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*時*
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1:
主
一番気に入ってるヤツをお前に見せたらきっと
笑って『バーカ』
って言うだろうな。2007-06-07 22:57:00 -
2:
主
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2007-06-07 23:04:00 -
3:
主
今日もウルサいくらい鳴り響く…
枕元で鳴る携帯のアラームとテーブルに置いた目覚まし時計。
それとあいつの声…2007-06-07 23:05:00 -
4:
名無しさん
*優*の作者さんですか?
2007-06-07 23:10:00 -
5:
主
それを黙らせる為に重たい体を起こして玄関のドアを開ける。
そいつは何やらしゃべりながら部屋に入ってくるけど寝ぼけたままの俺の頭じゃ何を言ってるか分からない…
それでもひたすら何か言ってる…2007-06-07 23:19:00 -
7:
主
『9時に市民競技場ですけど間に合いますか?!』
助手席でそいつは少し焦りながらそう聞いてきた。
俺はそいつが作ってくれたサンドイッチ片手に運転しながら頷く。
(余裕 余裕)2007-06-07 23:38:00 -
8:
主
『ちょ…ちょっと待ってくださいよー』
俺の後ろをヨタヨタと小走りで付いて来る。
俺は振り返ってそいつの肩に掛かった荷物を取り上げ先を歩く。2007-06-08 15:18:00 -
9:
主
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
カウントが鳴り響き一斉にスタートする。
俺はファインダー越しに目で追う。
右手は自然とシャッターを押す。2007-06-08 15:29:00 -
10:
主
『お疲れ様でした』
そいつのその一言でいつも我に返る。
まだ余韻が残る頭でフィルムを鞄に入れる。2007-06-08 15:35:00 -
11:
主
『彰くん お腹すきません?』
荷物を車に積む俺の顔をニコニコと覗き込むそいつは子供みたいだ。
『そだな。遥 何食いたい?』2007-06-08 15:43:00 -
12:
そいつは美味しそうに目の前に並んだ料理を次々と口に運んでいく。
その細い体のどこにそれだけの量が入るのやら…
『明日も今日と同じ時間でいいんですよね?』2007-06-09 21:24:00 -
13:
『今日より少し早く出たいな…』
そう返事をするとため息混じりに『起こすの大変だぁ…』と呟いた。
『まぁ、頼むよ。あとこの間のフィルムどこやった?』2007-06-09 21:27:00 -
18:
俺は若いアスリート達を撮る専門のカメラマン。
陸上、水泳、サッカー、アメフト、体操 …様々なスポーツを撮る。中でも俺は水泳が一番好きだ。
雑誌に載せたり 小さい所でだけど個展を開いたりもしている。2007-06-13 08:47:00 -
19:
俺が遥と出逢ったキッカケは1枚の写真だった。
それは当時まだアシスタント兼カメラマンだった俺が大先輩である人の個展に少しだけ自分のスペースをもらい1枚だけ展示した写真だ。2007-06-13 08:56:00 -
22:
練習が嫌いなんて事はなくて毎日泳ぐ事が楽しくて仕方なかった。
雑誌や新聞なんかにも俺の事が載せられていたけどそんな事どうでもよかった。
ただ水泳に夢中だった。2007-06-13 16:53:00 -
24:
理由なんてよく分からない…
俺は水泳が出来なくなった。
足を水につける事すら出来なくなった。怖いもの知らずだった俺が初めて水が…水泳が怖くなった。二十歳の頃。2007-06-13 17:02:00 -
25:
今思えば…二十歳やそこらの女の子なんて彼氏に色々な事を求めて恋するのが楽しい時期なのに…
マリはワガママなんて一つも言わなかった。
強い女だった。2007-06-13 17:09:00 -
32:
21歳の夏前…
全国の大会を目の前に控えた時だった。その大会で優勝すればプロとして認められる大きな大会だった。
そんな時に…
医者に言われたんだ。2007-06-15 00:02:00 -
36:
目が覚めたら病院のベッドの上で心配そうに見つめる母親の顔とマリの姿があった。
母一人子一人の家庭だからなのか母親はボロボロと涙をこぼし、俺の名前を呼び…
『よかった…よかった…』とひたすら言っていた。2007-06-15 00:19:00 -
38:
『ごめん…』俺の口から自然とこの言葉が出た。
『ごめんじゃない!!!!!自分 死ぬかもしれんのに!何やってん!!彰いつからバカになったん!おばちゃん悲しむやろ!マリだって悲しむやろ!!人の気持ち考え!!!』2007-06-15 00:27:00 -
39:
今までベッドの横でシクシク泣いてたマリが病院だと言う事も忘れてるのか突然大きな声でそう言った。
ビックリした俺は言葉を失ってしまった。
マリに怒られるのも怒鳴られるのも初めてだったから…2007-06-15 00:31:00 -
40:
母親もマリの怒った姿を初めてみたからなのかピタリと泣き止んでいた。
ボロボロと泣くマリの手をしっかり握って俺は心の底から言った。
『マリ…オカン…ごめんな』2007-06-15 00:37:00 -
42:
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2007-06-15 00:46:00 -
43:
しばらくして俺はマリの父親の仕事に興味を持ちアシスタントとして行動を共にした。
マリの父親…早川 健二は仕事以外の時 俺を息子のように可愛がってくれた。
父親の居ない俺はすごく嬉しかった。2007-06-15 00:47:00 -
44:
自然とマリと一緒に居る時間が増え今まで出来なかった普通の"彼氏 彼女"達がする事を沢山した。
そしたらマリが意外にも甘えただった事や泣き虫だった事…料理が得意な事…ピアノが弾ける事…
知らない事だらけだった。2007-06-15 00:53:00 -
46:
強い女のマリも甘えたのマリもどっちも俺にとったら変わりない大切な存在だった。
若いなりに一生懸命好きだった。
だけどケンカして別れたり…戻ったりもしていた…今思えば若さゆえの事だと思う。2007-06-15 05:35:00 -
47:
俺はカメラマンという仕事が楽しくて技術的にも少しずつ上達していった。
どこへ行くにもカメラを持ち歩きよくマリを撮ったり"いいな"と直感的に思ったのをフィルムにおさめていった。
マリは不意打ちで撮られるのをすごく嫌がっていたけど………2007-06-15 05:44:00 -
48:
ある日 俺の師匠である早川 健二が個展を開く事となった。
そこで健二さんに『お前も出せ』と言われた。
まだ素人の俺がプロの写真展に参加するなんて有り得ない話だった。2007-06-15 05:49:00 -
49:
無理ですと断りをいれているのに『ちゃんと何にするか考えとけよ』って笑って言うんだ…
名の知れたカメラマンの個展にアシスタントのカメラマンがスペースをもらえるなんて聞いた事がない…
無茶だ…2007-06-15 05:53:00 -
51:
俺は悩んだ挙げ句出すことを決めた。
何を撮るか…カメラを構えてみてもなんだかうまくいかない。
俺は焦りと味わった事の無い緊張感で納得いく写真が撮れなかった。2007-06-15 06:02:00 -
52:
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
俺はギリギリになってようやく一枚の写真を選んだ。
今まで撮った中で一番気に入ってるやつ。2007-06-15 06:09:00 -
53:
22歳の冬…。
その写真で俺は特別新人賞という賞を貰ってしまった…
自分で一番気に入っていた写真ではあるがまさかそれほどまでの事が起きるなんて思っていなかった俺はただ ただ驚くばかりだった。2007-06-21 22:13:00 -
55:
当時の母親はとても嬉しそうだった。
俺の事を一番に考え心配してくれていたのは間違いなく母親だった。
水泳バカだった俺から水泳が無くなった時、母親は『ごめんね』と涙を流した。2007-06-21 22:30:00 -
58:
そしてひょんなことがきっかけで俺はエッセイみたいな小説を書く事になった。
人様に読んでもらうような人生は送っていないけど
"お願いします"と頭を何度も下げにきたある編集者にうたれ、書く事となった。2007-06-22 01:12:00 -
59:
俺の生い立ちなんてどうでもいいかもしれないけど 母親にこの本を通してお礼を言いたかった。
ただそれだけ…
それだけを考えて俺はひたすら書いていった。2007-06-22 01:16:00 -
60:
主
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2007-06-24 22:24:00 -
63:
名無しさん
.
2007-06-25 18:38:00 -
64:
名無しさん
a
2007-06-25 21:46:00 -
65:
片親ということだけでいじめの対象となった。
給食にゴミとかチョークを入れられるのは毎日で…トイレに閉じ込められたり掃除道具で叩かれたり…机 教科書 鞄に落書きされたり…
立ち向かう勇気のなかった俺はただひたすら我慢して1人で泣いていた。2007-06-28 23:51:00 -
66:
夜の仕事をする母親との時間は少なくまだ幼い俺には辛い事だった。
でも一緒にいる時間は思いっきり甘やかしてくれる母親を恨む事なんてなかった。
ただ寂しいと言う言葉は言えないままで俺は気持ちを表現する事が苦手になっていった。2007-06-29 00:04:00 -
68:
ある日俺はいじめを受けて足に大怪我をした時があった。
ひどい出血と激痛で意識を失い気付いたら病院のベッドで寝ていた。
仕事行かなきゃいけないのに母親はずっと俺の手を握って座っていた。2007-06-29 00:12:00