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生きていく・・・
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1:
さくら
ー10年前の6月 最愛の父が死んだ 悪性リンパ腫・・・ そして10年たった今、シングルマザーとして生きている私 この10年間残された家族は様々な道を歩んでいるー
2007-06-05 22:09:00 -
2:
さくら
「はい」 「もしもしお母さんやけど…」 入院している父に付き添っていた母からの電話だった「家の電話帳持って今すぐ病院来て!電車じゃなくてタクシーで来て」 私はイヤな予感がした「どないしたん!なんで電話帳いるん!」 「なんも言わんとはよおいで!学校には休むって電話しとき」 今思えば母は動揺を必死に隠し変に落ち着いた話し方をしていた… ワケがわからないまま学校へ電話した
2007-06-05 22:33:00 -
3:
さくら
「すみません。 入院しているお父さんになんかあったみたいやから今日休みます。 数学の補修テストなんですけど、どうしましょう?」 この時の私は父には死が訪れるなんて思いもしていなかった 父のガンは治ってまた幸せな家族生活をおくっていけると思っていた でも母からの電話で父はもうダメなのかもしれないと… 複雑な思いが交錯していた
2007-06-05 22:47:00 -
4:
さくら
「補修テストなんかいいから、また電話して来て」 先生の言葉でわれに返った (ホンマやテストの心配してる場合ちゃうわ!はよ病院行かなっ!) 私はタクシーを呼び、待ち時間の間にダッシュで用意をした 15分後タクシーに乗り込み病院名を告げた時、今までにナイ不安が押し上げきた (お父さんホンマにあかんのかも知れん) 私の置かれている状況を知らないタクシーの運転手さんは 「今日はいい天気ですねぇ」と陽気に話しかけていた
2007-06-05 22:58:00 -
5:
さくら
運転手さんの話しに適当に相づちをうちながら鏡を取り出した (ゲ〜ッ 口紅はみ出してる) 自分では気づかない程急いでいたことがわかり、少し落ち着こうと言い聞かせた 病院の受付前に着くと母が待っていた 「先にタバコ吸いに行こう」 母が言った 「えっ、なんでお父さんとこはよ行こや」 足早に喫煙所に向かう母を追いかけた 「お父さん大丈夫やんな?大丈夫やんな?」 私の問いかけに母は無言だった
2007-06-05 23:11:00 -
6:
さくら
タバコを吸いながらも母は無言だった 「行こか」 5分後に発せられた母の言葉で父の病室に向かった 病室の前で担当の医師と看護婦さんに囲まれた 節目がちに医師が口を開いた 「急に苦しみだし、呼吸が止まりました。心臓マッサージもしましたが今は冷たくなっていってて…」 もう何も聞こえなくなっていた 病室に入るとたくさんの管につながれた父が横たわっていた 「パパ! パパ! パパ!」 絶叫に近い声で何度も呼んだ 「起きてや! 何か言ってや!」 医師が時計を見ながら告げた「ご臨終です」
2007-06-05 23:28:00 -
7:
さくら
モニターがとめられた まるでドラマでも見ているかのような光景だった 目の前の父の死を受け止めきれない私は、父が死んだ現実の中で気が狂ったように泣きじゃくていた 一旦、病室から出された私に看護婦さんが背中をさすりながら付き添ってくれていた 少し落ち着いた私に看護婦さんが言った「お母さんが、娘が来るまではこのままにしておいて下さいって先生に頼んでん。」 母から電話がかかってきたとき父はすでに亡くなっていたと、この時知った
2007-06-05 23:48:00