小説掲示板心の病気のスレッド詳細｜夜遊びweb関西版

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心の病気

• 1:

  ｸﾏ

  ため息をつき無言で立ち上がる彼。
  期待に満ちた瞳で見つめるあたしに顔色ひとつ変えず部屋を出ていった。
  
  
  …なんで？

  2007-06-19 18:34:00
• 2:

  ｸﾏ

  …行かないで。ひとりにしないで…
  過呼吸の発作で体から汗が止まらない
  ……苦しいよ､助けて…
  手首から垂れた血が真っ白な絨毯に染みをつくっていた。
  …怒られる。

  2007-06-19 18:40:00
• 3:

  ｸﾏ

  引き出しから薬を取り出しﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁﾌﾟﾁ
  震える手で一錠づつあけた薬をまとめて飲み込む。
  
  …彼がいてくれたら
  大丈夫だよって抱きしめてくれたらこんな発作すぐになおるのに。

  2007-06-19 18:45:00
• 4:

  名無しさん

  携帯を手にとり彼に電話をかける。
  
  ﾌﾟﾙﾙﾙﾙｰﾌﾟﾙﾙﾙﾙﾙ-…
  
  ﾌﾟﾁｯ。

  2007-06-19 18:47:00
• 5:

  名無しさん

  切られた？…かけ直す。
  
  電波の入ってないところにおられるか電源が入っていない為かかりません。
  
  繋がらないと分かっているのに狂ったようにリダイヤルをおしつづけるあたし。

  2007-06-19 18:51:00
• 6:

  ｸﾏ

  ｢どこにいるの？｣｢電話でて｣｢帰って来て｣｢お願い｣｢助けて｣｢苦しい｣｢血止まらない｣｢ごめんなさい｣｢ごめんなさい｣｢ごめんなさい｣
  
  着信の間にメールを送り続ける。
  新着メールを問い合わせます 〓０件〓

  2007-06-19 18:57:00
• 7:

  ｸﾏ

  いやぁああああああああああああああ!!!
  両手で髪の毛をひきちぎり剃刀で左手を切り刻む。
  
  ｼｰﾝ…
  ……あたし何してんやろ？

  2007-06-19 19:02:00
• 8:

  ｸﾏ

  静まり帰った部屋であたしは冷静に手首にﾃｨｯｼｭをあて水道へいく。
  蛇口から出る透明の水は朱色の液体となって下水へ流れていく。
  きりがないので痛みすらない左手にﾃｨｯｼｭをはさみｶﾞﾑﾃｰﾌﾟでぐるぐるに巻く。
  
  左手動かないや…掃除しないと…………

  2007-06-19 19:12:00
• 9:

  ｸﾏ

  ドン!!
  意識を失ったあたしを後ろから蹴り飛ばし
  ｢部屋汚すなよ。｣と冷たく言った。
  ｢ごめんなさい｣

  2007-06-19 21:41:00
• 10:

  ｸﾏ

  帰ってきたらボロボロのあたしを抱きしめてくれるかも知れない…
  ｶﾞﾑﾃｰﾌﾟを巻いた手を消毒してくれるかも知れない…
  
  沢山の淡い期待はまた裏切られた。

  2007-06-19 21:43:00
• 11:

  リみん

  読んでますｯ!!あたしもパニ障､鬱病です?
  ゆっくり書いて下さい?

  2007-06-19 21:47:00
• 12:

  ｸﾏ

  それでも彼が好き。
  大好き。
  愛してる…
  彼がいないと生きていけない…
  一緒にいられるなら…彼の為なら何でもするわ。

  2007-06-19 21:56:00
• 13:

  ｸﾏ

  だけどあたしは自分の感情がコントロールできない。
  あたしの傷に見向きもせず絨毯の汚れを必死に気にする彼を見てまた壊れた。
  
  ｢…いくらいるねん？…同じの買えば?？｣
  財布から札を投げ次はあたしが部屋を出た。

  2007-06-19 22:02:00
• 14:

  ｸﾏ

  最初はすごく優しかった彼。最初からこんなじゃなかったの…
  だけどあたしは彼と出会った時から狂ってた。
  
  
  あたしの心に闇ができたのは３歳の頃だった。

  2007-06-19 22:05:00
• 15:

  ｸﾏ

  ３歳の頃妹ができた。
  ママと一緒にお腹の赤ちゃんにお歌を歌ってあげた。お姉ちゃんになる事がすごくうれしくて､ママのお手伝いもいっぱいした。
  大好きな兄も仕事人間の父も犬のチロもみんなが１番幸せなときだったと思う。少なくともあたしはすごく幸せだった。

  2007-06-19 22:17:00
• 16:

  ｸﾏ

  産まれてきた妹には障害があった。
  妹が産まれてからあたしの生活は変わった。
  母は毎日病院へ通い妹に会いにいく。
  
  ｢愛はお姉ちゃんでしょ？｣
  父はあたしが寝ている時間に会社に行き帰ってくる為顔をあわすことがなくなった。

  2007-06-19 22:35:00
• 17:

  ｸﾏ

  兄は友達とﾌｧｰｽﾄﾌｰﾄﾞでご飯を食べるようになり
  あたしは近くに住むおばあちゃんの家で過ごした。
  おばあちゃんは毎日同じ話を繰り返した。
  
  ｢桜ちゃんわ可哀相にね…あんなに小さいのにﾁｭｰﾌﾞだらけで。心配やねぇ｣と。

  2007-06-19 22:43:00
• 18:

  ｸﾏ

  ………………………。

  2007-06-19 22:46:00
• 19:

  ｸﾏ

  数カ月後､あたしの大好きな家族を奪っただけでなく喘息という理由で犬のチロまで奪っていった妹が家に帰ってきた。
  だけど…やっと前みたいな日が帰ってくるんだ…
  
  そう思った。

  2007-06-19 22:52:00
• 20:

  ｸﾏ

  だけど現実は甘くなかった。
  
  あたしは母の妹に預けられた。自分の事を自分でできる兄は家に残り､あたしひとりで…。

  2007-06-19 23:05:00
• 21:

  ｸﾏ

  叔母の家には同じ歳の従姉妹に一つ下の従兄弟がいて毎日いじめられた。
  かくれんぼでは暗くなるまで捜し泣きながら家に帰ると二人は夕飯を食べていて帰りが遅いあたしひとり叱られた。

  2007-06-20 12:40:00
• 22:

  ｸﾏ

  
  でもいい子でいた。
  
  部屋に入る時は靴を揃えたし､お箸がちゃんともてなくても出されたものは何でも食べた。食器は流しに持っていった。

  2007-06-20 12:42:00
• 23:

  ｸﾏ

  いい子にしてれば…自分のことが自分でできれば兄のように家族と暮らせる。
  
  そんなあたしの考えをよそに周りの大人達は
  ｢愛ちゃんはしっかりしてるから大丈夫｣という言葉を浴びせた。

  2007-06-20 12:45:00
• 24:

  ｸﾏ

  叔母の家にいくなら兄も一瞬にきてほしかった。
  ひとりで預けられたあたしはいらない子のようで…
  
  …なんかすごく寂しかったの。
  だれかに甘えたかった…

  2007-06-20 12:48:00
• 25:

  ｸﾏ

  あたしはしっかりなんてしてないし､強くもない。
  目の前で親に甘えるいとこ達が羨ましかった。
  
  一年程であたしは家に帰ったが甘え方がわからなかった…
  さらにいい子になった。

  2007-06-20 12:56:00
• 26:

  ｸﾏ

  幼稚園には友達が沢山いてあたしは人気者だったが家に帰るとぬいぐるみと遊んだ。
  あたしはぬいぐるみと会話ができた。
  妹も可愛くて家族は落ち着いていた
  
  あの日まで。

  2007-06-20 13:05:00
• 27:

  ｸﾏ

  
  〓阪神大震災〓
  
  神戸に住んでいたあたしの家は全壊。
  父と兄が亡くなった。

  2007-06-20 13:07:00
• 28:

  ｸﾏ

  あたしや母がどうして助かったのかは覚えていないが呆然と立ち尽くすあたし達の前で近所のおじさん達が一緒懸命スコップで瓦礫をめくる。
  
  ｢あかん｣
  
  忘れられへん…

  2007-06-20 13:14:00
• 29:

  ｸﾏ

  ｢火くるから逃げ｣
  
  埋まった家族をそのままに裸足のまま走った。
  …知らない場所にかわっていた。
  …ただ必死だった。

  2007-06-20 13:20:00
• 30:

  ｸﾏ

  三日くらい後だろうか…？父や兄の遺体はあたしが通っている小学校に並べられた。
  
  …………。
  
  涙はでなかった。

  2007-06-20 13:24:00
• 31:

  名無しさん

  読んでます?
  
  震災辛かったよね〔涙〕

  2007-06-20 16:05:00
• 32:

  名無しさん

  ???

  2007-06-20 17:23:00
• 33:

  ｸﾏ

  31さん
  ありがとうございます?
  震災は本当に怖かったですね…??
  
  32さん
  あげありがとうございます?

  2007-06-20 22:07:00
• 34:

  ｸﾏ

  しばらくは避難所で過ごした。救援物資が段ボールで沢山届いたが人の方が多かった。
  ２時間並びパンと牛乳を貰う…たったこれだけ。
  母は全く食べずお腹を空かしたあたし達に全てわけてくれた。

  2007-06-21 09:55:00
• 35:

  ｸﾏ

  妹の体調は悪かったけど病院に行くこともできず青白い顔でずっと泣いていた。
  
  (このまま死ねばいいのに)本気で思った。
  
  そしたらママはあたしだけのものになるから

  2007-06-21 09:59:00
• 36:

  ｸﾏ

  だけどあたしは近くのシートにいるおばさんにもらったお菓子を妹にあげた。

  2007-06-21 10:02:00
• 37:

  ｸﾏ

  いつもの総合病院には行けなかったが小さな診療所で見てもらいバケツを持って食べ物や水を貰いに並ぶ。
  そんな暮らしをどれくらい続けたのかは覚えてないがゴミ箱に板をのせた物をトイレ代わりに使った事と震災のあった日に着ていたアンパンマンのパジャマをずっときてた事だけよく覚えている。

  2007-06-21 10:11:00
• 38:

  ｸﾏ

  一つのコンテナを4つにわけた仮設住宅への入居が決まり荷物を探しにあたし達の家があった場所へ行った。
  なんとか燃えずにすんだ瓦礫の山をショベルカーとスコップで掘り返す。
  母は必死に保険証や銀行の通帳を探していたがあたしは潰れた家の砂で山を作って遊んだ。

  2007-06-21 10:18:00
• 39:

  ｸﾏ

  仮設住宅での暮らしはひどかった…
  あたしが小学校に行く時間帯に妹をリハビリの施設に預け母はパートを始めた。
  前の暮らしとのギャップに耐えられず妹にあたると母に怒られる…
  壁が薄い仮設住宅では大きな声を出したり暴れると隣の家から壁をﾄﾞﾝﾄﾞﾝ叩かれた。無言の攻撃に苦しかった…

  2007-06-21 10:34:00
• 40:

  ｸﾏ

  二年生から転入した学校はとてもあれていた。
  その影響もあってあたしは母の財布からお金をとり欲しい物を沢山買った。
  とる額も徐々にあがり常習化した。
  ノートは少しでも書き間違えると新しいのに変えフデバコは一ヶ月も使わずに捨てた。
  学校帰りにコンビニでアイスやお菓子を沢山買って公園で食べて何食わぬ顔で帰っていた。

  2007-06-21 10:56:00
• 41:

  ｸﾏ

  三年生になるとクラスで万引きが流行り、万引きした商品をみんなで分け合ったりした。
  あたしは母のお金でみんなと外食をしｹﾞｰﾑｾﾝﾀｰで遊んだ。同じように遊んでいる子は沢山いたから罪悪感はなく母にバレないかというスリルを楽しんだ。
  
  …でもあたしにはみんなには絶対に言えない秘密があった。

  2007-06-21 11:03:00
• 42:

  ｸﾏ

  震災後から毎日おねしょをしていた事。
  
  あたしのあれた生活はずっと続く…
  母は財布をあたしの目のつかない場所におくようになったがあたしは家中お金を探しまくった。

  2007-06-21 19:32:00
• 43:

  ｸﾏ

  仮設からマンションに引越しても中学に入ってもそんな生活はあまりかわらず悪い事を覚えていくばかりだった頃、有名私立中学に通う彼氏ができた。
  彼は頭がよく真面目だった。あたしは彼に喜んでもらう為に髪を黒く染め学校にもちゃんと通うようになった。毎日メールをして毎週土曜日の夜に電話をし日曜日に会う…
  幸せだった。

  2007-06-21 19:41:00
• 44:

  ｸﾏ

  …ものたりなくなった…。
  毎日会いたい。
  
  彼はあたしを大事にしてくれて優しく側にいてくれる。でも彼は勉強が１番大事？
  あたしを１番にはしてくれないの…

  2007-06-21 19:43:00
• 45:

  名無しさん

  すごく読みやすいです
  頑張ってくださいね??
  完結まで読ませて頂きます(*^□^*)

  2007-06-22 01:15:00
• 46:

  名無しさん

  ?

  2007-06-22 02:12:00
• 47:

  ｸﾏ

  45ｻﾝありがとうございます??下手くそですがﾖﾛｼｸです?
  
  46ｻﾝ ???

  2007-06-22 13:05:00
• 48:

  ｸﾏ

  でも彼の２番でいれるならそれでよかった。
  ３番にはなりたくない…
  もし彼の３番だったら４番にはなりたくなかった。
  我が儘をいわないいい彼女だったと思う。

  2007-06-22 13:10:00
• 49:

  名無しさん

  がんばって

  2007-06-24 13:49:00