 甘ったるい沙織の声に、素早くボーイが席に近寄る。「かしこまりました!」  「…お願いしまぁすっ♪」

    ボーイにオーダー用紙を手渡すと、ニコニコと一段と笑顔になる彼女の表情。 心なしか、笑い声も大きくなる。内緒にしろと言われても、そこまで露骨だと…一目瞭然だ。

    2007-09-12 01:55:00
  • 10:

    ◆qKVw/6MKg6

    「…なんや、あの二人出来てるんか?(笑)」 
    正吾は、もともと水商売の人間で、ラウンジのオーナーをしていた。さすが、こういう部分では目が鋭い。『いや、ないでしょ(笑)』肯定も否定も変にする事は出来ない。まぁ、基本的に"ホステスは彼氏がいない"という決まり文句が この世界に鉄則だろうけど。

    ましてや従業員同士なんてお客様からしたら、馬鹿にされてると感じるも同然。沙織と黒服の関係がどうであれ、
    ご法度 甚だしいのだ。

    2007-09-12 02:06:00
  • 11:

    ◆qKVw/6MKg6

    「まぁ、葉月。お前もいい加減はよ男作れ。嫁に行き送れるぞ。行き遅れたらしゃあなし俺んとこ来い(笑)」『…しゃあなして(笑)』

    正吾は、バツイチ子持ちの31歳。こんなことを言っていても、彼は今も変わらず別れた奥さんを愛している。直接話に出たことはないけれど、二年も彼を見てきたら気づいてしまう―。

    あたしは、正吾を信頼している。お客様としても、人としても。水商売に足を踏み入れたばかりで右も左も分からなかったあたしを、ここまで見放さず育ててくれたのは彼だと言っても過言じゃない。

    2007-09-12 02:17:00
  • 12:

    ◆qKVw/6MKg6

    きっとこの先、この世界を上がったとしても正吾に対する感謝と信頼だけは変わらないと思う。   


    実際、数年経った現在でもあたしは彼のことを度々 思い出すのだから…―。

    2007-09-12 02:20:00
  • 13:

    ◆qKVw/6MKg6

       
    「葉月ー。お疲れさん!今日は?日払い大丈夫?」 営業終了後、店長がリストから声をかけてきた。  『お疲れさまー。ん、今日は大丈夫。まだ預金あり』「あはは、お前どんな生活よ(笑)その日暮し?ちゃんとしなさいよー。」   『いやいや、先月はたまたま使いすぎただけ。あ、これ毎月言ってるか!』 
    「間違いない。学べ(笑)」 なんて、年の近い店長とはいつも友達のようなアットホームな会話をしながら、あたしはカウンターで烏龍茶を飲んでいた。

    2007-09-12 02:30:00
  • 14:

    ◆qKVw/6MKg6

    「きゃあ…。ありがとぉ〜」甘い声と表情で、嬉しそうに烏龍茶を飲む沙織。  黒服くんはそんな沙織の頭をポンポンと撫でる。

    これがどんな形であれ―、好きな人にそこまで素直に感情を表現できる彼女を羨ましく思った。この世界は、嘘と欲求、そしてお金で埋め尽くされている。  だからこそ、純真な心を持ち続けるには見切りをつけ離れるか、捨て切るかしなければ、この世界では器用に生きていけない。 

    あたしは後者だ。    今だに、この街から抜け出せずにいるのだから。

    2007-09-12 02:57:00
  • 15:

    名無しさん

    続き気になります?
    てか、ちょっと質問?主さんってもしかして男の方ぢゃぁないですょねぇ…??
    何か、言葉の使い方とか読んでいて男性みたいだなって感じ凄くしたので…?
    もし、勘違いだったら失礼なコト言ってしまってごめんなさい…。・゜゜(>_

    2007-09-12 18:09:00
  • 16:

    ◆qKVw/6MKg6

    16さん、感想ありがとうございます★ちなみに主は、女ですよ〜o(^-^)o 
    書き方男っぽいですか? 良ければこれからも読んでやって下さい(*^_^*)

    2007-09-12 21:29:00
  • 17:

    ◆qKVw/6MKg6

    荷物を持って出ようと、待機室に入る。営業終了後ともあり、軽く酔っ払った女の子や、化粧直しをする女の子で溢れ返っていた。

    「葉月ちゃん!お疲れ様です〜。今からうちら飲みに行くんですけど、葉月ちゃんも行きません!?」  入るなり声をかけてきたのは、半年ほど前にお店で知り合った麻弥。年はあたしの一つ下だけど、見た目は同年代の子達より断然大人びている。
    『ん?お疲れさまー。今日はどこ飲み出るの?』  団結力というかなんというか… 割とホステス同士が仲のいいこの店では、営業が終わった後に女の子同士で飲みに行ったりカラオケに行ったりするのは珍しくなかった。 
    「今日は、みんなで新しく出来た店に偵察に行こうと思って!なんかイケメン多いらしいですよ〜(笑)」 麻弥の言葉に、周りにいる女の子も"そうそう"と張り切って相槌をうつ。

    2007-09-12 21:43:00
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